イタウバハウスが完成してはや1年。
ルーバーの色も落ち着いてきました。
「大掃除を兼ねて片づけました」の言葉通り、家の中はとても美しく、愛情をひしひしと感じます。
1年点検の時、出来るだけ聞いているのが光熱費の件。
夏は電気代が高い時で1万円、ガス代が4、5千円。
冬は電気代が4、5千円で、ガスが1万円行くか行かないかだそうです。
こちらの家はガス温水床暖房が入っていますが、冬の朝と夜に使ってこの金額とのことでした。
工事中に間取りの変更をしたのは、彼の命が宿ったからでした。
春生まれの7ヶ月です。
奥さんが皆に「大きいねエって言われるんです」と。
丸まると太った、どこからどう見ても元気な男の子です。
抱っこされていても、遊んでいても、時々顔を確かめるそう。
私の顔を見た後は、お父さんと顔を見合わせます。
色々なことを急速に学習しているのでしょう。
2階LDKの前にあるデッキに、非常用の避難口が設置されていました。
ご主人は工務店に勤めるプロですが、素晴らしいの一言に尽きます。
加えて、洗濯干しの上部に、ポリカーボネイトの庇も設置されていました。
ちょっと、雨が……という話もありましたが、非常用と考えれば立派なものです。
デザインのほうは完璧です。
元々ご主人の会社は、外部遊具や、デッキの制作を得意にしていました。
時間とともに、木が白っぽくなる様を「木が白ける」と言うそうです。
その自然な変化もこの計画のコンセプトに入れようとなりました。
垂直材のルーバーより、水平材のデッキのほうがより白けていました。太陽光の力はすごいものです。
1年点検は概ね木製建具の微調整のみ。とても快適に暮らしていると言って貰いました。
奥さんの友人が、来宅した時のこと。家の前で「○○さんの家だけ、周りの家と全然違うやん!」と言われた時は、少し焦りましたと。
まずはクライアントの幸せ。次に、建築は自由なものだと知って貰いたい、そして街に貢献したいという気持ちで、建築設計をしています。
しかし、このような話を聞くたびに、近隣の人はどう考えているのか、何とも表現し辛い気持ちにはなります。しかし、未だ明確な答はありません。
今のところは、勇気を持って、自分らしい家を創りたいと言ってくれる人と、幸せで、誇りに思って貰えるような家を創り続けるしかないと思っています。
文責:守谷 昌紀