「Shabby House」-18-仕事始め

年が明け、現場では年始の挨拶もそこそこに、工事が始まっています。

現場の仕事始めは1月5日でしたが、翌日にクライアントと訪れました。

この日の大阪は寒いのなんの。

打合せは朝からでしたが、昼が近づいても気温は上がらず、帰る頃にはつま先の感覚が無くなるほど。

しかし現場のほうは大工さんも増え、いよいよ追い込みの活気が出てきました。

衛生機器も据え付けられだし、家としての顔が見えてきます。

洗面のカランは真ちゅう製で、とても良い感じ。

酒部屋の躙り口は高さ80cm。ここに入る人は、みな頭を垂れます。

その姿を美しいと感じれる感性こそが、日本が世界に誇るべきものなのかもしれません。

中では大工さんが床組の下地を作っていましたが、入るときにはみな謙虚になるのです。

深い茶色のレンガに、白いスチールの上げ下げ窓。

外観のイメージが出来た時には、ワクワクしたものです。いよいよ現実となりました。

愛おしい建物になると、確信しています。

文責:守谷 昌紀

建築家 / 大阪  一級建築士事務所 アトリエm
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