北新地のはずれで

 大学時代の友人がバーを始めました。場所は北新地に隣接しているのですが、住所に北新地と付かないので、家賃がだいぶ違うようです。
 経営者で、マスターの彼はすこし風変わりな男です。
 同じ大学の理工学部建築学科に在籍していたのですが、建築関係の定職についたことは一度もなく、一定期間バーテンをしては辞めて海外に貧乏旅行への繰り返し。世界各地にある一泊数ドルのゲストハウスと言われる安宿を泊まり歩くのです。-そういう長期旅行者をリュックひとつ背負ってという意味でバックパッカーと言います-
 彼はあるときはタイに1年も行っていました。初めて行った海外旅行がインド。悪く言えば、チャランポラン、良く言えば自由人。但しどちらも徹底しています。
 たまに顔を出しては取りとめも無い話をしているのですが、私も貧乏旅行が大好きなので、話が尽きることはありません。
 35℃を超えるむせ返るような暑さと、ホコリっぽい風と、すえた匂いの漂う、東南アジアの街の話をしていると、なぜかソワソワした気持ちになります。日本より裕福では無い国の人々のギラギラした目を見ると、怖い気持ちもありますが、何より刺激になります。
 バックパッカーとなることは、大袈裟に言えばちょとした冒険です。初めて訪れた街は怖くもあり、ワクワクもします。むやみに危険な場所を求めている訳ではありませんが、少し怪しい
街の外れの屋台で、何が入っているか分らない料理で、冷えの悪いビールを飲んでいると
-小さなことで悩んでたなア、地球ってほんとにデッカイなア、ホントにいろんな言葉があるなア、街の空気が全く違うなア-といろんな事を感じ、想います。
 旅は自分との会話の繰り返し。
 昨晩も今すぐにでも旅に出たいという衝動に駆られていました。

海洋小説

 先週、作家の白石一郎さんの訃報を新聞で見ました。海洋歴史小説の第一人者として高い評価を受けておられて、私も大好きな作家でした。
 1987年の直木賞受賞作品の「海狼伝」は、戦国時代に対馬で育った青年が海賊船に乗り込んで、海の男として成長する長編小説ですが、潮の流れや、風を感じることの出来る秀逸の作品でした。他の作品にも「戦鬼たちの海 織田水軍の将・九鬼嘉隆」など、素晴らしい作品がたくさんあります。
 小説はどんな時間、場所でも楽しめる、自分次第のエンターテイメントだと思います。ワクワクできる作品にめぐり合った時などは、なんとも言えない幸せな気分になりますし、その作品を書いている作家は、無条件に尊敬してしまいます。そして何より安い!
 次の作品を心待ちにしている数少ない作家が亡くなったのは大変残念ですが、多くの時間を楽しませてくれたこと、ワクワクさせてくれたことに心より感謝して、ご冥福をお祈りいたします。
 ちなみに現在読んでいる小説は、ジェフリー・アーチャー「ケインとアベル」です。

四季の歌

 新潟県にある山間の温泉宿に行ってきました。

 最近は少し気になる温泉の源泉ですが、上杉謙信の隠し湯だったといわれる関温泉は、100%掛jけ流しで(注1)、鉄分が豊富で赤味がかっています。ゆっくりと温泉に浸かり、のんびりとした時間を過ごしました。(注1)源泉に加水、加熱、ろ過循環、塩素使用をしない

 朝夕は高原のひんやりした風が心地よいのですが、昼間は晴れたこともあり、すこし体を動かすと汗をかくほどの気温でした。ただ山の木々は少し色付きだしているものもあったり、ススキが穂をつけていたりと、秋気配は充分に感じます。

 コスモス2輪

 旅行から帰って少し調べてみると、
四季の歌」がこの地で生まれたようです。

 温泉宿、秋の花、風に揺らぐススキの穂。日本の秋。

ナツもおわり?

 日本海に行ってきました。

 海は、9月の快晴の週末が一番というのが私の持論ですが、年に何回か空は高く、カラッと晴れてどこまでも気持ち良い日があります。

 朝、紺碧の海へ

 他の釣り船

 昼、浜に戻る

 ココロ洗われる

 帰りの車より
 今年の夏の週末は最後かな・・・

ぶどう

 ちょっと前のことですが、義父が「庭先菜園でのぶどう栽培に成功した」といって、食べさせてくれました。

 はじめは義理の妹が、店先に有った鉢植えのぶどうをプレゼントして、庭先に植えたそうです。それが上手く育って実をつけました。

 みずみずしい小さな実は、つややかで若さ弾ける!という感じです。何という品種かわかりませんが、種が大きく食べるところは非常に少ないのですが、味がとっても濃い!以外や以外、非常においしかったのです。

 小さな頃は、ぶどうは種があるものがほとんどだったと思います。種無しにするには、特殊な薬品につけて種が育たないようにするとも聞いた事もあります。食べ易いこと、甘いことはどれくらい大事?何かと引き換えにしてるんじゃないかナ、などと考えてしまいました。

エール

 本日、私が設計した歯科医院がオープンしました。

 診療室は2層吹抜けで、診療イスが曲面の壁に向かっているところが大きな特長です。(今月中には、ホームページにUPする予定です)

 設計期間4ヶ月、工事期間4ヶ月をかけて、この日を迎えることができました。

 院長とは何度も何度も打合せを重ね、知恵を出し合って医院を形創って来ただけに、感慨深いものがあります。

 工事に入ってからは、工務店の監督さん、鉄骨業者さん、大工さん、電気屋さん、水道屋さん、ガス工事業者さん、コンクリート業者さん、鉄筋屋さん、板金やさん、防水屋さん、左官やさん、タイル屋さん、サッシ屋さん、建具屋さん、家具屋さん、ガラス屋さん、ペンキ屋さん、クロス屋さん、植木屋さん、解体屋さんなど、多くの職人さんのお世話になりました。

 難しい要求に応えて頂き、今は感謝の気持ちで一杯です。みなさんの日々の努力によって、胸をはって送り出せる建築になったと思っています。

 院長にとっては、ここからがスタートで、息つく暇もありませんが、地域の医療のために頑張って頂きたいと思います。

 <つるみ歯科クリニック>が地域のみなさんに長く愛されるよう願っています。

ナツのおわり

 今年はじめて、私の一番すきなトコロに行ってきました。
 
敦賀半島にある小さな漁村なのですが、水は深く澄んだブルーで、小さな浜には細やかな白い砂、両脇の岬は濃い緑で覆われています。小さなころからずっと行っているのですが、本当に自然が美しいのです。

 夏休みにはいった頃から、お盆の次の週くらいまでは、海水浴の人たちで賑わいますが、そのあとはもとの静かな漁村に戻ります。海水の温度は気温の1ヶ月おくれでピークを迎えるので、9月の快晴の日は泳ぐのにも最適で大きな海を独り占めしている気分になれるのです。

 早起きして船で沖へでて釣りをする。暑くなってくると少し磯で泳いで、昼前には浜に帰り料理を始める。今日の釣果をアテに、ゆっくり魚を食べながら仲間とお酒を飲む。少し昼寝をしていると涼しい風が吹き出してきて目が覚める。そろそろという感じで片付けを始める。

 それが終わると、水浴びをして一息つく。海を見ながら夕涼みをしていると、沖には漁火が灯りだす。「イカ釣りの船かな?」なんて会話をしていると、突然「やっぱり海っていいなア~」なんて感嘆のことばを口にするのです。

 帰りは、暮れて行く海を眺めながら、お気に入りの音楽を聴きながらの運転。今年は「ケツメイシ」かな。

御礼

 昨日、私の設計事務所アトリエmのホームページをリニューアルしたので、知人には、URLやEメールアドレスの変更と合わせて、お知らせのメールを送らせて頂きました。多くの方から、感想やアドバイスを頂き、本当に嬉しく思っています。
 インターネットのサイトはweb上のものですが、感想は気持ちなので、ダイレクトに伝わってきます。
 自分がこんなに嬉しいなら「気持ちはどんどん人に伝えないと」、と改めて思いました。

ホームページ リニューアル

 本日私の主宰する、一級建築士事務所アトリエmのホームページをリニューアルしました。

 今までホームページは、作品の発表の場として、いろいろな方に見て頂ければという考えでサイトを作っていたのですが、これからは何か発信することができないかなと、考えています。

 この春からはweb上に日記のような形で、心にとまった風景や、日々感じたことなどを記して行くことを始めました。試行錯誤しながら、もっと魅力のあるサイトにできればと思っています。

 これからは、作品や情報等もどんどん更新して行きたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

 では、もうすぐ生まれてくる作品の1コマだけ。