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コロナ2019は麦踏みだった‐1997‐

■■■本日4月6日(木)『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演 ■■■

第2部の18:20頃放送予定です。よければご笑覧下さい。


前回は、5年振りの墓参りについて書きました。

岡山の倉敷市、香川のまんのう町の順に回ったのですが、その間に讃岐うどんの名店、「やまうち」を訪れました。

鷲羽山の麓から瀬戸大橋を渡ると、香川県の坂出市に入ります。


坂出ICで高速道路を下りました。

そのまま讃岐平野を南下。

のどかな農道を走っていると、ため池に桜が素晴らしく映えていました。

里山風景と桜もさらに見事。

菜の花。

そしてレンゲ。

日本の原風景ここにあり、といった景色が続きます。

土佐と讃岐を結ぶ土讃線の脇を、山中に入ったところに「やまうち」はあります。

以前のような行列はありませんでした。

それでも店内に入ると、複数のお客さんが居てほっとしました。

初めて紹介した2004年は、特大が350円だったので100円上がりました。

天ぷらの選択肢が減ったのは寂しいですが、それでも変わらぬ美味しさです。

一番人気の「ひやあつ(めん冷、だし熱)」を食べ終えると、店主が「しょうゆうどんもおいしいよ!」と。

追加で頼んでしまいました。

純粋にめんを楽しむならこちらかもしれません。

強い腰と、旨味を抑えたシンプルな醤油がよく合っていました。

厨房内では、数人の店員さんがテキパキと働いています。

こちらの釜は薪が熱源です。

都市ガスはありませんし、プロパンガスも安くはありません。

手間は掛かるでしょうが、山間のうどん店がゆえの工夫だと思います。

何度かあった讃岐うどんブームですが、コロナ2019では間違いなくダメージを受けたはずです。

初紹介時の行列と比べれば違いはあきらか。それでも、こうして変わらず営業していることの凄みを感じました。

飲食店は原価が安いとは言え、うどんは日持ちがしません。

折角打ったうどんを、余らせるのはもったいないと、しょうゆうどんを勧めてくれたという側面もあるでしょう。

讃岐のうどんが美味しいのは、この地で良質の小麦、醤油、いりこがとれ、そして塩田があったからだと言われます。

麦類は麦踏みを繰り返すことによって丈夫になり、多くの実をつけることは良く知られています。

讃岐うどんの名店にとって、そしてアトリエmにとっても、「コロナ2019は麦踏のようなものだった」と言えるようにしなければなりません。

なかなかそう思えませんでしたが、今年の春はそう思えるのです。

そうそう、2004年から2018年までに7店舗を訪ねた「讃岐うどんの名店シリーズ」。よければこちらもご笑覧下さい。

讃岐うどんの名店Ⅰ ひやあつの「やまうち」
讃岐うどんの名店Ⅱ 元祖ぶっかけの「山下」
讃岐うどんの名店Ⅲ 釜揚げの「長田」
讃岐うどんの名店Ⅳ 元祖しょうゆうどんの「小懸屋」
讃岐うどんの名店Ⅴ 純手打ちうどん「 よしや」
讃岐うどんの名店Ⅵ かまたまの「山越えうどん」
讃岐うどんの名店Ⅶ そこまでセルフの「なかむら」

『建築家・守谷昌紀TV』 ■

■■■4月6日 『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演
■■6月9日 『住まいの設計チャンネル』 「おいでよ House」公開
■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載
■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載

メディア掲載情報

讃岐うどんの名店Ⅶ、そこまでセルフ‐1513‐

 前回、香川での墓参りを終えたところまで書きました。

 昼食のため、快晴の讃岐平野を移動します。

 地元では「讃岐富士」と呼ばれる飯野山(いいのやま)。

 まさにオニギリをポンと置いたようなフォルムです。

 その脇を、申し訳程度に流れるのが土器川。

 香川で唯一の一級河川ですが、年に200日も水の流れない日があると、ブラタモリでも紹介されていました。

 その土手を超えたところに、「釜たま」の名店「なかむら」があります。(「釜たま」は、釜揚げうどん+たまごの意味)

 映画等にも登場するこの店を伝説としたのは、味は勿論として、「そこまでセルフ」というストーリーです。

 自分でダシを入れる、麺を温めるのは勿論、畑にネギを抜きに行き、自分で切っていたそう。

 人手不足でそうせざるを得なかったそうですが、更なる繁盛店になり、そのサービス?は現在なくなってしまったのです。

 この日は11時半頃の到着で、15人待ち程度。

 思ったほど混んでいませんでした。

 私は「釜たま」の特大に、もう1つ卵を追加。

 卵は自分で軽く混ぜ、ゆであがりを待ちます。

 レジで自己申告するのですが、天ぷら2つを加えて700円くらいだったでしょうか。 

 店内は清潔で広め。

 気候がよければ屋外席も気持ちよさそうです。

 この日はとても暑く、子供たちは冷やしうどんやぶっかけうどんを頼んでいました。

 麺は細目で、いわゆる讃岐うどんほど腰はありません。

 「長田」もそうでしたが、釜あげの名店は、麺がモッチリしている傾向にあります。

 熱い麺と卵を混ぜると、半熟のような状態になります。そこにうどん醤油をくるっと掛けて頂きます。

 特大は3玉入っていますが、のど越しが良く、いくらでも入って行く感じ。

 ねぎ、しょうが、ごまで味を変えながら楽しみました。

 子供達もみな大や特大を完食。その事実がこの店の味を雄弁に語っています。

 大変美味しゅうございました。

 昼頃になると、続々と車も増えてきました。

 あっという間に行列が伸びていきます。

 この長さなら1時間半くらいは掛かるでしょうか。

 帰り際、主人か若主人だろうと思い、少し話を聞いてみました。

 最近では良く混んでいるほうだそうです。

 「じゃあ今日は、良い日になったね」と言うと笑っていました。

 飲食、観光という産業は、難しいものだと思います。

 多くの人が常時訪れれば、天狗になるからか疲弊からか、客を雑に扱う店が増えてきます。

 しかしそんな応対を受けたことを人は忘れません。いずれその店、観光地は衰退して行きます。

 そうなってから、過去の栄光を取り戻すのは難しいでしょう。

 美味しいから繁盛する。それは素晴らしいことですが、また違った意味での試練がまっているのです。

 経営の神様、松下幸之助はこんなことを言っていたと思います。

 「失敗は、成功への過程。成功は、失敗の要因が蓄積している状態にすぎない」

 成功もまた試練。仕事とは終わりのない成長ゲームと言えるのです。

 しかし、このサービス過多の時代に、「なかむら」が支持されるのは面白いところです。私は、お客さん扱いで遠ざけられるより、もう少し立ち入ってみたいので「なかむら派」なのかもしれません。

 最後に、讃岐うどんの名店も整理しておきます。あくまで「私の」なので、雰囲気、混み具合等も合せてⅠの「やまうち」を推しておきます。

讃岐うどんの名店Ⅰ ひやあつの「やまうち」
讃岐うどんの名店Ⅱ 元祖ぶっかけの「山下」
讃岐うどんの名店Ⅲ 釜揚げの「長田」
讃岐うどんの名店Ⅳ 元祖しょうゆうどんの「小懸屋」
讃岐うどんの名店Ⅴ 純手打ちうどん「 よしや」
讃岐うどんの名店Ⅵ かまたまの「山越えうどん」
讃岐うどんの名店Ⅶ そこまでセルフの「なかむら」

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■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

墓参りと讃岐うどん、毎日一つは楽しみを‐1371‐

 長らく墓参りにも行けておらずで、岡山と香川へ行ってきました。

 父の郷里、倉敷市の児島は繊維産業で栄えた街です。

 その街の小高い山の上に祖父母の墓があります。

 山陽というくらいなので、南に見下ろす瀬戸内海の景色は素晴らしいものがあります。

 材木商で財をなした祖父と、50歳で胃を全摘出したにもかかわらず、晩年まで驚くほど元気だった祖母

 ともに93年の生涯でした。

 母の郷里まんのう町は、海上交通の神様、金刀比羅宮のふもとにある街です。

 NHKのブラタモリでも「こんぴらさん」が取り上げられていました。

 年間300万人が訪れるというこんぴらさんですが、平坦な讃岐平野の中にぽつんと盛り上がった象頭山(ぞうずさん)の中腹にあります。

 海からでもよく見えることから、海上交通の神様として祭られてきたのです。

 そのこんぴら参りのために敷かれたと言ってもよい琴平電鉄。地元では「ことでん」と呼ばれています。

 その線路の近くに墓地はあります。

 とにかく真面目だった祖父は87歳で、一番怒られ、可愛がってもらった祖母は91歳で亡くなりました。

 長男の進学も含めて、報告してきました。

 墓地のまわりでは、麦が青々とした穂をつけています。

 小麦、塩田、いりこ出汁、醤油などが揃うこの地が、うどんの産地になったのは必然です。

 今回はすぐ近くにある、元祖ぶっかけの「山下うどん」へ行ってきました。

 味噌で食べるおでんと、てんぷらをつけて4人で2千円ちょっと。安くて美味いのが讃岐うどんなのです。

 田植えをするまでのあいだ、赤紫の花をつけるのがレンゲソウ。

 土を肥えさせるため、種がまかれたものです。

 娘はレンゲソウを知らないというので、何本か摘んできました。

 昭和50年代、学童教室など無い時代で、長期休暇はずっと岡山と香川で過ごしました。

 雨の少ない瀬戸内海気候の香川。農業用水は大変重要なものですが、とても綺麗なのは、水を大切にしてきた表れかもしれません。

 大阪生まれの大阪育ちですが、これらの景色も私の原風景です。

 一日一善ということばがありますが、毎日、何か一つ楽しみがあれば日々に張り合いがでます。

 日常でも、旅先でも全員が楽しめるということは結構心掛けて、計画を立てます。

 子供も大人も喜べる讃岐うどんは、墓参りといつもに対になっているのです。

 墓参りのあとでちょっと締まりませんが、2004年からコツコツと通った6店を以下に貼っておきます。

 香川へ行く際は、よければ参考にして下さい。

 讃岐うどんの名店Ⅰ ひやあつの「やまうち」
 讃岐うどんの名店Ⅱ 元祖ぶっかけの「山下」
 讃岐うどんの名店Ⅲ 釜揚げの「長田」
 讃岐うどんの名店Ⅳ 元祖しょうゆうどんの「小懸屋」
 讃岐うどんの名店Ⅴ 純手打ちうどん「 よしや」
 讃岐うどんの名店Ⅵ かまたまの「山越えうどん」

ミスター‐1200‐

 このところ、雨が続きます。

 昨日も雨予報で、予定を変更して墓参りへ帰ることにしました。

09 - コピー

 父の里、岡山県の児島。

 守谷家の墓は、瀬戸内海を見下ろす高台にあります。

 今回は、雨で景色のほうは今ひとつでした。

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 母の里は、香川県満濃町。

 海の神様、こんぴらさんの麓にある街です。

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 両親、弟家族も一緒で、雨なら雨で賑やか。

 祖父母も喜んでくれたはずです。

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 周りの田も、稲穂が黄色くなり始めていました。

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 ぶっかけうどんの元祖と言われる「山下」。

 まんのう町には、いわゆる有名店が沢山あります。

 前回行ったのは2006年3月でしたが、昨今のうどんブームでか、建物は新しくなりました。

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 1歳になったばかりの長男はいつも小食でした。

 9年前、ここのうどんを沢山食べたことを思い出します。

 「有名になったから味が落ちたとは言わせない」と、今回も子供達はズルズルと完食。人気店であり続けるには理由があります。

 世間を賑わし続ける東京オリンピックのエンブレム問題。

 先週のヤフーニュースで「佐野氏無関係の会社にイタ電」というものがありました。

 社名が同じ会社が東大阪にあり、無言電話、いたずら電話が掛ってきて、迷惑をしているという記事です。

 この方、私のクライアントであるOhanaのカメラマンの友人です。Ohanaのwebサイトも彼の仕事。

 先月も一緒に飲む機会があり「ウチの方が先につけた社名なのに、ほんとに困ってる」と言っていました。その社名がミスターデザイン

 初めて聞いた時、いい名前だなと思いましたし、そう彼にも伝えました。

 「見た目はジャイアン、ハートはのび太」とプロフィールにありますが、これを聞いた時は吹き出しました。まさにそんな人なのです。

 彼は、自分の仕事のコンセプトを思い至った時「これが自分のやりたかったことだったんだ」と涙が止まらなかったと言います。

 誰かの役に立つヒーロー、ミスターにはそんな気持ちが込められているのです。

 知り合いだから正しく、知らないから間違っているという話ではありません。

 法廷では疑わしきは罰せずと言いますが、仕事の世界では反対です。胸を張って即答できないことは、全てバツと見なされます。

 私もそう判断しますし、そう判断されているのは間違ありません。全ては時間と社会が判断を下すのだと思っています。

うどんと建築、讃岐詣で & 讃岐うどんの名店Ⅵ‐1085‐

 母方の祖母が亡くなったのが今年の1月5日。

 初盆には少し早いのですが、岡山、香川へ墓参りに。


 父母、弟家族をあわせて11人の団体旅行です。

 宿は小豆島に取っていました。

 日曜日の朝食前、皆で釣りに出ました。バタバタしているうちに、カメラがボトリと水中へ。

 情けないことに定期的に水没させています。今回は1年半でした。


 よって、写真は弟からの貰ったデータです。

 しかしこの写真だけはwebサイトから拝借しました。

 道中の高松にある、香川県立体育館です。

 1964年、国立代々木競技場と同時期に完成した丹下健三の代表作。

 耐震補強の応札がなく、この9月で使用停止が決まりました。

 この日の四国は記録的な大雨。右端に突き出た鼻のような部分から、滝のように雨水が落ちていました。

 高度成長期の日本。丹下が一番前を走っていた時代がビリビリと伝わってきます。圧巻でした。

 保存か解体か、という論議になっています。これほどの建築が簡単に出来ることはありません。天井が低いなら、保存というよりは、用途を変更しリユーズするのが良いのではと思います。


 小豆島は安価なフェリー料金を設定し、観光客を誘致しています。

 四国への橋ができ、何とか立ち寄って欲しいという事です。

 まずは壺井栄の「二十四の瞳」の舞台、岬の分教所へ。


 1日2回、干潮時に現れるエンジェルロード。


 150年は続く醤油蔵ヤマロク醤油

 醤油蔵内まで見せて貰えます。

 醤油は勿論、醤油アイスも美味しかったのです。


 小豆島を4:00pm頃でて、7:00pm神戸港に到着。

 天気はあいにくでしたが、その分スケジュールはゆっくりでした。


 今回の名店めぐりは、山越えうどん。噂に違わぬ繁盛振りでした。

 かまたま(釜揚げ卵いり)1玉250円。

 建築を学ぶ学生の間に「讃岐詣で」という表現があります。

 詣でるべき建築が沢山あるのですが、うどん名店巡りと共に、私の楽しみです。

ズルズルとうどん県‐1003‐

母の郷里、香川へ帰っていました。

生憎の雨でしたが、祖父の13回忌だったのです。

7回忌から、あっと言う間に6年が経ちました。

最近の自治体は、自らの売り出しに熱心です。しかし、うどん県は想像以上にうどん県。

法事の前、住職、来訪者にまずうどんを出すのです。

皆でズルズルとやって、初めて法事が始まります。全くお茶を出す感覚。

長い読経のあと、線路沿いの墓地まで歩きました。とても真面目な祖父で、87歳まで生きました。

時々うどんを打ってくれたものです。

今月初め、鞆の浦へ行きました。その際、デイサービスからお年寄りが「ふるさと」を合唱するのが聞こえてきました。

生まれも育ちも大阪の私にとって、故郷とは。毎夏休みを過ごした、香川と岡山でしょうか。

志を果たして帰らん。水は清き故郷。

間もなく90歳になる祖母も、ズルズルと。うどん県はうどん県なのです。

人生の晩秋を向える時& 讃岐うどんの名店Ⅴ

この連休は墓参りに帰っていました。

まずは岡山県倉敷市へ。

父方の祖父母は亡くなりましたが、共に92歳まで生きました。

今は瀬戸内海を見下ろす墓で、静かに眠ります。

瀬戸大橋を渡り、今度は母方の里、香川県まんのう町へ。

祖父の入る墓は、船の神さま、金毘羅山(こんぴらさん)を望む田の中にあります。

曲がった事が大嫌いな人でした。

自分で言うのも何ですが、私が一番その気質を受け継いでいると思います。

香川に来た時、うどん店めぐりはかかせません。

今回寄った店は「純手打ちうどん よしや」。

名店も多い、飯野山(いいのやま)別名讃岐富士の麓にあります。

麺が冷たい、だしが熱い「ひやあつ」としょうゆうどん。

ゲソとレンコンの天ぷらに、おにぎりとおでんのスジ。

これで1050円程。

「純手打ちうどん」の看板通り、手打ち麺を包丁で切るこだわりの店長。

「大将」と呼ばれていましたが、まだ若い感じでした。

一時のブームは去ったとは言え、連休の昼時は店外まで列ができていました。

その表情にはやや疲労の色も。

「気長にやりなよ」と声を掛けてあげたい気持ちもありましたが……

味の方は間違いないものでした。

母方の祖母は88歳で健在です。

今は年に1回くらいですが、小学生の頃は夏休みを一緒に過ごしました。

段々と仏さんのような顔になってきました。

愛おしいと思えるのは我が祖母だからでしょうか。

子供たち、そして私もあと何回会えるのか。

人生の晩秋を迎えた時、果たして私はどんな顔をしているのか。

そんな事を考える時間が彼岸なのだと実感するのです。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』■■■ 7月8日(日)「匠」として出演しました

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讃岐うどんの名店Ⅳ

昨日の大阪は曇り。残念ながら皆既日食は見れませんでした。

しかしトカラ列島で悪天候に見舞われた人は、その比ではなかったでしょう。次回26年後を楽しみにしておきます。

先週の連休は、岡山、香川に行っていました。お墓参り、レオマワールド、祖母との面会とあったのですが、今回は讃岐うどんについて書いてみます。

今までの名店めぐりは、Ⅰ「ひやあつ」のやまうち、Ⅱ「ぶっかけ」の山下、Ⅲ「釜揚げ」の長田うどんでした。

今回は、「元祖しょうゆうどん」の小懸屋。長田うどんの辻向かいにありますが、こちらも繁盛店で新館まで増築済みです。


11:00amに到着して、何とか待ち時間なしでした。

待っている間に、まずは大根をおろします。

夏大根は、予想を遥かに超えたに辛さ。あちらこちらで「入れすぎた」という声が聞こえていました。

特大は840円。大なら525円です。味噌だれで食べるおでんは84円。

スダチを絞って食べるしょうゆうどんは、かなり腰が強めです。

しかし麺はつるっと滑らかで、いくらでもいける感じなのです。流石の味でした。

この店は、祖母の家から10分ほど。

一緒に暮らす叔父に聞くと、繁盛店は観光地化されている事もあり、あまり勧めません。

しかし、この讃岐うどんブームの中でも、最人気店と言って良いのが「かま玉」の谷川米穀店lです。小懸屋からもそう遠くありません。

駐車場が小さいので、なかなか訪れるチャンスが無いのですが、叔父の奥さんの親戚筋と分かりました。

次回は是非と、思っているのです。

まんのう町、鳴門、津名 食べる旅 & 讃岐うどんの名店Ⅲ

先週末は、友人家族と旅行の約束をしていました。

しかし、下の娘が保育園でロタウイルスに感染。今朝あたりは随分良くなって来たのですが、土曜日はそんな状況になく、妻と2人で留守番に。

初めて長男と2人で旅行に出ました。

友人家族とは、夕方に徳島県鳴門にあるホテルで待ち合わせで、土曜日は釣りでもするつもりでした。

しかし雨風が強く、急遽香川県まんのう町に住む祖母を訪ねる事に。

今年で85歳。昔の元気はなくなりましたが、血色も良く1時間半ほど話をしました。歳を取ると、ひ孫と話すのが一番楽しそうです。

母の実家、香川県まんのう町は讃岐うどんの有名店がひしめきます。

近くに、そんな本出てくるお店が20店以上ありますが、私のお勧めは、1番「やまうち」、2番「山下うどん」。共に繁盛店ですが、流石に美味しいです。

今回は時間が遅めだったこともあり、超人気店「長田」に行ってみました。

うどん屋さんにあるおでんは、甘めの味噌ダレをかける店が多いのです。

卵、大根50円。スジ120円。

この店は「釜揚げ」が売りです。おでん、おにぎり、釜揚げの大と小で、900円弱でした。

しょうがは自分ですって、ねぎと一緒にダシの中へ。

太めの麺で、ノド越しと香りの素晴らしい釜揚げでした。子供も小をほぼ完食。

こちらも有名店の、元祖しょうゆうどん「小縣家」が辻向かいにあります。

まんのう町を後に、夕方には本日の宿に到着。

瀬戸内海を望む山の頂き付近に建ち、小豆島を見下ろします。素晴らしい眺めでした。友人家族が到着すると、近くの活け魚料理店へ。

造りとワカメ汁がとても美味しかったのですが、写真を撮り忘れました。

ほとんど同じ頃に生まれた長男同士は、たまに会っても非常に仲良く遊びます。

朝食の後、淡路島の津名にある、おのころアイランドへ移動して遊んでいました。

昼に予約してあった焼肉に向けて、私達も体を動かし、準備万全です。

淡路牛特集などあれば、ほとんど登場する「ありい亭」

友人が予約をいれてくれました。

自分達で飼育した淡路牛をだしているので、値段はびっくりするくらい安いのです。

特選バラ600円、塩タンは900円、キムチ100円。

ストレスの無い状態で育て、脂をつけすぎないようにしているとの事でした。どれも抜群に美味しかったです。

良く食べた子供達にはイチゴにアイスの入ったデザート。大人は、ピリ辛スジクッパ450円でしめ。

家族経営で、都心のサービスを期待するのは無理です。昨日も大繁盛で、一杯一杯の感じでした。更に予約なしは難しそうです。

しかし、大人3人と子供2人で9600円。品質と味を考えると、凄く安いと思います。どうせ行くなら、予約してでも行きたいお店でした。

ETCの特別割引もあって、香川県まんのう町まで高速代が2000円程。通常なら1万円弱は掛かります。讃岐うどん、淡路牛。食べるなら今、でしょうか。

四国のおばあちゃん & 讃岐うどんの名店Ⅱ

昨日、母方の祖母に会いに行って来ました。

香川県にある石段で有名な金毘羅さんの麓に住んでいるのですが、転んで頭を切ってしまい丸亀市にある病院に入院しているのです。

今年で82歳。当たり前ですが、年を取りました。小学生の頃は、長期休暇になると弟と2人で、祖父母のもとで過ごしたものです。

以前の祖母は、とにかく元気な人でした。今考えると、子供の世話をするのが、なのよりの生きがいだったようです。親戚の夫婦がドイツに留学に行くといっては娘を預かり、夏休みになると私たち兄弟がやってき、一緒に住む母の弟夫婦にも子供が3人生まれ・・・・・・

イタズラ盛りなので、よく叱られましたが、よく笑い、よく働く、大好きな「四国のおばあちゃん」でした。

今では曾孫が4人。しかし、もう昔のような元気はありません。子供の面倒を見る自信が無くなるのと同時に、以前のような覇気がなくなったのです。入院して体調も上向きなので、またうちの子供と遊び、叱ってて欲しいと願っています。

帰りに、讃岐うどん名店めぐりの第2段に行ってきました。

2004年10月11日 に紹介した山あいの名店「山内」に続いて、今回はぶっかけうどん発祥の店と言われる善通寺市にある「山下」です。

11:30am頃に入ったのですが、すでに席は一杯です。高知ナンバー、新潟ナンバーの車までありました。

ぶっかけうどんの大盛りを頼みました。海老、サツマイモ、ちくわの天麩羅をのせて480円。生姜はおろし金で自分ですります。

納得の値段に満足のお味でした。さすがに香川屈指の繁盛店だけのことはあります。コシの強い麺に、薄めの出汁、少し塩味の効いた天麩羅がよくあっていました。

帰り道、元気な頃の祖母の姿を思い出します。

時の流れとは言え、やはりなんとも寂しい気持ちになるのです。