永住したい打ち放しのマンション「R GREY」‐10‐自分の顔に責任を

 足場の解体が始まりました。

 シートを外し、1日がかりで撤去します。

 今日、ようやく全ての足場がなくなりました。

 「R Grey」の名の通り、全てがグレー。

 階段ホールもグレー一色です。

 余談ですが、2、3階のガラスは、コストダウンのため父に施工してもらいました。

 コンクリート打ち放しは、いわば1点ものです。

 均一こそが現代技術とするなら、反対項にあると言えるかもしれません。

 建物の正面をフランス語で「ファサード」といいます。これは英語のフェイスと語源をともにするそうです。

 人を見掛けだけで判断してはなりませんが、髪も切らず、顔も洗わない人を好きな人はいません。

 また、リンカーンが「40歳を過ぎれば自分の顔に責任をもて」といった通り、大人にとっては言い訳無用なのです。

 住まい手が帰宅したとき、日々わずかでも「ここでよかった」と思ってもらえるような、秩序ある清潔なファサードを目指しました。

 この建物が好きな人が、ここで暮らしてくれたら……

 創り手にとって、これほど嬉しいことはありません。

 現在、3階は埋まったようです。引き続き、多くの人が見にきてくれればと思うのです。

101号室 LDK北向き
101号室 ダイニング 101号室 リビング
101号室 キッチン
101号室 寝室
101号室 洗面
101号室 浴室
101号室 玄関

文責:守谷 昌紀

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