初釣り

 日曜日、長男と初めて船釣りに行きました。父が連れて行ってくれたのです。

 父、私、長男は海。妻、長女は港近くのアウトレットモールと、話が一致しました。

 釣りと言っても波が高かったので、港を僅かに出ただけの場所です。

 それでも魚群探知機で魚影を探します。

 ただのプレジャーボートに、こんな装備が普通にあるのは、おそらく日本だけでしょう。

 凄いと言えば凄いし、贅沢と言えば贅沢極まりないことです。

 普段なら、ああだこうだと反発する歳ですが、父の指導を素直に聞いていました。

 時間が短かったこともあり、ボーズ(全く釣れないこと)でした。

 しかしウインドサーフィンを近くで見るだけでも興奮していました。

 釣りは随分入ったようで、非常に嬉しいのです。ゆくゆくは、私も付き合って貰うつもりですから。

 父に教えて貰った事で、一番感謝するのは屋外の遊びを教えてくれたことです。

 釣り、素潜り、船、スキー、テントを張って寝る等など。

 自分がして貰った事は、全て伝えたいと思います。但しスキーは別です。多くの友人が出来ましたが、とてもお金が掛かるので、そんな年齢になったらまた考えたいと思うのです。出来ればそんな枠は外して考えたいのですが、これは現実的な話……。

これはサービス

 いつでもそうですが、全く個人的な感想です。

 大阪―東京の新幹線「のぞみ」のチケットを買う時、金券ショップでなくとも安くなる方法があります。あちこちで宣伝していますが、<エクスプレス予約>というJRの会員制ネット予約サービスがあるのです。
 
 「のぞみ」新大阪―東京の正規料金は¥14,050。<エクスプレス早特>というサービスを使えば¥12,000までになります。が、このシステムが極めてややこしい。

 まず、JR西日本のJ-WESTカードを申し込みます。それが届くとネットから<エクスプレス予約>をして¥13,200でチケットを買いました。しかし<EX-IC>というサービスが始っているようで、更に安く¥13,000なるよう。また追加で申し込みました。

 ICチップの入った<EX-IC>というカードが届きます。最大の売りはチケットレスと金額。早速そちらに変更しました。その後、短所が分かりました。在来線の大阪市内や東京23区内も別の乗車券が別途必要だったのです。

 また<エクスプレス早特>は、早朝6時台の「のぞみ」なら¥12,000になるサービスです。これも<EX-IC>は不可。それでまたまた変更してやっとこの金額に辿り着きました。

 ここまでサポートセンターに電話すること3回、ほぼ半日を要しています。電話口の女性が「往復されるなら、行きの東京駅に着いた際、帰りのチケットを発券しておかないと、お帰りの際に東京23区内でも別途在来線の乗車券が必要になってきます」と。

 また「お客様が前回間違われたのは、ログインした際は<EX-IC>の画面になる設定になっております。それを<エクスプレス予約>の画面に変更するという、赤い文字をクリックして頂かないと……」

 ここまで理解するのにも、随分掛かったのですが、更に更に

 「エクスプレス予約には、グリーンプログラムというサービスがあり、ポイントがたまると無料でグリーン車へランクアップ出来ます。更に、J-WESTカードにも別途ポイントがついて、たまると商品と引き換え出来たり、何千ポイントかごとにSMART ICOCA(イコカ)へお金としてチャージすることも出来ます」と。
 
 「じゃあ、SMART ICOCA(イコカ)にも申し込まないといけないんですね」

 「ハイ。お金としてチャージするのがご希望であれば」

 「ああ、ええ、じゃあ申し込みます……」

 最後に聞きました。

 「会員になって、最も安くなること以外を望む人っているんですか?」

 「はい。金額よりもチケットレスを望む方もいらっしゃいます」

 「なるほど……」

 このサービスは本当に利用者が理解出来ると考えて作られたのでしょうか。行きは¥2,050、帰りは¥850安くなったのに、何故か得をした気分にならなかったのです。

 値引きサービスを受けるのには、カードを作ったり、会員証を作ったり。財布はそれらで満タンです。

 沢山のカードを持ち歩くのは嫌なので、実際に一年使わなかったものはメリットがあっても解約していっています。

 嫌なら申し込まなければ良いのですが、値引きがあるなら、受けないと損をした気分になります。果たしてこれはサービスなのでしょうか。どうも脅迫されている気さえするのです。

万博公園

 1970年生まれの私達は万博生まれ。高度経済成長期の最後とその特需景気を懐かしむように言われるのです。

 なんとなく誇らしく思うところも有ります。万博、太陽の塔、岡本太郎、お祭り広場、丹下健三。当時を知らなくとも、イメージ出来る事もあります。

 実は初めて訪れました。車なら吹田あたりは渋滞地点で、やや敬遠していました。電車なら地下鉄とモノレールで案外近いものです。しかしモノレールは数駅で360円。入園料250円と比べると高い感は否めません。

 中央にある太陽の塔は園内何処からでも見えます。自分たちが居るところを迷うことはありあません。

 今回は東口から入園しました。東の広場も広大で、兎に角敷地が広いのです。

 家族連れは気になる、子供の遊具も充実しています。 

 イベントのようですが、その横にフワフワ広場なる特設アトラクションが設置されていました。

 キャッキャという嬌声が聞こえる中、そこで遊びたくない子供はおりません。400円追加。

 帰りは太陽の塔のある中央口から出ました。ここから入ると、正面から向かい合うことになります。

 38年経った今でも、多くの人がカメラをむけ記念写真を撮っていました。

 難しい顔で撮影している人はいません。芸術は人を幸せにする為にある。

 いろんな解釈があると思いますが、これこそ芸術なのです。

仕事を選ぶ時

 やや気恥ずかしい気もしますが、この時期なので書いてしまいます。

 「少年よ大志を抱け」はクラーク博士の言葉。しかし大志を抱くには、大きな夢や高い目標が必要です。志は自らが抱くものですが、心から「あんな人になりたい」と憧れるような人物が居なければ、卓上のものとなってしまうのです。

 歴史上や架空の人物、または職業自体などでも良いのですが、実在するに越した事はありません。私の解釈はこうです。

 「憧れは志を育む」

 正直に言えば、私にとっては建築家、安藤忠雄でした。恐れず書きますが、今は同業者です。その人への憧れを吐露するのはもうひとつな気もしますが、やはりそこが職業人としてのスタートです。

 学生の頃、世界を舞台に活躍する建築家がたくさんいました。現在も多くいますが、今なお現役の磯崎新、先ごろ亡くなった黒川紀章などなど。中でも安藤の生き様に強く憧れたのです。

 いじめや自殺を止めるのは、人としての高い志と、孤立を恐れない勇気を置いて他にありません。大人は、身近にいる子供、少年、青年に、その生き様を示さなければなりません。心から憧れる存在が有り、それに向っていれば、そんなつまらないことに人生を消費する時間など無いはずなのです。

 子供、社会、仕事は繋がっています。いつの時代も、子供は時代の写し鏡。全ての責任は、私達大人にあります。顔を上げ、媚びず、馴れ合わず、高潔な大人が必要なのです。

 採用の面接をしていると、思うところが色々あります。決して、模範的な学生時代を送っていた訳ではありませんが、仕事を通してそんなことを考えるようになりました。今から就職活動を始める学生に、そこは伝えたいのです。

ケシ

 今週は曇りがちのようです。花粉のほうもひと段落してくれたら幸いです。土曜日のこと、街路樹の足元にオレンジの花が咲いていました。

 ポピーのように見えるが、ポピーの葉はこんな形だったかなと思っていました。
 
 折があったので母に聞いてみると「それ、ケシと違う?」と。

 「ん、コカインとか取れるあれ?」「そうやと思う」と。

 そう言われれば妖艶な感もあります。しかし、麻薬の原料が本当に道端で育っているものかと、少し調べてみました。

 ポピーはケシ科で、花が大きいのはアイスランドポピー。少し小さいオリエンタルポピー(和名オニゲシ)など、多くの亜種があるようです。道端のはオニゲシでしょうか。

 一番小さいものはヒナゲシで別名虞美人草。「雛(ヒナ)」の名の通りで、可憐なだなと感じていたのは、この種でした。

 麻薬の原料となるケシとは親戚関係でした。母に聞いた後は何とも怪しく見えましたが、実際のところを知ると、そうは思わないから勝手なものです。

 紀元前200年頃の中国。秦の始皇帝が没した後、現れた英雄が項羽と劉邦。虞妃(ぐき)は項羽が愛した美しい女性でした。項羽が最後の戦いに出る際に自刃します。そのお墓に咲いたという逸話が虞美人草のいわれ。

 そう言えば司馬遼太郎の「項羽と劉邦」にあった気がします。読んだのは中学の頃ですから、20年以上前。ケシから良い話を思い出しました。

おみくじ 2008年

 住吉大社の近くに用事があったので、参拝してきました。快晴のなか、結婚式を挙げたばかりの一行が鳥居をくぐって行きました。

 白無垢も美しいものです。包み隠せないほど幸せな顔を見ると、こちらも笑顔になります。

 しかし「人生山あり、谷あり。頑張れ若者よ」みたいな心境になるのは、いい歳になった証拠でしょう。

 太鼓橋を渡る時は、慎重に歩かないといけません。

 この勾配ですから、十分に気をつけて下さい。もしこけてしまうと、恐ろしい迷信があるのです。

 私はそんな迷信は勿論信じませんが、十分に注意して、ゆっくり渡ります。

 一番の目的は、おみくじ。例年は初詣で引くようにしていますが、今年は遅くなってしまいました。

 何度も書きましたが、ここのおみくじは「大凶」含有率日本一と言われます。なにせ私も、引いたことがあるのです。昨年は、それに続く「凶」を引いていましました。すごいでしょ、と自慢したくなるくらいです。

 しかし、日本語は良く出来ています。「凶」という字は、□の上が開いていて中にカタカナの「メ」。今年は芽が出る年と解釈するのです。事実、昨年が災難ばかりだったかと言うと、そんな事はありませんでした。今年に繋がる準備が出来た気もします。

 「何がでても、いいように解釈出来るから」と言い聞かせながら、ドキドキして引きます。この感じは、住吉大社こそです。

 ここ3年の結果は以下の通り。

2005年 中吉
2006年 大吉
2007年 凶

 今年の占いは、今書くと効能が落ちる気がするので、また来年書きます。

草野球

 昨日、長男と公園に行くと隣で、ソフトボールの試合をしていました。二人で少しの間、見ていました。

 中学校まではずっと野球部で、小学校の時はソフトボールも掛け持ちでやっていました。

 長らく試合などしていませんが、久しぶりにやってみたいと思いました。いい歳した大人が、最低でも18人集まるのは大変だと思いますが、互いに野次りあいながら進む試合が、とても良いものに思えたのです。

 野球はショートでした。三遊間のゴロを逆シングルで捕り、素早く一塁に送球すると、間一髪でアウト。体がどのくらい動くか分かりませんが、そんな想像をしていました。

 長男が大きくなったらキャッチボールでも、と思うのですが近頃の公園は大体球技禁止です。狭いところに赤ちゃんから小学生くらいまでが、ひしめき合って遊んでいるのですから仕方ありません。

 しかし、何とかしないとただでさえ少ない子供が、野球やサッカーをすることが無くなってしまいます。当たり前ですが、スポーツの醍醐味は、もし人に当たった……という場所では感じられないものです。

プレゼントのストーリー

 先週金曜日の夜。事務所に70cmはある大きな小包が届きました。

 送り主を見ると愛媛県にあるショップのようで、その名前しか無い。誰が送ってくれたのだろうと、電話しましたがもう閉店のあとでした。それで、問い合わせのメールを出しておきました。

 その小包を家に持って帰り、妻に「誰からやろう?」と。少しだけ包みを破ると、乗って遊べるパワーショベルなのです。このプレゼントのセレクトはあの方……

 子供はもう寝ていたので、その晩は開封せずにおきました。翌朝、子供に破った所から覗かせ、

 「誰が送ってくれたんやろう」と聞くと、「ん~、ヒゲのおっちゃん!」

 1歳のクリスマスにはキャタピラーのブルドーザー、2歳の時にはパワーショベル&運送用トラックの玩具をプレゼント下さった方です。

 「やっぱりそう思う?じゃあもう開けてしまおうか!」となったのです。

 ヘルメットもいたく気に入ったようで、いろんな物をすくいまくっています。

 明けて月曜日の朝、「備考欄にお名前を書き忘れてしまい……」と連絡が。やはり私達が想像した方でした。
 
 3年前のクリスマスの事。ホームパーティーに招いて頂いた上、家族皆にプレゼントを。私には芯ホルダーという筆記用具でした。

 聞けばイタリアで買ったと。確かイタリアに行っていたのはその年の9月。3ヶ月も前のことなのです。

 お呼ばれする時「何もっていったらええやろ~」とか言っていた自分が情けなくなりました。 

 絵画、写真、建築もそうですが、人の心を動かすプラスアルファーは、背後に感じるストーリーだと思っています。

 プレゼントも同じかもしれません。長男のパワーショベルには重機ストーリーが、私の芯ホルダーにはイタリアンストーリーが流れているのです。