あの温泉は今

 昨日は、早朝から日本海へ行っていました。

 カラッと晴れ、最高の天気です。遠くに見えるのは越前半島。

 敦賀半島の先端にある小さな浜で、ここに家を借りている知人がいます。

 毎年会うのを楽しみにしているのですが、この日は不在でした。

 風が強く出船出来ないので、早くに帰ったのかもしれません。

 9月に入ると、更に人も少なってきます。

 子供たちはライフジャケットを着て、一応シュノーケリングもするのです。

 昼が近づくにしたがって、予報通り風が強くなってきました。

 波止で釣りをしましたが、何故かサンバソウ(石鯛の幼魚)しか釣れず。

 空高く旋回するトンビを見て、もう少し先まで足を延ばすことにしたのです。

 敦賀から越前町までは40km程。1時間弱というところでしょうか。

 数年前にこのあたりを通った時「漁火(いさりび)」という、クアハウスのような建物がありました。

 もっとひなびた感じの温泉があったはずと、妻と話したのです。

 折角なのでもう一度確認に行くことにしました。

 行ってみるとやはり「漁火」はここしかなく、大きな施設の中に引越して来たようでした。

 昔のイメージがあるので、ここは辞めようということになり、途中で見えた露天風呂「日本海」へ。

 かれい崎荘という国民宿舎の大浴場です。

 こった造りではありませんが、簡素にして500円。

 景色は素晴らしく、お湯は透明ですがヌルヌルと肌に良さそうです。

 全く過不足ありません。

 建物が良くなる事に問題がある訳ではありませんが、土地には土地の風土があるはずです。

 影、ひび、汚れなんかを、人は何故か覚えているものなのです。