「神戸の高台の家」‐4‐1000万ドルの夜景を我が家に

 すぐ裏には摩耶山が控える「灘の家」。

 2週続けて、現場打合せでした。

 初めて現場を訪れたのは昨年の5月。まだ購入前でした。

 不動産業者の人が車で案内してくれましたが、「かなり上まで登るんだな」という印象でした。

 2階バルコニーから身を乗り出すと、遠くには神戸の海が。

 この景色を、計画の糸口にしようと考えたのです。

 この日は、クライアントから「何らかの形で感謝の気持ちを伝えたい」とのお話を聞いていました。

 監督、棟梁親子を合わせて7人。屋根工事の完了を機に、用意して貰った昼食を、皆で頂いたのです。

 この計画で、もっとも重要部分は屋根裏です。

 最も環境が良いのがそこだったのです。 

 元屋根裏だった部分に、開口部を設け、光、風、景色を取り込みます。その景色は。

 この日は曇りでしたが、隣家の屋根越しに神戸の海を一望できます。

 晴れた日は青い海を。

 夜には1000万ドルの夜景を。
 
 暮らしに楽しみを与える窓なのです。

文責:守谷 昌紀

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