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融通=溶けあい和合する‐1416‐

 昨日今日と、大阪は気持ちのよい秋晴れです。

 気温25度、湿度は40%をきり、1年でも最も気持ちのよい季節になりました。

 大阪市平野区で最も大きなお寺はおそらく大念仏寺です。

 歴史も古く、1127年の創建とあります。

 裏手には墓地があり、遠く目に彼岸花がみえました。

 彼岸の中日を過ぎたにもかかわらず、墓参りにいけておらず……

 ひとさまのお墓にまいるわけにはいきませんが、少し立ち入らせてもらいました。

 大念仏寺は融通念佛宗の総本山とあります。

 平安末期に広まった念仏信仰の先駆けとなり、日本最初の念仏道場だとwebサイトに紹介されていました。

 「融通念仏」については以下の説明がありました。

 融通とは溶け合い和合することです。

 砂とセメントと水は、それぞれその形も働きも異なりますが、この三者が溶け合って和合すると強固なコンクリートになるのも融通です。

 融通念仏は、念仏が相互に融通して大きな力となることをいいます。すなわち念仏を称えることによって、人と人、人と物、物と物とのすべての関係の上に融通和合の世界を自覚し、苦脳と迷いのこの世を喜びに満ち溢れ、悟りの智慧かがやく楽土(浄土)にすることをめざした教えです。

 「苦脳と迷いのこの世を」とはっきり言われると、月曜日の朝には多少重いかもしれません。

 不信心を承知でかくなら、喜びに満ち溢れ、悟りの智慧かがやく楽土(浄土)にする方法は、何でもよいと思います。

 「念仏」を唱えることで実現できればもちろんそれでよいのです。

 「融通」は、普段ネガティブ、あるいはグレーな意味でつかわれることが多いでしょうか。私は最も不得手としてきたことばだと思っています。

 「融通のきかない男だな」と人生の中で何度か言われたことがありますし、それでよいと思ってきました。

 しかし、コンクリートの説明はとても分かりやすく、ポジティブに解釈させてくれます。

 融=とけあう + 通=つうじる =  溶け合い和合する

 現時点より、成長したいなら不得手と思ってきたことを改善、克服していくしかありません。

 社員は自分の長所を伸ばせばよい、経営者は欠点を無くさなければならない。

 この言葉が身に染みたのです。

 「融通」ということばと、正面から向かい合う必要がありそうです。

 暦の無い時代、私のような不信心者にも、彼岸を知らせてくれた彼岸花。美しさと実用をかねていた訳です。

 時代を遡ることはできませんが、その意味合いは全く違ったものだったと想像するのです。