イベント in メルボルン‐1160‐

 先週末、「灘の高台の家」の1年点検へ行っていました。

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 西宮から神戸にかけて、夙川、芦屋川、夙川、石屋川と何本も川があります。北から南に流れるので明るい。並木が多いのも特徴でしょうか。

 近くの青谷川も、ここまで遡ると随分狭くなります。

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 八重桜が満開。紅葉も小さな花を付け、まさに新緑の季節。

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 こちらのご夫妻は「物を持たずに空間を持つ」タイプ。

 2階のLDKは、1年前となんら変わらないほど、美しく保たれていました。1時間程滞在し、いくつかの是正工事を施工会社に依頼。全く問題ないでしょう。

 今月初め、オーストラリアで働く日本人女性からメールが届きました。

 メルボルンの設計事務所に勤め、日本から建築家を呼ぶ小さなイベントを企画しているとのこと。

 所用で帰国しており、一度訪問しても良いかという内容でした。

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 現在はオーストラリア大使館に支援金の手続きを行っている最中で、スムーズに進めば11月の開催予定です。

 5年程前に「つるみ歯科クリニック」で治療を受けた際、気持ちの良い空間だったので、受付で設計者を聞きました。

 個人情報保護の観点から、教えて貰えなかったそうですが、建築家を探す過程で、当事務所のサイトを見つけたそうです。

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 「もしオファーがあればメルボルンに来てくれますか」という質問には「喜んで」と答えました。

 偶然「つるみ歯科クリニック」へ通院経験があったからこそ生れた縁ですが、改めて建築は世界の共通言語だと感じます。

 彼女は、オーストアラリアの自由な風土を気に入り、ここで働くと決めました。永住権を手に入れる為に翻訳の資格をとり、働くために200通の履歴書を送ったそうです。

 そして、建築の仕事に関わりながら、オーストラリアと日本の架け橋になりというのが、このプロジェクトの動機。

 仕事がないなど、働き先がない、このエネルギーに比べれば戯言でしかありません。

 オーストラリアは乾燥しているので、防火の観点から木造建築が難しいそう。一方、地震がないので、開口部はかなりの大きさが可能だそうです。

 私達が設計した建築が、オーストラリアの地に建つ景色を、想像するだけで楽しくなってきます。