39

 一昨日が誕生日でした。今年で39歳。地球が太陽の周りを39周しました。

 ビッグバンから137億年、地球誕生から46億年。そう考えれば、人の一生など、瞬く間に似ています。しかし、人が虚無的であったり、投げやりであったなら、現在の私達まで、生は受け継がれてこなかったと思うのです。

 チャップリンのこんな言葉を教えて貰いました。

 「バラは美しく咲くのではない。一生懸命咲いているから美しいのだ」
チャールズ・チャップリン-ライムライトの台詞より-

 映画は見ていますが、覚えていませんでした。

 能の完成者、世阿弥は舞台には「花」が必要だと言いました。

 「花」とは命がけの熱意のこと。たとえ芸が上手くても、命がけの熱意のない舞台は能ではない。

 来年は40歳。孔子の言う不惑を迎えます。たった一年で惑わない精神が宿るかは別にしても、30代最後の一年を、精一杯生きたいと思います。

 数字通りに、感謝の気持ちを忘れないようにしたいと思うのです。

甘いスイカ

 先週の中頃、弟からスイカの差し入れを貰いました。

 仕事先からの頂き物を、事務所の皆で食べたのですが、これがびっくりするくらい甘かったのです。

 祖父は生前、裏山にある果樹園の手入れを一番の楽しみにしていました。

 早朝からスクーターで山に登り、柿、みかん、桃などの世話をしていました。この季節はやはりスイカ。

 私達兄弟も、夏休みの半分は倉敷で過ごしたので、スイカを井戸で冷やしてもらい、丸ままの半分をスプーンですくって食べたものです。

 種は土間にペッと吐き出しながら、従兄弟らと食べたその味といったらもう……とはならないのです。

 頂き物より、断然に水っぽく、甘みの薄いものでした。祖父の所には、白桃等は近所から買いに来る程でしたから、素人仕事ではなかったと思います。

 頂き物がとても美味しかったのに、こんな事を言うのも何ですが、最近の果物はちょっと甘すぎる気がするのです。例えば「今年のみかんは糖度がいくらで、こんなに甘いのです」というのがニュースになります。

 果物の歴史は、知恵と努力による品種改良の歴史だと思います。しかし、度が過ぎると、同じエサを与えられた、養殖のハマチとマダイが同じような風味になるのと同じ事にならないか、と思うのです。果物本来の風味には、酸味だってあるはずですから。

 足るを知るという言葉もあるので、甘さの追求はひと段落してはと思います。更に身勝手を承知で言えば、思い出の味くらいは、そっとしておいて欲しいのです。

讃岐うどんの名店Ⅳ

昨日の大阪は曇り。残念ながら皆既日食は見れませんでした。

しかしトカラ列島で悪天候に見舞われた人は、その比ではなかったでしょう。次回26年後を楽しみにしておきます。

先週の連休は、岡山、香川に行っていました。お墓参り、レオマワールド、祖母との面会とあったのですが、今回は讃岐うどんについて書いてみます。

今までの名店めぐりは、Ⅰ「ひやあつ」のやまうち、Ⅱ「ぶっかけ」の山下、Ⅲ「釜揚げ」の長田うどんでした。

今回は、「元祖しょうゆうどん」の小懸屋。長田うどんの辻向かいにありますが、こちらも繁盛店で新館まで増築済みです。


11:00amに到着して、何とか待ち時間なしでした。

待っている間に、まずは大根をおろします。

夏大根は、予想を遥かに超えたに辛さ。あちらこちらで「入れすぎた」という声が聞こえていました。

特大は840円。大なら525円です。味噌だれで食べるおでんは84円。

スダチを絞って食べるしょうゆうどんは、かなり腰が強めです。

しかし麺はつるっと滑らかで、いくらでもいける感じなのです。流石の味でした。

この店は、祖母の家から10分ほど。

一緒に暮らす叔父に聞くと、繁盛店は観光地化されている事もあり、あまり勧めません。

しかし、この讃岐うどんブームの中でも、最人気店と言って良いのが「かま玉」の谷川米穀店lです。小懸屋からもそう遠くありません。

駐車場が小さいので、なかなか訪れるチャンスが無いのですが、叔父の奥さんの親戚筋と分かりました。

次回は是非と、思っているのです。

レジャーはオオニシに

 今日は海の日。香川県は生憎の雨空です。

 この連休で、岡山、香川と祖父達のお墓を回りました。

 昨晩からレオマワールドのホテルに宿泊。レジャーはオオニシにマカセロ、の頭文字でレオマ。嘘のような本当の話しです。

 昨日は曇り予報だったのがスカッと晴れました。

 京都も暑いですが、瀬戸の夕凪も負けず劣らず蒸し暑い。

 私達も同じなのですがETC割引で四国は本当に人が多い。

 昨日行ったうどん有名店は午前11時に行ってかろうじて待ち時間なしでした。

 さて、今日中に無事大阪に帰れるのかどうか。

飼う

 関東甲信越地方は火曜日に梅雨明け宣言がでました。近畿地方も、もう間もなくでしょう。

 各地の夏祭りも佳境に入ってきました。明日は祇園祭の山鉾巡行。一昨日は京都に居ましたが、流石に暑い。やっぱり京都の暑さは別格な気がします。

 近所の夏祭りで捕った金魚を、真剣に飼い始めました。しかし、注文した水槽が届いた時には、5匹のうち4匹が駄目。1匹ではちょっとかわいそうと、ペットショップ行ったのです。大人になってからは初めてです。

 水槽一つにつき飼える魚種は一種。10リットルの水槽で飼える金魚は2~3匹。1匹で飼うと縄張り意識が強くなり、新しいのを入れると喧嘩する。金魚1匹は40円。

 店のスタッフに色々教えてもらい、新たに2匹買いました。

 家の水槽に入れると、数日は喧嘩していましたが、そのうちしなくなりました。

 同じ時期に義妹からオオクワガタも貰いました。

 最近はスイカの食べ残しは上げないそうです。何でも居お腹を壊すとか。

 それで、専用のゼリーを上げるのですが、それにまで好き嫌いがあるのです。

 しかし、夜遅く帰っても玄関先で水の流れる音がし、金魚は泳ぎまわっています。クワダタも何かとゴソゴソしています。

 生き物は自由に生きるべきだと思いますが、ペットを飼う気持ちも少し分かりました。

 妻は犬を飼っていたこともあり「犬は飼われる事に幸せを感じる」と言っていました。石器時代には、すでに飼われていたという話しもあるので、そうなのかもしれません。

 いつかは犬を、という気配があります。ひとまず今は、触れないようにしているのです。

新世界

 昨日の日曜日は、晴れ予報に変わりました。長男の希望で動物園へ行くことに。

 天王寺動物園については何度か書きましたが、サバンナゾーンにキリンが立つ姿は、なかなかのものです。

 人の少ない時間帯に、木陰のベンチから眺めていると、ひととき喧噪を忘れます。

 朝一番が絶対的にお勧めです。

 本当に暑かったので、動物園はそこそこにして、早めの昼食をとることに。

 園のメインゲートを出て東へ信号を渡るとすぐ新世界です。

 南に曲がれば、以前は三味線を鳴らし客引きをしたというジャンジャン横丁。

 ふぐのちょうちんで有名なずぼらやを北に曲がれば通天閣。

 観光地化されたとは言え、雰囲気のある店がまだまだ残ります。

 妻は初めてだったので、串カツを食べたいと。

 店は色々考えましたが、ベビーカーでも入れる「朝日」へ。 

 「ソースの二度漬けお断り」は、当たり前でしょう、という感じの貼り方でした。

 これも、新世界のアトラクションの一つかもしれません。

 金額は、串カツ100円、ホルモン120円、山芋120円といった感じ。

 ソースが美味しいので、大体のものはいけますが、やはり外せないのはホルモンでしょうか。

 私の中でも一番でした。

 1歳の長女はいつも良く食べますが、ホルモン串をガツガツ食べていました。

 昼食の後は、ついでに通天閣へ。大人600円。

 ビリケン様も、商店街にいくつも大きなのがあるので、ちょっと有り難味が……

 目立てば勝ち、という感じで、全ての店が総チンドン屋化していました。

 それはそれで、街の雰囲気を作っています。

 ただ、元は南にある飛田の遊郭街や、釜ヶ崎の日雇い労働者と、切っても切れない関係にあります。

 治安が良いところでは無いことは間違いありません。

 動物園に行く前もジャンジャン横丁を通りましたが、立ち飲みスタンドでは、朝からビールをあおるオッチャンの混み具合が、普通ではありませんでしたし。

 久し振りに行ったのですが、それでも面白い街には違いありません。

繁栄と衰退を分けた違い

 先月、写真スタジオのクライアントから面白い話を聞きました。

 約3万年前にネアンデルタール人は絶滅し、私達の祖先、ホモ・サピエンスは生き残りました。その決定的な差は、声だったそうです。

 前者の声帯はチンパンジーと同じように、口に近い位置にありました。後者の声帯は深い位置にあるので、声を共鳴させる事が出来き、言葉という複雑な音を操れるようになったのです。

 深い位置にあると、食べたものが、気管に入るリスクはあります。それでも生存競争に勝ったのは、後天的に多くの情報を共有し、受け継いでいったからなのです。

 
 太陽があの辺りから出てくると、段々寒くなるから、しっかり食料を貯めておかないといけない……

 この時期は、あの方角に半日歩けば水場がある……

 そんな事を子孫に伝えたいという思いが言葉を生んだ、と言えばちょっとロマンティックすぎますか。

 初めに言葉ありき

 は、新約聖書の一節。やはり言葉なのです。

的屋

 明日は七夕。夏祭りがあちこちで、始まり出しました。日曜日は近所の神社でも夏祭り。

 日が暮れる前に行くと、準備中の店もいくつかありました。

 夜店というくらいなので、仕方ありませんが。

 長男は、金魚すくいを。300円です。

 何とか一匹とりました。

 何故か長女は上機嫌。

 近所評は私に「そっくり」です。果たして喜んでよいのか、そうではないのか……。 

 まあどちらでも良いのですが。

 カニすくい?なるものが登場していました。

 いたいけな子供の財布を開ける為、的屋もあの手この手を考えてきます。

 これが結構な人気でした。

 これは定番、輪投げ。

 見ると「十手、刀に入ればすきな商品あげる」とあります。

 これは簡単だなと思い、見ていると「あ~っ、惜しいダメ~」と、店のお兄ちゃん。

 更によく見ると、横にイラストが。

 台座の下までスッポリ入らないとダメなのです。

 そこ抜けに明るく、楽しいのを求めるなら、ディズニーランド。

 何せリピート率が80%です。

 しかし、薄暗い裸電球と、アンフェアな感じこそが、夜店の全て。こうばしい感じのお兄ちゃんも必須です。

 ここ5年くらいは続けて来ています。考えてみると、リピート率も結構な数字になるのかもしれません。

自由と正義の国の平等

 昨日から7月。今年の後半戦がスタートしました。

 7月4日はアメリカの独立記念日。1776年の事です。合衆国憲法の前文には正義(Justice)と自由(Liberty)が謳われています。そのアメリカで、法的な人種差別がなくなったのは公民権法が成立した1964年。僅かと言って良いのか45年前のことです。

 法案の成立に大きく貢献したのが、マーティン・ルーサー・キング・Jr牧師です。その生い立ちをテレビで観ました。

 人種によっては集会さえも規制されていた当時、集まって話を出来るのは教会だけでした。彼は皆に平等を伝える為、牧師になります。そして、ガンジーが提唱した「非暴力、非服従」の精神に共感し、民衆にもそれを貫くよう訴えかけ続けます。

 その集大成となったのが、教科書にも出てくる、「I Have a Dream 」という演説で、法案成立の一年前、1963年ワシントでのものでした。

 公民権法が成立した後、キング牧師はベトナム反戦運動にも力を注ぎます。しかし1968年、凶弾に倒れ39年の生涯を終えるのです。

 亡くなる少し前のスピーチが紹介されていました。

We shall overcome(私達は打ち勝つ)
私達は打ち勝つ
たとえ遠回りをしていたとしても
行き着く先に「正義」があるかぎり
私達は打ち勝つ
なぜなら「偽り」が
永遠に生き続けることはないから
私達は打ち勝つ
私はそれを
心の深いところで信じている

 アメリカの独立から、世界の時流は民主主義に大きく傾き、1789年にはのフランス革命が起こります。自由、平等、博愛の精神です。ここでは平等が謳われています。

 18世紀末から200年もの間、アメリカでは、自由と平等は違うものでした。その事に実感として、初めて気付かされました。