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「なにわ七幸めぐり」をしよう‐1767‐


 昨日こんなメールが届きました。

 Best of Houzz 2021 のご受賞おめでとうございます!

 「全世界の Houzz 専門家のうち約3%の方々にしか授与されないこの特別な賞」とあります。

 Houzzは建築の専門家紹介サイトです。

  当社の受賞写真はこちら。

 「中庭のある無垢な珪藻土の家」のキッチン横からの写真です。

  他の受賞写真をみると格好よいものばかりなので、「当社にも、もっと格好のよい写真があったのに」と思ったり、思わなかったり……

 しかし実際の特徴はもっと違ったところにあります。実は、昨年もこの写真で
「Best of Houzz 2020」を受賞しているのです。

 2年続けて上位3%に入ったということで、これはもう自慢してよいことのような気がします。

 

 先日、建築士の定期講習を受けた会場が、太融寺のすぐ近くでした。
 

 昼休みに少し歩いてきました。

 「なにわ七幸めぐり」という立て看板があります。

 心願成就とある、四条畷神社だけは行ったことがありません。

 太融寺は無病息災。人類が今最も欲しているもので、何ともタイミングがよい。

 都会の真ん中にある神社はとかく見下ろされがちなのです。

 

 名前も、場所も知っていましたが、境内に入ったのは初めてかもしれません。

 

 経車(マニ車)がありましたが、ネパールからの寄贈とあります。

 中にお経が納められているので、一回まわすとお経を一巻お唱えする功徳があるとありました。

 

 北西角には「淀殿之墓」がありました。

 大阪夏の陣の際に秀頼と自害したとされますが、豊臣家とゆかりのあるこの寺に移ってきたようです。

 信長を裏切り鯖街道を退却させてた浅井長政の長女なので本名は浅井茶々。

 母親は絶世の美女と言われた、信長の妹お市の方で、美しい人だったのでしょう。
 
 戦国時代の真っ只中を生きますが、後半生は苦難が重なります。

 秀吉が切望していた長男、鶴松を早くに亡くし、また秀吉亡き後は、つねに頼りなく描かれる秀頼とともに自らの命を絶った人生は、どのようなものだったのか……

 「なにわ七幸」の看板を意訳してみます。

①勉強ができる
②運がよい
③願いがかなう
④芸事、技術が上達する
⑤健康
⑥仕事がうまくいく
⑦家族の仲がよい

 冒頭に、「もっと格好のよい写真が……」と書きましたが、反対の意味も込めています。

 なぜこの写真が、2年も支持されたのか。

  「見せたいもの」と「見たいもの」は違うということだと思います。

 プロ側が「格好いいでしょう」と思っていても、多くの「幸せな家を建てたい」と思っている人は、もっと役に立つ、もっと快適に暮らせるヒントを真剣に探しているのです。

 「Best of Houzz 2021」でも、圧倒的に格好のよい写真の方が多いので、全てがこの基準だという訳ではありません。

 便利で効率のよいものだけを求めるなら、私の出番はないので、この両立を追求することが私の生きる道だと思っているのです。

  勉強ができ、運がよく、願いはかなえ、芸事が上達、健康で、家族の仲がよいから、商売がうまくいく。

 今年は「なにわ七幸めぐり」をしようかなと思います。

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

試合は続行中‐1670‐

 温暖化が進む中での暖冬で、今年のスキー場はどこも大変だったと思います。

 廃業を決めたというニュースもあり、野外こそが大好きな私としては寂しい限り。

 子供達を、年に一度くらいは雪上へと思い蓼科へ来ています。

 この辺りは標高が高いので、雪はしっかりあります。

 むしろ暖冬時の方が賑わうそう。

 標高2240mで、気温は-9℃。大阪から392km。

 子供が小さい頃から、よく来ていたので概ね勝手は分かっています。

 2歳の長男を初めて雪上に連れてきたのも、ここピラタス蓼科スノーリゾートでした。

 13年前のことです。

 2010年、実家で陸上トレーニング中の娘。

 あっという間に10年が経ちました。

 6年前に、「滋賀の家」のクライアントにスノーボードを教えて貰ってから、長男はどちらかと言えばボード派です。

 娘はほぼショートターンが出来るようになりました。

 一番の変化は、娘までがスマホを持っていることでしょうか。

 家族のもめ事はほぼスマホがらみで、難しい時代に入りました。

 それでも、何かしらの答えを出しながら進んで行くしかありません。

 宿は蓼科高原内のペンションを妻が探してきました。

 針葉樹の森に夕日が沈んでいきます。

 八ヶ岳あたりの夕日はとても美しいのです。

 ロフトのような部屋で、天窓からは星が見えます。

 夕食は薪ストーブの前で。

 手作りのコース料理に、子供たちが喜んでいました。

 長男が生まれるまでは、本気で国体を目指していました。シーズンになると毎週のように信州へ向かいます。

 冬季国体のアルペンスキーは「大回転」という種目で争うので、各地である試合にエントリーするのです。

 公式記録はあるのかなと探してみると、1998年(平成10年)1月の国体予選の成績がUPされていました。

 成年男子Bに、27歳の私が居ました。

 国体の出場枠は2~3人ですから8位では全く駄目。

 15/51とあるのは、51人の出走という意味のはずです。27歳の私の名誉の為に(笑)

 1998年の2月頃に、初めて自律神経失調症と診断されたので、その直前の時期です。3年弱を鬱で苦しむことになるので、よく出場していたなと思います。

 この時期は、写真を撮る気力も無かったので、この数字に当時の自分を見るようでした。

 経営を教えて頂いた、京セラの創業者稲盛和夫さんは、「どんなことでも数字で語りなさい」と言われていました。

 数字だけが公平だし、客観的に語れるからです。

 また、数字=お金というケースも良くあります。

 長男が将来の仕事のことを意識しているのだと思いますが、お金のことに関心をもつようになりました。

 お金を稼ぐという意味においては、IT長者と私とでは雲泥の差があるでしょう。

 億単位のお金を掛けて奥さん探しをしている人のことを、私が「格好いいと思わない」と言うと、長男に「お父さんが言っても説得力がない」と言われました。

 それはその通りだと思います。ただ、お金を稼ぐことを人生最大の目標としていないのも正直なところです。

 どんな生き方をしたいかが前で、その後に、評価はついてくるものだと信じています。

 負け惜しみに聞こえるのかもしれませんが、誰が何と言おうと、そこが揺らぐことはありません。

 作家、開高健はこう言っていました。

 金を儲けようとすると逃げていきよる。結果として手にするんならええんヤ。そんなもんより名だ、名を惜しむんヤ。いいか、いい仕事しなくてはいかんゾ。

 思えば、身近な人に仕事観を理解をして貰ったことは無い気がします。

 だからこそ、立派な人はどんな考えを持っているのだろうと本を読み続けるのでしょう。

 ただ夢想家で終わるのか、現実とできるのか。試合は未だ続行中です。

 目標が国体出場から、関西建築家大賞、建築大賞、プリツカー賞、世界遺産へ変わっただけ。

 多分、根っからの競争好きなのだと思います。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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【News】

■2月3日 『Houzzの特集記事』「阿倍野の長屋」が取り上げられました
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました
■4月1日発売『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』「さかたファミリー歯科クリニック」掲載
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

日経新聞は面白かった‐1453‐

 今日から2月に入りました。

 厳しい寒さは続きますが、徐々に日が長くなっていくことに、季節の進行を感じます。

 1月の中旬に、

 「Best of Houzz 2018 受賞おめでとうございます!」

 というメールが届きました。

 Bestとなっていたので、全ての中で一番だと思い、喜んでサイトを見に行くと、大阪のリビングルームというカテゴリーの中で選ばれたようです。

 7枚の中の1枚に、「松虫の長屋」のリビングの写真がありました。

 このcutは、写真家の平井さんが「2015年の Best cut」と言ってくれたもの。勿論嬉しいのですがちょっと微妙な感じもあります。

 かなり絞られたカテゴリーなので、正直、betterくらいでしょうか。

 火曜日の夜、久し振りに大学時代の友人と、梅田で会っていました。

 お初天神通りの「ニューミュンヘン」が改修工事中で、別館的な「北大使館」へ。

 この店のこだわりも生ビールです。

 ここの生ビールは飲みやすく、やっぱり美味しい。

 閉店の11時まで、2人で話し込んでいました。

 彼は高槻でjamjamという設計事務所を経営する、いわば同業です。

 彼とは、私が創業して3~4年目あたりは一緒に仕事をしていました。私がお願いして、アトリエmに来て貰ったのです。

 設計、デザインのことをズバッと意見してくれる彼の存在は、本当に貴重でした。友人であり、パートナーでもあったのです。

 同じく、時々アドバイスをくれる知人に、「seiundo」の社長がいます。

 もうひとつ経済に弱い私に、以前から「日経新聞を読んだ方がいい」と勧めてくれていました。

 あまりそういったことに興味がなく、グズグス言っていたのですが、ようやく昨秋から購読をはじめました。

 確かに面白いのです。

 日本経済新聞社という社名から、お堅い記事をイメージしていたのですが、アート、スポーツなどの記事も分厚く「流石」と言いたくなります。

 サッカーの現役最年長選手、三浦知良さんのコラムがあります。

 彼は勉強などしたことがないと書いていましたが、その含蓄ある内容の素晴らしいこと。

 果たして勉強って、何なのだろうと思います。

 「私の履歴書」は、著名人が1ヵ月に渡り、自身の半生を語る名物コラムです。

 昨年の12月は、元プロ野球選手の江夏豊さんでした。

 オールスター9連続奪三振、江夏の21球と、多くの伝説を残した名投手ですが、コラムは覚醒剤事件のお詫びから始まりました。

 その生い立ちから興味深いものばかりでしたが、私が立ち止まったのは、こんな話のところでした。

 1967年、阪神でキャリアをスタートさせた江夏投手は、2年目の1968年に、年間401個の三振を奪っています。

 これは日本記録であり、メジャーリーグでのノーラン・ライアンの383個を上回ります。

 この年、勝利数は25で最多勝も獲得。しかしMVPに選ばれませんでした。

 この時から、人が評価をする賞には全く興味が無くなったとありました。

 このあたり、彼の無頼漢な雰囲気に通じるところがあり、人生感を決定づけたのかもしれません。

 401奪三線は、その数字が越えられるまで、時代がどれだけ変わろうとも、日本一、いや世界一かもしれません。

 この絶対的数値を持つアスリートは、常に自分が世界一とも言えますし、実際そうです。

 言い方は難しいのですが、世界一という甘美な重荷を背負ったまま、その後の人生を生きることになるのです。

 しかし、大衆も、メディアも移ろいやすいものです。

 グラウンドでカクテル光線を浴び、多くの観衆の目を引き付ける快感を味わったなら、それを越える体験はそう起りえないだろう。

 行間から、そんなことを感じていました。

 ちなみに、夕刊は産経新聞をとっています。娘が、読者投稿のコラムがいたく気に入っているからです。

 結論として、日経新聞は面白かった。人のアドバイスはやはり善意で聞くものです。