昨日は、妻の祖母の一回忌。
生前暮らした家で、法事がとり行われました。
読経が小一時間続きましたが、乾いた空気に響く住職の声は、耳に心地よいものです。
長男も半分くらい、一緒に読んでいました。
高槻の小高い丘の上にある家は、特に西側への眺望が素晴らしいのです。
私は高槻中学、高校へ6年間通っていました。
高槻市は、大阪と京都の中央あたりに位置する、北摂のベッドタウンです。
古くから西国街道と淀川が通る交通の要所で、戦国時代には度々戦場になりました。その後、芥川城に三好長慶が入り、畿内の政治的中心になったこともあるのです。
西国街道の中でも、山崎宿(大山崎町・島本町)、芥川宿(高槻市)、郡山宿(茨木市)、瀬川宿(箕面市)、昆陽宿(伊丹市)、西宮宿(西宮市)の6宿がある区間を、山崎通(やまさきみち)と呼んだそうです。
大坂を経由せずに西国へ抜ける脇街道として大名の参勤交代に利用され繁栄した、とありました。現在の171号線を思い浮かべると、その価値が良く分かります。
不思議な事ですが、私の祖父母も多くはこの季節に亡くなっています。
特に高齢者にとって疲れの出る季節と言います。見方を変えれば、残されたものに苦労をかけまいと、暑い夏を超え、生を全とうしたのかもしれません。
そう思えるほど、故人を思うには良い季節です。