「頑張れる家(イタウバハウス)」-11-光は直進する

 この季節、体を動かすには良い気候です。

 ただ、じっとして弁当を食べるには寒いでしょう。大工さんが電気湯沸かし器を持ち込んでいました。これがあるだけで、随分違うだろうと思います。

 3階部分は内装仕上げを残すのみとなりました。

 2階も同じような進行状態。

 暮らしを便利にした機器は沢山ありますが、建築現場が受けるデジカメの恩恵は、計り知れないものがあります。

 添付書類として、記録装置として、この日記もデジカメなしでは考えられません。

 フィルムの時は、撮れば撮るほどお金が掛かり、現像の時間が掛かり、躊躇しながらシャッターを切ったものです。

 本当は、それが大切なのですが。

 建築でファサードというと、正面を意味します。

 この家のファサードは、ほぼ全てがルーバーで覆われるのです。

 その施工はクライアント自身がするもので、現在打合せ中。

 6パターン程ボール紙を貼ってみて、最も狭いものに決まりました。狭めでも、十分光が入ることが分ったのです。

 床に落ちる光は、隙間の倍ほどに広がっていました。

 光は理想世界では直進することになっています。

 しかし、実際の大気中には様々な粒子があり拡散したり干渉したりしています。

 当初は倍ほどの隙間をイメージしていました。やはり原寸チェックに勝るものはありません。

文責:守谷 昌紀

建築家 / 大阪  一級建築士事務所 アトリエm

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