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永住したい打ち放しのマンション「R GREY」‐11‐竣工・入居開始

 9月1日から入居が始まった「R Grey」

 本日、竣工写真を撮影しました。

 今回は全て私の撮影です。

 向かって左に自転車置き場があります。

 一旦、減額でなくなったのですが、最終的には予算を追加して、製作することになりました。

 既製品の自転車ポートなら、つくらない方がましと私が主張したからですが、復活するにあたり、いくらか協力することになりました。

 納得できるものができるなら、それでもいいと思っています。

 晴れたり曇ったりの一日でしたが、夕景撮影時まで晴れてくれました。

 1階右側の102号室。

 モデルルームとして開放してしますが、家具は全て私のもの。

 愛着さえわいてきます。

 キッチンは2.1mですが、1人または若いカップルには適切なサイズだと思っています。

 天井高さは2.6m。開口部の高さは2.4m。

 とても気持ちのよいはず。

 玄関の打ち放しの壁には、フックがついています。

 これはオーナーである弟からのプレゼント。

 コンクリートと相性がよく、なかなか美しいものなのです。

 エントランス。

 1階各住戸の入口。

 左上に防犯カメラがあります。

 2階の階段ホール。

 3階の階段ホール。

 共用部は、階段、手摺、開口部だけの空間ですが、ディティールにはこだわりました。

 奥にある寝室は初めからエアコン付き。

 収納も多めに確保しています。

 洗面。

 ユニットバスは白を選びました。

 何より、マンションのユニットバスで、窓がついているところはそうないと思います。

 風通し、日射のコントロールは常に追求しています。

 広く、風通しのよいバルコニーは、市街地に住むなら、価値はより高いものになります。

 模型。

 パース。

 その都度、設計の精度を高めてきたつもりですが、それは結果となって表れているのか。

 その評価は、全室が埋まることです。

 興味がある方は、気軽にお問い合わせください。

 賃貸住宅サービス

文責:守谷 昌紀

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【Events】

「R Grey」9月からの入居募集開始■
モデルルームオープン

大阪市平野区平野西5-6-24

「さかたファミリー歯科クリニック」7月26日 OPEN■
枚方市津田西町1-24-8

【News】

■3月25日『大改造!!劇的ビフォーアフター』朝日放送(ABC)「住之江の元長屋」再放映■
■10月29日『住人十色』毎日放送(MBS)「松虫の長屋」放映■

『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載

『homify』7月21日「白馬の山小屋」掲載
『homify』6月4日「松虫の長屋」掲載
『homify』5月10日「長田の家」掲載
『homify(タイ)』4月25日「加美の家」掲載
『homify(中国)』4月9日「住之江の元長屋」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日

永住したい打ち放しのマンション「R GREY」‐9‐モデルルーム OPEN

 当社webサイトでも募集している、打ち放しのマンション「R GREY」

 竣工は8月末なので工事は追い込みに入っていますが、本日からモデルルームがOPENしました。

 9月からの入居にむけて、1階の2部屋を見ることができます。

 右側が101号室、左側が102号室ですが、101号室には家具も置いてみました。

 玄関を入って右手の扉はトイレの入り口です。

 LDKは13.5畳。

 手前の扉が玄関で、その奥にあるのが洗面への扉。

 キッチンから南を見返します。

 洗面と洗濯機置き場。

 その右に浴室があります。

 浴室の窓にはこだわりました。

 防犯のために面格子をつけ、外出時にも換気をできます。

 マンションで最もよく聞くのが、カビの不満だったからです。

 追炊き、浴室乾燥機あり。

 キッチン奥の扉を開けると寝室です。

 広さは4.5畳ですが、1直線に風が抜けるように設計しています。


寝室はエアコン付きです。

 ダイニングの照明は、ルイスポールセンのPH5をつけています。

 ヤコブセンデザインのセブンチェアは、当社打合せのお古ですが。

 天井高さも、通常より20cm高い2.6m。

 南向きのバルコニーの窓も、高さは2.4mあります。

 どんなマンションなら「永住したい」と思ってもらえるのか。長所は一度まとめてみました。

 建物自体にも愛着を持ってもらえる美しい建築にしたいのですが、住戸内で言えば、やはり打ち放しの天井です。

 壁は断熱材を入れるために仕上げをしていますが、この天井は見ていて飽きないのです。
 
 計画をスタートした時点では、木造のハイツという選択肢もありました。

 なかなか金額が合わず、木造で再設計をしなおそうかと考えた時期もありましたが、やはり鉄筋コンクリート造にして良かったと思っています。

 安心感、安定感が全く違います。

 それには体感して貰うのが一番。入居に関してのお問い合わせは「賃貸住宅サービス」まで。

 それ以外の見学希望は、当社へ連絡下さい。

 建築途中の賃貸住宅を見れることは滅多にないと思うので、気軽にお越しください。

文責:守谷 昌紀

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永住したい打ち放しのマンション「R GREY」‐8‐現場というオーケストラ

 本格的に募集を開始した「R GREY」

 マンションの公式サイトも開設されました。

 モデルルームのオープンも決まり、工事は仕上げの段階に入っています。

 1階、2階、3階と上内装工事は進んでいきますが、間仕切り工事はほぼ終わりました。

 2階は換気扇の取付中。

 1階にはキッチンが据え付けられました。

 追いかけるように、内部のクロス貼が始まります。

 クロスの裏に糊をつける機械を糊付け機といいますが、その前に職人が座る姿は、まるでピアニストのよう。

 施工チームをオーケストラに例えるなら、空間を奏でるピアニストだとも言えそうです。

 私たちが作曲家だとするなら、現場でタクトを振るのは監督です。

 私は簡単に人を褒めませんが(自慢できませんが)、この現場は2人体制でよく頑張ってくれています。

 どんな曲を書いても、演奏者にやる気がなければ、素晴らしい演奏会になることはありません。

 反対に、どれだけ演者が頑張っても、楽曲が分かるければ聞くに値しないかもしれません。

 ここのところが、意外に理解されていないと思うことがよくあるのです。
 
 作曲もしますが、演奏会にも口出しします。「そこはもっと丁寧に」とか「そこはもっと思い切って」などなど。

 空間と音楽は、共通点が多いのです。 

 聞けば、もう一部屋仮予約が入ったとそうです。

 演奏会と同じく、空間はその場でしか感じることができないもの。モデルルームで、是非、打ち放しの空間を体験下さい。

文責:守谷 昌紀

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永住したい打ち放しのマンション「R GREY」‐7‐既製品の功罪

 梅雨明け宣言はまだですが、すっかり夏の日差しになりました。

 足場がとれるのは今月末あたりになりそう。

 7月29日(土)にモデルルームをオープンする予定です。

 各階で進行状況は違いますが、概ね内部間仕切りができてきました。

 ますます暑くなる日本ですが、このファン付きのジャンパーを見る機会が増えました。

 結構涼しいそう。

 ユニットバスが据え付けられると次はキッチンです。

 これらが入ってくると、一気に空間を把握しやすくなってきます。

 玄関回りは、コンクリートと白い壁の対比が美しいはず。

 玄関をでると、いわゆるパイプスペースがあります。

 水道、電気、ガス管などが通るスペースですが、それらをスチールのパネルで覆っているのです。

 このパネルは、高さ2.75mの1枚もの。

 金物の製作担当と話し合い、この納まりに決定しました。

 図面には継ぎ目無しで描いていますが、現場が始まると「施工が難しいので、継ぎ目を入れさえてもらえませんか」となるケースは結構あります。

 そこから話し合いが始まるのですが、知識のある、またやる気のある担当者なら、何とか実現しようというスタンスで案をだしてくれます。

 反対の場合は、このパネルが1枚である価値や、それが出来上がった時の景色の違いを、繰り返し説きます。

 建築は省コスト、リスク回避を求め、既製品を使う部位が増えています。

 それでも、既製品では対処しきれないところが必ずでてくるのですが、そこがポイントなのです。

 「折角フルオーダーでつくるのだから、芸術作品のようなとびきり美しいものにしよう」と担当者を口説きます。

 たかがパネル、されどパネルなのです。

 建築にはかなりのコストが掛かるので、無駄なところなどほとんどありません。

 わずか30cm角のこのパネル。モデルルームがオープンしたら、まじまじと眺めてみて下さい。

文責:守谷 昌紀

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永住したい打ち放しのマンション‐6‐「R GREY」に決定

 着工して3ヵ月半が経過した、「平野西アパートメントハウス」。

 正式名称が決定しました。

 「R Grey」

 フォントは仮決定ですが、オーナーである弟も気に入っています。

 Rは鉄筋コンクリート(reinforced concrete)の略、Greyはそのままでグレイ。

 コンクリートは人がつくる石のようなもの。よって単純な色ではありません。

 しかし、木の手摺もグレイとするので、キーワードとしました。
 
 紅茶のアールグレイとかけたのですが、紅茶のほうは”Earl Grey” と書き「グレイ伯爵」の意味だそうです。

 私が色々候補をだし、最終的にはオーナーである弟が決めました。以下がその他の候補です。

<スペイン語>

Casa Gris (カーサ  グリス)→ 灰色の家

Techo Gris (テコ  グリス)→ 灰色の天井

Pared gris (パレド グリス)→ 灰色の壁

<イタリア語>

Muro grigio(ムーロ グリジオ)→ 灰色の壁

<英語>

Grey Box → 灰色の箱

Grey  Cube → グレイの立方体)

 永住したいと思って貰うためには、名前も響きも大切です。

 しかし、必然性のない名前は避けたいと思っていました。

 ここで暮らす人が、この建物を好きになって貰えるよう、本気で考えたつもりです。

 名は体をあらわすといいます。

 イギリス貴族の名をかりたこのマンションで、豊かな暮らしが生れることを心から願います。

文責:守谷 昌紀

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永住したい打ち放しのマンション「R Grey」‐1‐プロローグ

 当社の隣に、弟がマンションを建てると書いたのが、2016年の9月

 あれから半年。いつもながら難航した金額調整を経て、ようやく着工することになった。

 計画開始時点では、父が昭和56年に建てたガラス屋の倉庫が残っていた。

 昨年の10月初旬から、まずは解体をスタート。

 3週間かけて完了。

 更地になったあとの4ヵ月は、甥っ子たちの遊び場だ。

 そして先月下旬から、地盤改良工事をスタートした。

 プランは1LDKで、空間に拘りのあるシングル、もしくは若い夫婦に住んで貰えればと思っている。

 オーナーとなる弟は、木造3階建ても考えていたが、最終的には鉄筋コンクリート(以下RC)造を選択した。

 コンセプトは「長く住みたい」「永住したい」アパートメントハウス。

 共同住宅である以上「頑丈」「燃えない」「プライバシー」は最優先となる。

 RC造の壁式構造は、阪神淡路大震災でも一棟も倒壊していないといわれている。

 室内のフローリング以外、ほとんどの材が燃えない、燃えにくい材で構成している。

 遮音性能も含めて、3点全てにおいてRC造が他の構造を勝っている。

 しかし、木造、鉄骨造より躯体のコストがかかるのは明らかだ。

 それでも、RC造にできたのには理由がある。

 はっきり書くが、敷地は父の持ち物で、非常に安い賃料で弟が借りているからだ。

 共同住宅は収益のために建てられる。土地へのコストが圧倒的に安いので、家賃と比べて建物の質は間違いなく高いと言える。

 まだ最終的な家賃は決まっていないが、決定すればここでも公開しようと思う。

 全部で6住戸。1住戸はすでに予約をもらっている。

 この計画は、兄である私に設計を頼むのが前提となっていなかった。

 私としても、共同住宅に関しては非常に複雑な思いがあった。

 街に愛着がなければ、ゴミのポイ捨て、路上駐輪など周辺住人にとっては、プラスの要素はない。

 自分達が暮らす空間、建物、そして、街へと順に愛着を持って貰えるような建物でなければ、設計をしたいと思えなかったのだ。

 家賃のコストパフォーマンスが高い理由は先に書いた。

 この建物を好きになって貰えるかは、私達設計者、また施工者の能力にかかっている。

 竣工予定は今年の9月。

 春に次ぐ転勤シーズンに、沢山のオファーを貰うイメージをもって、計画は本格的にスタートする。

文責:守谷 昌紀

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