省みて省く

 今年の夏の話題は、オリンピック一色でしたが、新種目の女子レスリングは、金メダル有望ということもあり、かなり注目を浴びていました。
 中でも、父親が元プロレスラーの浜口京子選手は世界選手権の実績もあり、特に期待を集めていました。私はなにを隠そう、30年来のプロレス(格闘技)ファンで、京子選手とともに、TVに出てくる父親、アニマル浜口さんを見つけると、に楽しい気分になっていました。
 彼は、プロレスという一風変わったジャンルの中でも異彩を放っていました。プロレスラーとしての話は別の機会に譲るとして、昔から哲人の雰囲気があり、最近もこんな言葉を残されていました。
 「欲望ばかりが膨らむと、元に戻らないといけない。反省しなきゃ。自分を省みて(かえりみて)省いて(はぶいて)いく。人間というものは思いあがるのが本性なんですね。だから、『謙虚』という言葉は、ものすごくいい言葉だと思いますよ。
 まだまだ至らない、道至らないから学んで努力する、その人は伸びる。貪欲でなく省みて・・・。」

 メジャーリーグも大好きですが、マイナーな世界の中でも懸命に生きている人が私は大好きです。そこには、少数派の悲哀と逞しさ、そして底抜けの明るさを感じるのです