職業建築家として

 今日は爽やかな、秋晴れの朝です。快晴は一時、日々の雑事を忘れさせてくれます。建築を設計していると純粋に建築のことだけではなく、その周囲にある問題で迷ったり、悩んだりすることもあります。

 「いい仕事がしたい」。ただその一念だけなのですが、仕事をする、生きるという事は、良い悪いだけでは判断出来ない事も起こります。迷ったり、悩んだりした時に、創り手としての心構えで、心に留めていることばがあります。

 人々にとって何等かの生きるよすがと成り得ない小説を、私は一作たりとも書きたくない。

 私は複雑で高邁なものは信じないし虚無に対して常に反抗的である。

 それぞれの場所で傷ついたり挫折したりしながらも、なお闘おうとしている人々のために、私は小説を書いてきたし、またこれからも、そうであり続ける。

宮本輝(小説家)

そう。複雑で高邁なものは信じないのです。

お彼岸の近江

 

 

 

 

 週末に滋賀県の東近江市にあるバンガローに行ってきました。大人14人、子供9人の大所帯で、バーべキューをしながら夜中まで賑やかに飲んでいました。

 バンガローには、梯子で登る中二階のようなスペースがあって、子供達には格好の遊び場です。上は6歳から一番下はウチの子の6ヶ月まで。子供のパワーは無尽蔵でそのテンションが下がることはありません。

 

 

 

 

 延々とお祭り騒ぎで、そのうちケンカが始まり泣き声が聞こえてきます。自分の欲しいものは欲しい。力ずくでも欲しい。自分もこんな弱肉強食、本能むき出しの世界にいたのかと思うと、とちょっとゾッとしました。ウチの子はこの中でやっていけるんだろうか、などと考えながら・・・・・・。

 

 

 

 

 9月23日は秋分の日。お彼岸です。稲刈りの進む田んぼのを見て、近江平野の広大さに改めて気付きました。信長が天下統一のために近江の国を重要視し、拠点と考えたことが視覚的にも分かります。

 今でこそ稲作は東北地方が中心ですが、元来南方より伝わったものです。品種改良の進む前の戦国時代には、この地で収穫される近江米の価値は現在の比ではなかったと想像出来ます。

 稲刈りの終わった田んぼの土手には、無数の彼岸花。毎年繰り返される風景だからでしょうか。彼岸花の真紅の細い花弁には物悲しさと、故人の面影を偲ばせる風情があります。

引き続き 「24-twenty four-seasonⅡ」

 明日からまた三連休です。今週の火・水・木を休めば九連休になるので、世間はちょっとしたゴールデンウィークのような雰囲気です。かく言う私も、先々週に続き休みを利用して「24-twenty four-seasonⅡ」24時間分を2週間くらいで見終わってしまいました。

 

 

 

 シリーズものはPART1だけが面白い。これは定石です。
スリルの質が違うのでseasonⅠ、seasonⅡどちらの方が面白かったとは言えませんが期待を大きく上回る作品でした。視聴者という身勝手で、楽しむ事に貪欲な人種の期待を上回る事は非常に難しいもので、稀有な作品といっても良いでしょう。

 seasonⅠから一年半。妻を失った連邦捜査官のジャック・バウワーは働く気力を失っていました。テロリストがロサンゼルスに核爆弾を持ち込んだのをきっかけに、現在は大統領となったパーマーからも国を守るためCTU(テロ対策ユニット)に戻るよう要請されます。

 ジャックの獅子奮迅の働きで、核爆弾をロスアンゼルス市街地で爆発させることは何とか阻止しますが、テロ組織に中東の国が深く関与していたという証拠が持ち込まれます。早急な報復攻撃を望む副大統領らと、ジャック掴んだ「証拠は捏造だ」という情報を信じ攻撃を中止した大統領の間に確執が起き、政治上のクーデターが起こります。

 核爆発をきっかけに戦争を起こさせたい黒幕が様々な手を使って証拠を隠滅しようとする。孤軍奮闘で情報が誤りである証拠を探すジャックとがぶつかり合う。誰がどちらに寝返るか分からない政治上の駆け引きと緊迫感。その結末は・・・・・・。

 宣伝風に簡単にストーリーを書いてみましたが、思い出すだけでもハラハラします。

 見終わってしまった友人は、私がseasonⅡを見る前に、「あのドキドキを味わえるのか」と

 羨みました。この言葉は、作品を褒める最高の賛辞です。そして、これからは私も誰かに「あのドキドキを味わえるのか」と羨むのでしょう。

ゴルフ

 この連休中、久し振りにゴルフに行きました。父が好きなこともあって、小さい頃から練習場などには良く付いて行きました。バブル崩壊後、かなり安く楽しめるようになったとはいえ、他のスポーツに比べるとお金が掛かることは否めません。
 
 小さい頃、練習場(打ちっ放し)に付いて行くと父から短いクラブを渡されて、隣の打席に立ちます。ボールを数個渡され「ええか。玉を前に置いたら少し離れて、打ってるつもりで10回素振りするんヤ。ホンマに打ってるつもりでナ。それから打つ。そしたら、どんどんうまくなるから。分かったナ」と言われます。子供なので「そうやったらうまくなるんヤ」と思って真剣に素振りをしてから、実際に打ちます。10球打つのに110スイング。小学生の私は10球でへとへとになっていました。その間に父は自分の練習に打ち込むのです。

 まあ、高いから10球しか渡して貰えなかったのかは分かりませんが、練習するのさえお金が掛かるわけですから、ある程度の余裕がないと出来ないスポーツでは有るでしょう。

 しかし、朝早めにスタートすれば昼過ぎにはラウンドが終わるので、みんなでゆっくり風呂に入ります。今日の反省をしたり、良いショットを自慢したりながら湯船に浸かっている時は、休日を楽しんでるなア、と感慨にふけったりもします。早めに帰れば夕方には家に帰ることも出来るので、忙しい人には手頃な大人遊びと言えるでしょう。私も好きなスポーツのひとつですが、仕事柄週末に急な打ち合わせが入ることもあり、積極的に行くという程ではありません。年に1回行くか行かないか程度でした。

 それが大学時代の後輩がゴルフを始めたので一度行こうという事になりました。彼は当日がコースに出るのは3回目。たまにしか行かないとはいえ、高校生からコースに出ていた私。まさか負ける事はないだろうと思っていたら、見事3打も負けてしまいました。聞けば、かなり真剣に練習しているようで、初めてのラウンドを「97」で回ったそうです。

 やはり負ければ悔しいものですが、今年のゴルフはもう終わりだなと思っていました。帰り際に後輩が「来月、もう一回行きませんか?」と。「せめて、11月にせえへん?」と提案し年内にもう一度行くことになったのです。

 やはりスポーツである以上、負けるのは悔しいこと。それが後輩であればなおさらです。11月にある次のラウンドでは「絶対負けない!」と密かに期するものがあるのです。

桂離宮 そして タウト

 

 

 

 

 阪急電車の桂駅から20分ほど歩いた所に桂離宮はあります。宮内庁管轄の施設でも一番人気で3ヶ月前に予約して参観してきました。

 
桂離宮は1662年に完成した皇族の別荘で最高の日本庭園と言われています。ドイツを代表する建築家、ブルーノ・タウト(1880~1938)が絶賛したこともあり、世界的な評価も非常に高く、当日の参観者も1/3は外国の方でした。

 

 

 

 

 タウトはナチス政権を嫌いスイスへ、1933年に日本へと亡命しました。世界大戦へと向かう中で日本文化に巡り会います。桂離宮だけでなく伊勢神宮、飛騨白川郷、岐阜高山の民家など、伝統的な日本の建築美に触れました。

 それぞれの場所で簡素で合理的、かつ繊細な美しさを絶賛しています。タウトは日本の美を世界に伝え、日本人にも再確認させた、偉大な恩人と言えるかもしれません。

 

 

 

 

 「それは実に涙ぐましいまで美しい」タウトが桂離宮を訪れた時に残した言葉です。確かに桂離宮は、他の日本庭園と比べると、非常に秩序高い、厳しいまでの美しさがあるように感じます。

 気になっていた事があったので、案内してくた宮内庁の方に質問してみました。

 

 

 

 

 

 

「桂離宮、修学院離宮、仙洞御所の建設は、何故1600年代の中頃に集中しているのですか?」。「徳川幕府になって、皇族は政治から遠ざけられました。おそらく建築や造園に心血を注いでその威光を示したかったのだと思います」という答えでした。宮廷文化であるのに、涙ぐましいまで美しいのは、そんな背景があったからかもしれません。

 約3年半の日本滞在の後、タウトはトルコに旅立つのですが最後に「われ日本文化愛す」という言葉を残したそうです。日本人なのに気づかない美しさや文化はたくさんあります。日本人だからこそ、気づかない事も。

結婚式とブログ

 

 

 

 

 昨日、9月11日は友人の結婚式に行ってきました。場所は大阪のリーガロイヤルホテルの大宴会場。

 新郎は昨年私がLED-labという店舗の設計をさせて頂いた会社の常務です。

 仕事をさせて頂いたので言う訳ではありませんが、彼は同級生のなかでもビジネスに関しては頭抜けた存在で、皆が一目置いています。

 しかし本当に仕事熱心なので、ややもすると近しい人へのケアーが少ない時があります。自分にも言い聞かせるつもりで「家族を大切にしましょう!そしてよりスケールの大きい人になって下さい」とエールを送っておきます。お幸せに!

 つい先日、彼は自社のwebサイトでブログ(web上の日記)を始めました。最近私にブログのことを良く聞いてくるなと思っていたら早速始まっていました。これで我々は晴れてブログ仲間となった訳です。

 忙しいと思いますが、お互い出来る限り続けて行きましょう。大変に思うときもありますが、なかなか張り合いがあるもんですよ。

 このブログをアトリエmのサイトにリンクさせたのが昨年の9月1日。丸一年が過ぎていました。

 毎週月曜日と木曜日にUPするので、100回以上。長かったようで、あっという間でしたが、少し達成感があったりもします。

24(twenty four)

 

 

 

 

 実は今「24(twenty four)」にはまっています。正確に言うと妻がかなりはまっていて、2人で見ています。 前から友人に、「メチャクチャ面白い!」とか「見始めたら寝れない」とか聞いていたのですが、確かに面白い!!

 アメリカの連邦捜査官ジャック・バウワーはCTU(テロ対策ユニット)のチーフです。大統領候補の予備選当日、候補のパーマー上院議員の暗殺計画があるという情報がCTUに入りましtた。その暗殺計画を阻止するための一日24時間、午前0時から深夜12時までを、全てリアルタイムで進行するという大胆なドラマです。

 今までにこういったドラマが有ったのかは知らないのですが、時間の設定が自由でどんな場面からも、様々な展開や説明が可能となる従来の作品とは一線を画した作品であると言えます。時間通りにしか進行出来ないし、時間を全て埋めないといけない、という厳しい規制のなかで創られる、非常にストイックな作品と言えるのかもしれません。

 24時間もありましたが、1週間程で見終わってしまいました。家族の誘拐あり、CTU内の裏切りあり、東欧からなぞの刺客ありと様々なストーリーが複雑に絡み合い、先の読めないハラハラ、ドキドキの展開で、最後は息をのむシーンもありました。

 我が家では夕食後の楽しみというよりは、見る為に早く食事を終わらせるようになってしまいました。この「24(twenty four)」シリーズは「24(twenty four) シーズン4」という作品群が先日発売されました。今見終わったのは、1番目の作品(シーズン1)ですから、まだ3日間36時間分楽しみが残っていることになります。非常に楽しみですが、ややぞっとしたりもします。

初海

 先週末、やっと今年初めての海に行きました。場所は、日本海にある私が一番好きな浜で、小学校になる前から来ています。

 「海」はここ一筋で、ここ以外で泳ぐこともほとんどありません。 水が綺麗で、景色が素晴らしいので、6ヶ月になった長男の初泳ぎ?もここに決めていました。

 足を浸けてみると、不思議そうな顔をしていましたが、泣きもせず、笑いもせずでした。「まだ何も分からないか」と思っていたら、海から上がると何故か満面の笑みでした。

 この日も私達家族の貸切状態でした。最近少し疲れ気味だったので良いリフレッシュになりました。 

 心地よい海風、美しい緑、澄んだ水。やっぱり海はいい!

肥後橋あたり

 

 

 

 

 

 

 今日から9月。空が高くなってきました。

 淀屋橋の大阪市役所と肥後橋にある写真現像所は、仕事でよく出掛けます。中之島の南側の土佐堀川沿いは、江戸時代から商売の中心地だったこともあり、一帯には古い名建築が多く有ります。

 淀屋橋側から大阪市中央公会堂(設計:岡田信一郎)、大阪府立中之島図書館(設計:野口孫市)、日本銀行大阪支店(設計:辰野金吾)、三井住友銀行本店(設計:長谷部鋭吉、竹腰健造)などです。

 新しい建築の中で私が好きなのは、肥後橋より少し西にある中之島三井ビルディング -東レ大阪本社-(デザインアーキテクト:シーザー・ペリ&アソシエーツ)です。

 秋の雰囲気が増した空に、ガラスとステンレスの秩序あるデザインが映えていました。