文人も愛したミナミの洋食

 火曜日の対パラグアイ戦は、生中継で観れました。

 残念ながらPK戦で力尽きましたが、決勝トーナメントで互角に渡り合う姿など、想像したことも無かったので、いい夢を見せて貰いました。

 試合直後、元日本代表の中田英寿は「パラグアイは出し切ってこのサッカー、日本はデンマーク戦のような攻めが出来れば、早い時間に得点が出来た」と。むしろ日本の実力が上、という発言をしました。

 かねてから世界と戦えると主張していた、彼の言葉を信じたいものです。夢の続きは4年後のブラジル大会で。

 昨日は、「Shabby House」の工事契約がありました。

 大阪ミナミのスイスホテルで待ち合わせ、署名、割り印等。無事契約完了です。

 その後、ご主人とお昼に行ったのですが、その前に南海通へ向かいました。

 入ってすぐのところにある書店が、奥さんのご実家なのです。

 正確に言うと住居は近くにあるのですが、実際にこの場所で暮らしていました。

 場所が場所だけに、戦前の人気作家、「夫婦善哉」で有名な織田作之助もお客さんでした。

 売れない頃、波屋書房によく本を買いに来ていました。

 お金がなく商家に嫁いだお姉さんが、時折こちらを訪ねては「弟には好きな本を渡してあげてと」お金をつけ届けていたそうです。

 織田作之助が作品にも登場させるのは、混ぜカレーで有名な「自由軒」ですが、書店からすぐ近くの洋食屋の「重亭」も彼のお気に入りでした。

 「剣客商売」で知られる、池波正太郎も贔屓にしていたとのこと。

 古き良きたたずまい。

 ショーケースも前時代的で、過不足ない店構えです。

 名物はハンバーグ。

 皿一杯の大きなハンバーグに、しっかりした味のソース。

 キャベツの千切りも細かくて瑞々しく。ライスをつけて1250円です。

 とても美味しかったです。説明はwebサイトを。

 場所は元精華小学校、現在は精華小劇場のすぐ前。

 後ろに見えるのはスイスホテルとマルイです。

 ミナミの真ん中で暮らしていたと聞いた時、宮本輝の「道頓堀川」を思いました。なんて刺激的なんだろうと。

 「繁華街の真ん中で危ないだろうと言われるけど、朝方まで人の目が多いので、危険なことはあまり無かった」と言われていました。

 更に子供の頃から「○○屋の□□ちゃん」と呼ばれ、実家の屋号を背負っているので、悪い子供も少なかったと。

 ミナミへ行った際には、文化の香り漂う洋食屋さんへ。