「滋賀の家」‐4‐夏は防ぎ、冬は取り込むためのプラン

 ようやく上棟を迎えた「滋賀の家」。

 北に立つ「離れ」にはお母様が居住します。夏の西日が厳しいと聞いていました。

 開口部が南西方向を向いているのです。 

 離れとの関係性を保ちつつ、新たな母屋は、45度振りました。開口部を、真南に向かって開くためです。

 更に、西に張り出しがあるため、夏の西日が入らないプランになっています。

 冬の日の入は、真西から約30度南によった位置になります。

 よって、秋から冬にかけては、夕方になってもさほど光を遮らないのです。

 上部は吹抜け。高い位置に、ハイサドを設けています。

 これも、庇と合わせ、光をコントロールします

 棟梁が屋根に上がり、下地を張っているところでした。東の木々は、10mを超えているでしょうか。 

 敷地の緯度が分かれば、太陽の軌跡が分かります。そして、周辺環境を知ることで、自然の恩恵を最大限に引き出すことが出来る。

 「幸せとは何か共に考える」
 「敷地の特性を最大限引き出す」

 この2つが両輪となり、設計は進んで行くのです。

文責:守谷 昌紀

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