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雪道で思う、マナーや道徳観では弱すぎる ‐1447‐

 今日は1月11日で111のゾロ目。

 何となく縁起の良い、そしてとても寒い朝ですが、少し苦言を呈してみたいと思います。

 最近ウィンカーを出さずに車線変更をする車が増えたと感じるのは、私だけでしょうか。

 スマホの影響もあると思いますが(運転中の操作はもちろん違反です)、ウィンカーは他の車に自分の意思を伝えるためのもの。

 周りもそれを察知し、スピードを緩めたりすることで、より安全な車の移動がかないます。言わば安全の相互扶助。

 車同士の距離が離れているからと、ウィンカーを出さずにいきなり車線変更をするのは身勝手な行動で、完全に間違いです。

 年末年始の東北行きで、かなり怖い場面がありました。

 1月2日(火)の深夜2時頃、娘が体調を崩して救急病院へ連れて行きました。

 蔵王温泉スキー場から山形市内の病院まで山を下り、ホテルに戻ったのが明け方の4時。娘が容体が落ち着いたのが何よりでした。

 この日は雪が降り続き、気温は-10℃。

 山形市内の路面はアイスバーン化してしました。

 学生時代から車は4WD一筋ですが、ディスカバリーはやはり悪路に対しての性能は高いと感じます。

 しかし、滑る時はやはり滑ります。

 今思えば、このとき予行演習をしておいてよかったのかもしれません。

 翌1月3日(水)は蔵王温泉から、フェリーのでる仙台まで100km程の移動です。

 夜が明けても雪は降り続き、宿を発つ際に再度雪かきをしました。気温は-9℃。

 鼻水を垂らしたようになっていますが、人が立っているのも難しいなかを、車は走るのです。

 大半の宿泊客はスキーをしてから帰るので、朝に宿をでる車は多くありません。

 山形自動車道へ通じる山道はおよそ20kmの下り。

 ナビで下見をすると、後半は九十九折のカーブが続いています。

 また、反対車線はスキー場を目指して気が急くのか、かなり飛ばしてくるのです。

 センターラインを割ってくる車両もあり、これは気を付けないと、と思っていました。

 終盤、更に雪が激しくなってきました。

 最後の峠を越える前、車を一旦脇に停めて一部凍っていたワイパーの氷を取り除きました。

 学生時代、冬の北海道での合宿中に初代サーフを電柱にぶつけた経験があります。

 雪道をどれだけ飛ばして来たかを自慢する人は結構います。

 しかし私の限られた経験でいえば、凍った道の上で制動を失った車を操る方法はありません。

 自衛したければ、ゆっくり走るしかないのです。

 また、曇ったゴーグルでは判断力が落ちるように、フロントガラスは、常に先回りをしてケアをすべきだと身をもって知りました。

 山道もこの峠を下れば終わり。

 ギアをセカンドにして、エンジンブレーキでこの坂を下り、2度程カーブを切ったその先に、下りの直線が見えました。

 反対車線を除雪車が登ってくるのが見えました。その距離およそ100m。

 その後ろに、乗用車が3台続いています。

 見えたと同時に、一番前の車両が何と除雪車に追い越しをかけてきたのです。

 ローまでギアを落として更に減速しますが、どう考えてもこのままでは正面衝突するしかありません。

 対向車は後ろの車を気にしてか、自分の車線に戻る気配はなし。

 ブレーキを踏みますが、車のABSが働くまでもない軽いグリップのみ。

 完全に滑りだしました。

 車が滑った場面を経験したことがある人なら想像してもらえると思いますが、まるでスローモーションの映像を見るようです。

 これはぶつかるかも思った瞬間、偶然左にパーキングエリアのような空間が現れました。左にハンドルをきり、何とかそこにねじ込んだのです。

 真っ白なパーキングエリアの中でも滑り続け、180度回転して運転席側のボディーを雪の壁にぶつけて、ようやく車が止まったのです。

 幸い、雪の壁に当たる時には、かなり減速していたのと、深い新雪だったので、車体には何のダメージも残りませでしたが、怒りだけが残りました。

 雪で見えない側溝に、前輪が落ちていましたが、目一杯ハンドルを切り、バックで脱出すると、心配そうに一部始終を見ていた除雪車の作業員も、車を発進させていきました。

 つまらない自慢をしたい訳ではないのですが、峠の入口で十分に減速していなければ、確実に正面衝突したと思います。

 偶然左手にスペースが現れたから良かったものの、かわす寸前の対向車との距離は1mは無かったと思います。

 しかし、その車は止まる訳でなく、そのまま蔵王へ向かって走り去っていきました。

 これを機に、ドライブレコーダーを付けることにしようと思います。

 車は2tonもある鉄の塊で、これが高速で移動するのですから完全に凶器です。

 その車を操っているという自覚を持たない、ドライバーがあまりにも多すぎると思うのです。

 ある外科の名医が、こんなことを言っていました。

 「本当のプロは、目の前に水が入ったコップがあったなら、その後ろにあるものを、無理な体勢で取ろうとはしない。

 まずは、手前にある水の入ったコップを除け、危険な要素を排除してから、その後ろにあるものを取る」

 昨年、危険運転で捕まった不届きもののドライバーは、足で運転するのを自慢していたそうです。こういった輩は、プロの対極にいる人達。

 守られた鉄の箱の中でだけ、強気になれるタイプなのです。

 また、強引な運転で割り込んでくるドライバーが、普段の仕事の中で、1分1秒を大切に生きているとは想像できません。

 普段ダラダラしている者に限って、ギリギリに家を出て、焦って危険な運転をするのです。

 最後のくだりは私の勝手な想像ですが、大きくは外していないと思います。

 「杞憂」は、昔、中国の杞の国に、天が落ちてきたらどうしよう、地面が崩れたらどこに逃げたらいいだろうと心配して、夜も眠れず、食事も喉を通らなくなった人がいたという故事によるものです。

 概ねは、取り越し苦労の意味で用いられるもの。

 しかし、ハンドルを手で握らない者や、車線の中央から追い越しをしてくる者が居るなら、杞憂では終わらせられない時代に入っていると感じるのです。

 車はとても便利なものだし、大好きですが、あの簡単な試験で、免許を与えてよい時代は終わったのかもしれません。

 不適格者には免許を与えない、勇気をもった、厳しい審査と試験が必要なのではないかと思います。

 飲酒運転やひき逃げの厳罰化は当然だと思いますが、残念ながら、マナーや道徳観に頼る時代はもう終わっているのではと思うのです。

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『ESSE』11月7日発売に「松虫の長屋」掲載
『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載

『homify』1月2日「切妻と中庭の家」掲載
『homify』(インドネシア語)1月1日「白馬の山小屋」掲載『homify』(スペイン語)9月26日に「松虫の長屋」掲載
『homify』7月21日「白馬の山小屋」掲載

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大阪市平野区平野西5-6-24
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枚方市津田西町1-24-8

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すきすき大スキー‐1354‐

 すきすき大スキー

 わたしはスキーがすきだ

 だから今年もお父さんに行きたいとたのんだ

 だけどお父さんは

 今年はお兄ちゃんのべんきょうがあるからむりや

 わたしはがっかりした

 娘が書いた4連からなる詩のでだしです。

 先生から褒められたとノートをみせれくれました。

 それほどスキーが好きだとは私が分かっておらず……

 久し振りに行ってきました。

 昨年の正月、御岳山のふもとにある開田高原へ行って以来です。

 高鷲スノーパークはトリコロールカラーのゴンドラがトレードマーク。

 良い天気に恵まれました。

 向かいには昨年は滑っていた、霊峰・御嶽山が見えます。

 中級コースまでなら、家族4人で滑れるようになりました。

 娘がこけたのは、2回くらいか。

 だいぶ安定感がでてきました。

 長男は2014年の3月からずっとスノーボードでしたが、この日は久し振りにスキーをしたいと。

 急斜面を滑っているとき、パラレルターンのきっかけをつかんだようです。

 急斜面ではハの字に開くボーゲンでは滑りにくく、スキー板を平行にしてターンするきっかけを掴みやすいのです。

 「それっ!」みたいな感じで伝えました。

 スキーは私が教えられる数少ないものなので、何とかここまで滑れるようにしてやりたいと思っていました。

 この日が「楽しい」の分水嶺になれば良いのですが。

 「白馬の山小屋」のクライアントの長男さん(ややこしい表現ですが)は私の6つ先輩です。

 クライアントが亡くなられてからは、白馬まで頻繁に足を運び、山小屋を守って下さっています。

 関西で競技スキーをしていて、この方を知らない人は居ないのですが、今年はお子さん2人が大阪府代表の国体選手に選ばれました。

 長男さんは国立大学へ通い、中学3年生の娘さんも希望の高校に合格したようです。

 親子3人での国体行きを目指してしたのですが、お父さんは100分の3秒だったか届かずだったそうです。

 2005年に、四天王寺にあった「欧風カレー工房 チロル」のファサード改修計画を手伝いました。

 店主は、若い頃から一緒にスキーをしてきた仲間でした。

 その後、そのお店は飛騨高山へ移転したのですが、メディア等でも取り上げられる人気店です。

 飛騨高山の自然に惚れて、越していきましたが、もうひとつの理由がスキーです。冬の間は店を閉め、競技スキーに打ち込むのです。

 昨年だったか、全国クラスの大会で、優勝していたと思います。

 高校野球の指導者に、「どんな選手が伸びますか」と聞くと、多くは「野球が好きな子」と答えるそうです。

 30歳近くまで、私も本気でスキーに取り組んできたつもりですが、この2人を見ていると、その「好き」には及ばないなとはっきり分かります。

 特に、6つ上の先輩の長男さんは、関西の国立大に通っています。まさに文武両道。

 お子さん2人がこの結果を出す程、お父さんの好きが凄いのだと想像するのです。

 娘がもし、本気でスキーをしたいと言ったら、はたして応えてやれるだろうか……

 自然の中でのスポーツは本当にいいものです。

 すきすき大スキー。

 なかなかいい題です。

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【News】
■10月29日『住人十色』毎日放送(MBS)「松虫の長屋」放映■

『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載
『住まいの設計07・08月号』5月21日発売に「松虫の長屋」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月19日発売に「野洲の家」掲載

『homify(韓国)』1月18日「柏の家」掲載
『homify(韓国)』1月17日「細工谷の家」掲載
『homify(インドネシア)』11月12日「イタウバハウス」掲載
『homify(韓国)』11月2日「紫竹の家」掲載
『homify』10月27日「紫竹の家」掲載
『homify』9月1日「池を望む家」掲載

3月23日フジテレビ『みんなのニュース』「灘の高台の家」紹介

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想像力‐1051‐

 土曜、日曜と、新潟のシャルマン火打スキー場へ行っていました。

 健常者と、チェアスキーの選手が、同じコースで試合をするのが「icetee cup」です。

01

 この団体は、大学時代の友人、先輩達が設立しました。

 学生時代から続けるアルペンスキーも、この試合に出るだけになりました。

 何とか、入賞するところを子供に見せたいという気持ちもあり。

 今回は0.4秒届かずの、7位がベストリザルト。

 甘くはありませんが、かなわないとも思えず……年1回ですが、来年もフルアタックでいきます。

 1日目は晴れましたが、2日目は大雪。

 チェアスキーの人達は、特に寒そうでした。

 子供にも、ちょっと厳しかったかもしれません。

 長男も、残念ながら旗門不通過。

 宿舎が一緒だったので、チェアスキーの人達に色々聞いてみました。

 「やっぱり、パラリンピックに出るというのが目標ですか」

 「この方、リルハンメルのメダリストなんですよ」

 失礼しました。

 「日本旅館だと、段差が大変ですか」

 「そうですね。でも5cmくらいなら何とでもしますよ。ただ、車椅子が通らないと一番困りますね。50cmあればいいんですが」

 私が建築設計をしている事を伝え、聞いたのですが、様々な意見を聞かせてくれました。皆さん一様に明るいのですが、はやり困難も多いのです。

 これまでも、パラリンピックの価値を、文字としては理解していました。しかし、それらを目標としている選手と一緒に食事をし、風呂に入り、人として理解できました。

 夢や目標があるから、みな頑張れるのです。

 3年前の震災直後、ビートたけしが語っています。

 常々オイラは考えてるんだけど、こういう大変な時に一番大事なのは「想像力」じゃないかって思う。今回の震災の死者は1万人、もしかしたら2万人を超えてしまうかもしれない。テレビや新聞でも、見出しになるのは死者と行方不明者の数ばっかりだ。だけど、この震災を「2万人が死んだ一つの事件」と考えると、被害者のことをまったく理解できないんだよ。

 じゃあ、8万人以上が死んだ中国の四川大地震と比べたらマシだったのか、そんな風に数字でしか考えられなくなっちまう。それは死者への冒涜だよ。

 人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。そうじゃなくて、そこには「1人が死んだ事件が2万件あった」ってことなんだよ。
本来「悲しみ」っていうのはすごく個人的なものだからね。被災地のインタビューを見たって、みんな最初に口をついて出てくるのは「妻が」「子供が」だろ。

 一個人にとっては、他人が何万人も死ぬことよりも、自分の子供や身内が一人死ぬことのほうがずっと辛いし、深い傷になる。残酷な言い方をすれば、自分の大事な人が生きていれば、10万人死んでも100万人死んでもいいと思ってしまうのが人間なんだよ。

 そう考えれば、震災被害の本当の「重み」がわかると思う。2万通りの死に、それぞれ身を引き裂かれる思いを感じている人たちがいて、その悲しみに今も耐えてるんだから。

 「想像力」を、生死を例に語っています。

 書かれている通り、「人の気持ちになる」というのは決して容易いことではありません。しかし、どれだけ踏み込めるかが、人生の、仕事の成否を分ける気がするのです。

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4月26日(土)、27日(日) 3:00pm~4:00pm
グランフロント大阪北館・5F「サンワカンパニー
■■■住宅無料相談会■■■
4月28日(月) 3:30pm~6:30pm
ジュンク堂<茶屋町>

【Events】
■4月22日(火)~5月9日(金)グランフロント大阪北館・5F
サンワカンパニー」にてパネル展示
5月6日(祝・火) 相談会開催予定
■4月23日~4月29日 堂島アバンザ1階にて
「遠里小野の家」のパネル展示

【News】
大阪の住まい力アップ:第1回 リフォーム・リノベーションコンクール ■で「住之江の元長屋」が戸建部門、最優秀賞を受賞しました
『家は買わずに建築家とつくる。』11月20日発売に
「あちこちでお茶できる家」掲載
■2013年1月6日(日)放送<「匠」が選ぶビフォーアフター大賞2012>「住之江の元長屋」が空間アイデア部門2位に選ばれました

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成長

 ゲツモクではありませんが、書いてみたいことがあります。

 また連休の話しになりますが、その最終日のこと。

 長男がロープウェイに乗りたいと言うので、標高2200mの山頂まで上がりました。天気も良かったので、スキー板を履き、長男をおぶって滑り降りました。

 この日はそれで帰る予定でしたが、「今日もスキーがしたい」と言い出します。前日はスキー板をレンタルしていたのです。

 学生時代からアルペンスキーをしている事もあり、教えるのにはつい力が入ってしまいます。

 前日は、もう少し練習すれば、プルークボーゲンが出来るのに「アイスが食べたい」「雪ダンゴを作る道具を買って欲しい」とダダをこねだしました。それならもう辞めなさい、となっていたのです。

 結局スキーはレンタルしましたが、この日も同じような感じになりました。それで、最後に一般ゲレンデを滑ったら終わりにしようとなったのです。

 滑り始めると、キッズパークで練習していた時より断然上手いのです。手放しで喜んでいると、もう一回行くと言います。滑り降りると、更にもう一回と。
 
 前日の件があったので、最終日は3時間しか借りていませんでした。

 時間が来たと伝えると、どうしてもまだ滑りたいと。短いキッズパークなら1回は滑れるだろうと、納得させました。

 「緩い斜面だから、お父さんは何も言わない。好きなように滑っていいよ」と上から見ていたのです。

 すると、今まで見たことが無いくらい、上手にターンを繰り返し、最後はブレーキをかけ、ピタッと止まったのです。完璧でした。それを見て、私は不覚にも涙を流して喜んでしまったのです。

 長男はきょとんとしていましたが、喜んでいるのは分かり「僕も、そんなに喜んで貰ったの、初めてやわ」と、知ったような口をききます。

 更に、何故かレンタルしたスキー板に向かって「今日は、よう頑張ったなあ」と話し掛け始めたのです。

 何でも褒めながらが良いのは理解していますが、真剣になってくると、つい厳しくなります。厳しくなると、辛いでしょうが、それでも頑張ったから、大きな上達があったとも思うのです。その成果が感じれるまで続けられるかが、大きな分岐点なのです。

 待っていた妻のところに帰り、報告すると「凄いねえ。あのお父さんを泣かしたなんて」と言っていました。人の成長を見て涙するなど、想像したことさえありませんでした。

 人にとって、最大の喜びは成長だと確信しました。それを適えるには、怒るだけ、褒めるだけではだめなことも。

 正しい事に頼るより、自分の体験と直感を信じたいと思ったのです。