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祝・合格 盆と正月が一緒にやってきた‐1987‐

昨日は長男の18回目の誕生日。

「盆と正月が一緒にやってきた」という表現がありますが、それ以上の1日になりました。

誕生日を迎え、成人し、そして第一希望の大学に合格してくれたのです。

家族でささやかなお祝いパーティーを開きました。

得意の英語を磨いて、一点突破を目指していたのですが、現役で通るのは大変だろうなと思っていました。

私は近畿大学の理工学部出身ですが、折角機会があるなら、国語も、社会も勉強するべきだという考えです。

子供にもそう伝えていましたし、実仕事の世界では、世界史も、古文もとても役に立ったと思います。

しかし私に似てか、数学はかなり苦手なようでした。

色々話をして、特別に天才という訳ではない長男が、難関大学に合格するには、思いきって得意の英語に特化するくらいの勇気を持たなければ、勝ち抜けないのかな、と思うようになったのです。

東京での入試を終えて帰ってきたあと、こんなことを言っていました。

「試験が始まる前、これで僕の人生が変わるんだと思うと、にやけてきた」

また、こんなことも言っていました。

「すみません」「ごめんなさい」ではなく、全て「ありがとう」という言葉に置き換えているんだ。

成功者の話をどこかで読んだそうです。

実際、私に烈火のごとく怒られている時も「ありがとう」と言っていました。

そこまで前向きに考えられるなら、もうアドバイスすることなど何もありません。

合否にかかわらず、本当に成長したなと思いますし、すでに親を超えているところが沢山あるんだなと感じたのです。


英語に関しては、日本の英語検定におきかえると、1級レベルの資格を持っているので、勝てる訳もないのですが。

2005年の3月1日に生まれて18年。この春から、大阪をでて東京で1人暮らしを始めます。

小さいころは特にですが、この日記にもよく登場してもらいました。

本当によく笑う子供でした。

18年という時間も、瞬く間に過ぎて行きます。

今は、素晴らしい人生の門出を心から祝いたいと思うのです。

君に幸せあれ、と。

『建築家・守谷昌紀TV』 ■

■■■6月9日 『住まいの設計チャンネル』 「おいでよ House」公開

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載


■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載

メディア掲載情報

孤高たれ‐1533‐

 「今日はイイハ(118)の日」だと、ラジオから聞こえてきました。

 クリニックは何件か設計させて貰いましたが、一番多いのは歯科医院です。

 現在は「住吉区歯科医師会館」の仕事もさせて貰っているので、虫歯は勿論ご法度。

 虫歯だらけの設計者に依頼など来ない気がするので。

 三度の歯磨きは欠かしませんし、外出時の携帯歯ブラシは欠かせません。

 ただ残念なことに、それを始めたのが歯科医院の設計後で……

 いくら磨いても、これまでの治療痕が直るはずはありません。虫歯だけは取り返しがつかないのです。

 子供には「歯磨きは貯金だと思って!5千万円くらいの価値がある」と繰り返し言っているのですが、どこまで理解しているのか。

 一昨日に立冬を過ぎましたが、今日も暖かい一日でした。

 通勤中に公園をのぞくと、紅葉が始まった木もちらほら。

 近付いてみていると、砂場で0歳と1歳くらいの子供さんが遊んでいました。

 お母さん同士は、子育ての話しで盛り上がっています。

 レンタルDVDショップのセルフレジの前。台に乗っている男の子は3歳くらいでしょうか。

 何とかお母さんの手伝いをしようと、横から一生懸命手を伸ばしています。

 そして、集団登校をする小学生。

 母子そして家族だけの生活から、保育園、小学校と集団生活に入り、友達、仲間ができて行きます。

 子供は母親や家庭と少しずつ距離をおき、やがて社会へ出て行くのですが、それは間違いなく喜ばしいことです。

 友達の延長線上に、仲間や集団があるのかは微妙なところです。

 また、人が集まれば必ず悪くなるとは思いませんが、先月末の渋谷でのハロウィン騒動を知り、こんな言葉を引いてみたくなります。

 狂気は個人にあっては稀有なことである。しかし、集団・党派・民族・時代にあっては通例である。

 -ニーチェ-『善悪の彼岸』より

 「集団」と言う言葉と「群れる」という言葉は区分けした方が良いかもしれませんが、いずれにしてもマスとなった時、人は間違いやすいという事実はあるのです。

 個人など本当に弱いものです。私の力など、ほんの微々たるものでしかありません。

 しかし、それを認めているか否かという点においては、顔を隠し乱痴気騒ぎをする人達とは違う気持ちでいるのです。

 孤高のルポライター、竹中労の言葉も何度か引かせてもらいました。

 人は、無力だから群れるの ではない。群れるから無力なのだ。

 「孤高たれ」は「渾身」とともに私の座右の銘でもあります。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

子供ってのは、預かりもの‐1480‐

 連休明けの月曜日、大阪はしっかり雨が降りました。

 そのぶん、ゴールデンウィーク後半は天気に恵まれ、絶好の行楽日和でした。

 私たちは、奈良の池原ダム近くのバンガローを取っていました。

 いつもは夜に走る東熊野街道(169号線)も、昼に走ると新緑が目に痛いほどです。

 少し余裕があると全く違う景色が見えてきます。

 前回に続いて釣りですが、今回は多少趣きが違います。

 家族の反対を押し切って、船を乗り換えた結果を出さなければなりません。

 結果とは「楽しませる」と「釣らせる」です。

 子供たちはスピード大好きなので、湖面を滑走するだけで喜んでいました。

 むしろ、そっちの方が楽しいようですが。

 長男と同船するのはいつ以来か。

 受験、中学に入ってのクラブ活動と忙しく、3年振りくらいでしょうか。

 今回は幸先よく、1尾を手にしてくれました。

 「魚はお父さんの大事な友達なので」とずっと言ってきたので、リリースは丁寧です。

 今回は家族に楽しんで貰う釣行です。

 昼は早めに上がって、ぱぱっとパスタを作りました。ソースはレトルトですが。

 夕方の部は、妻と長男。

 妻と釣りをするのも、2005年に長男の生まれる前以来です。

 ということは13、14年振り。

 それまでは結構一緒に行っていたものです。

 僅かの時間でしたが手早く2尾をキャッチ。

 母親の面目躍如です。

 夜は、家族3人を温泉に行かせ、本気モードで、最速、最善を尽くして食事の準備をしました。

 たかが炭火焼、されど炭火焼です。

 渾身の焼き鳥とステーキを、3人とも喜んで食べてくれました。

 2日目の朝の部も、長男、娘と早起きして湖上にでました。

 以前はそこまで熱心でなかった長男ですが、中学生になって色々なことの呑み込みが早くなった感じ。

 今回の最大のサイズをキャッチ。全て自力で釣りあげました。

 こうなってくると娘に釣らせなければ、ヘソを曲げてしまうパターンです。

 多少裏技を使ってまずは1尾。

 そしてもう1尾は、正真正銘、全て自分で釣りあげました。

 これで最低限の任務は完了です。

 船上で湯を沸かし、インスタントラーメンと、お父さん特性のチーズレタスサンドの昼食です。

 娘はカップラーメンが辛すぎて嫌いなのですが、何とか食べられると分かったのがチキンラーメン。

 安藤百福さんに感謝です。

 反対に、長男はカレーヌードル大好き。これも日清とは、やっぱりすごいメーカーです。

 バックウォーター(最上流部)での冒険アトラクションも忘れてはなりません。

 オールを使っての急流下りも必須なのです。

 サルなどが出てきてくれると、更に雰囲気は盛り上がります。

 この時期は子ザルが多いので、出会える確率がぐっと上がるのです。

 私は自然の中に居るのが好きだし、この大自然を子供に見せてやりたいと思っています。

 また、深く自然と関われる釣りの楽しさも伝えたいとも思っています。

 現地で話した、同年代の子供を持つ男性が「釣らせたいから、もっとこうしなさい、ああしなさいというと、最終的には一緒に来てくれなくなった」と言っていました。

 よく分かります。

 親とはそういうものです。

 ビートたけしは、こんなことを言っていました。

 子供ってのは、預かりものだと思わないと。

 出来ているかどうかは別にして、この感覚もよく理解できます。子は自分の所有物ではないのです。

 神様なのか、天からなのか、お預かりし、何とか世の役に立てる人にしてお返しする。

 それが親としての究極の理想だと私も思います。

 長男の身長が160cmになり、足のサイズは私を超えました。

 中学2年生と言えば14歳になる歳です。大学で家をでるなら、一緒に暮らすのはあと5年弱。

 預からせて貰う時間も、終盤に入りました。

 力みすぎるでなく、達観するでなく、自分にできることをしたいと思うのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

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子供は小さな大人じゃない‐1385‐ 

 いよいよ近畿地方も梅雨入りしました。

 田植えが始まったなと思っていたら、あっという間の梅雨入り。

 いっとき、娘が小学校で飼っているカエルを連れて帰ってきました。

 彼らも喜びの声を上げているでしょう。

 春から長男が中学校に通っていますが、クラブに属することが必須だそうです。

 「テニスなんかいいんじゃないの」と勧めてみましたが、卓球部に入ることになったようです。

 それもあって娘も卓球を習いたいと言い出し、スクールに通う事になりました。

 いとこも交えて、時々実家の仕事場にある、お手製卓球台で練習をしているのです。

 作業台の上に父が板を敷いたもので、少し小ぶりですが練習にはなるはずです。

 さらに、壁打ちキットまで作って貰っていました。

 月曜までドイツで開催されていた卓球の世界選手権ですが、日本選手のメダルラッシュに沸きました。

 そのテレビ中継を、子供達は歓声をあげながら観戦していたのです。

 日本のエース水谷を下し、トーナメントを勝ち上がった張本智和選手はまだ13歳。史上最年少のベスト8だそうです。

 また、あの羽生善治三冠をも下し、連勝を続ける藤井聡太四段は14歳。

 こんなウルトラ中学生を同時期にみることなど滅多にないでしょう。誰もが無限の可能性を感じ、応援したくなるものです。

 一方「子役大成せず」とならないよう、メディアも含め、まわりが気を付けてあげなければとも感じます。

 友人の医師が、小児科がある理由について「子供は小さな大人じゃないからね」と言っていました。

 それを痛感するのが子育てです。

 自分がこれまでの人生で感じたこと、心が動いた話を、私なりに子供に伝えてきました。

 それによって、子供がどんどん成長するんじゃないかと楽しみにしていたのですが、伝わっていると感じるのは全体の20%くらいでしょうか。

 先日、あるクライアントが子育てのことで、少し意見を聞かせてもらいたいと足を運んでくれました。

 「守谷さんならうまく伝えているんじゃないかと思って」と言って貰ったのは光栄ですが、実は2割バッターで……

 正直、子供のセンサーと大人のセンサーの違いがこれ程大きいとは思ってもいませんでした。

 しかし、ある種納得もします。

 聞きかじった立派なことを1、2回話したとしても、そんなものは馬耳東風。

 どうしても言いたいから、繰り返し話していること以外は心に残らないのでしょう。

 子供は小さな大人じゃないんだなとつくづく思うのです。