奈良県香芝市での女児連れ去り事件。
発見、保護の一報が入り、ひとまずですがほっとします。
犯罪者に美意識などあろうはずもありませんが、弱者へ向けての許しがたい身勝手な愚行。
はたして子供を危険から守る方法はあるものなのか。
私の住む平野区喜連。中世には環濠都市として発展しました。
環濠は堺が有名ですが、喜連は小振りなだけあり、密集して江戸、明治期の建物が残ります。
私のジョギングコースに、最近案内板をみつけました。
庄屋、豪農邸が多く残るのが喜連環濠地区の特徴とありました。
村への6つ入口には、現在も地蔵尊が祭られています。
深さ3mの堀といえばかなりの深さ。そこに橋が架かっていたのです。
村に入ってからも小さな村が故、来訪者は好奇の目でみられたはずです。安全を、物、人で守ってきたのが環濠都市なのです。
ペルーで仕事をしていた日本人に聞きましたが、ゲーテッドタウンで暮らしていたそうです。
フェンスで囲まれた街の入口にはゲートがあります。そこで、チェックがあるのですが、海外では富裕層が暮らす街として普及しています。
しかし、「街歩き」を私の趣味とするなら、魅力的なもの、興味を引かれるものは、概ねそのようなところにありません。
日本でも、海外でも、もっと猥雑で、人の欲望が顕在化したところに、魅力ある空間はあるものです。
現在小学5年の長男は、塾へ行く際、一つ前の駅で降りて繁華街を歩き回っているようです。
勿論、そんな所へ行かないほうが危険はないのですが、最高に楽しいのも理解できます。
清濁合わせて、人は成長するものですから。
犯罪者など心から、全て消え去った欲しいと思います。しかし、完全に犯罪の元を断つことは不可能なら何か手を打たねばなりません。
5人組、隣組に戻る必要はありませんが、せめて向う三件両隣に、全ての日本人が毎日挨拶したなら。
そんな、のんびりした案しか思いつかないのですが、子供を危険に陥れるのも人なら、防ぐのも人以外にないはずです。
一生をゲーテッドタウンで暮らすのでなけば。