最近の天王寺動物園は

 日曜日に、天王寺動物園に行っていました。

 リニューアルしてからの評判を聞き、気になっていたのです。

 場所は通天閣のある新世界のすぐ東。

 ここに来るのは何十年振りでしょう。おぼろげな記憶しかありませんが、素晴らしい動物園に変わっていました。

 今なお話題に登る旭川市の旭山動物園がよい見本になったのでしょう。公の施設が良くなると、より嬉しいのは何故でしょう。

 サバンナゾーンというのエリアが有ります。

 中では、ライオン、シマウマ、キリン等が、自然に近い環境で飼育されています。通路は狭い小道のようで、木々の隙間から、覗き見るような感じなのです。

 まさに動物の生活を”見せて頂く”と言ったところ。

 小道の足元も土を固めたもので、雰囲気を損わないよう、配慮されています。ひと時心はサバンナへ・・・・・・

 中学生以下は無料で大人は500円。値段がまた安いのです。

 大満足で、お昼ご飯にしようと場所を探していると、大きなビニールハウスのような空間がありました。

 寒いこともあり、多くの人がお弁当などを食べています。私達もそこでお弁当を食べ始めると、ちょっとした事がありました。

 小学生の姉弟、両親、祖父母という一行のうち3人が、ビールを飲みながらタバコを吸い始めました。

 出て行くのかと思い少し見ていましたが、一向に止める気配は有りませんでした。

 周りに幼児、乳児も多く、私も子供を連れていたので”すいません、ここは禁煙なんです”と伝えました。

 紫のジャンバーを着ていた、あまり品がよろしいと言えないお父さんが”どこに書いてあんねん”と言ったので、園内放送していると伝えました。

 すると”そうかっ!今やめたがなっ!”と、不機嫌そうな顔をして出て行ったのです。

 直後、一行の隣にいたお父さんが”ホッとしたわ。うちも子供がおるんでネ”と言ったので”この中ではちょっと、ね”と。

 それを見ていたのか、一行はまた戻ってきて”文句あるんやったらこっちに言えヤ!”と凄んで来たのです。

 私もあやふやにする気はなかったので”ここは禁煙と言う事を伝えただけで、恫喝される覚えはない”と。

 まだグズグズ言って来たので、どちらの筋が通っているか、ここの園の人に聞いてもらおうと、係りの人を呼んだのです。

 その後は、園の人に絡んでいたので、これ以上筋の通らない話で、用があるのなら一緒に警察に行くと伝えてもらいました。

 やっと、ブツブツと言いながら帰って行ったのです。

 私も以前、タバコを吸っていました。食後に、という気持ちが全く分からないではありません。

 しかし、良くなった動物園の、子供達がお弁当を食べているテントの中、というのが許せなかったのです。それは分別のつく大人のする事ではないと。

 タバコは、成熟した大人の嗜好品です。

 その楽しみを否定する気は一切ありません。映画の中のその姿には、憧れさえありました。”カサブランカ”のハンフリー・ボガートしかり、”ハスラー”のポール・ニューマンしかり。

 しかし、嗜むならそれに見合う紳士であって欲しいと願います。

 そう在れなかった、自戒の念も含めて切に願います。

 本当に成熟した大人なら、分かって貰えると思うのです。