「サンルームと吹抜のある家」-8-階段

 2階建て以上の建物にとって、階段は大変重要な部分です。

 上下の階を繋ぐ動線という機能を満足し、有効巾、蹴上げ、蹴込みの寸法、手摺の高さ等々、全てのサイズが適切でなければなりません。

 かつ美しく。

 R状になったエントランスホールに、ようやく階段の下地がつきました。

 平面的、断面的にも非常に複雑で、鉄工所も苦労をしていました。 

 しかし、注がれたエネルギーは嘘をつかないものです。

 見下ろした時も、柔らかなRがとても優しい感じに仕上がっています。

 上下の動線には、天井高さにも細心の注意が必要です。

 2階から3階への階段はこの部分を曲面に仕上げました。

 3階まで上がると、南の開口から深くまで光が差し込む感じがよく分かります。

 手摺が付けばこの空間もほぼ完成です。

 竣工が迫る現場は、多くの職人にあふれ活気に満ちています。

 てんてこ舞いの忙しさですが、ネコ車でコンクリートを運ぶ姿にも微笑ましささえ感じるのです。

 バルコニーの床は半透明のグレーチングが敷かれました。

 ここからは詰めの段階。この先の頑張りいかんで、建物は大きく変わります。
 
文責:守谷 昌紀

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