素材は揃った

 何度か途中経過を紹介した境内の中の家。計画開始から1年と2ヶ月を経て竣工しました。

 ずっと取材して貰った、テレビクルーのみなさんもこの日で最後になりました。

 アトリエでは掲載誌の撮影とコメント撮り。映像を見ると火が出るくらい恥ずかしいんだろうと、今から覚悟はしています。

 解体、着工、竣工、引越し。20分の番組を創るのに、費やされた時間と労力は膨大です。

 ディレクターは「撮り残しは無いナ。よし!」素材は揃ったと、自分に言い聞かせました。後は編集作業。楽しみにして待つだけです。番組の性質上、放映日はディレクターも少し前にしか知らされないそうです。2月中旬から下旬にかけて、関東のみの放送ですが、ここで告知したいと思っています。

 どの計画も、初めの図面にはテーマを書きます。この計画では”緑溢れる境内に、家族の空を持つ家”。

 目的は達成出来たと思います。

 竣工写真の完成はもう少し先ですが、一番面白い場所から撮った写真です。

 計画地は平安時代より前からあるという神社の境内。神聖な場所での仕事ですが、日々の現場通いでは、つい礼拝を忘れてしまいます。

 竣工の日は、今までの失礼をお詫びし、感謝の気持ちで頭を垂れて来ました。

 一年を通してに神社に伺い、自然溢れる境内で強く感じたのは「この国の四季は本当に豊かだな」という事。どの国にでもあることではないのです。