食べる喜び、生きる喜び‐1163‐

 昨日からゴールデンウィークが始まったという企業も多いようです。

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 今日も気持ちの良い一日でした。GWは前半天気がよさそうです。

 阪神百貨店の建て替え工事が着々と進んでいます。南にあった新阪急ビルとは、道路の上でつながる計画。

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 上からみると、新阪急ビルの上には重機が。クライアントいわく、どうやってあそこまで上げたのか。

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 この新阪急ビルの西隣に「E間ビル」が見えています。以前、この辺りに「まるい飯店」という中華料理店がありました。

 まるい飯店はラーメンが100円。金額が金額で、特に美味しい訳はありませんが、それでもカップラーメンよりはまし。

 浪人時代は特に有り難かったのを思い出します。

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 日曜日、滋賀に行った際にはお土産まで貰っていました。

 その場で掘った筍です。

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 加えて「木の芽」も、その場で摘んでくれました。

 筍の木の芽和えに使う際、手の平でパンと叩くと良い香りがするあれです。

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 妻作の筍ご飯。スタッフに持って帰って貰いました。穂先は柔らかく、春を食べるといった趣きです。

 究極の幸せは、全てに感謝しながら生きることだと言います。

 青空の美しさに感激し、美味しいものを食べたなら、感謝の念が湧いてくる。

 そこまではたどり着いていませんが、これは幸せな人生です。

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 今日も現場で打合せでした。

 学校帰りのお子さんは、現場の即席テーブルで宿題です。

 奥さんから「メルボルンって凄いですね~」と。勿論強要はしていませんが、クライアントは、私の日記を読んでくれている方が多く、その話題になることも多々あります。

 互いに敬意を持ち合え、感謝でき、笑い合える関係。これを仕事上で実現することを模索してきました。

 そんな幸せなクライアントに見送られ、GWは北海道へ行ってきます。おそらくフェリーでは最長の旅になるはず。

 来週月曜日は、北の国から。

家が揺れる大音量‐1162‐ 

 雨の多かった4月前半から一転。晴天が続きます。

 昨日は「滋賀の家」の撮影でした。

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 雲ひとつない快晴。元山城の敷地につき、土塁の上から外観を狙います。

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 見事に咲いた山桜と、建物の位置関係を探る写真家。

 写真家の一番の仕事は、アングルを探すことです。気に入ったカットを、ワンカットいくらで私が購入するという流れです。

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 自営で完成したドッグランも、ようやく本物が見れました。敷地が広いだけに、建物以外の部分が重要です。

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 最近は、人物ありの写真も撮ってもらいます。

 どこに立って貰い、どう撮るのか。これは任せる他ありません。やはり経験がものを言います。

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 その間、私がサブカットを撮って回ります。

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 3時の休憩に、奥さんが手作りデザートを用意してくれました。

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 シフォンケーキは、お気に入りにお店直伝。厨房の中に入れて貰い、レクチャーを受けたとのこと。

 これは完全にプロの味。クリームブリュレも本当に美味しかったのですが、それを準備してくれることが、何より嬉しいことです。

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 計画がスタートした当初から、スタッフの田辺も本当に可愛がってもらいました。庭を眺めながらのティータイムは、最高の時間のはずです。

・前の家の時は来なかった親族が、頻繁に立ち寄るようになった。
・お客さんが長居する。
・カフェみたいと言われる。
・知らない人が、庭を散歩してタケノコを採っている。

 最後はご愛嬌ですが、本当に喜んでいるという気持ちを、目一杯伝えて貰いました。

 ただただ幸せな、午後のひと時……

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 昼の部の撮影が終り、最後は夕景の撮影です。

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 この日の日没は6:37pmでした。

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 7:00pm頃まで粘り、この日の撮影は終了。

 その後、夕食までご一緒させて貰いました。ご主人は元プロなのです。

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 パエリア、ローストビーフ、生しいたけのソテー、トマトとモッツァレラチーズ、タコのバルサミコソースあえ。

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 杯が進まないはずもなく、あっと言う間に終電の時間に。長男の彼が送ってくれました。現在就職活動中とのことです。

 ご主人は、音楽にもこだわりがあり、LDKの天井にはBOSEのスピーカーが埋めこまれています。

 長男の彼は「家が揺れるくらいの大音量で音楽をかけ、踊っている」そうです。このロケーションならそれも可能。

 ゲストが喜んでくれるのは嬉しいことですが、家族の幸せは、更に上の喜び。

 彼にとっては、冬の太陽光が奥深く届くことより、美しい景色を切り取ることより、大切なことだったのかも分かりません。

 光、風、音。人にとって大切なことは、本当の意味で人それぞれ。

 就職が決まれば、この家を出ることになるでしょう。盆暮れに帰ってきたくなる思い出が、ひとつでもできればと願うのです。

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

出会いと別れの季節‐1161‐

 前回、紅葉の花と書きました。

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 紅葉は、庭木としても優れています。葉が細やかで、陰影美しい。枝がしなやかで、風を感じることが出来きます。

 秋の紅葉は勿論ですが、赤い小さな花も、緑を引き立てます。

 先日スタートした「高台の家」ですが、現場には石垣があります。

 その隙間から、顔を出すタンポポ。春は草木の写真に事欠きません。

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 こういった景色をみると、この句を思い出します。

 よく見れば、なずな花さく垣根かな 芭蕉

 垣根の隙間に咲くなずなを見つけ、春をおとずれを感じる。2011年3月31日にも紹介しました。

 この対極にあるのが以下の言葉でしょうか。

 人間の最大の罪は鈍感 トルストイ

 野村克也元監督が、よく引用した言葉ですが、野球をする理由をたどって行くと、何故生きるのかまでたどり着かざる得ない。

 そこまで言っても「ああそうですか」と言う人と、それ以上話しが続くことはないでしょう。

 4月初めから、入所試験を受けていた若者は残念ながら不合格としました。クライアントにも「頑張って」と声を掛けて貰っていたのですが。

 私は教育者として、何かを磨いて来た訳ではありません。しかし、チームで仕事をする、経営をするということは、その側面があるのは否めません。

 では、教育によって「感じる能力」を伸ばすことが出来るのか。結論で言うと否だと思ってます。

 感度が高い人は、普段から感じたい、知りたいと思っている人です。そういう人は、自分が吸収したいと思ったことは、すぐに取り入れます。

 必然的に成長するので、成功体験があります。このルーティーンが習慣化され、そういった性格になっているのです。

 この反対が、自分は特別な人だと思っている人です。

 成長のチャンスは自分の欠点が見えた時ですが、自分を特別視するので、指摘には否定的。よって成長しません。

 少々才能があっても、こういった人が持続的に成長することは無いと思っています。

 何度か「メモをとりなさい」と言った時点で、もう入所試験は終っているのです。

 教育では無理と言いましたが、感じるとは、自分の中から湧き上がって来る感情です。もし魅了することが出来たら、あんな人になりたいと思わせることが出来たら、人は変わるかもしれません。

 そういう夢と希望を持ち、また努力するしかありません。

 4年前も、新規スタッフが入ってきたこの季節に芭蕉の句を引きました。春は出会いと別れの季節です。

イベント in メルボルン‐1160‐

 先週末、「灘の高台の家」の1年点検へ行っていました。

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 西宮から神戸にかけて、夙川、芦屋川、夙川、石屋川と何本も川があります。北から南に流れるので明るい。並木が多いのも特徴でしょうか。

 近くの青谷川も、ここまで遡ると随分狭くなります。

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 八重桜が満開。紅葉も小さな花を付け、まさに新緑の季節。

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 こちらのご夫妻は「物を持たずに空間を持つ」タイプ。

 2階のLDKは、1年前となんら変わらないほど、美しく保たれていました。1時間程滞在し、いくつかの是正工事を施工会社に依頼。全く問題ないでしょう。

 今月初め、オーストラリアで働く日本人女性からメールが届きました。

 メルボルンの設計事務所に勤め、日本から建築家を呼ぶ小さなイベントを企画しているとのこと。

 所用で帰国しており、一度訪問しても良いかという内容でした。

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 現在はオーストラリア大使館に支援金の手続きを行っている最中で、スムーズに進めば11月の開催予定です。

 5年程前に「つるみ歯科クリニック」で治療を受けた際、気持ちの良い空間だったので、受付で設計者を聞きました。

 個人情報保護の観点から、教えて貰えなかったそうですが、建築家を探す過程で、当事務所のサイトを見つけたそうです。

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 「もしオファーがあればメルボルンに来てくれますか」という質問には「喜んで」と答えました。

 偶然「つるみ歯科クリニック」へ通院経験があったからこそ生れた縁ですが、改めて建築は世界の共通言語だと感じます。

 彼女は、オーストアラリアの自由な風土を気に入り、ここで働くと決めました。永住権を手に入れる為に翻訳の資格をとり、働くために200通の履歴書を送ったそうです。

 そして、建築の仕事に関わりながら、オーストラリアと日本の架け橋になりというのが、このプロジェクトの動機。

 仕事がないなど、働き先がない、このエネルギーに比べれば戯言でしかありません。

 オーストラリアは乾燥しているので、防火の観点から木造建築が難しいそう。一方、地震がないので、開口部はかなりの大きさが可能だそうです。

 私達が設計した建築が、オーストラリアの地に建つ景色を、想像するだけで楽しくなってきます。 

誰も咳をし、笑う‐1159‐

 一昨日の火曜日は、雨の京都へ。

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 蹴上のウェスティン都ホテルへ行っていたのですが、雨濡れる古都もなかなか良いものです。

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 盛和塾の勉強会だったのですが、参加者は約1300名。同じ支部に属する方が、自らの経営体験を発表しました。

 本当に立派な内容でした。従業員270名の人生を背負うことが、人をこれだけ成長させるのかと思うのです。

 会の最後は、全員が輪になって「ふるさと」を歌います。

 塾長の稲盛さんが、落ち込んだ時のこの唄を歌い、勇気を貰ったことに由来するもの。

 全員が、稲盛さんの考えに共感し、少しでも会社を良くしたいと思っている同士なのです。

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 会場となったウェスティン都ホテルは、関西が誇る巨匠・村野藤吾の設計です。

 「ウェスティン」となり、かなり手が入ったようですが、柔らかなフォルムの階段は、村野好みが良く現れています。

 色がもう一つで残念なのですが、実際の感覚で言えば「ミルキー」が適切でしょうか。

 これも村野好みの真骨頂。 

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 本館の裏には、本格的な和室別棟エリアがあります。

 待ち時間を利用し、見て廻りました。

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 中でも、佳水園は村野流数奇屋建築の傑作と言われます。

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 門をくぐると、まず白砂の中庭が広がります。

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 エントランスホールに掛るのは、川端康成の書。

 一流は一流を知るのです。ただ、純粋な書としての評価は別ですが。

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 この日も満室とのことでしたが、外国人観光客が多いようです。

 どうせなら、本格的な和の空間を体験して貰えると、建築に関わるものとしてはやや誇らしい気持ちになります。

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 回廊をぐるりと廻り見返すと、軒の薄さに驚嘆します

 なぜ薄いのか。薄く作るには、素材のことを良く知っている必要があります。また、過去の実作での経験から、その最小値を探っていくことになります。

 その葛藤と手跡を、人の目は一瞬で見抜く能力を持っていますし、過去に見たことがないものに心が動きます。創り手はそういうものを目指すのです。

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 軒に穿たれた開口。視線を誘導しています。

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 軒の隙間から見えるのは八重桜か。どこまでが意図なのか。巨匠が没して30年、もううかがい知ることは出来ません。

 早くに独立したので、自分には師が居ないとよく嘆いていました。

 稲盛和夫、村野藤吾、ミース・ファン・デルローエ、ル・コルビュジエ、アルバート・アアルト……

 良き師は掃いて捨てるほど居る、と言えばバチが当たりそうですが、自分にその気と、行動力がないだけだったのです。

 謦咳に接すると言いますが、謦咳とは「咳払い、笑ったり語ったりすること」と広辞苑にはあります。

 人は、同じように咳をし、笑い、語る。どんな立派な人でも、同じ人間だと知ることが、その本質なのではと思うのです。

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 有り難いという気持ちと、さあやるぞという気持ちを秘めて、京都を後にしたのが、夜の11時過ぎ。

 ちょっと遅くまで飲みすぎました。

ハートに火をつけて‐1158‐

 このところ、寒い日が続きます。

 とはいえ4月中旬。そろそろ、魚もアクティブになってくるはず。

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 土曜の夜、秘密基地から出発です。

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 昨日の池原ダムは曇天で、最高気温が10度。

 覚悟して来たのですが、そこまで寒くはない感じ。
 
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 ソメイヨシノがほぼ終りで、ヤマザクラが見ごろでした。

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 今回は、昨夏以来の長男と2人旅。

 しかし、この寒さで水温が12度まで低下。水の中は冬に逆戻りといった感じでした。

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 そんな非常事態に備えて、禁じ手も準備してあります。

 ライブベイト、生き餌を投入。ミミズの餌釣りで、なんとか小さなブルーギルを1匹確保。

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 私はルアーしか使いませんが、子供には何とか1匹は釣らせてやりたいのが本音です。

 結果、何年振りかのボーズ。まあ、そんな時もあります。

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 最近バトミントンを気に入っているらしく、昼寝の時間を少し割いて相手をしました。好きというだけあって、それなりに打ち合いが成立する感じでした。
 
 今回の釣行には、もうひとつ目的がありました。長男が、塾に行きたくないと。

 小学5年になり、それなりに彼も悩んでいます。

 道中に2時間強の時間がかかるので、話をしようと思っていました。もし「どうしても辞める」というなら尊重しようと思っていました。

 「中学から良い学校へ行ったほうが得」みなたい事だけは言いたくないと思っていたのです。

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 塾を辞めて、中学受験をしないのも良し。これを機に勉強を嫌いになるも良し。

 しかし、それに変わる生きる術、世の中に求められる大人となる為の方法を見つけなければなりません。

 大学を出た時、仕事というものが、これ程厳しいものかと驚きました。親業においても、同じことを感じます。

 いつまでも舗装道路を歩かせてやりたいのですが、それは不可能。むしろ、その道から外れた時の為に教育とはあるべきものです。

 長男に、自分の半生を交え、勉強、仕事、人生について話ました。

 「もう一度、頑張ってみる」とのこと。

 凡庸な教師は、ただ喋る。良い教師は、説明をする。優れた教師は、自らやってみせる。そして、偉大な教師は、生徒の心に火をつける。 

  ウィリアム・アーサー・ワード  

 彼の心に、火を付けることが出来たのか。

 これで解決、と言うほど現実が簡単ではないことは、それなりに心得ているつもりですが。

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 ちなみに、秘密基地は実家の仕事場。

 2艘の愛艇が、次回の出動にそなえています。 
 

必ず勝つ‐1157‐

 今日は昼から「松虫の長屋」の現場へ行っていました。

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 現在進行している計画の3割はリノベーション。

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 この計画は、中でも構造の付け替えがかなり複雑です。

 腕利きの大工も「これはなかなか大変」とのこと。でも「やってやれないものはない」が口癖です。

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 子供さんにとっては、スーパーマンに見えるでしょうか。監督とともに、全幅の信頼を置いているのです。 

 昨年の秋頃、コンペ開催の案内メールが届きました。

ネット上で開催されるコンペで、参加料を支払う必要はありますが、その他の制約は全くありません。

 また、クライアントの要望も非常に明確で、熱意と誠意を感じました。

 ネット上のコンペは、過去に一度参加したことがありますが、その際は負けてしまいました。

 以来、絶え間なくオファーを貰っていたこともあり、参加する必要も感じていませんでした。

 しかし、人員も揃い、直接貰ったオファーではない仕事で、事務所の力を試してみたいという気持ちもあり、参加を決めました。

 まずは十数社から十社への書類選考でしたが、無事通過。

 その1ヶ月後、11月初めに実際のプレゼンテーション資料を作成し、郵送しました。

 11月後半、3社に残ったとコンペ主催者から連絡がありました。その後、順に面談があり、実際に契約することになったのです。

 主催者が、当事務所を選んだ理由を連絡してくれました。恥ずかしげもなく、公開させて貰います。

 アトリエ m様に決定された一番の理由としましては全社による最初のプラン提示において、同じようなプランが並ぶ中、アトリエmさんだけが一風変わった物をご提案いただきました。

 また、平面図+立体模型、数十頁に及ぶ概算見積もり書なども付属をしてくれたのもアトリエmさんだけでした。

 妻と相談する上で、アトリエmさん以外は考えられないと言うのが正直なところでした。

 実際にお会いをさせていただき、お話をしてみると守谷様の人柄や設計に対する思いや取組み方なども大変すばらしいものを感じました。

 心から嬉しいコメントですし、そう思って貰える人と仕事が出来るほど幸せなことはありません。

 以前の敗戦から、出る以上は必ず勝つと決めていました。

 当事務所は現在5名ですが、アトリエ系事務所としては小さい方ではありません。

 コンペの図面、模型作成のピーク時は3人を投入し、図面は2プラン、模型は計3つを作成しました。

 概算見積り、キッチンの本見積り、当事務所の契約条件なども合わせて、ダンボール箱に梱包して郵送したのです。

 ものごとに絶対はありませんが、ここまでの時間とマンパワーを投入できる事務所はそうはないはずだと考えていました。

 スタッフの成長も感じていましたし、これで負けることがあれば、私のプランが悪い意外に理由はありません。クライアントの幸せと、環境の特徴を両輪としたプランを作成したのです。

 以前の敗戦は、中途半端な自信だったと思います。コンペに出なくても仕事はある。それなりの実績は残してきた等など。それなら出なければ良かったのです。

 もし負けていたらこの事を書いたのか。それは分かりません。

 しかし、勝つと決めていたのは本当です。
 

桜40回‐1156‐

 ここのところ、花曇りの日が続きます。

 先週末はソメイヨシノのピークでした。良い花見酒となったでしょうか。

 日曜日の夕方は、子供を連て出掛けました。

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 夕方から出掛けて、子供が遊べるところは以外に少ないもの。

 結局、7時まで開いている、扇町のキッズプラザになりました。大方親は同じような事を考えるようで、かなり混みあっていました。

 キッズプラザは、舞洲焼却場と同じく、オーストリア人建築家、フンデルト・ヴァッサーのデザインです。

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 名物と言っていいでしょう。

 空気でボールを空中に運ぶアトラクションはいつも人気です。

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 動植物の展示もあり、モリアオガエルが居ました。

 小さなオスが、メスに背負われている姿は、現代社会の合わせ鏡、と言えば皮肉でしょうか。

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 小1の娘が丁度で、小4の長男には、少し年齢層が低かったかもしれません。

 しかし、遊びながら本物に触れるのは良いことですし、本来デザインとはそうあるべきものです。 

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 先週末、「滋賀の家」の奥さんから、写真が届きました。

 この家は、元城だった敷地に建っており、周りの自然が素晴らしいのです。

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 かつ、古来より桜の名所で、その景色を窓で切り取るようデザインしています。

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 竣工後、初めての春で「この感激を……」と写真を送ってくれたのです。

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 しかも、3日続けて送って。このようなクライントに私達は支えられているのです。この件はまた現場日記に書きたいと思っています。

 人は時間という概念を見つけてネガティブになった  
 
 これは、元雑誌編集者、山本隆司のことばです。

 古代天文学によって、人は暦を手に入れました。それにより、農耕は飛躍的に発展したはずです。

 365日で四季が一巡りすることを突き止め、1日を24分割しました。

 24時間=440分=86400秒

 時間の概念によって、より正確な生活が送られるようになりました。

 それより、地球がぐるりと一回りするするのが1日で、太陽の周りを1周するのが1年と言ったほうが、ピンと来ると彼は言います。

 長男とキッズプラザに行くのは、一生でこれが最後かもしれません。この満開の桜とて、多くともあと40回見れるだけ。

 64万分は沢山の時間に見えますが、桜40回の方が圧倒的に、自分のサイズになるのです。

 私という存在は外して考えれば、自然はこれまでも、またこれからも、変わらぬ営みを繰り返して行くだけです。

 そんな事を考える時、最高に楽しい気持ちではありませんんが、やる気がフツフツと湧いてきます。

 全てを一期一会の精神で。事務所内の言葉で言うなら「必ず一発でしとめろ」。

 大阪の事務所なので多少品がないのは、桜に免じてお許しを。

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「梅田ラボ」OPEN‐1155‐

 4/2(木) 11:00 セブンドリーマーズ・梅田ラボがグランドオープンしました。

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オープニングレセプションが3月27日。29日まで内覧会が続きました。

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 エントランスから奥に入るとラウンジエリア。その背面ディスプレイは全く手が付けられていませんでした。

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 これはCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)から黒いダイヤモンドをイメージしたものです。

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 側面から見ると、ダイヤモンドカットが分かるでしょうか。

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 ラボの心臓部はなんと言っても試打エリアです。

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 その横にはワーキングスペースがあり、この場で測定、調整が行われます。それがラボとギャラリーの違いなのです。

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 更衣室の壁は床材と同じ材で貼られています。

 その材をくりぬき、アクリルを埋め込んだロゴですが、現場は非常に苦労していました。

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 この更衣室エリア、ダイヤモンドディスプレイがようやく形になったのは昨晩遅くでした。

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 今日から1週間は雨予報です。その寸前、快晴に恵まれ、桜の満開宣言の中、梅田ラボは船出をしました。

 よくここまで来たというのが、実感です。

 以前、コピーラーターの糸井重里氏が「おもつらい」と言っていました。「面白い+辛い」の造語です。

 もの創りとは、なんと、おもつらいものか……

 「梅田ラボ」について、2回続けてUPしましたが、私にとっても今日で一区切り。

 出来たこと、足らなかったことを精査したいと思います。