街歩き―ミッドタウン―

 1月19日(土)は茨城へ。昼から、クライアントとの打合せでした。

 早目の新幹線でまずは東京駅へ。 

 地下鉄で乃木坂まで移動。

 徒歩3分で新国立美術館があります。

 乃木坂からのアプローチには、多くの雪が残り、空も雲一つない快晴。
 
 感激する美しさでした。

 サインに目をやると、深目地にスズメが住んでいるようです。

 見えるでしょうか。

 黒川紀章、2006年の作品ですから、亡くなる1年前の仕事です。

 何と言っても、波のようにうねったカーテンウォールです。

 その曲面の描き方は圧巻でした。

 ガラスのカーテンウォールと展示棟の間が、大きなホワイエとなっています。

 そこに巨大な逆円錐が2つ。

 その上部に、カフェ、レストランがあります。

 それらが、外部の壁を押し出すようなイメージで、正面のデザインは形成されています。

 西には青山霊園も望み、このカフェが非常に魅力的。

 まだオープン前だったので、次回の楽しみにしておきます。

 外部の水平ルーバーが、曲面の変化を、よりシンボリックに。

 かつ、光をまるので木漏れ日のように変えていました。

 久しぶりに夢中でシャッターを切りました。

 黒川の最高傑作と言って良いと思います。

 そのまま東へ5分程歩くと東京ミッドタウン。

 

 21_21 DESIGN SIGHTは、安藤忠雄の設計。

 ミッドタウンのオープン時、2007年に開館しました。

 入館しないと内部が見れないので1000円のチケットを買うと田中一光展。

 2週続けて同じ展示を観るのも、何かの縁かなと。

 内部で1ヵ所、撮影OKの作品がありました。

 この建物、外から見ると小さい建築ですが、大半は地下に埋まっています。

 このデザインの専門施設で、安藤は日本の顔となる建築を目指しました。

 日本一長い複層ガラスもありますが、特徴はやはり屋根でしょう。

 起案者の一人、三宅一生のモチーフ、1枚の布をイメージしてデザインされました。

 1枚の鉄板を全溶接し折り曲げられ、作られているのです。

 クリエーターが互いの仕事を尊敬しあい、何かを創りだす姿を見ると、非常に清々しい気持ちなります。

 「尊敬」という言葉は、現代人に最も欠けがちな要素だと思うのです。

 昼前に六本木をでました。ここから茨城まで約1時間。散々歩き回ったあと、打合せへ向かうのですが、足取りは軽やかです。

 六本木駅への階段を下りようとすると、何となく見たことのある看板が。これがあのアマンドか。

 だから街歩きはやめられないのです。