塾でテストがあった日、娘はたこ焼きを食べに行きたいと言います。
大阪で、たこ焼きの昼食は「あり」ですが、娘は会社近くにある店「チャッピー」限定。
確かに、ここのたこ焼きはまわりがサクッとしていて、なかなかに美味しいのです。
おじさんは「ちょっといい粉を使ってます」と言っていましたが、多めの天かすも理由かもしれません。
しかし、ここまで好きだとは分かっていませんでした。
店のおじさんに、手紙を書くと言い出したのです。
たこ焼きのイラスト付。
先日「冬になってお客さんが減ったと、おじさんが言ってたよ」という話になりました。
「あの店がなくなったら、もうあのたこ焼きが食べれない。自分が食べに行かなくては」と、気が気でなかったようなのです。
大阪のたこ焼きで、美味しくないところもそうありませんが、よければ食べてみて下さい。
8個300円。味は私が保障します。
一応、地図も貼っておきます。
おじさんは、店を辞めても手紙は置いておくよと言ってくれました。
この高度情報化社会、SNSやインターネット網に引っかかれば勝者、そうじゃなければ敗者というような風潮です。
娘の舌がすごく肥えているとは言いませんが、彼女にとって手紙を書きたいほどの店。
客足が遠い現実をみて、何が正しいのだろうかと考えます。
彼女の好物はアジの刺身で、醤油を付けずに食べます。また、味の濃いラーメンなどは「辛い、辛い」と全く食べません。
味覚はは小学4年生くらいが最も鋭いようなので、案外一番味が分かっているのかもしれません。
たまの外食は「やっぱり美味しかったね」が理想です。
しかし、飛び込みの店で「見ためより美味しかったわ」や「完全に見掛け倒しだったねえ」も、もちろん「あり」です。
誰しも失敗は嫌ですが、長い(短い)人生、失敗の数こそが、そのまま成長への係数になるような気がします。特に若い頃は。
長男がスマホで検索する姿をみて、どうしても寛容な気持ちになれないのは、このあたりにあるのかもしれません。
はずれの店もよし、時にはぼったくられるのもまたよしなのです。
ネットで検索して、知ったような顔になっていないか。自分の目、直感を信じる勇気をもっているか。
そして、多少の失敗を許容できる寛容さをもっているか。
これらは、大人側の問題だと言えそうです。