タグ別アーカイブ: シアトル

お金も、名誉も、小さく霞んでしまう‐1615‐

 会社に宅急便が届いた時は、必ず「どこからの荷物ですか?」と聞くようにしています。

 時々間違いもありますし、強盗である可能性もないではありません。

 「知らない物は受け取らない」くらいの気持ちで出るようにといつも言っているのです。

 配達の人が「○○様からです~」というと、妻は梨と気づいたようで、軽いフットワークで受け取りに行きました。

「千葉の家」のクライアントから、『しろい梨』が届きました。

 「お気持ちだけで十分です」と何度かお伝えしたのですが、今年も頂いてしまいました。

 竣工してもう6年になるのに、本当に有り難いことです。

 子供たちは早速かぶりついていると思います。

 その長男は、この夏のシアトル行きで、マグカップをお土産に買ってきてくれました。

 スターバックス1号店の限定品らしく、15ドル程だと言っていたと思います。

 シアトルはマリナーズがあるくらいですから港町です。

 また、私の想像よりはるかに大きな都市のようです。

 マイクロソフトの本社もすぐ近くで、見学に行ったそうです。

 スターバックス1号店は海のすぐ近くにあります。

 4店舗しかなかった町のコーヒーショップを、ハワード・シュルツは世界的規模にまで発展させました。

 1号店だけが、昔のロゴを使っているらしく、凄い人気で、1時間並んで買ってくれたとのことでした。

 これはコーヒー豆でできた豚?

 写真は全て本人撮影ですが、あまり良く分かっていませんでした。

 保存しておこうか?と聞くと「別にいいよ」と。

 私は海外の街並みを見ているだけで、ときめくのですが、若いということは、写真を必要としないということかもしれません。

 物も嬉しいですが、やはりその背景にある物語、気持ちが、物を物以上の何かにしてくれるのだと思います。

 昨日、もうひとつ嬉しいプレゼントが届きました。

 7月初めに住宅誌の取材で伺った「回遊できる家」のゲラが上が、先日上がってきました。

 その確認を奥様としている際に「3年後の感想」も送ってくれたのです。

 ご本人から「文章におかしなところがあれば、守谷さんが校正、継ぎ足しして下さいね」と言って貰いましたが全く不要でした。

 これだけ臨場感のある文章は、苦労の過程、また気持ちが入っていないと書けないと思います。

 お金も、名誉も、感謝の気持ちの前では、小さく霞んでしまいます。

 時々、こんなご褒美を貰えるから、何があったとしても頑張ることができるのです。

 多少私に気を使って貰っていたとしても、この仕事とこの作品を心から誇りに思うのです。

【3年後の感想-回遊できる家-】

 リフォームして、ちょうど3年が経ちました。

 設計をお願いした頃は2人だった子どもも、今は4人になり、4番目の息子は3歳なりました。

 長男はお友達が呼べるこの家をとても気に入っています。多い日では、お友達が12人も来たこともあります。

 次男はプラーレールのレールを部屋いっぱいに広げることができるこの家が好きです。

 長女はおうちの中でかくれんぼをするとこが大好きです。

 三男は、この家が生家となりました。

 何十社ものリフォームプランを見て、どうしても納得いくプランが見つけられなくて、でも諦められなくて、1度建築家さんの話を聞いてみてから、それでもダメだったら諦めようというところまできている時でした。

 私たちの理想は、30個以上あったと思うのですが、全部叶えて下さいました。勿論、予算の関係で実現不可のものもありましたが、必ず代替え案を考えて下さいました。

 夢に少しずつ近づいていったあの日々が懐かしく、今でももう一度体験したいほど楽しい日々でした。

 3年が経ち、子どもたちの落書きが増え、物も増えましたが、リフォームをして本当によかったと思っています。

 当初暑さ寒さの問題で、吹き抜けを心配していましたが、エアコンの効きもよく、気密性の高いおうちにして頂いて感謝しています。

 明るさも南の窓と天井のガラスの瓦から光が届き、夜以外電気をつけることがなくなりました。

 子どもたちは、回遊できるこの家で、毎日走り回っています。この三年間ほぼ毎日走り回っていて、回遊できるおうちにしてよかったです。

 3年住んで子どもたちの遊びも高度なものになり、今は家の中でお祭りごっこ、屋台ごっこ、お店屋さんごっこなど、レパートリーは無限です。

 その日々新しい遊びを考えるこの子たちとこれから5年、10年と月日を重ねていきたいです。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』7月21日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送

■■■『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
■『homify』5月7日「碧の家」掲載
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

Right Away=直ちに‐1612‐

 多くの会社は、土曜日からお盆休みでしょうか。

 昨日の日曜日、渋滞はありませんでしたが阪神高速湾岸線も結構な交通量でした。

 長男がシアトルから帰ってくるので、関空までお迎えに。

 昨年の台風で損壊した連絡橋も復旧済。あっという間に1年が経ちます。

 関空のターミナル1はレンゾ・ピアノの設計です。

 イタリアの国民的建築家と言ってよいと思いますが、確か指名コンペで勝ち取ったはずです。

 妻と娘を先に下して、初めて展望ホールに上りました。建物のフォルムがよく分かります。

 1994年の開港なので25年が経ちますが、グライダーの翼をイメージしたというフォルムは全く古さを感じさせません。

 離陸を眺めていると、3分間隔のよう。

 文字通り、飛行機が列を成して待っています。

 200~300mは離れていると思いますが、凄いエンジン音が響いてきます。

 ふわりと機体が浮かぶまで、およそ40秒。

 すぐにでも飛んで行ってしまいたい気分になるのです。

 航空機のデザインも多種多様になりました 。

 こちらは中国東方航空。

 機体の大きさがインバウンド客の多さをそのまま表しています。

 この派手な機体は香港エクスプレス。

 キャセイパシフィックの子会社で、格安航空会社(LCC)のようです。

 Lionの前にThaiの文字が見えます。

 こちらもタイのLCCのよう。

 MONGOLIANの文字が見えるのでモンゴルの航空会社なのでしょう。

 急に離陸が止まったと思ったら、海上保安庁の航空機が同じ滑走路に着陸してきました。

 すぐ目の前に海上保安庁があったのです。

 私が見ている間でも、ピーチは2度の離陸がありました。

 LCCが増えているのは時代を感じますが、最も目をひいたのもこの濃桃の機体でした。

 送れて行くと、到着ロビーはごった返していました。

 すでに長男達は手続きを済ませたよう。

 子供の世界があるはずなので、少し離れて待っていました。

 ひとつ約束を破ったので、厳しく叱るとへそを曲げていましたが、そんなことは関係ありません。男と男の約束は絶対守るものなのです。

 しかし、無事に帰ってきてくれてほっとしました。

 デルタ航空に乗っていたのですが、当日のネットニュースで「デルタ」の文字がでたので、一瞬身構えてしまいました。

 「成田を撤退して、羽田に集約」というニュースだったのですが。

 最近海外へ行けていないので、秋の連休に近場の香港へ行ってみることにしました。

 チケットと宿は全て妻任せなので「航空会社は?」と聞くと「キャセイパシフィック」と。

 長男はデルタで、私は香港エクスプレスかと勘ぐったのですが良かったです。

 LCCが駄目と言っている訳ではありませんが、一応親ですので。

 それより、今日もデモで全便欠航となっていました。

 主義主張は自由ですが、3日も帰ってこれない可能性があるなら、行くことさえためらってしまいます。

 空港に来れば、やはり米米CLUBの「浪漫飛行」。

 いつかその胸のなかまでも くもらぬように Right Away

 「Right Away」の意味が分かっていませんでした。「直ちに」だったのです。

 「迷ったら即行動」は故・星野仙一元監督の座右の銘。

 チャンスがあればいつも「Right Away」なのです。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』7月21日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送

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『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
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僕が僕であるために‐1608‐

 今日から、長男がアメリカへ向かいます。

 中学校からの研修に参加するのですが、行先はシアトル。2週間程の予定です。

 帽子が必要だそうで、イチロー引退もあったマリナーズのキャップを買い与えました。ベタではありますが。

 映画好きの友達とは「飛行機で何本観れるかな」と盛り上がっているそう。

 できれば留学して欲しいと思っているので、海外へ目が向いているのは嬉しいことです。

 先日の定期考査で、私がびっくりするような成績を出してくれたので「何かプレゼントを買ってあげるよ」と言うと「フィギアがいい」と。

 フィギア専門店なるところへ初潜入してきました。

 中古のプレミアショップのようで、こちら1万7千円。

 自分なら躊躇する金額ですが、折角の機会なので購入しました。

 家に帰るとすぐに左肩を脱臼してしまい、いきなり要入院の状態となっていますが。

 娘も負けじと模試でかなりの成績をだしてくれたので、長男の壮行会、私の誕生日と合わせての外食です。

 谷町九丁目のイタリアンへ行ってきました。

 このあたりは上町台地の西端にあたり、難波へ向かってかなり勾配がついています。

 天王寺七坂のひとつ、真言坂のすぐ西にある「Piattini Micio (ピアッティーニ ミーチョ)」

 名前のいわれは聞き忘れてしまいましたが、妻がネットで探してきました。

 結果として素晴らしいお店でした。

 テーブル4、5席とカウンターだけのお店ですが、ガス窯があります。

 娘はかなり舌が繊細で、大人味を食べさせるタイミングを見計らっていました。

 割と頑固なので、一度外すとなかなか出掛けたがらないのです。

 結果として最高のタイミングだったと思います。

 前菜から外れゼロ。

 イワシ、サーモンのマリネは抜群でしたし、ナポリの青のり入り揚げパンは、兄妹ともかなり気に入っていました。

 窯焼きのピザは、生地が厚すぎず、薄すぎず。パリパリしすぎず、もっちりし過ぎずで絶妙。

 こちらのチーズが4種入ったピザは最後にもう1枚頼みました。

 皆、あっという間に平らげてしまいます。

 辛いのが苦手な娘には、シンプルなトマトソースで応対してくれました。

 少し貰いましたが、これがまた美味しい!

 シンプルなものほど味の差がでるのは鉄則です。

 妻はピスタチオソースのパスタを頼んでいました。

 いろどりもよく。

 長男はメインのステーキをガツガツ食べていました。

 鹿肉もとても美味しかったのです。

 なかなか子供達のスケジュールが読みにくくなり、今夏の家族旅行は無し。

 長女の受験が終われば、祝勝旅行と行きたいところです。

 結果は別にしても、2人が目標を持ち、自分で努力を始めたことが、兎に角嬉しいというか、感謝さえします。

 誰に似たのかと頭を悩ませるのですが……

 娘からの誕生日プレゼントはこれ。とても上手に仕上がっています。

 実は、昨年もこんな感じで手造りのボールを作ってくれたのですが、大事にしすぎて、現在はどこにあるのか分からずで……

 大切に仕舞い込み過ぎて分からなくパターンです。

 今回は大量祈願のお守りとして、ボートにつけておくので間違いなしです。

 父方の今は亡き祖母が、晩年「まさきちゃんは、感情が深い気がする」時々言っていました。

 良い悪いは別にして、自分でも感情の振り幅は大きいほうだと思います。

 これが他人にとってはしんどい事なんだろうということも、歳とともに分かってきました。

 ビールの宣伝みたいですが、時代はドライ&クールなのです。

 全くトレンドと合っていないのですが、それを全く苦としないのが、クライアントと子供達です。

 情熱も、愛情も、どこまでも大きく、深い方が良い。それは誰にも当てはまらないことがようやく分かりました。

 ナニワ生れのナニワ育ちで、49歳になりました。

 僕が僕であるために。

 尾崎豊のように、ひと時強烈に輝き、流れ星のようにさって行く程の才能は、残念ながら持ちあわせていません。

 なら、自分の持っているものをひたすらに磨くしかありません。

 祖母はそれが分かっていたのだと思うのです。

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ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
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「トレジャーキッズたかどの保育園」
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