カテゴリー別アーカイブ: 06 緑を囲む京都のオフィス「(仮称)山本合同事務所」

緑を囲む京都のオフィス「山本合同事務所」‐4‐だろうでなく、かもしれないへ

 「山本合同事務所」の現場までは車で行くことがほとんどです。

 第二京阪が開通してから、名神を通ることがほとんどなくなりました。

 巨椋池からは、阪神高速京都線に乗り継ぎます。

 池と付きますが、京都最大の水場でした。干拓によってできた広い田の中を走る快走道路です。

 京都らしい景色を望みながら、所用時間は1時間15分ほど。

 この日は夕方からの打合せ。

 影がかかっていましたが、ようやく足場のない外観が見れました。

 京都市内につき、景観条例で切妻屋根が求められます。

 その条件の中で、こぶりながら働きやすいオフィスを模索しました。

 土地がら、仕事がら、移動はほぼ車。

 1階は全て駐車場となっています。

 2階がメインのワークスペースですが、壁の下地ができあがってきました。

 その上に、ちょこんと3階がのっかっているというレイアウトです。

 南端の屋根にあるトップライト。

 楕円テーブルの中央に向かって光が落ちてくるよう設計しました。

 この中央に緑を置く予定なのです。

 クライアントはとても仕事が忙しく、「その世話がちゃんとできるだろうか」と思案中。

 最終的にどうするかを決めるのはクライアントです。

 現場としては出来る限り多くの場面を想定して、備えをしておくのが仕事です。

 だろう運転でなく、かもしれない運転を。

 教習所で誰もが教わったことですが、全てに通じるものなのです。

文責:守谷 昌紀

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■11月12日(日) 2:00pm~4:00pm セミナー開催「リフォーム・リノベーションの極意」■
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「R Grey」9月からの入居募集開始■
大阪市平野区平野西5-6-24
モデルルームオープン

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枚方市津田西町1-24-8

【News】

■3月25日『大改造!!劇的ビフォーアフター』朝日放送(ABC)「住之江の元長屋」再放映■
■10月29日『住人十色』毎日放送(MBS)「松虫の長屋」放映■

『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載

『homify』7月21日「白馬の山小屋」掲載
『homify』6月4日「松虫の長屋」掲載
『homify』5月10日「長田の家」掲載
『homify(タイ)』4月25日「加美の家」掲載
『homify(中国)』4月9日「住之江の元長屋」掲載

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緑を囲む京都のオフィス「山本合同事務所」‐3‐ここでうたた寝

 昨日は、上京区の現場で打合せでした。

 元々は今週火曜日に予定していたのですが、強い雨が降るという予報で延期していました。

 そして明日は台風。秋の天候は安定しません。

 午後3時からの打合せでしたが、暑かった京都もすっかり涼しくなりました。

 職人が、屋根上で作業しているのが見えますが、風が気持ち良いことでしょう。

 ウナギの寝床というほど細い敷地ではありませんが、1階は駐車場のみ。

 5台が駐車できる予定です。

 2階はメインのワークスペース。

 道路が北にあるので、奥が南になります。

 一番奥から見返すと、3階部分が南にある吹抜けで繋がっているのが分かります。

 その3階は切妻屋根によって、やや天井高さを抑えています。

 開放的ではあるが、ボリュームが大きすぎて間延びすることを避けました。

 居心地のよい屋根裏部屋のような空間を目指したのです。

 北側も小さな吹抜けで2階と繋がっています。

 高低差のある空間を、南北に気持ちのよい風が流れるはずです。

 吹抜け空間の上にはトップライトがあります。

 ここからの自然光で、室内でも植物が育てられるよう意図しました。

 職人が部材を溶接していましたが、大きな線香花火のようなに火花を散らします。

 それはそれで美しいものなのです。

 この時点まできて、空間の構成がようやく体感できるのですが、良い空間になるという手応えがありました。

 特に、ふわりと浮いたような3階は、このオフィスの特徴になると思います。

 ハードワークに疲れた時はここでうたた寝。
 
 そんな使い方をして貰えればと思うのです。

文責:守谷 昌紀

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緑を囲む京都のオフィス「山本合同事務所」‐2‐ここは平安宮の内側

 「(仮称)司法書士・土地家屋調査士 山本合同事務所」ですが、掘方が終わり、配筋検査に行ってきました。

 配筋検査はコンクリート中に隠れてしまう鉄筋の径、本数、継手などをチェックするものです。

 清掃もきっちりされており、鉄筋も丁寧に組まれていました。

 仕事の基本は常に整理整頓です。

 敷地は上京区丸太町通大宮西入藁屋町。

 二条城のすぐ北にあります。

 二条城は、徳川幕府が築いた城ですが、その後は天皇家の離宮となりました。

 さらに遡ること800年。

 平安京は桓武天皇によって遷都されましたが、ここは平安宮内にあたることが分かりました。

 京都市へ事前相談に行った際、試掘が必要と知らされたのです。

 計画がスタートした際は、隣地も含めてびっしりと建物が建っていました。

 換地され、新たな敷地境界となったのが右から2番目、青い屋根の家の左端です。

 そこから左が全て解体され、換地も終わり計画が本格的にスタートしました。

 向かって左はマンションが建つ予定で、当工事に先立って京都市の発掘調査が入りました。

 1.5mほど掘り下げられた位置が、平安時代の地盤面だそうです。

 市の担当者は、マンション用地の中央あたりが、平安宮の東端と考えており、平安時代の遺構がでるのではと、かなり意気込んでいました。

 しかし実際にでてきたのは江戸時代のゴミ捨て場くらいで、かなり落胆していたようです。

 800年の間、何度も何度も住まい手が変わり、埋め立てながら、現在の位置まで地盤面が上がってきたと、その担当者から教えてもらいました。

 隣地の調査結果もあってか、当敷地の試掘はわずかなもので終わったのです。

 この敷地は、改良が不要なほど良好な地盤でした。流石は千年の都です。

 また、平安宮内という貴重な土地。

 基礎柱部分においては、隣地から10cmで施工しています。

 現場と相談し決定したのですが、施工限界値だと考えています。

 専門家にとってはあまり価値のないゴミ捨て場のようですが、平安から江戸まで痕跡を、断面状にみれたことに、私はかなり興奮しました。

 「野洲の家」では、山城跡、または古墳のある敷地に住宅を建てさせてもらいました。

 今回は宮内での仕事です。

 土地に対する敬意や、街に対する愛着がなければ、建築は常に身勝手なものになってしまいます。

 古都に敬意をはらい、楽しく、明るい仕事空間を実現したいと思います。

 今日は七夕。私達の夢が叶いますよう。

文責:守谷 昌紀

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緑を囲む京都のオフィス「山本合同事務所」‐1‐プロローグ

 働く人にとって、仕事場は人生で最も長い時間を過ごす場所だ。

 クライアントは、そこを「最も心地よく、緑あふれる空間にしたい」と言った。

 「山本司法書士事務所」から「(仮称)司法書士・土地家屋調査士 山本合同事務所」へと業務拡大にともない、オフィスの建て替えを考えるようになった。

 敷地は二条城の北、丸太町通の南に位置する。

 ウナギの寝床とまでは言わないまでも、敷地の間口は6m弱。南北は14mという細長い敷地だ。

 旧オフィスは大正時代に建てられたという木造2階建てで、天井はかなり低かった。

 それでも創業者の父が手をいれながら使ってきたその建物を、皆で大切にしていたのだ。

 しかし、隣地との等価交換があったり、仕事の幅をより広げて行きたいという気持ちから、建て替えを決断したのだ。

 新しいオフィスは鉄骨3階建て。

 1階は全て駐車場で、2、3階がワークスペースとなる。

 3階は応接室であり、休憩室でもある。

 リビングのような空間をイメージしているが、吹抜けを介して2階ともつながる。

 2階には天窓へ向かって伸びるシンボルツリーがある。

 それを囲むオーバルカウンターには、葉の間を通り抜け、木漏れ日がおち、高低差のある開口部からは、穏やかに風が流れる。

 働く時間の中で、「心地よい」や「幸せ」とは何かを考えた、ひとつの答えだ。

 この建物を、クライアントはトップの覚悟とも言った。

 創り手は、その覚悟に応えなければならない。

文責:守谷 昌紀

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