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ジョブズ

 先週の10月5日(水)。スティーブ・ジョブズ死去のニュースが流れました。

 私はヘビーなMacユーザーではありませんが、反対にMacファンがウィンドウズを使うのとは全く違う動機を持っているのが良くわかります。

 社名の由良も諸説あるようです。

1. 創立の時、かじりかけのリンゴがそこにあったから。
2. 尊敬するビートルズが設立した会社がアップルだったから。
3. 人類に大きな変革をもたらしたリンゴがいくつかある。1つ目はアダムとイブが口にした知恵の実。2つ目は万有引力を発見したニュートンが見たリンゴ。3つ目のリンゴでありたいと考えた。

 3番目の話をどこで聞いたか忘れましたが、ストーリーがあって私は一番好きです。世間並みですが、ジョブズの言葉には力を貰い続けています。
 2008年8月21日(木)、この日記でも有名なスピーチを引用させて貰いました。

 スピーチの結びの部分を掲載したのですが、本来はもっと長いものです。ちょっとおこがましいのですが、段落毎に箇条書きにしてみます。

スティーブ・ジョブス、スタンフォード大学で卒業祝賀スピーチ
2005年6月12日

【1】  生い立ち
・私はリード大学を半年で中退したので、このスピーチが大学卒業に最も近い経験になる。 
・生みの母は、より良い教育環境を望んでおり、生まれてすぐに養子となった。
・実際のところ、育ての父親は高校を出ていなかったが、必ず大学に行かせるとの約束で、養子縁組は成立した。

【2】 大学中退 
・大学へ行き、半年で興味を失う。何がやりたいか全く分からなかった。
・大学を辞めてからは自分の直感の赴くままに生きた。これが後になって大変活きた。

【3】 点をつなぐ 
・大学は辞めたので、好きな授業だけにでた。哲学やカリグラフィー(西洋書道)の勉強をした。
・カリグラフィーは当時何の役にも立たなかったが、美しい書体を兼ね揃えた、10年後のマッキントッシュ・コンピューターへとつながる。
・ウィンドウズは単なるマックのパクリなので、この時カリグラフィーの勉強に寄り道していなかったら、美しいフォントを搭載したパソコンはこの世になかったことになる。
・未来を予測して、点と点をつなぐことは出来ない。その時点では、信じるしかない。信じることで全てのことは、間違いなく変わる。

【4】 アップルから追い出される
・人生の早い段階でやりたい事を見つけることができたのは幸運だった。
・実家のガレージでウォズとアップルを始める。10年後、社員は4千人になり、20億円企業になる。
・片腕として雇った優秀な人材とビジョンが合わず、また取締役会は彼を支持。30歳を前にして会社を追放される。
・大変落胆したが、やはりこれらの仕事が好きだと分かりピクサーを設立。世界で最も成功したアニメーションスタジオとなった。
・再びアップルに復帰することになるが、追放の経験がなければこれらの事は何1つ起こらなかった。今は最良の出来事だったと理解できる。
・成功者であることの重み、それがビギナーであることの軽さに代わり、人生の絶頂期に新たな1歩を踏み出すことができた。

【5】 死について 
・17歳の時「来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう。そうすればいずれ必ず、間違いなくその通りになる日がくるだろう」という言葉を聞いた。強烈な印象を与えるものだった。
・それから33年間、毎朝鏡を見てこう問い掛ける。「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定を私は本当にやりたいだろうか?」答えが“NO”の日が続くと、何かを変える必要があるなと悟る。
・死と隣り合わせにあることを忘れずに思うことが必要。何故なら、外部からの期待、己のプライド、屈辱や挫折に対する恐怖、こういったものは、死んだ瞬間きれいサッパリ消えていくものだと分かっていれば、自分が何か失ってしまうのでは、という思考の落とし穴は回避できる。これは私の知る限り最善の防御策。
・君たちはもう素っ裸。自分の心の赴くまま生きてならない理由など、何一つない。
              
【6】 ガンと診断される 
・今から1年ほど前(当時50歳)、治療不可能な癌と診断された。生きて3ヶ月から6ヶ月という見解だった。しかし手術で治せると分かり、現在も生きている。
・以前、死は概念だった。今は確信を持って、死にたい人などいないと言える。
・死は生が生んだ唯一無比の最高の発明品。古きものを一掃し、、新しきものに道筋を作っていく働きのあるもの。
・君たちの時間は限られている。他の誰かの人生を生きて無駄にする暇などない。自分の内なる声、心、直感は、君が本当になりたいことが何か、もうとっくに知っている。だからそれ以外のことは全て、二の次でいい。

【7】 STAY HUNGRY, STAY FOOLISH
・若い頃、”The Whole Earth Catalogue(全地球カタログ)”という出版物があり、同世代の間ではバイブルの一つになっていた。グーグルのペーパーバック版とも言うべきもの。
・その最終号にはこんな言葉が書かれていた。「Stay hungry, stayfoolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」。
・私は常に自分自身そうありたいと願い続けてきた。そして今、卒業して新たな人生に踏み出す君たちに、それを願って止まない。Stay hungry, stay foolish.
 Steven Paul Jobs

 CEO退任がニュースになったのが今年の8月25日でした。僅か1ヶ月程前です。56年の生涯全てを、革新、仕事に捧げたのです。