凧々あがれ‐1552‐

 今日は朝から雲ひとつない青空でした。

 こんな日は絶好の撮影日和。同じ現場でも、晴れと曇りでは、全く違う景色に見えます。

 ということで「住吉区歯科医師会館」の現場へ行ってきました。

 すぐ近くにある長居公園は、東住吉区ですが住吉区に切れ込むような位置にあります。

 広い敷地には背の高い樹々が森のように育ち、まさに都会のオアシス。

 帰りに寄ってみました。

 西端には、セレッソ大阪のホームであるヤンマースタジアムや、陸上競技場もあります。

 この日は学生の大会だったようです。

 たすきを掛けているところを見ると駅伝でしょうか。

 高校生のようでした。

 子供が小さい時は、長居公園内のこの滑り台に何度足を運んだことか。

 長男も長女もここが好きでした。

 その横で、凧揚げをしている少年が2人。

 「いくぞおー」とか言いながら走り出します。

 何とか揚がったり、揚がらなかったり。

 注意してみると、凧あげをしている子供の多いこと。

 お祖父ちゃんも奮闘中です。

 みるからにぎこちない走り方で、怪我のないようにと声を掛けたくなります。

 私が子供の頃は、田んぼが多く残っていましたが、今凧揚げができる場所と言えば、大和川の河川敷かここくらい。

 銀だこなんていう店もありましたが、ここはまさに凧銀座です。


 ゲイラカイト型でしょうか。

 観ているだけで、気持ちがよいものです。

 凧は引っ張ることで揚力を得て、空高く舞いあがります。

 その出だしは、誰かに持って貰わなければならないことが、ほのぼのとした景色を生むのでしょう。

 1人でできない。

 これは不自由だけれど、とても豊かなことです。他者の存在がなければ、人生は無味乾燥なものになってしまうのです。

 友達が極めて少ない私が言うのも何ですが。

 成人式帰りの女性を見掛けました。

 「成人式って、1月15日だった……よな」と一瞬迷いました。第2月曜日に変わった当初は、違和感ばかりでしたが馴れとはとは怖いものです。

 また、色々なトラブルの話題が取り上げられるのでしょう。

 しかし、人生の節目です。

 自分以外の誰かが居るから式は成立します。その瞬間を分かち合い、謳歌すればよいでしょう。

 空高く、自由に飛びたいのは20歳であれ48歳であれ変わらぬ思いです。

 飛びたければ、引っ張って貰うか、自分で走るかの二択しかありません。

 人生も、凧々あがれなのです。

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
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■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

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『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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あなたと越えたい‐1551‐

 今日の大阪は曇り空の寒い1日でした。

 しかし朝方は7時頃になればかなり明るくなり、季節が進んでいることも感じます。

 朝焼けは天気が崩れると言いますが、それでも美しいことに変わりはありません。

 冬季休暇の話しに戻りますが、1月4日から6日までは伊豆半島の伊東に滞在していました。

 特にこの期間が暖かかったようですが、15℃以上まで上がった日もあり、南国の雰囲気さえ感じます。

 ホテルの部屋から、遠く東に望むのは初島。

 蜃気楼が見えた日もありました。

 中心街には温泉町の風情が残ります。

 昭和3年に完成した東海館は、庶民のための温泉宿だったそう。

 これが庶民の温泉宿だとするなら、当時の建築がいかに丁寧に創られていたのかを感じるのです。

 少し車で走ると、長い竹に飾りつけをしたものを多く見かけました。

 先の写真にも写っていますが、新年を祝う地域の風習なのでしょうか。

 伊東から伊豆半島の内陸部を南に下ります。

 天城山を目指し九十九折の山道を走ると、名産のワサビ畑をところどころに見ることができます。

 天城山の雪解け水が、美味しいワサビを育てるのだそう。

 確かにあまり辛くなく、食べやすいワサビでした。

 今年も「紅白歌合戦」は観ていないのですが、紅組のトリは石川さゆりの「天城越え」だったとありました。

 川端康成の代表作「伊豆の踊子」の舞台でもある天城トンネル。

 まさにここが天城越えの地です。

 正確には天城山隧道といい、明治38年に完成した石積みのトンネルです。

 途中まで歩いてみましたが、ちょっと怖くなって戻ってきました。

 道中の山道には川端康成のレリーフがあります。

 「伊豆の踊子」は、青年が旅の一座にいた幼い踊子に寄せた淡い恋心を描いた小説です。

 「雪国」と共に川端康成の代表作。

 1968年、日本人初のノーベル文学賞を受賞しますが、ともにトンネルが大きな役割を持っているのが面白いところです。

 この珠玉の2作品を「トンネルズ」と言ってしまったら、巨匠にお叱りを受けるでしょうか。

 川端はノーベル賞の受賞にあたって「作家にとっては名誉などというものは、かえって重荷になり、邪魔にさえなって、萎縮してしまうんではないかと思っています」と語ったと言います。

 また、受賞の理由に「日本の伝統のおかげ」「各国の翻訳者のおかげ」、まな弟子である「三島由紀夫君のおかげ」と語ったそうです。

 その三島由紀夫の割腹自殺の2年後、1972年72歳の時に自らも命を絶ってしまうのです。

 市井で暮らす私に、文豪の心の底など分からないとも言えますが、僅かに作家としての苦しみも分かる気もします。

 改めて「天城越え」の歌詞をみてみます。

 誰かに盗られる くらいなら あなたを殺して いいですか

(中略)

 あなたと越えたい 天城越え

 敦賀から京都に鯖を運んだというのが鯖街道ですが、これらは女性の仕事だったそうです。

 その道中、山賊の類に多くの女性が命を奪われたと言います。

 天城山隧道の歴史背景は知らないのですが、多かれ少なかれ、そのようなサイドストーリーはあるのだと思います。

 日本列島で旅をするということは、山、峠という障壁を越えるということです。

 トンネルは非常に重要なものであり、これ程交通が発達した現在より、もっとドラマチックな景色を演出するものだったでしょう。

 車、新幹線、飛行機と便利な世の中になりました。

 しかし、未だに「天城越え」が紅白のトリを飾ることが理解できる気もするのです。

 ただ、殺されるのは御免ですが。

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雪の魅力と魔力‐1550‐

 今日の新聞に「仕事始めは7日以降」という企業が36.3%だったというアンケート結果がでていました。

 当社も今日が仕事始め。しかしトップに休みはありません。旅先でも基本仕事です。

 傍から見れば十分休んでいるのですが(笑)

 冬季休暇の後半は、4日(金)の朝に大阪を発ち、伊豆半島へ向かいました。

 新東名高速から、何とか富士の頂きが見れました。

 穏やかな天気で、茶畑も色鮮やか。

 気持ちのよいドライブ日和でした。

 昼食は沼津港でとることにしました。

 伊豆半島の付け根、西側にある港町です。

 初めて訪れましたが、やはり港町が好きなのだと思います。

 観光地化されている部分もありますが、風情を残している部分もあり。

 このあたりのバランスが良いなと感じたのです。

 干物が名産らしく、アジ、サバ、タチウオ、キンメダイ、イカ等が店先に並んでいました。

 それらを焼いて食べるのが私の希望ですが、そこは子供の意見が優先。

 魚のハンバーガー店になりました。

 私はサバのハンバーガーにしましたが、フィレオフィッシュの美味しい版という感じ。

 旅先の食事は、家族が満足してくれれば十分です。

 駿河湾は急深の地形から、深海魚が多く獲れます。港には「沼津港深海水族館」が併設されています。

 生きた化石シーラカンスは、私たちが小学生の頃よく特番になっていました。

 冷凍保存されている実物が観れるのです。

 その後、宿のある東岸の温泉町、伊東まで移動。

 妻が地魚が美味しいという寿司屋さんを予約していました。

 長らく寿司など連れていっていない子供達は、飛びつかんばかりの勢い。それを制して1枚だけ写真を撮りました。

 長男はマグロとイクラ、娘はアジと白身が好物です。

 この後は、かなりの勢いで食べ続けたのです。

 妻はキンメダイの煮つけと、カワハギの肝あえ、メカジキの漬けが美味しかったと。

 珍しいところでは、ガリンチョという深海魚の握りがなかなか美味しかったのです。

 一緒に夕食を食べることはあまりないので、せめてもの罪滅ぼしのつもりですが、4人であれだけ食べて3万円行かず。

 このあたりはインターネット社会の恩恵でしょう。満足度100%でした。

 実は行きに富士山に見とれていたら、1つインターチェンジを乗り過ごしてしまいました。

 長泉沼津ICの1つ先は御殿場IC。

 17.8kmありました。

 高速道路で乗り過ごした時は「特別回転」というシステムがあるのは知っていたので、駄目元で聞いてきました。

 一般レーンに行きインターホンで事情を説明。

 私はETCレーンで流出した後に、一般レーンで戻ったのですが、流出時に一般レーンで事情を説明するのがベストだったそうです。

 それでも、御殿場料金所の人が、長泉沼津ICで降りた料金となるよう、親切に処理してくれました。

 おそらく往復千円程度のことですが、何事も経験です。

 何より高速道路でのバックは違法の上、極めて危険。命にかかわります。

 せめて高速代だけでも帰ってくると知って貰えればと思うのです。

 年末年始に開田高原へ行った際、雪道で大きく車体をへこませている車がありました。

 乗っていた人は外にでており、大きな怪我は無かったようです。

 しかし雪道の恐ろしさを実感させられる場面です。

 富士は日本一美しい山です。

 更に、雪を頂いたこの時期の美しさは格別です。

 真っ白な雪は、その景色を一変させ、見るものを引き付けるものがあります。惑わせると言えば言い過ぎでしょうか。

 運転に長けたドライバー諸兄へは釈迦に説法ですが、命より大切なものはありません。

 急げば急げるのが、車の長所であり、最大の短所。

 雪道と雪景色には十分にご注意下さい。

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憧れのウェーデルン‐1549‐

 新年、明けましておめでとうございます。

 年末年始は、弟家族と木曽福島で過ごしていました。

 白樺、青空。

 歌ではありませんが、天気もよく気分爽快です。

 義妹の親族でもっている山荘に来たのは2年振り。

 元旦の朝、お年玉を家に忘れてきたことが発覚しました。

 子供達にとっては、従兄弟同士5人でいることが何よりのお年玉ですが。

 一番上が中学2年生、一番下が小学3年生。

 子供というものは、いつも遊ぶことにかけては天才です。

 今年は雪が少なめで、少し遠出して開田高原MIAスキー場まできました。

 マイナス13℃まで下がりかなり寒いですが、その分コンディションは良好です。

 上の2人はボード。

 下の3人はスキー。

 特に女の子2人はビュンビュン飛ばしたい派です。

 大人はレストハウスでの休憩が長くなり、子供たちは上達中で積極的。

 ついに、放っておいても子供たちだけで滑るようになりました。

 ソリ遊びも欠かしませんが。

 娘は今回でかなり上達しました。

 ショートターンを完全にマスターするまで、そう時間はかからないでしょう。

 昔はショートターンのことをウェーデルンと言っていたのですが何語だったのでしょう。しかし、憧れのウェーデルンだったのです。

 私は小学校3、4年の頃、志賀高原のジャイアントという急斜面で、ショートターンのきっかけをつかんだことを覚えています。

 急斜面では、谷方向へ体を投げ出すような動きができると、ターン弧の深さもスピードも自在にコントロールできるようになります。

 しかし、この動きが心情的に怖いので、大きなハードルとなるのです。

 上級者を目指すなら、ここが箱根の関所かもしれません。

 娘もきっかけをつかんだのは、急斜面でした。

 努力は必ず報われます。しかし、なにごとにも必ずその前に谷のようなものがあるのは面白いところです。

 初日の出は御嶽山の麓から望みました。

 霊峰といわれる威容には神々しさを感じます。

 麓でみつけた「白川氷柱群」。

 岩から流れ落ちる水が凍ったものですが、ニッと笑っているようにも見えます。

 仕事というものは、面倒で大変だからお代を頂ける訳です。

 「大変を楽しく」はいつも変わらぬモットー。

 今年も無限の可能性を信じ、一年間頑張って行きたいと思います。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

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