カテゴリー別アーカイブ: 05 芸術・エンターテイメント

ブランドの盛衰とリアル無印‐1609‐

 今日から8月です。

 全国的にも暑い日が続きます。

 入道雲を見ると、やはり海へ行きたくなるのです。

 旧暦で言えば、落ち葉が舞い落ちるから葉月。

 旧暦と新暦ではズレがあるので、新暦なら葉が青々として葉月でしょうか。

 心斎橋筋商店街は、大阪で最も人の密度が高い場所のひとつです。

 娘の服を探すのに、心斎橋から難波まで歩きました。

 心斎橋側の入口横にはユニクロの旗艦店があります。

 2010年の完成で、設計は藤本壮介。同年代の建築家で、やはり刺激になります。

 ファーストリテイリング社の柳井さんへプレゼンテーションした際、即決だったとありました。

 新聞に流通業界の売り上げランキングが載っていましたが、イオン、セブンアンドアイに次いでユニクロ要するファーストリテイリング社は3位。

 三越伊勢丹を抑えてで、このブランドがどれだけ日本に浸透しているかが分かります。

 ここは小売の甲子園とも言える場所なので、勢いのあるブランドを感じることもできます。

 学生時代は沢山あったDCブランド等は、撤退しているところもありました。

 ドンキホーテの観覧車もすでに道頓堀名物。

 50年以上この場所を死守しているグリコにも、反対の凄みを感じるのです。

 この鞄屋さんも全く変わらずでした。

 高島屋前まで1.5kmくらいでしょうか。

 高島屋前で90度東に向きを変え、なんば南海通りに入ります。

 少し進めばなんばグランド花月。

 新喜劇座長の酒井藍とすっちーが居ました。

 いずれも着ぐるみですが。

 角の「たよし」も40年以上前からあると思います。

 時期が時期だけに、あちこちでカメラが回っていました。

 笑福亭仁鶴、中田カウス・ボタンから、大木こだま・ひびき、そして矢野・兵頭、テンダラーまで。
 
 吉本新喜劇ともに、揺れに揺れる、吉本ブランドを長年支え続けてきた強者たちの金看板が並びます。

 ブランドの語源は、自分の家畜を見間違わないよう押した焼き印、「Burned」からきていると言われます。

 そこから派生して、銘柄を表す「brand」となりました。元の意味にブランド=高品質は含まれていません。

 しかし、「ブランド=過去への信頼」と言う事はできそうです。

 当社にも、軽い感じで「ブランディングしますよ」のような電話が掛かってきます。

 私の知らないこともあるでしょうが、食べ物ならいくらブランディングしても、美味しくなければ見放されてしまいます。

 面白くない芸人など論外。戦略の前に質があるのは間違いないでしょう。

 若いということは、反発することに等しく、世間という実態の分からない巨人と戦ってきたという感はあります。

 面白いことに、建築という極めて高価なものだからこそ、実績の無い私にもチャンスがあったような気がします。

 比率で言えば少数派でしょうが、これは実感としてあるのです。

 それを20年以上続けてきた今、自社がブランドを目指しているのか、あくまで少数派でよいと思っているのかは微妙です。

 建築には「定礎」という物があります。大きなビルなどの基礎部分に「○○年○月竣工 設計○○ 施工○○」などの記載がある石板がそれです。

 それらが美しさを損なうなら、不要だと私は考えてきました。

 となれば、やはりブランドは目指していないのでしょう。

 ただ、あの建築の設計者は誰なんだとなったとき、見つけて貰えるくらいの発信力は必要です。

 言うなれば無印良品のタグを外した、本物の無印良品を目指すことになるのです。

 そのハードルが高いことは承知していますが、そんな気持ちが心の底のほうにあるから、モチベーションが落ちることがないのだと思います。

 暑い夏。更に情熱を込めて。

 暑苦しいのは承知の上なので、ご容赦下さいませ。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』7月21日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
■■■『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載

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【News】
『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
■『homify』5月7日「碧の家」掲載
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

自然はなぜ美しいのか‐1607‐

 ようやく梅雨があけました。

 色は光の産物ですが、光と影のコントラストがその原型です。

 夏の花は貴重です。

 庭木の代表格はサルスベリでしょう。

 青空に濃桃の花が極めて美しいのです。

 南面の日差し対策に、蔓系の植物を植えているところも増えました。

 近年、暑さは増す一方なので、対策があるに越したことはありません。

 22日、月曜日のうえだクリニックです。

 梅雨明け当日の外観です。

 全く違う景色に変えてくれるのが夏なのです。

 昨夏訪れた、京都・岡崎にあるロームシアター京都(京都会館)。

 設計者の前川國男は、弟子に「自然がなぜ美しいか分かるかね」と尋ねました。

 答えられずにいると「それは、自らに責任をもっているからだよ」と説いたそうです。

 どれだけ風が吹こうと、雨が降ろうと、文句をいう草木はありません。

 反対の言い方をすれば、自らに責任を持たない姿が美しくない事になります。

 ここのところ、吉本興行の話題が紙面を賑わしています。

 美しい、美しくないで判断するなら、前川の物差しを当てるのが一番簡単です。

 人は嘘をつくことが、物理的には可能です。しかし、嘘は誰もが見抜くことができるという事実もあります。

 それが法的に証明できるかということを抜きにすればですが。

 どちらが悪い、悪くないの判断を私が出来る訳ではありません。

 しかし、世の中の風を敏感に感じとることが生命線であるタレントと、一般企業の経営者を同じ土俵で勝負させるのは、ちょっと酷かもしれません。

 会社に嘘をついたところで、タレントは大きく読み違いをしました。しかし、第一線で活躍しているということは、世間に嘘が通用しないということは勿論知っているはずです。

 概ね、人は美しいものが好きだということは、まぎれもない事実だと思うのです。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』7月21日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
■■■『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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同志は近所のおばちゃんだった‐1603‐

 私の住む平野は、大阪では堺の次に大きな環濠都市だったと言われています。

 平野郷の夏祭りの目玉はだんじり。

 各町会のだんじりが一斉に集まる九町合同曳行はなかなかの迫力です。

 先週はその試験引きをしていました。

 いよいよ夏本番が近付いてきました。

 梅雨時でエアコンの匂いが少し気になったので、クリーニングを頼みました。

 いつも頼んでいるハートクリーングの予約がとれずで、初めてハウスクリーニングサービスという会社に頼んでみました。

 テレビ出演多数、お掃除講習の講師としても活躍とありましたが、とても丁寧な人で本人が来てくれました。

 ひとりでされているそうで、大手に勤めてから独立。この道30年とのことです。

 「そんなに汚れていませんでしたね」と、テキパキと1時間程で仕事は終わりました。

 会社の中、家の中に入って貰う仕事は、仕事の精度、金額も大切ですが、やはり人柄が重要です。

 とても謙虚な人で、自宅もお願いすることにしました。誠に勝手ながら、お勧めしておきます。

 火曜日だったか、家に帰ると娘が「凄いことがおこってん!」と飛びだしてきました。

 レンタルDVDショップのくじ引きかなにかで、A賞だか、B賞だかを長男が引き当てたと。

 スパイダーマンのフィギアでした。

 この日も、スパイダーマンの新作を観に行く予習でDVDを借りていたくらいなので、2人でかなり盛り上がっていました。

 ちなみに娘はC賞だか、D賞だかでマーベル映画のポスター。

 それも喜んでいましたが。

 ヒーロー物の映画が面白くなければ商売あがったりですが、それでもマーベルの映画群は凄いものがあります。

 単体でもヒット、皆が集まればさらに大ヒット。

 これら多くの原作を手掛け、また製作の指揮をとったのがスタン・リーです。

 マーベル隆盛の礎を築いたのが彼ですが、映画の中にチョイ役で登場します。

 全て子供に教えて貰ったのですが、昨年亡くなったので、残念ながらもう観ることは出来ません。

 近頃のアイドルグループがそうであるように(昔もありましたが)、やはりチーム、仲間の力、魅力が噛みあうと掛け算となる良い例だと思います。

 会社は地下鉄の駅から3分くらいで、前に銭湯、コインランドリー等もあり、正直、タバコのポイ捨てがひどいのです。

 朝一番に来た人が、できるだけ広い範囲を拾いますが、周辺20m内に10本近く落ちていることもあります。

 清潔は気持ち良いし、良いことをしているんだと言い聞かせても、毎日同じ場所に、同じ銘柄の吸い殻があると「何ともなあ」と思うこともあります。

 6時頃会社に来た時、近所のおばちゃんが吸い殻拾いをしているのを見かけました。

 吸い殻が多く残っているのはマンション前が多く、「あそこは誰が拾ってるんだろう」と思っていたのです。

 そういったマンションに限って、管理はいい加減で、滅多に清掃員など来ないもの。その謎がようやく解けました。

 その姿を見てシンパシーを感じましたし、それだけで、ゴミ拾いの時の気分が全く違ったものになります。

 「ひとりではない」

 この意味がどれだけ大きいかを実感したのですが、同士は近所のおばちゃんでした。

 うっかりしていて、七夕が過ぎていることに気が付きました。

 受験を控える娘は、生垣の笹に短冊を。内容は書きませんが。

 2人でふざけていることもありますが、兄妹とも少し「やる気スイッチ」が入った感じがします。

 できれば、良い環境で成長して行ってくれたなら……

 そして、良い仲間が多く出来れば……

 ここは少し自戒の念も込めてですが。

 仲間、チーム、同志がいれば、粘り強さ、喜び、そして成功の度合いも、全く違ったものになってくると思うのです。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』4月7日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
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『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

その小説、傑作につき‐1599‐

 昨日、関西もようやく梅雨入りしました。

 ここまで遅れたことによって、私の現場は随分助かりましたが、そんな事だけを言っている訳にはいきません。

 日本が日本であるための恵みの雨。

 アジサイも待ちくたびれていたでしょうから。

 朝一番に「うえだクリニック」の現場から戻ってくると、阪神高速は通行止めの表示がでていました。

 アナウンスされていたG20の影響ですが、丁度会社のある平野からの通行止めでした。これらも現場に響かなければ良いのですが。

 池井戸潤の小説を初めて読んだのは2年前でした。

 この頃は経済小説の名手、高杉良の作品ばかり読んでいました。「ザ・ゼネコン」という小説を購入すると、amazonでお勧めにでてきたのです。

 「鉄の骨」という同じくゼネコンの話でしたが、なかなか面白かったので、長男が持っていた「アキラとあきら」も読みました。

 こちらはドラマ化されてから文庫化されたそうですが、ジェフリー・アーチャーの「ケインとアベル」よろしく、恵まれた御曹司と、ハングリー精神で上り詰めて行く2人の人生が交錯する様を描いています。

 そして、「下町ロケット」を読み終えました。

 十年に一度の傑作小説だと思います。

 ドラマ化もされているので、周知の作品なのだと思いますが、2011年直木賞受賞作品は伊達ではありません。

 楽しみを奪いたくないので、最小のあらすじだけ書いてみます。

 主人公は佃製作所という小さな精密機械工場の二代目社長です。

 佃航平は大学をでたあと宇宙科学開発機構の研究員となりますが、革新的なロケットエンジンの開発者でした。

 そのエンジンのトラブルで、ロケットの打ち上げは失敗。責任を取って佃製作所に戻ります。

 父を継ぎ経営者となるのですが、その技術を持った零細企業の屈辱と、忍耐と、努力と逆転の痛快物語です。

 ライバル関係にある上場企業から戦略的に訴えられ、耐力差からの兵糧攻めにあいます。

 国産ロケットを開発中の大企業、帝国重工業の社内のパワーゲームに翻弄され、ありとあらゆる屈辱を味わうのですが、このあたりの描き方が抜群に腹立たしい。

 それが、最後に溜飲を下げさせてくれる度合いを最大値にしてくれるのですが。

 上質なエンターテイメント映画を見た後のような読後感で、これだけページの先を急いだのはいつ以来だったかと思っていました。

 「子供の頃、アポロ計画に憧れて」という、ありふれたスタートからここまで描き切るのですから、その筆力は凄いの一言に尽きます。

 前回、日曜日にミナミへ行ったと書きました。

 高島屋の北西、御堂筋に面して建っていた歌舞伎座が、酷いことになっていました。

 元の歌舞伎座は、大阪が誇る建築家、故・村野藤吾の代表作です。

 その上に、こんなホテルを乗っけるとは!


 
 現代の法規制が厳しいのは分かりますが、村野なら絶対そこは貼りものにしません。

 もう呆れるレベルなのですが、何の発言力もない自分に腹が立つのです。

 宮本輝の代表作「道頓堀川」に、川下から愁いを秘めてミナミの街を眺めるシーンがあったと思います。

 それを読んでから、この辺りからミナミを見るのが好きになったのですが、新戎橋南詰には出世地蔵尊があります。

 頭を垂れて、成長、成功をお願いするのです。

 仕事を始めてからは、自分なりに精一杯生きてきたつもりですが、勿論のこと下に見られること、屈辱を受けることもあります。

 安藤忠雄とて、屈辱を受けることはあるでしょうが、もし私が、せめて関西で一番なら、例えば歌舞伎座上のホテルに関しても、少しは発言できたかもしれません。

 全ての結果は自分の責任で、誰のせいでもないのです。

 ただ文字の配列だけで、これだけ人に元気を与えたり、涙を流させたりできるのですから、作家はいつまでたってもの私の憧れの仕事です。

 やる気を出すのに、遅すぎるということはないはずです。もっと言えば、今が最速です。

 液体酸素と、液体水素は十分注入して貰いました。下半期のロケットスタートを確実に決めなければなりません。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』4月7日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
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絵も心も大きな、ミナミの住人‐1598‐

 観測史上最も遅くなるという関西の梅雨入り。

 今朝も非常に良い天気でした。

 昨日は打合せ終わりで、ミナミへ出ていました。

 高島屋大阪店の7階、台湾点心の鼎泰豐(ディンタイフォン)に行っていました。

 先日、長男がクラブで頑張ったので「何か食べに行こうか?」と聞くと即答。

 言わずと知れた小籠包の有名店で人気店。

 子供達が先に並んでくれていたので、6時半から食事にありつけました。

 勿論のことですが、間違いのないお味。

 その他の料理も総合点は高く、子供達もどんどん平らげていきます。

 腸詰は少しクセがあるので、まだ無理かなと思っていましたが、長男は喜んで食べていました。

 体も舌も、どんどん大人に近づいていくのです。

 子供達に並んで貰っている間、久し振りにアメリカ村あたりを歩いてきました。

 三角公園はやはり若者の街。

 ごった返しています。

 ビッグステップの前を東に通り過ぎると、黒田征太郎の『peace on earth』が見えてきます。

 FM802のロゴもデザインしたイラストレーターですが、道頓堀の出身だと知りました。

 この作品の下部には落書きがあります。

 それが問題になった時、ビルオーナーだったかが「黒田先生の作品に失礼だ」というコメントを出しました。

 それを受けて「私の絵は、落書きしたくらいでは何も変わりませんよ」と答えたのです。
 
 この話がとても好きなのです。

 現在80歳だそうですが、ビッグステップの地下2階に、ギャラリー兼アトリエを構えたと知りました。

 ビッグステップの名の通り、大きな階段を2層下ります。

 「描場」は階段下の空間にありました。

 土日のみのオープンですが、スタッフの方が親切に案内してくれます。

 写真撮影もOKとのことで、キラキラとした素敵な空間でした。

 アクリルに閉じ込められた作品です。

 元作業台に直接描かれたアトムの絵。

 手塚プロと協力して、様々なアトムを描いているとのことでした。彼も手塚治虫になりたかったひとりだったそうです。

 スタッフの方が、色々と話してくれたのです。

 大阪に居る時は実際にここで制作をするそうです。床にはその際の絵の具でしょうか。

 直接壁に描いた作品もあります。

 現代美術に解説は不要です。

 なんだか分からないけど楽しい。美しい。

 それで十分だと思います。

 「描場」は写真撮影OKです。

 日本のギャラリーではなかなか無いので驚きましたが、スタッフの方も「大きな人です」と言っておられたのです。

 誰でも、人間を大きく見せたいものです。

 だからと言って何でも許容すれば良い訳でもありません。

 謙遜しているだけでは成長もありませんし、そういう意味では値決めがプロとしてのプライド、主張でしょうか。

 アクリルの作品のお値段も聞いたのですが、絶対無理でも、その場で買える値段でもありませんでした。

 あくまで私の財布に照らし合わせてですが。
 
 作家・沢木耕太郎とは旧知の仲で、そのエッセイの中に登場します。

 2人で出演していたラジオの公開番組でのこと。

 観覧者からの質問コーナーで、ある若者が「あなた位のイラストなら、僕でも少し練習すればすぐ描けますよ」というような発言をします。

 黒田征太郎は「じゃあ、今、ここで描いてみろ」と言い放ったという話です。
 
 壁一面のイラストも、確かに素人っぽく見えますが、私はこの話がとても好きです。

 この話も本人から聞いたとのこと。

 本を通してのまた聞きから、ひとりを介してのまた聞きに進歩しました。ご本人に聞くより、沢山のことが聞けたかもしれません。

 「いつか」と言っている人に、「今」はやってきません。
 
 いつだってトップランナーは、私に活力を与えてくれます。

 そして、自分もそんな存在になれるよう、日々を精一杯生きるしかないと、夜のミナミに誓うのです。

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養老の滝‐1592‐

 昨日は、朝一番の近鉄特急に乗って、養老へ。

 桑名まで2時間程。ここで養老鉄道に乗り換えます。

 ローカル線のひとり旅は、何より贅沢な時間。

 のんびりと本でも読みながら……

 と思っていると、縦揺れがかなり凄いのです。

 検札に来た車掌に聞くと「いやあ、赤字路線なので済みませんねえ」と。

 線路の下に敷く砂利は、定期的に突き固めればしっかりするが、その予算がないとのこと。

 また線路幅が狭いのもその理由だそうです。

 もとは近鉄電車の一部だったのが、10年前くらいに切り離されたとも言っていました。何とも微妙な感じもするのですが。

 それでも、のんびりした風景を眺めながら45分程で養老駅に到着しました。

 駅のホームにも瓢箪。

 店先にも瓢箪でしたが、その理由は後で触れてみます。

 一番の目的は、養老天命反転地

 一説によると日本一危険とも言われるこのがこの公園です。

 荒川修作+マドリン・ギンズの作品ですが、プリツカー賞を受賞した磯崎新との共作、奈義美術館は紹介しました。

 案内にはこうあります。

 荒川修作+マドリン・ギンズは現在の世界の絶望的な状況を希望有る未来へ転換させるようとしています。
  
 そのためには「死」を前提とした消極的な生き方を改め、古い常識を覆すことが必要だと言っています。この死へいたる「宿命(天命)」を反転することを使命として荒川+ギンズは活動を続けてきたのです。

 現在が絶望的で、死を前提とした生き方が消極的かは置いておいたとして、「身体感覚の変革により意識の変革が可能だと考えた」という論理には納得できます。

 水平垂直を極力排除し、人のもつ平衡感覚や遠近感に揺さぶりを掛けるという目的は、完全に達成されていました。

 団体で来ていた一行のリーダーが「皆が歩けるルートを探さないと……」と困っていました。

 しかしよくこの大胆な試みが実現したなと思います。

 子連れの若い夫妻は、子供を制するのに懸命でした。

 それはよく分かります。大人の私が、正直、身の危険を感じるくらいの斜面でしたから。

 すりばち状の園の底にあるのは「宿命の家」。

 床のガラス部をのぞくとイスがありました。

 そしてこれは「もののあわれ変容器」。

 正直、何が何だかさっぱり分かりませんが、平衡感覚が乱れるのは事実だし、転んでしまう人が続出という記事も読んだこともあります。

 なかなか機会がなかったので、訪れておいて良かったと思います。

 できれば晴天で写真を撮ってみたかったという悔いはありますが。

 こちらは天命反転地の手前にある「極限で似るものの家」。

 立体迷路になっています。

 エントランスに最も近い位置にあるのが「養老天命反転地記念館」。

 一番初めに入った時は、面白いなあと思いましたが、それが序の口だったと後で分かったのです。

 ここの面白さを、写真と文章で伝えるのはかなり難しいので、気になる人は是非訪れてみて下さい。

 小学校くらいのお子さんが居る家庭には、かなりお勧めします。

 「養老の滝」と聞けば、私の世代なら「養老乃瀧」を思い出すと思います。

 私が18歳の頃、初めて行った居酒屋は「養老乃瀧」十三店だったと思います。

 もしかすると京都の「百番」だったかもしれませんが、あまり自慢できた話ではないので、このくらいでスルーさせて下さい。

 なぜ「養老の滝」からその屋号を取ってきたのか、行ってから知りました。

 源丞内(げんじょうない)という貧しい若者が山で薪を拾い、それを売って目の悪い老父に米や酒を買っていました。

 ある時苔むした岩から滑り落ち、気が付くと酒の香りが。泉から酒が湧いているようです。

 これを瓢箪に入れて持ち帰り、父に飲ませると目が見えるようになりました。

 717年、この話が時の天皇の耳に入り、天が親孝行な若者を助けたのだろうと褒めたたえたというのが、養老の滝、孝子伝説です。

 現在も名水百選に選ばれている菊水泉。養老神社脇にあります。

 大変美味しかったのですが、少し持って帰り、視力が落ち気味の娘に飲ませれば良かったと思いましたが後の祭りでした。

 源丞内が瓢箪に入れて持ち帰ったことから、この地のシンボルとなったようです。

 大量に消費されるペットボトル問題の解決法がここにありました。

 まさか、今の時代に簡単に瓢箪に戻れるとは思いませんが、方法としては「無し」ではないかもしれません。

 「瓢箪から駒」のことわざ通り、何かコミカルで可愛げです。

 人ごととしてでなく、ちょっと奮発して瓢箪を買い、菊水泉を詰めて持って帰るくらいのユーモアと余裕を持たねばと思ったのです。

 帰りに寄った桑名編はまた次回に。

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入れ物をお借りして、自由奔放に動き回る‐1590‐

 週末の日本列島はよく晴れました。

 土曜日は、北海道から沖縄までが全て晴れマークでまさに日本晴れ。

 春も終盤に入り、サツキが満開でした。

 しかし北海道では39.5度を記録したともあり、本当に酷暑の時代に入ったと実感するのです。

 少し前に、子供達が2人でQUEENの伝記映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観に行ってきました。

 娘も感激したらしく、「iPodにQUEENの曲を入れて」と。

 いまだにiTunesを使いこなせておらず、全てのCDをデータ化できていませんが、親子で名曲を共有できるのは嬉しいことです。

 音楽で言えば『桑田佳祐 大衆音楽史 ひとり紅白歌合戦』という番組がとても面白かったのです。

 サザンオールスターズのデビューは1978年「勝手にシンドバッド」。

 国民的バンドと言ってよいと思いますが、勿論のこと私の人生でも多くの場面でその曲が流れていました。

その思い入れは、一度ここでも書きました。

 この「ひとり紅白」というイベントが一旦終わるとのことでしたが、その存在を知りませんでした。

 そのタイトルと通り全てが名曲です。

 あの歌い方が気にならないのかなと思いましたが、全く気にならないのが名曲のようです。

 「歌っていて、涙をこらえるのに必死になる」曲として松任谷由美の「春よ、来い」を上げていました。

 平成5年、1994年の10月発売で、私にとっては社会人1年目の秋です。

 その時の駄目さ加減は、今回割愛しますが、切ないメロディが24歳の私に染み入ってきたのを良く覚えています。

 名曲ってのはね、

 聴いてよしだけど、歌ってもっていかれるっていうか。

 歌という入れ物をお借りして、入れ物の中を自分の心が自由奔放に動き回れるっていうかね。

 大きな大事な器を与えてもらうような感じでね。

 類まれなる才能の持ち主なのでしょうが、やはり頂点を極める人は例外なく謙虚です。

 自分より職業を上位概念として位置付けている気もするのです。

 スティーブ・ジョブズも以下のように語っていました。

 クリエイティブな人というのは、先人たちが残してくれたものに感謝したいと思っているはずだ。

 僕が使っている言葉も数学も僕が発明したわけではない。同じ人類の先人たちが作ってくれたものなんだ。

 言葉をメロディに乗せるだけで、違う自分になれる。または、感情を開放できる。

 音楽の価値とはそういったものなのでしょうか。

 誰でもひとりで車に乗っているとき、思いっきり熱唱したことがあるはずです。

 自由奔放に動き回り、人生を楽しむにはどうやら「入れ物」が必要なようです。

 時代の風雲児なら「入れ物から創る!」という勇ましい言葉が聞こえてきそうですが、桑田佳祐の、ジョブズの言葉に耳を傾ける必要があるような気がするのです。

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『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
■『homify』5月7日「碧の家」掲載
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

カリオストロの城にみる作家性と究極の恋愛観‐1580‐

 現在、一緒に仕事をしている監督が、「お客さんと一緒に、再放送を観ましたよ」と。

 4月7日(日)に、BS朝日で『大改造!!劇的ビフォーアフター』の再放送があったようです。

「住之江の元長屋」は番組では「天井から雨が降る家」

 webサイトへのアクセスが、500くらいあったので、沢山きてくれているなと思っていたのですが、理由が分かりました。

 移動の途中、玄関への立派な藤棚のあるお家をみつけました。

 藤はこの時期から梅雨にかけてですが、淡い紫と淡い香りが大人向けの花と言えそうです。

 前回、パリの思い出を少し書きましたが、『アルセーヌ・ルパン』を書いた、モーリス・ルブランもフランスが生んだ偉大な作家です。

 その孫(という設定)の『ルパン三世』を描いた、モンキーパンチさんが4月11日に亡くなりました。

 金曜日には追悼番組として『ルパンVS複製人間』がテレビ放映されました。

 昨日もプレゼンテーションだったのですが、昨年末からこの春にかけて、我ながらよく働いたと思います。

 そんな日曜日の夜は少し特別感が欲しいもの。

 で、久し振りに家族全員で『カリオストロの城』を観ようと声を掛けていました。

 カジノで盗んだ紙幣が偽札でした。

 そこから怒涛のような展開が始まります。

 カリオストロ公国の姫、クラリスと初めて出会うシーンは、あの滅茶苦茶なカーチェイスから。

 アニメの歴史に残る名シーンです。

 カリオストロ公国で偽札を作っていると知るルパンは、お姫様を救い出すため、城へ向かいます。

 クラリスが幽閉される尖塔へ向かう際の、尖塔3段跳びも、コミカルでリズミカルな名シーン。

 そして、泥棒さんは若きお姫様を救い出します。

 そして結末です。

 わる~い伯爵の最後は、長針と短針に挟みつぶされるという、残酷なものでした。

 すっかり忘れていましたが、思わず目を背けてしまいました。

 銭形平次の子孫(という設定)の名脇役は銭型警部。

 何も盗らなかったと言ったクラリスとのエンディングの会話です。

 「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました。」

 「あなたの心です」

 もう全てが名シーンといってもよいかもしれません。

 日曜日の夜「守谷家映画劇場」は、ドラえもん、名探偵コナン、ルパン三世の映画と引き継がれてきました。

 豊かな時間を提供してもらい、ただただ感謝しかありません。心からご冥福をお祈りするのです。

 ずっと前に付き合っていた女性が「理想のタイプをはルパン三世」と言っていました。

 ユーモアのセンスがあり、腕がたつ。そしてもてる。

 私にとってもやはり理想です。

 初めて長編映画を監督する宮崎駿の情熱と、モンキーパンチが描いた魅力的なキャラクターが、がっちりとかみあい、最高傑作を生み出すことなりました。

 宮崎は究極の恋愛観を、絶対に交わらない子供に見ているからだと私は思っています。

 類まれなる作家性と、究極の恋愛観が織り込まれた名作。それが「カリオストロの城」だと思うのです。

 その証拠に、普段は大人の香り漂わせる峰不二子も、この回のお色気は抑え気味。

 控えめな藤のような名脇役に徹しているのです。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』4月7日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
■■■『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載

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私はルパン‐1572‐

 昨日の日曜日は、今年最後のスキーに行こうと思っていました。

 しかし我が家では次々と問題が発生し、USJ行きに変更されました。

 遊びに行っているくらいなので、大した問題ではなかったのですが。

 大阪市に住んでいながら、娘がここを訪れたのは3回目。

 記憶にない赤ん坊の時を除けば2回目です。

 前回は、フライングダイナソーに私が完全ノックアウト。ジェットコースター卒業宣言をさせて貰いました。

 昨日出掛ける予定にしていたのは、兄妹が共に休めるから。

 よって、アトラクションの同伴は全て長男に任せます。

 恐怖のジェットコースターも、2人でかなり盛り上がって帰ってきました。

 脳が偏ってしまうのではないかと心配なくらいGが掛かります。

 できれば辞めて欲しいのですが、ここに来た以上諦める他ありません。

 昼過ぎに到着しましたが、終日気持ちの良い天気でした。

 ハリーポッターエリアと、ミニオンエリアが特に混んでいたでしょうか。

 私は殆ど何も乗らないので、基本は街歩きみたいなものです。

 テーマパークには違いありませんが、床石だったり、石積みの壁だったり、素材にこだわっている点は大変好感が持てます。

 こういったディティールは、その世界観に大きく影響してくるはずです。

 そういったことを口にせずとも、人は敏感に感じ取るものだと思うのです。

 この日の待ち時間一番は、ルパン三世の新アトラクション。

 近く任天堂のエリアもできるそうで、この攻めの姿勢が、絶対王者と思っていた、ディズニーランドの牙城を崩しにかかっているのだと思います。

 遅い時間まで残ったのは初めてでした。

 夜が暖かくなってきたこともあり、それはそれで良いものです。

 パレードも初めてで、お祭り感満載でした。

 本場のアメリカでも開催されるのだと思いますが、発想は祇園祭と全く同じです。

 祭りに洋の東も西もないのでしょう。9時頃家路につきました。

 土曜日の夜、長男はクラブで試合に行っていたのですが「スマホが盗難にあった」と連絡がありました。

 その日は結局見つからずで、遅くに帰ると家の雰囲気が良いはずもありません。

 更に私が雷を落とし、より雰囲気は悪くなり、皆が寝室へ向かました。

 その後「iPhoneで探す」を起動してみると、長男のスマホが試合会場に写っています。

 盗難にあってすぐは、違う場所を示していたそうなので、誰かがまた会場に持ち帰ったのか、はたまた不届きものが人の携帯を持ち歩いているのか。

 夜中の2時でしたが、車を飛ばし会場へ向かいました。

 もし、悪そうな輩がウロウロしていたら、警察に連絡するつもりでしたがそれは見えず。

 ヘッドランプを灯し、付近の草むらなどを探しましたが発見できずでした。おそらく建物の中にあるのだろうと諦め、家に戻ったのです。

 翌朝、長男を早めに起こして再度試合会場へ。

 施設の人を見つけて尋ねると、「届いています」と。無事、長男の手元に戻ってきたのです。

 これがスキーからUSJに変わった顛末でした。

 USJではありませんが、結果を出したければ、手を打ち続けるだけです。

 子供にも「最速で手を打ち続けたら、ほら解決しただろう」と。

 と思っていたら、年始から来てくれていたスタッフが「本日で辞めたい」と。

 勿論尊重するしかないので、受け入れることにしました。

 ルパン三世の劇画レベルのことが日々、普通に起こります。それなら、ルパンのように問題を解決していくしかありません。

 そんなことはできるはずもない。必ずできる。

 それの答えは知りませんが、自分がルパンだと言って聞かせるしかありません。

 ルパン三世のテーマを口ずさみながら、今日も手を打ち続けます。

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作品に罪は無い‐1571‐

 ヨハネス・フェルメール。

 17世紀のオランダに生まれた、寡作の天才画家という表現で良いでしょう。残された作品は世界で35点前後。

 そのうちの6点がやってくるという「フェルメール展」をのぞいてきました。

 会場の大阪市立美術館は、動物園の中を通っていましたが、現在は開かれた空間となりました。

 天王寺駅から「てんしば」を歩いて5分程。

 混んでいるという話もありましたが、夕方の時間帯はそれほどでもありませんでした。

 初来日の大作『取り持ち女』がフォーカスされていましたが、このパネルに有る通りです。

 やはり、手紙をモチーフとした3作品が圧倒的でした。

 1665年頃の『手紙を書く女』。

 フェルメールが得意とした、画面左から光が差す構図です。

 青、黄色が鮮やかで、椅子の鋲等も極めて緻密に描かれています。

 1669年から70年頃に描かれた『手紙を書く婦人と召使い』。

 彼は1675年に43歳で亡くなっているので、貴婦人が召使に目配せをしている『恋文』と合わせて、晩年の傑作と言ってよいでしょう。

 素人が解説する程野暮なことはありませんが、この時代のオランダには特に興味があります。

 光と影を描かせれば世界一と言ってもよいレンブラント。この展覧会にも2作品展示があったフランス・ハルスは、微妙な笑顔を描かせれば右に出るものはいません。

 前座扱いできるレベルの画家ではありません。

 オランダにはこういった写実主義の系譜が確実に存在します。なぜこの国のこの時代に集中しているのでしょうか。

 寡作だったということは、ほぼ売れなかったことになります。

 歴史に「もし」はありませんが、現在のような情報化社会なら、フェルメールにおいても不遇な画家人生は無かった気がします。それはゴッホにしても同様です。

 素人の私が観ても、明らかに群を抜いているのですから。

 先週、電気グルーヴのピエール滝が薬物の使用で逮捕されました。

 『Shangri-La』は1997年の3月21日の発売。丁度22年前のことです。

 久し振りに聞き直すと、疾走感があり、メロディアスで、刹那的。当時27歳でしたが、その頃の記憶が一気に蘇ってきます。

 教授のニックネームもある坂本龍一ですが、販売を自粛する動きを受けて「音楽に罪はない」とコメントしました。

 マイケル・ジャクソンが少年を虐待したとするドキュメンタリー映画が上映され、マイケルの音楽を流さないというラジオ局もでてきました。

 こういった問題が起った時、事実なら当事者が罪を免れることはありません。

 社会的責任を負う為、もしくは回避する為、製作会社は発売中止、作品の回収などをしますが、私も坂本龍一の論調を支持します。

 作品は、創り手の手を離れ、誰かの手元に届いたとき、誰かの人生の一部になります。

 これを機に、ファンを辞める人もいるだろうし、その作品を手放す人もいると思いますが、それはそれぞれの判断に委ねればよいはずです。

 知る機会を簡単に奪う権利を、製作会社は持ちあわせていないと思うし、そんな仕事をする以上、もっと覚悟が必要な気がします。

 それが発売し続けることなのか、説明することなのか、アーティストを教育することなのかは分かりませんが。

 でないなら、安全に儲かるものだけを売る会社ですと、世間に宣言するべきです。

 オランダでは大麻を認めています。フェルメールがそれを求めたかは分かりませんが、万が一そうだったとしても、その絵の美しさが変わることはありません。

 薬物の使用は、本当に格好悪いことだと思っているので、許容するという気持ちは全くありません。
 
 しかし、あまりにも短絡的で、自分勝手な判断に見えるのは、私も創り手だからでしょうか。

 それでも、やはり作品に罪はないと思うのです。

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