「あちこちでお茶できる家」-9-そうなればしめたもの

 間もなく完成を迎える「あちこちでお茶できる家」。

 もちろん色々な所でお茶できるのですが、まずは玄関土間です。

 6畳くらいの広さがあり、正面には、洗面とトイレが並んでいます。

 トイレは通常閉まっていますが、なかなかに鮮やかなピンク。

 緑とは特に相性が良い組み合わせです。
 
 こちらの計画。色使いもテーマです。

 2階寝室の壁は一面だけヴォルドーに。

 床がコルクタイルになっているのは、布団でも寝れるようにという考えから。

 子供部屋は、スモーキーピンクのドット柄。

 2階のトイレはスカイブルー。

 棚は減額の為、イケア製を支給して貰いました。

 トップライトのあるファミリースペースは、緑系のパターン柄。

 基本的には全て奥さんのセンスです。

 思い切りが良さが、確実に空間に反映されています。
 
 空間がシンプルであれば、どんな物でも受け止められます。

 よって、キャパシティーを考えると、シンプルを目指せば間違いないのですが、違う答えもあります。

 誰でも家を建てるなら「あの時雑誌で見たあんな部屋に!」とか「先週テレビに映ってたキッチンみないな」などという希望があるものです。

 全て聞いた通りにすれば簡単なのですが、これは一旦整が必要です。

 その部屋のどんな要素が好きだったのかの整理整頓です。

 素材、色、家具、光など、空間を構成する要素は沢山あります。その整理整頓が終わり、クライアントと共有できれば、とたんに話しがかみ合いだすのです。

 そうなればしめたもの。

 一方通行の提案より、1ランク複雑で、味わいのある空間が出来上がっていくのです。

 外観もカーポートを残すだけになってきました。

 来週末の引っ越しにむけて、詰めの段階に入りました。

文責:守谷 昌紀

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