現存する日本最古の茶室は、という問いには、2つの答えがあります。
一つは大山崎にある千利休による待庵、もうひうとつは銀閣寺の東求堂内にある同仁斎です。
待庵は1582年、千利休によって建てられた日本最古の草庵茶室です。
東求堂は室町時代の将軍、足利義政の書斎で、1482年に完成しました。その中にある小間、同仁斎(どうじんさい)は、四畳半茶室の源流といわれています。
平安時代、平等院鳳凰堂に代表される寝殿造り、室町時代、銀閣寺に代表される書院造り、戦国時代を経て、安土桃山時代には、待庵に代表される数奇屋建築と建築様式には大きな流れが出来ました。
一方、茶の世界も貴族の求める豪奢なものから、利休が完成させた侘び茶の世界へと変化、昇華して行くのです。
今日は混雑を限り避けるため、朝一番から銀閣寺へ行ってきました。
アプローチには、静寂と秩序が。
いわゆる銀閣、観音殿は修復工事中で、1階は構造体がむき出しでした。
東求堂は、別途拝観料が1000円掛かりますが、係りの人が40分掛けて解説してくれます。
内部の撮影は出来ませんが、中なら外は撮影可です。
同仁斎の違い棚の横には書院(勉強机)があります。
その上にある障子を開けると、庭の一部が切り取られ、掛け軸のようでもあるのです。
帰りには哲学の道を散策しました。
今まで、桜と紅葉の京都は人があまりにも多いので避けて来ました。
しかし全国、世界から人が集まるだけあります。
秋の京都は、やはり風情があります。できれば朝一番で。