カテゴリー別アーカイブ: 07 食

七味は必要な人だけに‐1588‐

 竣工間際の現場は、日々刻々と状況が変化します。

 「住吉区歯科医師会館」は開館まじか。先週は何度か朝一番に現場へ向かいました。

 自転車で朝の長居公園を走るのは、極めて爽快。

 柔らかい朝日が、足の長い木漏れ日を演出してくれるのです。

 「長居」の交差点あたりに、賑やかな景色が見えてきました。


「大阪オクトーバーフェスト」の会場でした。

 本家、オクトーバーフェストは、ドイツのミュンヘンで9月半ばから10月上旬に開催される世界最大級のビールの祭典とあります。

 10年目になるそうですが、長居公園で催されているとは知りませんでした。

 会館のほうは、外構工事も大詰めで、ジューンベリーの植え付けも終わっていました。

 この日は、1階大会議室に飾られる絵画の作者、marianeさんが、現場に足を運んでくれました。

 アトリエのある長野県から、遠路はるばるの来阪です。

 お会いしたのは2度目ですが、取付場所、取付方法については、何度も打合せしました。

 作品は、和紙に描かれており、フレームはありません。

 よって、現場には緊張感が漂います。

 設計上は、ピタリと納まる予定がなかなか……

 簡単には行かないのが建築現場なのです。

 ついには、ご本人にも手伝って貰いました。

 また、アクリル板の取付けは私も加勢しました。

 家業がガラス屋だったので、アクリル板の扱いは私が一番経験があったかもしれません。

 1時間程掛けて、あるべき場所に作品が納まったのです。

 「こんな風に壁の中に納めて貰ったのは初めてです」と、大変喜んでくれたのです。

 彼女は、創作の環境をもとめて昨年長野県へ移住しています。

 収蔵されるこの作品については、一度しっかり説明しようと思いますが、「繊細」という言葉を越える精緻な筆遣いに驚きます。

 逆の言い方をすれば、筆で描いたと思えない程なのです。

 少し立ち話をしているとき、こんな話がでました。

 「子供は皆、絵をかくのが好きですよね。でも、『上手い』とか『下手』とか言われて、好きじゃなくなっていくんですよね」

 音楽家、画家、小説家など、誰でもできることを職業にすることは簡単ではありません。

 究極の仕事のひとつだと思っていますし、私も絵が上手かったなら、画家を目指していた確率は高いです。

 彼女においても、その初志を貫くことは、決して平坦な道のりではなかったようです。

 庭のブロック塀とコンクリートの隙間に咲くナデシコです。

 「鉢植えのほうは毎日水をあげているのに元気がないんだけど、あんな場所に勝手に生えたほうはあんなに元気」

 と妻が言っていました。

 トマトも原産地のアンデスに近い、乾いた土で育てた方が美味しいと言います。

 何とか動物に食べて貰いたい。遠くに種を運んで貰いたいと、懸命に赤く、美味しくなろうと努力するのです。

 「○○を保障しなさい」とか、「□□は担保しなさい」と騒がしい世の中です。

 それが、バイタリティを奪っていたり、自分の足で立つチャンスを奪っていることになりはしないのでしょうか。

 先週で、スタッフ見習いのアルバイト中だった若者が辞めることになりました。

 職業選択は自由なので、続けるも辞めるも、勿論のことお互い自由です。

 ただ、どんな生き方、働き方が、美しい花を咲かせることができるのかは、ナデシコをみても明らかだと私は思っています。

 そうそう、marianeさんから長野名物、「根元 八幡屋礒五郎」の七味をお土産に頂きました。

 小さい頃、志賀高原の正月スキーは毎年の恒例行事でした。

 初詣での善光寺参りの帰りに、ここの店に寄ったものです。

 誰かの人生において、ピリッとくる七味だと思えば、私の存在も許容してもらえはしないでしょうか。

 建築家が居なくても家は建ちます。七味が無くても蕎麦は美味しいものです。

 なので、より美味しい人生をと言う人のみに必要とされる仕事だということは、少し声を大きくして言っておきたいと思うのです。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』4月7日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
■■■『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載

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『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
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■『homify』5月7日「碧の家」掲載
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

ごめんなさい文化‐1586‐

 昨日はクライアントとショールームを回っていました。

 グランフロント大阪が完成して6年。

 住宅建材メーカーのショールームは、かなりの数がこちらに移動しました。

 以前は問屋街だった本町に集まっていまいたが、大手が動くと、雪崩式に他社も動くという構図です。

 朝の10時から昼の1時ころまで3社のショールームを回ったのです。

 会社へ戻る前に、ぱっと昼食をと思いますが、日曜日の昼時はどこも混んでいます。

 大阪駅前第3ビルまで下ればそうでもないだろうと歩いていると「めん次郎」が店を開けていました。

 元は大阪駅前第4ビルにあったのですが、ある日閉店し、かなりがっかりしていたのです。

 久し振りに、ゆずおろしゴボウ天うどんを食べました。

 ここの冷たいうどんはかなりいけます。

 梅田での移動時は、阪神のスナックパーク、めん次郎、梅田新食堂街の潮屋が重宝するのです。

 以前は、日曜日が休みだったので子供達も1、2度しか連れて行ったことがありません。

 店長に聞くと当面は日曜日も営業しようと思っているとのこと。

 梅田行きの楽しみが増えました。

 現行プロジェクトのクライアントは、半分くらいが小さなお子さんがいるご家族です。

 昨日は天気も最高で、ショールーム回りは、休みの両親を取られることになります。

 少しでも楽しんで貰えるよう、グランフロント大阪のタワーAなら、南西角の席をキープします。

 もうすぐ3歳になる彼も、再開発工事中のクレーン車と、大阪駅に入ってくる電車を見つけ、少しだけ楽しんでくれました。

 折角の日曜日にごめんなさい、なのです。

 今日の朝刊に「ごめんな祭」という記事がでていました。

 高知県南国市に後免(ごめん)町があったことにちなみ、「ごめんなさいPROJECT」という団体が主催しているとのことです。

 「ごめん文化」を定着させる事により、賑わいの場を形成する事で地域活性化に繋がるようにしていくのが目的の団体です、とあります。

 2014年のゴールデンウィークは高知、愛媛を回りました。

 何とか「家族で47都道府県制覇」をと、長期休暇は必ず遠出していた頃です。

 高知出身の先輩に聞いてみると、「僕たちもまずはひろめ市場へ行くかな」と。

 その、高知の中心街にある「ひろめ市場」で食べた鰹のたたきのまあ美味しかったこと。

 塩で頂くのですが、今まで食べたものとは、全く別次元の美味しさでした。

 今こうして書いていても、あの脂ののった味が蘇ってくる程です。

 この前日に泊まった宿が「後免駅」のすぐそばでした。

 ガレージの2階にあるような、かなり変わった宿で印象に残っていますが、大体が旅先では妻と揉め事が起ります。

 折角旅に出たなら、少々お金を払ってでも、色々な経験をさせてやりたい私と、極めて合理主義の妻とでは、概ね意見が食い違います。

 勿論、私の稼ぎがそれなりなので、妻が言うことが最もなのですが、体験はお金に変えられないというポリシーもあります。

 たかだか5年前ですが、私も若く、今より更に融通が利かなかったので、もめ事はエスカレートしていくのです。

 妻もこれまでの人生で、私程頑固な人間に会ったことが無かったのだと今は分かりますが(今頃分かったのですが)、この日も何が理由だったか忘れましたが、私はかなり怒っていました。

 何でも同じですが、頭に血が上り、冷静を欠くと判断力は鈍ります。

 移動中、車から「後免駅」の看板が見え、これは面白い画だなと。

 撮っておかねばと思うのですが、怒りもあり「明日の朝でもいいか」と先送りし、結局撮り忘れたのです。

 いつか後悔するだろうな……と思っていたのですが、それが今日という訳です。

 webサイトには、ごめんなさい5カ条というものがでていました。3条は以下の通りです。

 意地を捨てて言う心の余裕、ごめんなさい。

 そこまでの余裕はまだありませんが、まずは、クライアントのお子さんへ。

 お父さん、お母さんをいつも長時間拘束してごめんなさい。

 そして家族へ。

 いつも仕事だけでごめんなさい。(最近はそこまで求められていませんが)

 更に。

 たまの休みは湖へいってごめんなさい。(居ないほうが家族円満かもしれませんが)

 2条は以下の通り。

 言った人の勇気が光る、ごめんなさい。

 自分で言うな、との声が聞こえてきますが、謝ることを文化と捉えるほうが、他国との違いが分かりやすいかもしれません。

 また、やはり謝るということは勇気に他ならないとも思うのです。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』4月7日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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お役目頂戴いたします‐1570‐

 土曜日の朝は、長男を学校に送り出したあと急にヒョウが降りだしました。

 大阪は今年初めての雪(ヒョウ?)化粧。

 まさに春の嵐でした。

 日曜日はざっと降って、からっと上がり、気持ちの良い晴れ空になりました。

 小5の娘は、いよいよ日曜日も塾がはじまりました。

 塾が会社のそばなので昼に寄って貰い、たこ焼きお父さんランチです。パスタもつくりましたが、沢山食べて元気に行きました。

 頑張りたいと思うなら、応援してあげれる親でいたいものです。

 娘は先日の卓球大会を勝ち進んだので、誕生日寿司会をキャンセルすることになりました。

 昨日はその雪辱戦。スイスホテルが見下ろす難波高島屋へ。

 中2の長男とは仲がよいのか、悪いのか。

 屋上でふざける兄妹です。

 8階にある「縄寿司」。

 家族で行くのに丁度良く、重宝しています。

 子供達は好きがかなり偏っているので、初めはセットを頼みます。

 お父さん的には奮発しているつもり。

 長男は放っておくとマグロばかり。

 娘はアジとイクラばかり頼みます。

 しかし成長とともに、色々食べれるようになってきました。

 特に娘は白身の美味しさが分かってきて、 「私の」平目の薄造りをモリモリと。

 テーブルにきた瞬間に、1/3が無くなりました。

 こんな時くらいブレーキを掛けなくて良いよう、やはり懸命に働くだけなのです。

 家族でなので、パクパクっと食べてすぐに退散。多分いいお客さんのはず(笑)

 少しだけミナミを歩いて帰ってきました。

 クライアントのお子さんが、無事志望大学に合格したとお聞きしました。

 それが、2人続けての国公立の医学部。凄い!としか言いようがありません。

 何と親孝行なと思いますが「2人とも下宿なので、もう倒れそうです」と笑っておられました。

 私からすれば嬉しい悲鳴だと思いますが、もう3年もすれば我が家にもそんな時期がやってきます。長男が現役で合格してくれた場合ですが。

 人は本当に弱いものです。自分のことだけを考えているとなお弱い。

 しかし役目があったり、守るものがあったり、他者のために生きるから強くなれるのです。

 か弱い女性が、母という役割をもつと異次元の強さとなります。兄、キャプテン、受験生の親と、人は役割に育てられるのです。

 田辺さんが産休にはいり、小さい子供のいる女性がチームに入ってくれました。また、今日から入社試験の男子が1人きてくれています。

 父親業も、リーダー業も、建築家も、毎日全力でやるだけです。そして「関わった人はみんな幸せにしてみせるぞ」そんな気持ちです。

 春に浮かれているだけかもしれませんが、それでも構いません。

 無頼の三冠王、落合博光は常に有言実行でした。激弱君の男(笑)が成長したいなら、それしかないと思っているからです。

 お役目はいつも有難く頂戴するべきだと思っています。

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運も、実力も、スーパードライも‐1558‐

 私はビール党です。

 もっと言えば、「スーパードライ党」です。

 勿論そんな党派はありませんが、アサヒスーパードライが世にでたのは、1987年の3月。私が16歳の時です。

 飲むほどにDRY 辛口、生。

 ノンフィクション作家の落合信彦が出演していたCMは今でも覚えています。

 牛肉であっても。

 魚であっても、その味を邪魔する事はありません。

 勿論、味は主観であり、嗜好ですから色々な意見があって当然です。

 アサヒビールは、市場調査によってビール需要の変化を感じとっていました。

 それまで主流だった苦味が強いビールから、より飲みやすいビールをと研究開発を進めます。

 そして苦味を減らした、「辛口」という新たなジャンルを確立しました。

 でしゃばり過ぎず、食事を引き立てるビールを、女性も含めた多くの人達が支持したのです。

 当時、私の実家にはビール専用の冷蔵庫がありました。中は、あの麒麟ラベルがついたキリンビールでいっぱいでした。

 アサヒビールは「夕日ビール」と言われるほどに、シェアの低下が続いていました。

 そんな時に社長に就任したのが樋口廣太郎です。

 彼のことを描いた、高杉良の「最強の経営者」を読みました。

 経済小説なのでフィクションということになりますが、ほぼ実話でしょう。

 住友銀行の副頭取まで務めた樋口廣太郎は、当時の頭取と対立。住友銀行を辞任し、顧問を経て1986年にアサヒビールの社長に就任します。

 スーパードライのことは、グルメ漫画のパイオニア「美味しんぼ」でも否定的に描かれていました。

 味は好みだとしても、私も含めた消費者の目はシビアです。

 一日働き、二百数十円のお金を払い、その日の晩酌の友を選ぶ時、妥協はないはずです。

 「最強の経営者」の中で、ビールは鮮度が命なので古いビールを全て破棄するという樋口廣太郎の英断がフォーカスされています。

 また、他社をまきこんだ「ドライ戦争」も取り上げられています。

 タイトルにケチをつけるつもりはありませんが、「スーパードライ」が美味しくなければ、「夕日」からトップシェアへの激変は無かったはずです。

 小説の中に、2つの建物が登場しました。

 1989年に完成したアサヒスーパードライホールは、浅草寺から吾妻橋を渡ってすぐにあります。

 フランス生れのフィリップ・スタルクの設計です。

 左は生ビールを満たしたジョッキ、右は燃えるような情熱を表していたはずです。

 1996年に改修が完成した、大山崎山荘美術館。

 こちらは安藤忠雄が設計を担当しました。

 アサヒビールとも縁の深い、ニッカウヰスキー設立にも参加した、加賀正太郎所有の洋館でした。

 ここにマンションが建つ計画が持ち上がりましたが、アサヒビールが買い取り、美術館として再生したのです。

 増築棟の円筒型の空間には、モネの水連が展示されています。

 いずれも、樋口廣太郎肝いりの計画でしたが、これらもスーパードライが売れに売れたからこそ、現実となったものです。

 樋口廣太郎が社長に就任したのは1986年3月28日。すでに「スーパードライ」の開発はスタートしていました。

 また、就任2ヵ月前に発売した「コクがあるのにキレがある」のコピーで売り出したアサヒ生ビールは予想を上回る売れ行きです。

 そして社員に向かってこう言います。

 「私は運の強さをいつもいつも自慢していますし、誇らしくも思っていますが、〝コク・キレ”が強運を証明してくれました。

 わたくしはアサヒビールのリーダーとして自信満々です……」

 その後のアサヒビールの躍進は周知のとおりです。やはり、全てを含めて最強の経営者なのでしょう。

 昨日の節分は家に帰れずでしたが、精一杯働き、晩酌のビールを口にするとき、小さな幸せを感じます。

 「全てはうまいのために」

 仕事の目的など、小学生でも分かることです。ただそれを純粋に貫くことは思いのほか難しいものです。

 こんなにうまいビールがあることにただ感謝しかないのです。

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持っている人‐1553‐

 松の内もすぎ、ようやく落ち着きを取り戻す頃です。

 先週のことですが、お初天神近くの店で新年会がありました。

 大学時代のスキー部の集まりです。

 遊女「お初」の悲哀を描いた近松門左衛門の代表作が「曽根崎心中」。

 お初天神のwebサイトには「恋人の聖地」とあります。

 この境内で醤油屋の徳兵衛とお初は木の幹に互いを縛り付け、心中しました。

 そのことから聖地としているのだと思いますが、亡くなった現場であることに変わりはありません。

 そう思うと、社がやや恐ろしくも見えてくるのです。

 境内を抜け、裏路地にあるその店は本鴨で有名な店だそう。

 合鴨でなく本鴨。

 美味しくない訳がありません。

 鳥が苦手な人が居ると聞き、チヌ、ホウボウ、ネギトロの造り盛り合わせもでてきました。

 子供も居たのですが、美味しいものは一瞬でなくなります。

 チヌ(黒鯛)は若い頃は良く釣りに行ったのですが、造りで食べたのは数えるほど。

 冬の魚は脂がのっていて最高に美味しいのです。

 子供達も久し振りに会うので、始めはモジモジと携帯ゲームをしていました。

 娘に、持参させていたトランプやUNOに誘ってみたらと伝えました。

 我が家の長男が中2で一番歳上なので「リードしてあげてな」と伝えていました。

 ちらと隣室をのぞくと、目隠ししての鬼ごっこでしょうか。完全に小5チームに遊ばれています。

 それが彼の良いところなのですが。

 宴がお開きとなり、先輩3人ともう一軒いきましょうかとなりました。

 そのうちの1人は他大学のスキー部の主将で、「じゃあコロナビールを」とオーダーされました。

 「じゃあ僕も」3人もそれに続いたのです。

 当時、コロナビールは全関西大学スキー連盟のスポンサーだったのか、学生に振る舞われていました。

 現在どうなっているのかは知らないのですが、大らかな時代でした。ライムを絞って飲むコロナビールは、私たちにとって青春の味なのです。

 その主将だった方に、副将だった方が「君、やっぱり持ってるわあ」と笑っていました。

 「持っている」

 最近よく使われる言葉です。

 運が強いとか、いざという時に勝負強いというような意味合いでしょうか。

 自分のことを「持ってるわ~」なんて言うのはちょっと遠慮願いたいところですが、「持っている人」は実際に居ます。

 人生の中でラッキーなことは時々起ります。

 しかし、それは自身の中にあったものが発露したに過ぎないと私は考えています。

 もしそうだとするなら、自分の能力を十分発揮しやすい人が「持っている人」となります。

 そのキーになるのは、サービス精神や他者を思いやる気持ちだと思うのです。

 そういう人を誰もが好きだし、一緒に居て楽しいので、どんどんポジティブな連鎖が起ります。実力を発揮しやすい環境ができるのです。
 
 あくまで私の仮説ですが、反対を証明するのはごく簡単。

 身勝手で、ネガティブな言動ばかりしている人が、「持っている」ことはないでしょう。

 後出しになりましたが、そう思うようになったのは、ダウンタウン松本人志の言葉を聞いてからです。

「仕事というのは、サービス精神を忘れたらおしまい」

 間違いなく「持っている」彼が言うのだから、間違いないでしょう。

 自分が「持っている」のか「持っていない」のか。

 決めるのは恐ろしいので、せめてサービス精神だけは持ちあわせたいと思うのです。

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雪の魅力と魔力‐1550‐

 今日の新聞に「仕事始めは7日以降」という企業が36.3%だったというアンケート結果がでていました。

 当社も今日が仕事始め。しかしトップに休みはありません。旅先でも基本仕事です。

 傍から見れば十分休んでいるのですが(笑)

 冬季休暇の後半は、4日(金)の朝に大阪を発ち、伊豆半島へ向かいました。

 新東名高速から、何とか富士の頂きが見れました。

 穏やかな天気で、茶畑も色鮮やか。

 気持ちのよいドライブ日和でした。

 昼食は沼津港でとることにしました。

 伊豆半島の付け根、西側にある港町です。

 初めて訪れましたが、やはり港町が好きなのだと思います。

 観光地化されている部分もありますが、風情を残している部分もあり。

 このあたりのバランスが良いなと感じたのです。

 干物が名産らしく、アジ、サバ、タチウオ、キンメダイ、イカ等が店先に並んでいました。

 それらを焼いて食べるのが私の希望ですが、そこは子供の意見が優先。

 魚のハンバーガー店になりました。

 私はサバのハンバーガーにしましたが、フィレオフィッシュの美味しい版という感じ。

 旅先の食事は、家族が満足してくれれば十分です。

 駿河湾は急深の地形から、深海魚が多く獲れます。港には「沼津港深海水族館」が併設されています。

 生きた化石シーラカンスは、私たちが小学生の頃よく特番になっていました。

 冷凍保存されている実物が観れるのです。

 その後、宿のある東岸の温泉町、伊東まで移動。

 妻が地魚が美味しいという寿司屋さんを予約していました。

 長らく寿司など連れていっていない子供達は、飛びつかんばかりの勢い。それを制して1枚だけ写真を撮りました。

 長男はマグロとイクラ、娘はアジと白身が好物です。

 この後は、かなりの勢いで食べ続けたのです。

 妻はキンメダイの煮つけと、カワハギの肝あえ、メカジキの漬けが美味しかったと。

 珍しいところでは、ガリンチョという深海魚の握りがなかなか美味しかったのです。

 一緒に夕食を食べることはあまりないので、せめてもの罪滅ぼしのつもりですが、4人であれだけ食べて3万円行かず。

 このあたりはインターネット社会の恩恵でしょう。満足度100%でした。

 実は行きに富士山に見とれていたら、1つインターチェンジを乗り過ごしてしまいました。

 長泉沼津ICの1つ先は御殿場IC。

 17.8kmありました。

 高速道路で乗り過ごした時は「特別回転」というシステムがあるのは知っていたので、駄目元で聞いてきました。

 一般レーンに行きインターホンで事情を説明。

 私はETCレーンで流出した後に、一般レーンで戻ったのですが、流出時に一般レーンで事情を説明するのがベストだったそうです。

 それでも、御殿場料金所の人が、長泉沼津ICで降りた料金となるよう、親切に処理してくれました。

 おそらく往復千円程度のことですが、何事も経験です。

 何より高速道路でのバックは違法の上、極めて危険。命にかかわります。

 せめて高速代だけでも帰ってくると知って貰えればと思うのです。

 年末年始に開田高原へ行った際、雪道で大きく車体をへこませている車がありました。

 乗っていた人は外にでており、大きな怪我は無かったようです。

 しかし雪道の恐ろしさを実感させられる場面です。

 富士は日本一美しい山です。

 更に、雪を頂いたこの時期の美しさは格別です。

 真っ白な雪は、その景色を一変させ、見るものを引き付けるものがあります。惑わせると言えば言い過ぎでしょうか。

 運転に長けたドライバー諸兄へは釈迦に説法ですが、命より大切なものはありません。

 急げば急げるのが、車の長所であり、最大の短所。

 雪道と雪景色には十分にご注意下さい。

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愚痴は土俵外へ‐1542‐

 いつもお世話になっている、トボト・スロープの忘年会に参加させて貰いました。

 ダム湖での釣りは一種独特です。

 放流し続ければ水位は下がり、雨が降れば一気に増水します。

 海のような港は作れないので、スロープに固定した浮き桟橋が港代わり。

 そのボートを上げ下ろしする拠点がトボト・スロープです。

 忘年会と言っても、奈良県下北山村までは車で片道2時間半。

 コテージを借り切っての会でした。

 私は初めてでしたが、常連の人ばかり30人程が参加。

 超が付く釣り好きだけが集まります。

 地元猪肉の焼肉は、わさび醤油で。

 ぼたん鍋に、カキの蒸し焼き。

 タコのから揚げは、お客さんが釣った本物の明石ダコ。

 最高に美味しかったのです。

 トボト・スロープの店長、Tさんは奥さんと一緒にフル稼働でした。

 忘年会というよりは、お客さんの慰安会のようで、申し訳なくもあり、有り難くもあり……

 釣りという遊びの性格上、夏なら朝5時にはオープンします。超の付く釣り好きは、日没まで釣りをします。

 それでも、普段からニコニコと笑顔を絶やしたところを見たことがありません。

 面白いことに気が付きました。

 好きな釣りの話が中心にあるので、ネガティブな会話はありません。

 お酒が入り、ちょっと声が大きくなる人はいても、不平不満や愚痴が充満してる空気とは正反対です。

 先日「盛和塾」の解散を発表したばかりの稲盛和夫さんは「不平不満や愚痴の対極にあるのが感謝」だと仰っていました。

 感謝の気持ちというのは、自分が他の存在に対してへりくだる気持ちがなければ沸いてこないとも言われます。

 建築家という職業も、釣りという遊びも、また奈良にある大自然も、私より上位にある存在です。

 私が生み出したものではないからです。 

 心の中はいつも「感謝」と「不平不満や愚痴」が押し合いへし合いしています。

 「不平不満や愚痴」を辞めるというより、「感謝」に押し出して貰う方が簡単なのかもしれません。

 これを「感謝の寄り切り」としたいと思います。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

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『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

最高のソース‐1534‐

 週末は我が家の女子チーム、妻と娘と出掛けました。

 男子チームの片割れ、長男は試験があるそうで大阪に居残りです。

 しかし、友人宅へ泊めて貰うことになり、多分一番幸せなはず。友人と居るのが最も楽しいのですから。

 妻も娘も、そこまでの外出好きではないので、一緒に出掛けて貰うには何らかの理由が要ります。

 秋の吉野路を走るだけで私は気分爽快。

 「この季節の快晴を逃して、いつ屋外へ出掛けるんだ」というのはこちらのロジックです。

 「温泉にはいって、自然の中で食事したら気持ちがいいんじゃない」とあくまでお願いベースなのです。

 宿はいつも私が泊まっているバンガロー。

 標高が高いので、ちょうど紅葉がさかりでした。

 快晴の下で見る紅葉ほど美しいものはそうありません。

 温泉に付随するレストランに多くを期待する人はあまり居ないと思います。

 しかし、下北山村にあるきなりの郷は結構いけるのです。

 メニューには、ジビエ、スモークの文字が並びます。

 アユスモーク盛り合わせ900円。

 右上は鹿、左下は猪のスモークですが、猪のスモークは、娘も美味しいと言って食べていました。

 アマゴスモークのトマトソースパスタは1300円。

 下北山村産のアマゴのスモークがのっています。

 鹿のスモークと季節野菜のピッツァは900円。

 野性味あふれる食材とスモークの香りがとても合っていました。

 娘はいつものから揚げ定食850円ですが、2人とも喜んでいました。

 少しは普段の罪滅ぼしになったでしょうか。

 翌日、少し湖に出ましたがほんの申し訳程度。

 目的は野外での昼食です。

 メニューはカップラーメン、サラダ、出来あいのトンカツですが、外で食べれば格別なはず。

 ちなみに、このお湯を沸かすバーナーはジェットボイルといいます。0.5Lなら2分でお湯が沸く優れものなのです。

 静かで景色のよい最上流までやってきました。

 こんな時ならインスタントラーメンも許されるでしょう。

 娘はチキンラーメンしか食べられないので、「安藤百福さんに感謝やね」と言いながら、喜んで食べてくれました。

 私の世代ならグルメと言えばコミック「美味しんぼ」を思い出す人が結構いるのではと思います。

 その中で、美味しいご飯を炊く方法の回がありました。

 それには美味しいお米、美味しい水、また適度な漬け置き、そして炊き方が大事でしょう。

 紹介されていた方法は、お盆にお米を広げ、割れているものや、欠けているものを、ピンセットでより分けるというものでした。

 粒の大きさにむらがあれば味が変わってしまうからです。

 あくまでコミックの中の話しですが、初老の夫妻がその作業をしていた場面が記憶に残っています。

 仕事であれ、家事であれ、そこまで時間を掛けられる人はなかなかいないと思います。

 しかし、美味しいものをつくるということは、こういうことだと思いますし、そうあって欲しいとも思います。

 英語のことわざで、このようなものがありました。

 Hunger is the best sauce. (空腹こそが最高のソース)

 しかし勿論最高のソースは愛情です。

 チキンラーメンに込めた私の愛情は、娘へ届いたのでしょうか。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
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日本最古の「道」‐1530‐

 日曜日は、気温が20℃前後で快晴。いわゆる絶好の行楽日和でした。

 「色んなところに行き過ぎて飽きた」と、娘は近頃あまり外出したがりません。

 「遊園地、かつ丼、本を買ってあげる」で誘えば来てくれるのですが、いつもそれでは芸がない。

 この日はにゅう麺+参拝で誘ってみたのですが不発でした。

 よって、最高の行楽日和にひとりで大神神社(おおみわじんじゃ)へ。

 奈良の桜井にある大鳥居は知っていましたが、おそらく初めての参拝です。

 「古事記」「日本書紀」にも記され、日本最古の神社とも言われます。

 大物主大神(おおものぬしのおおかみ)が、三輪山に鎮まることを望まれたため、左に見える三輪山自体がご神体となっているのです。

 その読み名の通り、三輪素麺で知られる三輪にあります。

 素麺発祥の地とも言われるだけあり、二の鳥居のすぐ横に店がありました。

 鳥居をくぐり参道を進みます。

 神殿はないので、こちらが拝殿。

 檜皮葺きの屋根の下に、光る菊の御紋。

 陰と陽、自然と建築の見事なコントラストを見せてくれます。

 神社も最古なら、最古の道と言われるのが「山の辺の道」。

 三輪から奈良へ至るものでしたが、現在は天理あたりまでが遊歩道として整理されているようです。

 途中に多くの神社や古墳があり、飽きることがありません。

 10年以上前、あるクライアントが「春先にこの道を歩くのが一番好きなんです」と言っていました。

 大阪や京都にない、古都・奈良らしい風情を感じます。

 古の人々の息遣いが聞こえてくるような気さえしてくるのです。

 オレンジのコスモスが道に張り出していました。

 花は自らの花粉を運んで貰うため、これほどまでに美しく咲き誇るのです。

 今度は家族で天理まで走破したいのですが、娘は歩くのを一番嫌がり……

 何かプラスアルファの魅力を探さなければなりません。

 三輪素麺の老舗、「池利」が直営する千寿亭がすぐそばにあります。

 ここのにゅう麺で誘ってみたのです。

 社長の息子2人がスキーの古い仲間で、ずっと前に一度内装だったかの相談に乗ったことがあります。

 おそらくそれ以来なので、久し振りに食べてみたかったのですが、またの楽しみです。

 大阪へ戻るために桜井から169号線を北に走ります。

 何とものどかな夕景ですが、この山裾に日本最古の道は生まれました。

 20世紀初頭、仙台に留学してきた魯迅は、中国に戻り「阿Q正伝」などを発表します。

 短編小説「故郷」にはこのような言葉があります。

 もともと地上に道はない。歩く人が多くなれば、それが道となるのだ。

 道は先人が作ってくれたものです。

 その道を有り難く利用させて貰うのですが、実業の世界では、優秀な人がその道を最も上手く使います。

 舗装された道を、高性能の車で走るイメージですが、こういった人達がエリートと呼ばれる人々です。

 自分がエリートでないなら、道なき道なのか、獣道なのか、人が通りたがらない道を行くしかありません。

 舗装道路を行くのでは、高性能の車には敵わないからです。

 格好をつけるつもりはありませんが、自分がエリートであるかないかは、分かっているつもりです。

 一休和尚の言葉ではありませんが、踏み出せばその一足が道となります。勇気をもって踏み出すしかないのです。

 帰路の際、屋根が印象的な天理市役所を通りすぎました。

 この近くに、昔「彩華ラーメン」の屋台があったよなあ、と思いながら走っていると、西名阪の天理IC近くにその屋台が見えました。

 懐かしいなあと思いながら、渋滞の車窓から見ていたのです。

 出掛けるということは、道を行くことです。そうすれば色んなことが起ることを、何とか娘に伝えたいのですが。

『道』一休和尚

この道を行けばどうなるものか

危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし

踏み出せばその一歩が道となる

迷わずゆけよ、ゆけばわかる

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心のサスペンションが違う‐1520‐

 この夏、2人目のオープンデスク生も奮闘中。

 今日も出社で、明日のプレゼンテーションへ向けて最後の追い込みなのです。

 道端には彼岸花。

 見上げればうろこ雲。

 彼岸の中日を過ぎ、まさしく秋真っただ中。本当に過ごしやすい気候になりました。

 酷暑の夏が思い出せない程で、人とは本当に忘れやすい生き物です。

 先週末、東梅田のキリンケラーヤマトで食事会がありました。

 キリンの名を冠しただけに、ビールにこだわったお店とのこと。

 学生時代から何度も前を通っていますが、入るのは初めてです。

 普段はスーパードライしか飲まないので、たまには苦味の効いたビールもよいもの。

 カニサラダが名物だそうで、確かにツマミになるくらいしっかりしたお味でした。

 こちら、伊勢丹で最も売れるタオル「カルメンタオル」をつくっている会社、I.S.T.の社長です。

 実はその誕生日会でした。本来、社長紹介用に撮った写真ではないのであしからず。

「セブンドリーマーズ」の阪根のお姉さんなのです。

 セブンドリーマーズは、全自動衣類折りたたみ機、ランドロイドで世間の注目を集めます。

 ランドロイドに私は関わっていませんが、ゴルフシャフト部門の店舗は、芝公園梅田と2店舗をデザインさせて貰いました。

 そのお姉さんの会社がI.S.T.ですが、これがまた凄い。

 姉弟のお父様が、1983年に創業

 フッソ加工の技術、ガラスを繊維として織る技術等に優れ、燃えない生地は、確か新幹線のカーテン、ロケットの内部にも使われていたはずです。

 1983年といえば私は中学1年生です。中学2年だったか、友人だった阪根の家に遊びに行きました。

 私の実家と比べると上品な住宅ではありましたが、決して豪邸ではありませんでした。

 セブンドリーマーズの母体となったスーパーレンジン工業も、元はグループ会社だったことを考えると、一代でこれだけの企業を育て上げた手腕は、並大抵ではありません。
 
 現在は会長となったお父様は、技術者からのスタートです。

 このあたりは、私が尊敬する京セラ名誉会長の稲盛和夫さんと共通するところも感じます。

 お会いしたことは3、4度だと思いますが、一度、スキーへ連れていってもらいました。背が高く、常にニコニコとしている印象しかありません。

 私は友人知人の間では、多少気が短いことになっています。

 学生時代は喧嘩もしましたし、時々熱くなって討論するからだと思います。

 しかし、私は基本的には楽しいのが好きだし、平和主義者です。今までの人生で、自ら人を挑発したことはありません。

 あくまでも私の言い分ですが、なにかしら吹っ掛けられたことに対してなのです。

 討論や議論が何を指すのかは難しいところです。

 自分の主義主張が、他人と違っていることは全く問題ありません。ただ、否定されるとやはり嬉しくはありません。いつも心の中にあるコンパスと相談し、全ての決断を下してきたつもりですから。

 しかし、例えば阪根のお父様なら、笑って済ませるような気がします。

 サスペンションの能力が違うのだろうと想像するのです。

 車なら、能力の高いものを買えばよいのですが、自分を乗り換える訳にはいきません。

 鍛えるには、悪路を好んで走るしかないような気がします。ということは、まだまだ苦労が足りないだけか……

 成長、進歩と言うけれど、勿論そんな簡単なはずはありません。しかし、する人はするのです。

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