タグ別アーカイブ: 開高健

前言撤回大いに結構‐1415‐

 今日は朝から打合せにでていました。

 台風前は涼しくなったと思っていましたが、晴れるとまだまだ夏の日差しです。

 それでも草間に彼岸花をみつけました。

 気が付けば彼岸の入り迎えていました。

 現場での木材加工は、即席作業台での仕事になります。

作業台の脚に、丸を3つ組み合わせた加工がしてありましたが、思わず笑ってしまいました。
 

 ただ丸を3つ重ねるだけで、同じイメージが浮かぶことに、ディズニーの凄みを感じます。夢もロマンもない表現ですが。

 しかし、日々を楽しくするのが遊び心です。

 昨日、安室奈美恵が来年での引退を発表しました。

 40歳にして25年のキャリアということは15歳でのデビューになります。

 間違いなく時代を築いたアーティストで、他の○○ラーとは一線を画すべきでしょう。

 また、先週末には女子ゴルフの宮里藍も引退試合を終えました。

 女子メジャー最終戦で、途中まで優勝を狙える位置にいるという報道もありました。

 引退する人のパフォーマンスとは考えられないレベルです。彼女に至ってはまだ32歳。

 引退発表の会見で「100%復帰はない」と発言したそうです。

 本当の意味での引退の理由が、本人以外に分かるはずもありませんが、「休む」では駄目なのだろうかと思うのです。

 全ては努力の賜物だと思いますが、どれだけ歌、ゴルフに打ち込んだとしても、頂点まで登り詰める人はやはり才能もあるはずです。

 松任谷由実は「才能とは母乳のようなもので、出さなければ毒になる」と言っていました。

 それが、必ずしもプロである必要はないのかもしれませんが、その眩しいばかりの才能をはたしてどこで放出するのか。

 いらぬ心配ばかりしてしまうのです。

 作家・開高健がフランスにはこんな言葉があると紹介していました。

 25歳までの女は自分だけを殺す。

 35歳までの女は自分と相手を殺す。

 35歳以後の女は相手だけを殺す。

 35歳から上の女性を敵に回したくて書いているのではありません。もう少し決断を先にすれば違う景色が見えてくると思うのです。

 「スポーツ」の語源は「deportare」。ラテン語で「portare」とは運ぶという意味から仕事を指します。「de」は否定で「仕事をではない」。つまり「遊び」という意味です。

 また、音楽は文字通り音を楽しむです。

 仕事だからこそ、「楽しむ」と決めることが大切なのだと思います。

 プロレスなら60歳での復帰もありです。前言撤回大いに結構と応援したいと思うのです。

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■10月29日『住人十色』毎日放送(MBS)「松虫の長屋」放映■

『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載

『homify』7月21日「白馬の山小屋」掲載
『homify』6月4日「松虫の長屋」掲載
『homify』5月10日「長田の家」掲載
『homify(タイ)』4月25日「加美の家」掲載
『homify(中国)』4月9日「住之江の元長屋」掲載

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おおいなる野外へ‐1396‐

 今日は海の日で祝日。

 今年も恒例の釣り合宿でした。

 奈良の最南端、池原ダムへ。

 長男と釣りにくるのは昨年の海の日以来。実に1年振りです。

 小6と中1では身長も随分違います。大きくなりました。

 暑いのは人も魚も一緒。

 水の冷たい最上流部からチェックします。

 かなり小さくはありますが、狙い通りの1匹を釣り上げました。

 釣りは自然が相手なので、いつも同じとはいきません。

 季節、天気、水温などの情報から、魚の居場所を想像し、釣りなが絞り込んでいきます。

 サイズを測ってリリースするだけですが、自分の仮説が正しかったとき、何とも言えない満足感と、清々しさを感じるのです。

 長男がテニスもしたいと言い出しました。

 高校のとき2、3ヵ月テニス部に属していただけですが、子供の相手くらいなら何とかなります。

 嫌というほど汗をかいて、夏の1日を満喫しました。

 野外好きは小さい時からで、中学生になると電車に乗って遠出するようになります。

 中2の夏、リュックにテントを詰め、釣り道具をもって4人で淡路島へ出掛けました。

 適当な浜にテントを張り、釣ってきた魚を調理し、それなりの食事をつくって2泊くらいしたでしょうか。

 ひもじそうにみえたのか、近所のおばさんが、飲み物や食べ物を差し入れてくれたのです。

 夜はすることもないので、ずっと流れ星を探していました。

 高校1年の夏、兵庫県の香住でテントを張って寝ていると、急に豪雨になりました。

 近くの高級そうなカニ旅館に駆け込み、1人2千円で食堂に雑魚寝させてもらったこともありました。

 翌朝は、少しカニ飯をサービスしてくれたのです。

 社会人2年目だったか、広島の山奥にあるダムがよく釣れると聞き、3人で向かいました。

 スロープから船を下ろして1日釣りをしたのですが、確かによく釣れるのです。

 釣りの最中、岸から半島のように張り出し、平坦な所がある場所を見つけました。

 元々どこかで野宿するつもりだったので、ここに泊まれば、夜も朝もいくらでも釣りができると思い、上陸してテントを張ることにしたのです。

 思う存分釣りを満喫し、食事をつくりビールを飲んで、大の字で寝ていたのですが、深夜に揺り起こされました。

 「いっぱいの目がこっちをみてる」と。

 テントから顔をだしてみると、真っ暗闇の中、無数の獣の目だけがこちらを見ているのです。

 こんなこともあろうかと持参していた「かんしゃく玉」を足下に叩きつけると、夜露に濡れたか蚊の鳴くような音。

 結局、追っ払えたのかも忘れてしまったのですが。

 昨今の熊情報を聞くとゾッとしますが、今こうして生きているので、全て笑い話で思い出です。

 ダラダラとした休日の午後。どんよりとした屋内ほど苦手なものはありません。

 野外へ出かければ何かしら問題が起こり、それなりに解決し、笑い話になり、少しの充実感を得る。間違いなくそうなるのです。

 開高健はこう書きました。

 木のように立ったままで私は頭から腐っていく。

 部屋の壁が倒れかかってくるように感じられる瞬間がある。

 白い紙が鋼鉄の罠に思えてくる。

 空白と沈殿で指一本持あげることもできなくなる。

 指紋で意識が混濁し、萎えきってしまう。

 そんなときである。

 だからだ。おおいなる野外へ出ていくのは。

-開高健- 『オーパ、オーパ!! 国境の南』より

 私も感性の錆を落とし、心の澱を洗い流すのが習慣になりました。

 そう、おおいなる野外へ。

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■10月29日『住人十色』毎日放送(MBS)「松虫の長屋」放映■

『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載

『homify』6月4日「松虫の長屋」掲載
『homify』5月10日「長田の家」掲載
『homify(タイ)』4月25日「加美の家」掲載
『homify(中国)』4月9日「住之江の元長屋」掲載

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人間なんだからナ‐1180‐

 食、自然、ルアーフィッシングをこよなく愛した作家、開高健。

 1930年生まれで、1989年59歳で亡くなりました。今年で生誕85年。幼少期は大阪市東住吉区で過ごしています。

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 現在、西長堀の中央図書館で、生誕85年を記念して「オーパ!世界の旅人 開高健」展が開催されています。

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 「オーパ!」シリーズは、世界の巨大魚を釣り歩く旅行記です。

 雄大な風景を写す為にプロの写真家を、最高美味しく獲物を食する為に、プロの料理人を伴っての旅で、釣りファン以外にも人気のシリーズとなりました。

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 友人で辻調理師専門学校の創設者、辻静雄に料理人を求めたところ、選ばれたのが谷口博之教授。

 展示のほとんどは、「オーパ、オーパ!!」の取材に同行した、谷口教授の物です。

 アラスカで吊り上げたオヒョウの姿造りを、ドアに乗せて食している写真は圧巻です。

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 氏は、開口から釣りの指南も受けました。

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 多くの道具をプレゼントして貰ったそうです。

 開口がこよなく愛した、スウェーデンの釣具メーカー、アブ・ガルシア。

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 ルアーは、ラパラのスウィッシャーでしょうか。

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彼の釣り冒険記は、ブラジル、アラスカ、コスタリカ、カナダと各地にわたります。

 モンゴルで吊り上げた「淡水の女王」イトウの剥製もありました。

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 ヒットルアー、メップスのスピナーが口に付けられています。

 モンゴル釣行は、1986、87年とあったので、亡くなる3年前です。

 この回は、テレビ放送もありました。後にビデオが発売、すぐに購入しましたものです。

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 サントリーの宣伝に使われたこのカットは本当にかっこよかった。いつも憧れの人でした。

 自由な後半生を送る前、1958年、27歳の時に「裸の大様」で芥川賞をとっています。

 この時点では壽屋(現・サントリー)でコピーライターをしていたのです。

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  「人間」らしく
  やりたいナ

 トリスを飲んで
  「人間」らしく
  やりたいナ

 「人間」なんだからナ

 柳原良平の描く「アンクル・トリス」と共に、開口健のコピーは新聞広告飾ります。その広告活動が、1958年毎日産業デザイン賞を受賞。

 広告を、文化にまで高めたと評価されたのです。

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 「オーパ!」シリーズでは、谷口博之教授へ、旅ごとにエプロンへサインをしました。

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 心に通ずる道は 胃を通る

 1986年6月、下北山村大字上池原とありますが、私も愛する池原ダムです。

 「オーパ、オーパ!!」番外編でここを訪れたのです。

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 アメリカ等の、大物ブラックバスで有名な湖を釣り歩いたもの、釣りあげることが出来ず。

 50cmオーバーを求めて、国内の「聖地」にやってきました。その際に、カヌーで案内したのが、ロコアングラー浜松光さんです。

 この方は、1996年私が大物を釣り上げた時、釣り新聞、釣り雑誌に紹介してくれた人です。

1996_08basser3のコピー

 後で知ったのですが、私と開口を繋ぐ唯一の糸で、もっと話を聞いておけば良かったと、歯噛みしたのです。

 開口は、数こそかなり釣り上げましたが、20cmクラスの小物ばかり。落ち込んで帰って行きました。

 20cmクラスなら、うちの娘でも釣り上げます。

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 あの大きな体を丸め、しょぼりと帰る姿を想像すると、ちょっと笑っていまいます。

 幾ら文豪といえ、何でも上手くいく訳ではありません。

 人間なんだからナ。

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 しかしこんな笑顔の50代、そうはいません。

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 人前で、豪快に食うことをためらわない人もそういません。

 木のように立ったままで私は頭から腐っていく。部屋の壁が倒れかかってくるように感じられる瞬間がある。

 白い紙が鋼鉄の罠に思えてくる。空白と沈殿で指一本持あげることもできなくなる。指紋で意識が混濁し、萎えきってしまう。そんなときである。

 だからだ。おおいなる野外へ出ていくのは。

 -開高健- 『オーパ、オーパ!! 国境の南』より

 今回の展示で、中学まで住んでいたのが駒川1丁目と知りました。事務所から自転車で10分くらいの所です。

 早朝から釣りをして、早目の昼休憩。

 車のバックシートを倒し、蚊帳を吊るして昼寝。

 全ての喧騒を忘れて眠りに落ちる。これより、幸せな時間を私は知らない。

 だからだ。おおいなる野外へ出ていくのは。

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■7月12日(日) 3:30pm~6:00pm 堂島アバンザ2F
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「セブンドリーマーズ・梅田ラボ」4月2日 OPEN
「セブンドリーマーズ・芝公園ラボ」
『賢者の選択 Leaders』で紹介されました
『HOUSING 5月号』3月21日発売に「遠里小野の家」掲載
『HOUSING 12月号』10月21日発売に「柏の家」掲載
■webマガジン『homify』1月10日に「加美の家」掲載
『大改造!!劇的ビフォーアフター』9月20日に「住之江の元長屋」再放送

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