「切妻と中庭の家」-15-写真撮影

 今日は、朝から竣工写真の撮影です。

 ようやくここまで来ました。いつも同じ話になりますが、一つの建築が出来上がる過程で、この日が一番気をもむのです。

 理由は、自分がどれだけ望んでも頑張ってもどうにもならない天気に大きく左右されるから。ごく当たり前の話です。

 加えて、写真家のスケジュール。現場の完成後でクライアントの引越し前でないとなりません。

 今回も2日しかない中で、何とか快晴になってくれました。

 2階の中庭に差し込む光が重要です。創り手としては、何とかその空間を伝えたいと望むのです。

 デジタル全盛の世の中ですが、私はこのブローニという大きなフィルムを入れるカメラで撮ってもらうのが好きです。

 写真家がフィルムを辞めたと言われればそれまでですが、出来る限りはこちらでお願いしたいのです。

 質や奥行き間などが違うと言っていますが、実は後で修正の効かない一発勝負が好きなだけかもしれません。

 その覚悟は、なんかしら写真の仕上がりにも影響してくると思うのです。

文責:守谷 昌紀