「梅田ラボ」‐2‐駅前ビルも天井裏を狙え

 「梅田ラボ」のオープンは、すでに各メディアに告知済み。もう進んで行くしかありません。

 前回、大阪駅前第2ビルは、1976年に完成したと書きました。

 竣工当時、大阪駅前には、丸ビルと駅前ビルの4棟しか、高層ビルは無かったはずです。最先端の高層建築だったのです。

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 しかし40年経ち、建築も当然ながら変化して行きます。

 天井高もその一つ。seven dreamersが入居する前の天井高さは2.7mでした。

 極めて低いとは言えませんが、当事務所が設計する住宅の場合でも、メイン空間はこの位の高さを確保します。

 自ずと、新しいテナントビルの開放感とは差が出来き、古い建物といった印象になるのです。

 大阪駅前ビルでは、シャッターが下りているテナントが増えているのは周知の通り。

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 しかし、構造体としては、1階部分は天井裏にかなりの余白があることが分かりました。

 その部分を最大限に活かせば、大阪駅前ビルのイメージを大きく変える店舗が出来るのでは。友人でもある、seven dreamersの社長、阪根はここに着目しました。

 ginzaギャラリーShibakouenラボでも使った、一般的な手法ですが、今回はビルの規約がありました。

 それらの承認を貰うためにプラスアルファの時間がかかりましたが、無事それもクリア。ようやく、4.3mの天井高を確保し、塗装が終わったところです。

 リノベーションの場合、常に天井裏を狙ってきました。駅前ビルも全く同じだったのです。

 実際、Shibakouenラボの入るテナントビルのオーナーは「このビルの価値を高めてくれて有難う」と言ってくれたそうです。

 win-win等という関係が簡単だとは思いませんが、このあたり一体の雰囲気を変えてみせるという意気込みで、皆が取り組んでいるのです。

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 何より大変なのは、現場作業がほとんど夜になること。音や匂いの出る工事は、全て深夜0時から朝の6時までに限られます。

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 常に感謝の気持ちを伝えるようにしていますが、今回は工期のこともあり、文字通り頭が下がる思いがします。

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 私達も自分達の仕事に全力で取り組むだけ。

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 現場はまさに背水の陣なのです。

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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