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自由の風‐1509‐

 先週の金曜、少し早めに上がって京都へ向かいました。

 四条大橋から北を望むと「京の七夕」と見えます。確か仙台の七夕祭も8月だったはず。

 川に沿ってイルミネーションが連なっていますが、多くの人がカメラを構えていました。私もその1人ですが。

 人は、光、動き、音に集まりたくなるそうです。

 四条大橋を渡り、北に上ります。

 中学・高校の大先輩が、祇園へ行こうと声を掛けてくれました。

 打ち水をした路地の奥にある割烹。

 大先輩と舞妓さんがすでに見えていました。

 祇園白川を眺めながら、淡く、繊細な京懐石を堪能したのです。

 その後、良く知られたインテリアデザイナーがデザインしたお茶屋さんへ。

 1階のバーで少し飲みました。

 この方とは、これまでに何度かご一緒しましたが、一切お代を受け取って貰えないのです。

 年齢がどれだけ違っても、自分のお金で飲むのは当たり前のこと。

 この日も受け取って貰えなかったので、心からお礼申し上げた上で「出させて頂けないなら今後は遠慮させて頂きます」とご連絡しました。

 可愛げのない後輩だということは良く分かっています。

 これまでの人生で、先輩に可愛がって貰ったことは一度もありませんから。

 私は仕事でも、仕事以外でも、常に自由を求めてきたのだと思います。

 自由とは、誰にも頼らないからこそ実現できるもの。飲食代を出して貰うことは、自由の対極にあることです。

 時にはとびきり美味しいものを食べることも、芸妓を上げることも、人生の肥やしになるのだと思います。

 しかし、今の私にそこまでの時間はありません。

 非常に温厚で、スケールの大きな方だったので、ご一緒させて頂いたのですが、失礼なことをしてしまいました。

 しかし、それぞれの場面での選択肢は常に1つです。引き返すことはできても、進む道は1本しかありません。

 友達、先輩、後輩……少ないよりは、多いほうが良いに決まっています。

 しかし、私は自由を求め、仕事に身を捧げました。そのことに、一切の後悔はありません。

 今のところは、ですが。

 憧れた仕事は、小説家、画家、プロレスラー、漫才師等など。

 そこには、自由の風が吹いているように思えたのです。

 自由の風。

 その響きが好きなのは今も昔も全く変わりません。

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『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
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