タグ別アーカイブ: 土佐堀川

「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐6‐webサイトも移転完了

2015年の10月にスタートし、先月末に完成したSEIUNDO

ようやく、現場日記から当社のサイトへの移転も完了しました。

101エントランスゲート

北浜のインテリジェンスオフィスビルの7階。

エントランスには、シルバーのゲートがあります。

405エントランスゲート

その左手には、受付け空間。

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ゲートをくぐると、オーバル・コミュニケーション・カウンター(以下o.c.c.)が、来訪者をまずは土佐堀川の景色へ誘導します。

107応接スペース

その眺めを楽しみながら、打合せスペースへ。

チェアは、マリオ・ベリーニのキャブのアーム付きを選択しました。

201西からの全景

奥から見返した、o.c.c.。

203東からの全景

反対に、エントランス側から見返したo.c.c.。

これはこの会社自体を示すものでもあります。楕円という、関係性の軌跡の中で、人は働き、幸せを求めるのです。

209ミーティングエリアとホワイトボード

サイトでは特に触れていない、ホワイトボード。

これは270度回転し、ミーティングエリアの打合せ時に使われるものなのです。

301ワーキングスペース西エリア

楕円という常に変化し続ける曲線。

307スタッフエリア

それらが、日々の仕事に、少しでも貢献してくれたらこれ程嬉しいことはありません。

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夜遅い時もあるでしょう。

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朝日を見ることがあるかもしれません。

そんな時、変化し続ける土佐堀川の水面が、心を癒してくれると思っています。

北側は一切閉じず、働く空間を中央楕円エリアに集約させたこの仕事空間。

良ければ体験下さい。

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「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐5‐覚悟と空間

 土佐堀川を望む、SEIUNDOのNew office。

 3月28日(月)のオープンが、3日後に迫ってきました。

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 New officeは9階建ての7階部分にあります。

 大川の桜を見下ろしながら、オープンを迎えるのです。

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 夜間仕事も多く、現場には苦労を掛けましたが、ようやく完成の目途が立ちました。

 ロゴが入ると、エントランスゲートもぐっと引き締まります。

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 そして、オーバル・コミュニケーション・カウンターがやってきました。

 左に見える、黒のイスは社長席。

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 船に例えるならブリッジです。

 全体を見渡せる所に配置しています。

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 背後にある曲面壁は回転し、裏面がホワイトボードになります。

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 全ての収納扉もアール状。

 現場が、散々苦労したのがこの楕円なのです。

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 しかし、そんな細部に神は宿り、応援してくれるのだと信じています。

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 打合せスペースは、マリオ・ベリーニの名作、キャブのアームチェアを選択しました。

 来客を迎える準備も整いました。

 オーバルとは変化し続ける曲線です。立ち位置によって同じ景色は1つとしてありません。

 機会があれば、SEIUNDOの覚悟とそれを具現化した空間を、是非体験下さい。

文責:守谷 昌紀

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「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐4‐楕円という思想

 この空間の核になるのは、オーバル・コミュニケーション・カウンター

 オーバル(oval)は楕円を表します。

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 そのカウンターに切れ込むように独立するエントランスゲート。

 カウンターは最後に搬入される為、現在はゲートのみの状態です。

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 建築工事においては、現場制作と、工場制作とに分かれます。

 壁は勿論現場制作ですが、カウンターに呼応する曲線となっています。

 ようやくフォルムが浮かび上がって来ました。

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 消防法により、燃えない軽量鉄骨(ライトゲージ)で組まれます。

 監督と話すのが、その工事の責任者。

 「楕円の壁がなんとかできてほっとしてます」と言っていました。

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 楕円は、円と違って、均一な変化ではありません。

(C:\Users\marco\Desktop\export\2016_0224 SEIUNDO202oR225

 数学の時間に戻ります。

 楕円は、2つの焦点からの距離の和が、一定となる曲線です。

(C:\Users\marco\Desktop\export\2016_0224 SEIUNDO202oR225

 このオフィスの壁は、3つの楕円で構成されています。

 現場では、2つの焦点にビスを打ち込み、伸びない釣り糸を結びつけ、監督が直接床に描くのです。

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 そのラインに合わせ、スリットが入ったライトゲージを床に敷き。

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 そこに柱材を立て、両面に石膏ボードを貼り付けて壁は完成。

 「ほっとした」の言葉通り、難易度の高い工事です。

(C:\Users\marco\Documents\2016_0224 SEIUNDO202o221310211

 カウンターは、更に4つの楕円が組み合わさって、出来ています。

(31SEIUNDO202o216G217332215327.jww)

 それらをいくつかのパーツに分解。

 7階にあるこのオフィスに搬入できるよう、通路幅を検討し、サイズを決定しました。

 何故そんな面倒な楕円を使うのか。

 人の世は、全てが関係性です。自分ひとりで完結できることはありません。

 特に仕事においては、対象者があり、無限の選択肢が常にあります。

 中心と半径を決めれば、1つの形に限定される円より、焦点を決めたとしても、距離を和の選択が無限にある、楕円の方が、適しているのは間違いありません。

 しかし、面倒には常にコストが掛かります。それに納得して貰った場合のみ、実現へと至るのです。

 感謝の気持ちを持ちつつ、楕円という思想が、この新しいオフィスに活気と変化を与えてくれると信じているのです。

文責:守谷 昌紀

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「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐3‐水上から

 北浜が、なぜ聖地なのか。

 SEIUNDOのストロングポイトと合わせて、前回書いてみました。

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 北浜の象徴でもある、大阪証券取引所と向かい合うのが難波橋。ライオン橋で知られます。

 右の像は口を閉じた吽形像。反対に、左側が口を開いた阿形像。

 車や飛行機が流通の主力となる20世紀まで、街にとって、川の役割は別次元の重要度を持っていました。

 八百八橋は、商人の街の誇りだったでしょう。

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 北浜一丁目平和ビルは、その難波橋から東へ180m。

 工事請負契約前に、見切り発車した現場日記ですが、ようやく契約が成立。本格的に工事がスタートしました。

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 まずは、オーバル・コミュニケーション・カウンターの墨出し。

 楕円のカウンター、楕円の壁位置を、監督が直接床に描くのです。

 この複雑で、細やかな仕事が、ロボットに出来る時代がもしやってきたとしたら。果たして、人類はまだ生かされているのだろうかと思います。

 全ての場所で、一つとして同じものがない建築は、人における手仕事の砦だと私は思っているのです。

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 土佐堀川の北側を走る阪神高速の環状線。

 中之島の中央公会堂を過ぎれば、このビルが見えてきます。

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 時々、眼下を走るアクアライナー。ここからは目の前で、見上げる形になります。

 4月2日、社員のご家族をアクアライナー招待する、本社移転イベントが開催されることが社長から発表されました。

 桜が盛りの中、水上から本社を見上げるという趣向とのこと。

 3月27日の引っ越しもそうですが、この日には完全に仕上がっていなければなりません。

 SEIUNDOの社長は田畑さん。seven dreamersの社長は阪根。S率がやたらに高いのは、勿論偶然のはず。

文責:守谷 昌紀

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「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐2‐オーバル・コミュニケーション・カウンター

 株式会社SEIUNDOのwebサイトには、本社移転がすでに告知済。

 プレッシャーは増す一方ですが、「聖地・北浜へ」とあります。

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 NHKの朝ドラで、ディーン・フジオカが演じた五代友厚像があるのは、大阪証券取引所前。まさに北浜の中心です。

 SEIUNDOは株主総会関係の印刷等の専門家で、顧客の多くは上場企業です。

 なかでも特許製品「ワンタッチ入場票」は大規模な株主総会でのシェアが6割以上もあり、彼らに圧倒的な支持を得ているのです。

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 北浜の中でも、土佐堀川を見下ろす環境は更に限られたもの。

 楕円型のカウンターに囲まれた、働らく空間を提案しました。

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 このカウンターを、オーバル・コミュニケーション・カウンター(oval communication counter)と名付けました。

 仕切りのようにも見えますが、このカウンターは、訪れた人と社員の、また社員同士がコミュニケーションをとる、中継点になってくれると考えています。

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 右上からアプローチ。

 門型のゲートをくぐると、一気に中之島を望む景色が広がります。

 そして、奥の空間に応接スペースへ。

 土佐堀川を望む景観を損なわず、隔てず、導き、分けながらも繋ぐ。そんな機能を形にしました。

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 1階には、土佐堀川を望むテラスもあり、環境的には申し分ありません。

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 この本社移転計画において、私達が出来ることは何かを問いました。

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 それもあくまで完成してこそ。

 3月末、サクラサクとなるように。

文責:守谷 昌紀

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