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リアリティは無いが、リアルを求めるリアリスト‐1276‐

 先週日曜日は、京都を巡りました。

 世界遺産2つ東映太秦映画村。なかなかのギャップでした。

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 映画が娯楽の王様だった時代、太秦には、4、5社の撮影スタジオが集中していたそうです。しかし現在は東映と松竹のみに。

 互いにライバルではありますが、今は映画を盛り上げようと、物、人の貸し借りが行われているそう。

 映画村とは言え、実際の撮影にも使われるので、街並みはなかなかのものです。

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 坂本龍馬に扮した、井上さんという俳優が村内を案内してくれました。

 吉原の遊郭は、時代劇なら定番のシーン。

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 テーマパークのようなアトラクションもありますが、一番面白かったのはチャンバラショーと忍者ショー。

 どちらもプロが出演し、迫力十分です。

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 チャンバラショーは、新選組の沖田総司が(何故か女性)、人切り以蔵と対決するという設定。

 客イジリあり、殺陣ありと、十分に楽しませてくれます。

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 村内にある劇場、中村座での忍者ショーは更なる迫力。

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 柳生宗矩の家来、服部半蔵が豊臣秀頼を捉えます。

 それを豊臣方の忍び、佐助が助けに行くというストーリー。

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 服部半蔵役の俳優が、客席を睨みつけての客イジリのシーン。

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 見えた目は怖いが、実はフレンドリーという設定で、安田大サーカスの「クロちゃん」と同じ流れです。

 ですが私の目はごまかせません。役者一筋40年(おそらく)。迫力がもうにじみ出していました。
 
 ビートたけしは、客イジリは芸としては下と言いました。簡単に笑いが取れるからです。

 しかし、これが結構盛り上がるのも事実ではあります。

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 おそらく全員がアクション俳優で、身のこなしが素晴らしい。爽快なショーでした。

 ディズニーランドも、USJも楽しいですが、いい歳をした俳優達が体を張ってのエンターテイメント空間。

 入村料2,200円ですが、これは見る価値ありです。

 私は結構なプロレスファンでしたが、よくあったのが「プロレスって八百長だよね」という会話です。

 確かに勝ち負けに関しては、真剣勝負ではないかもしれません。しかし、観客の心や感情に向けての、真剣勝負だとは言えます。

 忍者ショーに出ている俳優は忍者ではありません。しかし、体を鍛え、技を磨き、観客を楽しませることに対してのプロフェッショナルです。

 リアリティーはないが、リアルな感情を引き出すことに対してのリアリストといったところでしょうか。言葉遊びですが。

 劇を見たので、先日亡くなった、演出家・蜷川幸雄の言葉を探してみたくなりました。

 自分の力で状況を判断し、人とコミュニケーションをしたい欲求を持ち、勉強する人間になってほしい

 高度情報社会になり、世界は小さくなった言いますが、本当でしょうか。

 もっとリアルに触れるべきでは。そんな事を考えさせてくれる、東映太秦映画村です。