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人は糠床‐1145‐

 先々週、神戸の北野に敷地を見に行きました。

 比較的新しい家が建っており、昨日は、その家の中も見てきました。

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 異人館街のど真ん中で、この地域も、なかかな売りが出ないそう。坂の街は、どの家も眺望に恵まれ、理想形の一つです。

 この家も、ポートタワーまで見渡せる、素晴らしいロケーションでした。

 聞くとなかなかの値段でした。オーナーは、学生時代からの友人なのです。
 
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 セカンドハウスとして建てられたので、家族で住むには……という事での相談でした。

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 奥さん、子供さんとは初めてで、そのまま夕食へ行くことになりました。彼は元々、この地域に住んでいて、店もセレクトしてくれました。

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 韓国料理の「全州」は、人気店のようで、あっと言うま満席。豚バラの焼肉、バイ貝のあえもの、ナムルがかなり美味しかったのです。

 このあたりなら、ここか「順徳」の焼きそばと言っていました。

 先日北野に来た際は、妻が「順徳」を見つけて来たのですが「正しいセレクト」だと、褒めて貰いました。
  
 地元住民からのお墨付きをもらったのです。

 学生時代からの友人で、全く気を使わず、あっと言う間に2時間がすぎ。奥さんとはここで別れました。

 そのあと、ジャズライブが聴ける店へ行きました。神戸は、日本のジャズ発祥の街なのだそうです。

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 中でも老舗店だそうで、あめ色に磨きこまれたヘリンボーン貼りのフローリングが、心地よい大人の空間でした。

 ジャズの生演奏を聴いたのことなど、いつ以来か。

 航空会社に勤める彼は、いつも忘れた頃に「飲みに行こうか」と連絡してきます。

 航空チケットも安く買えるはず。社内での会議は英語。色々な国へ行きたいから、今の会社に入ったのだと思います。

 ヨーロッパ、アフリカと、旅の話を聞くと、自分も出掛けたくなるのです。

 言葉にしろ、考え方にしろ、全ては、誰から借りたり、譲り受けたりしたものです。しかし、人はなかなかに面倒な生き物で、オリジナリティーを強調します。

 しかしどちらも正しいと思うのです。

 言葉でも、書き止めておいて、時々見返して、使ってみて。

 時間というフィルターを経て、また、醸成された時に、自分のものになって行くはずです。

 同じキュウリでも、家々の糠床で、違った味の漬物へと変わるように。

 そう考えると、人とは、キュウリでもカメでもなく、糠床だとも考えると、すっきりします。

 もう少し言えば、物ではなく、糠床という媒体なのかもしれません。

 この考え方は、私のオリジナル?