子供ってのは、預かりもの‐1480‐

 連休明けの月曜日、大阪はしっかり雨が降りました。

 そのぶん、ゴールデンウィーク後半は天気に恵まれ、絶好の行楽日和でした。

 私たちは、奈良の池原ダム近くのバンガローを取っていました。

 いつもは夜に走る東熊野街道(169号線)も、昼に走ると新緑が目に痛いほどです。

 少し余裕があると全く違う景色が見えてきます。

 前回に続いて釣りですが、今回は多少趣きが違います。

 家族の反対を押し切って、船を乗り換えた結果を出さなければなりません。

 結果とは「楽しませる」と「釣らせる」です。

 子供たちはスピード大好きなので、湖面を滑走するだけで喜んでいました。

 むしろ、そっちの方が楽しいようですが。

 長男と同船するのはいつ以来か。

 受験、中学に入ってのクラブ活動と忙しく、3年振りくらいでしょうか。

 今回は幸先よく、1尾を手にしてくれました。

 「魚はお父さんの大事な友達なので」とずっと言ってきたので、リリースは丁寧です。

 今回は家族に楽しんで貰う釣行です。

 昼は早めに上がって、ぱぱっとパスタを作りました。ソースはレトルトですが。

 夕方の部は、妻と長男。

 妻と釣りをするのも、2005年に長男の生まれる前以来です。

 ということは13、14年振り。

 それまでは結構一緒に行っていたものです。

 僅かの時間でしたが手早く2尾をキャッチ。

 母親の面目躍如です。

 夜は、家族3人を温泉に行かせ、本気モードで、最速、最善を尽くして食事の準備をしました。

 たかが炭火焼、されど炭火焼です。

 渾身の焼き鳥とステーキを、3人とも喜んで食べてくれました。

 2日目の朝の部も、長男、娘と早起きして湖上にでました。

 以前はそこまで熱心でなかった長男ですが、中学生になって色々なことの呑み込みが早くなった感じ。

 今回の最大のサイズをキャッチ。全て自力で釣りあげました。

 こうなってくると娘に釣らせなければ、ヘソを曲げてしまうパターンです。

 多少裏技を使ってまずは1尾。

 そしてもう1尾は、正真正銘、全て自分で釣りあげました。

 これで最低限の任務は完了です。

 船上で湯を沸かし、インスタントラーメンと、お父さん特性のチーズレタスサンドの昼食です。

 娘はカップラーメンが辛すぎて嫌いなのですが、何とか食べられると分かったのがチキンラーメン。

 安藤百福さんに感謝です。

 反対に、長男はカレーヌードル大好き。これも日清とは、やっぱりすごいメーカーです。

 バックウォーター(最上流部)での冒険アトラクションも忘れてはなりません。

 オールを使っての急流下りも必須なのです。

 サルなどが出てきてくれると、更に雰囲気は盛り上がります。

 この時期は子ザルが多いので、出会える確率がぐっと上がるのです。

 私は自然の中に居るのが好きだし、この大自然を子供に見せてやりたいと思っています。

 また、深く自然と関われる釣りの楽しさも伝えたいとも思っています。

 現地で話した、同年代の子供を持つ男性が「釣らせたいから、もっとこうしなさい、ああしなさいというと、最終的には一緒に来てくれなくなった」と言っていました。

 よく分かります。

 親とはそういうものです。

 ビートたけしは、こんなことを言っていました。

 子供ってのは、預かりものだと思わないと。

 出来ているかどうかは別にして、この感覚もよく理解できます。子は自分の所有物ではないのです。

 神様なのか、天からなのか、お預かりし、何とか世の役に立てる人にしてお返しする。

 それが親としての究極の理想だと私も思います。

 長男の身長が160cmになり、足のサイズは私を超えました。

 中学2年生と言えば14歳になる歳です。大学で家をでるなら、一緒に暮らすのはあと5年弱。

 預からせて貰う時間も、終盤に入りました。

 力みすぎるでなく、達観するでなく、自分にできることをしたいと思うのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<</a