「8.8坪の家」-10-何が何でも大理石

 敷地12.5坪、1フロア8.3坪、延べ面積18.7坪、加えて予算も過去最低。

 条件が厳しい、とばかり書いてきました。しかし床は違います。

 2階LDKは、総大理石貼りなのです。その他の部屋も、床は全てタイル。 

 クライアントが、この家を計画する際、初めに相談へ行ったのが、旧知のタイル屋の親方でした。

 私が計画に参加したのは、解体後からでした。

 よって、解体の際にも、随分お世話になったそうです。

 そんなこともあり、当初から石、タイル工事は、こちらにお願いする事になっていたのです。

 旧知の仲だから、タイル工事は破格値。しかし、タイル屋の親方がクライアントへ出した条件がなかなかです。

 「毎日現場に来い」でした。この日も、クライアントと職人の対話の中、タイル工事が進んで行きます。

 当事務所もタイルの施工図を描いています。しかしクライントは、更に自身でスケッチを描いてくれます。

 親方的には「ウチで用意出来ないものは、自分で枚数揃えて買ってこい」ということで、正確に枚数を読むにはこのスケッチが必要なのです。

 これらは全て、一切誇張なしです。

 気がつけば12月も残すところ10日。更に言えば、クライアントの引っ越しは年内で、すでに仮住まいは解約済。

 文字通りの追い込みに入っています。

文責:守谷 昌紀

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