タグ別アーカイブ: 菖蒲

見える景色が変わるから‐1698‐

 6月は旧暦で言えば水無月。

 「水はありすぎるけど」となるのは、旧暦と1ヵ月程の誤差があるためです。

 しかし、7月や8月を「水無月」と呼ぶよりは良い気がします。やはり何でも後回しよりは前倒しですから。

 新型肺炎の影響で銀行業務が縮小されたり、メーカーからの見積り提出が遅れたりで、着工が遅れ気味のプロジェクトもいくつあります。

 その中で、契約工期の前に完成しそうな「ときめく紺色の家〈リノベーション〉」

 ようやく足場が外れたので、良ければ「現場日記」ものぞいてみて下さい。

 出掛けるのは現場行きとジョギングくらいで、その道程だけが外界を目にする機会でした。

 この古墳にはいつも目が行きます。

 年配の方が写真を撮っているなと思ったら、菖蒲が花をつけだしていました。

 県外移動自粛も今日から解除。これまでの分まで「お出掛け」したいものです。

 どうしても食事の写真に頼ってしまったこの期間。

 締めくくりは関西のソウルフード、お好み焼きです。

 意外にも、一番人気はモダン焼きでした。

 私はソバを炒める派。

 「カリカリで美味しい!」と子供達もなかなかの食べっぷりでした。

 ネギ焼きは製作途中の写真のみ。

 焼きながらなので写真はどうしても……自慢のネギ焼きはまたの機会に紹介します。

 長男も今日から授業が始まるので、早起きして降りてきました。この期間で一番カリカリ来ていたのが、長男の朝が遅いことでした。

 勉強云々より早起きする習慣を保つことのほうが、学校の価値は高いかもしれないとさえ思った程です。

 玄関を出る前にバタバタしているので聞くと「定期が見当たらない」と。

 「後回しにする人で、立派な人を見たことがないといつも言ってるだろう」とまたカリカリ来ていると定期が出てきて、妻が送って行きました。

 一本早めの電車に乗っているので、それでも友人との待ち合わせには間に合うとのこと。「よく分かってるじゃない」と、怒ったり褒めてみたり。

 高校時代、数学の先生が「一本早い電車で登校してみなさい。見える景色が変わるから」と言っていました。

 ギリギリ間に合ったことを自慢する方が多数派で(勿論私も!)、この意味が分かっている生徒は少なかったと思います。

 人は機械ではないので、スケジュールがタイトになればなる程、良い習慣なら崩してはならないと思います。

 朝のジョギング中、問題解決のヒントや、プランのキーになるアイデアが浮かんだことが何度あったことか……

 その数学の先生は、確か実家に戻りお寺を継がれたはずです。

 「君オリジナルの考え方で解いてもいいんだよ。ただ、それならこの解き方が正しい事から証明しないといけないね」とも言っていました。

 学生時代は言う事も聞かず、反発もしていましたが、全て先生の言われた通りで、それを伝えても受け入れてくれないところまで一緒です。

 この世は輪廻転生。

 お詫びの気持ちと、感謝の気持ちを、今ならお伝えしてみたいと思うのです。

A photograph is wonderful.
2014年11月 滋賀/石山寺

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

桑名でくわな‐1593‐

 前回、6月2日(日)に養老を訪れたところまで書きました。

 昼前、孝子伝説と瓢箪の街をでて桑名に戻りました。

 養老鉄道で45分程です。

 朝一番の近鉄特急で桑名に到着したので、一度ここで乗り換えをしています。

 この駅は、近鉄、JR、養老鉄道が同じ駅舎の中にあります。

 通路の端々に、乗り換え用の改札があるのが見えるでしょうか。

 ここにタッチするだけで乗り換え出来るのです。

 桑名の街は、関西で言えば枚方くらいの雰囲気でしょうか。

 乗り継ぎ駅なのでぶらぶらしようと思っていましたが、「六華苑」という近代建築があることだけ分かっていました。

 鹿鳴館の設計でも知られる、イギリス人建築家、ジョサイア・コンドルの設計です。

 駅から20分程掛けて歩いていくと「本日イベントの為休業」とあります。

 聞くと映画の撮影だそう。

 仕方なしに六華苑と隣り合う庭園、「諸戸氏庭園」だけのぞいてきました。

 諸戸家は、米の仲買で財を成し、明治にこの庭園を手に入れました。

 目の前で揖斐川と長良川が合流し、東海道唯一の海路、七里の渡し跡も残っています。

 交通と流通の要所だったことが分かります。

 この煉瓦造りの米蔵も明治期のもので、文化財に指定されています。

 菖蒲池を中心とした回遊型の庭園で、その名の菖蒲が満開です。

 白に淡い紫。

 濃い紫と、緑のスラッとした葉に良く映えます。

 推敲亭という草庵がポツンと建っています。

 この時代の豪商は、何とセンスが良いのかと思います。

 現代なら、秀吉よろしく2、3割は金ピカになっていそうなものですが。

 横にある織部灯篭は古田織部考案と言われ、下部に見える人型の彫が見てとれます。

 キリシタン禁制の時代、信者が用いたものが、茶庭の趣のひとつとして残ったとも言われているそうです。

 昼を少し回りましたが、駅前まで戻り昼食をとることに。

 満席の餃子屋があり、かなりいい感じだったのでのぞいてみると「今、満席」と、とりつくにべもなし。

 いくら美味しくても、その感じはノーサンキューなので他の店をのぞきます。

 懐かしのドムドムがありました。

 昔、近所にあったので良く行きました。しかしハンバーガーもパス。

 客入りの差がかなり激しく、一番入っている店にしました。

 蕎麦と中華そばがメニューにあり、若干いぶかりながら入ったのですが、これが大正解でした。

 ラーメンではなく中華そば。

 出汁がしっかり効いており、あっさりにも関わらず味はしっかりで、とても美味しかったのです。

 無駄なお金を使いたい人は居ません。客の入りとはつくずく正直なものです。

 名物という「安永餅(やすながもち)」も頂きました。

 寛永の時代につくられた旅人のお菓子ということで、餡子入りの餅。

 江戸時代から売れ続けている訳で、間違いのない味でした。

 電車で出掛ける時は、ジョギング用のスニーカーを履き、歩きに歩きます。

 一日歩きまわって、行き帰りの電車で本を読んで、ちょっと美味しいものを食べて。

 昔仕事を一緒にしたコピーライターの人が、「趣味はお出掛け」と書いていました。

 私の場合は「遠出」でしょうか。遠ければ遠い程、ときめくのです。

 大阪もインバウンド効果で潤っています。その時に、一番心象を左右するのは、人だということは、肝に銘じておいた方が良いと思います。

 観光客がお金にしか見えていない店主のあなた。

 ばれていないと思っているのは、本人だけなのですよ。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』4月7日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
■■■『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
■『homify』5月7日「碧の家」掲載
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記