本日「伊東内科クリニック」が開院しました。
竣工間際にバタバタとしてしまい、大変心配をさせてしましましたが、何とか今日を迎えることが出来ました。
先週末の内覧会は、台風通過にも関わらず、何とか雨も降らず。
多くの地域の方が見に来て下さったのです。
光庭の木を見上げる方も。
待合からは、受付越しにイロハモミジが見えるのです。
沢山の花が届き、この日はソファの上に。
「クリニックは街の止まり木 その場所が明るく元気なら 訪れた人は嬉しいに違いない」
これは、クリニックのwebサイトにあるメッセージです。
私たちが、2009年の2月の企画提案の際に添えた、コンセプトでもあります。
建築家協会の会長だった出江寛氏が、こんな話を書いていました。
詫び茶の完成者、千利休が弟子に「どんな座敷が良い座敷ですか」と問われたそうです。この場合の座敷とは、食事をするところの意でしょうか。こう答えました。
「うめ木のおほい座敷かよく候」
埋め木とは、穴がありたり、朽ちた部分を木で補修する技法です。補修しながらも、長く使われて来た座敷が最も良い、という答えでした。
建築は完成した時が、見た目には最も美しく見えます。しかし、このクリニックが利休のいう良きクリニックであって欲しいと心から願っています。
文責:守谷 昌紀