カテゴリー別アーカイブ: 05 芸術・エンターテイメント

どんな街も一目千軒、一目千夢‐1484‐

 近鉄特急で行く小旅行も、今回で4回目になりました。

 第1弾は名古屋城とひつまぶし。第2弾は、ジュゴンの居る鳥羽水族館。第3弾はテレビ塔に感激し、名古屋人の意気地を知ったのです。

 昨日は、鶴橋から乗ってみました。

 片道2時間半の電車旅。それはそれで貴重な時間です。

 今回は志摩スペイン村のパルケエスパーニャへ。

 大阪市立の小学校は、修学旅行がここになっており、長男から「楽しかった」と聞かされ続けていたのです。

 フェイスペインティングは500円と良心的。

 何より、近鉄特急とセットになっているチケットが、破格と言ってよい値段です。

 電車代だけでこの金額を超えており、利益があるのか心配してしまいます。

 ペイントのあとは、ジェットコースターへ一目散。

 こちらのジェットコースター「ピレネー」は、吊り下げ式タイプです。

2月のUSJ行きで、ジェットコースター卒業宣言をしました。

 しかし、今回は父娘2人旅。再度付き合わされることになってしまいました。

 振り回され、ひっくり返され、揺さぶられで、またも完全ノックアウト。その後は1人で乗ってもらいましたが。

 ストリートミュージカルという出し物があったのですが、これらは南国のお祭りムードを盛り上げます。

 もう少し観客が多いと、パフォーマーも遣り甲斐があるのでしょうが、全体的に人は少なめでした。

 アトラクションはどこもそれほど変わりないので、この園の特徴を少し。

 パルケ(=パーク)+エスパーニャ(=スペイン)なのでスペインの公園という意味です。

 建物はレンガ造りだったり、塗り壁だったりと、しっかり造りこまれ、好感がもてます。

 田舎街を再現しているエリアも良い感じです。

 建物だけで、南欧の気分になれるのだから不思議なものです。

 園の中央にある建物はアントニ・ガウディ風。

 子供用ジェットコースターのデザインもどこかで見たことがあるような……

 こちらもガウデイが設計した、バルセロナのグエル公園でした。

 スペインは2012年の夏に訪れました。

 ガウディ設計のサグラダ・ファミリアは、100年を経た今も建築中。

 また、カサ・ミラ風はみることがあっても、ここまでの建築は他で見たことがありません。

 これだけ有機的な建物をつくるには、多くの時間、お金、職人が必要です。

 また、一歩裏路地に入ると、突き出した洗濯物が見えます。

 これはこれで、街の心地よい風景です。

 知らない街を歩き回ることは、野外へ出掛けることと併せて、私にとって人生の両輪です。

 あるインタビューで、「なぜバックパックの旅が好きなのか」と質問がありました。

 街は建物の集合体です。建物が草木のように勝手に生えてくることはありません。

 思い入れの差こそあれど、誰かの夢や希望の産物です。

 「一目千本」は桜の名所、吉野を指しますが、どんな街も「一目千軒、一目千夢」と言えるかもしれません。

 誰かの夢を見渡しているのだから、ワクワクしない訳がありません。

 あるクライアントが、「僕は人がつくったものが好きなんですよ」と言っていました。

 本、絵、音楽等なども同じでしょう。人の考え、夢や希望に興味があるのだと思います。

 この園では、スペインの文化についても色々な展示がありました。

 長くなってしまったので、また機会を改めて紹介してみたいと思います。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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■4月1日(日)「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

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『住まいの設計05・06月号』3月20日発売に「回遊できる家」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売に「阿倍野の長家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<</a

俺らはあの時精いっぱい生きたんだ‐1483‐

 火曜日は、昨年竣工した住宅の1年点検でした。

 昨春は竣工が間に合わずでしたが、この春、桜並木が一斉に花開く写真を見せてもらいました。

 まさに壮観。

 現在は青々と若葉をつけ、景色が一変しています。

 四季の景色を楽しめるのが、なんと言っても日本のよいところです。

 誰から聞いたのか忘れてしまったのですが、小学校の先生が授業中に言った言葉に衝撃を受けたそうです。

 「絶対分かっていることは、人はいつか必ず死ぬということだ」

 こういったことを、しっかり認識するのはいつ頃のことでしょうか。

 頭では理解しているつもりですが、本当の意味では、まだ分かっていないのかもしれませんが。

 4月5日、アニメーション映画監督の高畑勲さんが82歳で亡くなりました。

 タイトルの言葉は、5月15日のお別れの会で盟友・宮崎駿監督が彼に投げかけた言葉です。

「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」「じゃりン子チエ」「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」

 私の人生においても、間違いなく影響を受けているはずです。

 例えば「母をたずねて三千里」のようなアニメを他に観たことがありません。

 1991年公開の「おもひでぽろぽろ」は、今井美樹、柳葉敏郎らが声優をつとめました。

 田舎を持たない27歳のOLが、農家の暮らしにあこがれ、その短い滞在を描いた物語です。

 映画館へ足を運びましたが、私にとっても青春時代の淡い思い出です。

 2人は東映動画を辞めて、ジブリを立ち上げることになりますが、後に社長となる鈴木敏夫は、当時アニメ雑誌の記者でした。

 高畑勲の初監督作品『太陽の王子 ホルスの大冒険』が発表されたのを受け、取材を申し込みます。

 その場面を、以下のサイトから抜粋します。
http://japan-business-headline.com/interview-ja/ghibli/2/

 でも高畑さんは取材は受けないという。高畑さんは非常に理屈っぽい人で、電話口で一時間、なぜ自分がコメントしたくないかを延々に話すわけ。それで最後に、「僕はコメントできないが、隣に宮崎駿という男がいる。彼は同じスタッフとしてやっていたんだが、彼は別の意見を持っているかもしれない。だから電話を換わりますか」と。それで宮崎さんに電話を換わってもらった。

 そうすると今度もまた一時間。しかし今度は、「僕は話したいことがいっぱいあるから、ページを16ページは下さい。そのくらい無いと自分の思いは伝えられない」って。いったい、この男たちは何なんだと思いましたよ(笑)。

 自分が物創りをしているからか、どんな人が、どうやって作品を生み出していくかに興味があります。

 これは小説家や画家においても同じです。初めて司馬遼太郎が話す姿を見た時も、軽い衝撃を受けました。

 落ち着き払った、仙人のような人をイメージしていたのだと思いますが、むしろ逆でした。情熱的で、ある意味完全ではない子供のような印象を受けたのです。

 記事には、お別れの会での宮崎駿監督の様子がこう書かれています。

 何度も、何度も眼鏡をとって涙を拭い、「パクさん、俺らはあの時精いっぱい生きたんだ」と別れを惜しんだ。

 パクさんは高畑勲監督の愛称です。

 自分なりに、一所懸命生きているつもりですが、自分に盟友などいるのだろうか、77歳の時にこういった言葉がでてくるだろうかと思います。

 高畑監督は東大仏文科卒のエリートでもあります。

 「おもひでぽろぽろ」では、ベット・ミドラーの「The Rose」を和訳し、主題歌として都はるみが歌いました。

 訳詞は彼がつけたものです。

「愛は花、君はその種子」

作詞 MC BROOM AMANDA 訳 高畑勲

長い夜 ただひとり
遠い道 ただひとり
愛なんて 来やしない
そう おもうときには
思いだしてごらん 冬
雪に 埋もれていても
種子は春 おひさまの
愛で 花ひらく

 現場にクライアントが植えた白バラが咲いていました。

 花ことばは「純潔」「私はあなたにふさわしい」「深い尊敬」 だそうです。

 日本が世界に誇るアニメーションの先駆者に、深く尊敬の念を捧げたいと思います。

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世界の果てまで‐1477‐

 今週末から、ゴールデンウィークが始まります。

 中頃を除いては概ね好天に恵まれそう。
 
 昨年は東北を回ったのですが、中二になった長男と休みが合わずで、途切れ途切れの連休となりそうです。

 日帰り旅行なら、名古屋も良いかもしれません。

3月の名古屋行きの際、「南極観測船ふじ」をみて来ました。

 現役として役割を終え、体験型歴史的資料館として利用されているのです。

 地球上での最低気温-89.2℃は南極で記録されています。

 平均して厚さ2,000mの氷で覆われているため、標高が高く北極と比べても、圧倒的に寒いのが南極です。

 ふじは、昭和40年から58年までが現役の南極観測船でした。

 観測隊員の部屋が再現されていますが、南極に行くとはまさにこのようなイメージ。

 松本清張の「ゼロの焦点」は単行本でしょうか。時代を感じさせるのです。

 現在、子供たちが予約しているバラエティ番組は「吉本新喜劇」と「世界の果てまでイッテQ!」。

 この2番組を、楽しみにしています。

 「世界の果てまでイッテQ!」は、「謎とき冒険バラエティー」というサブタイトルがついています。

 2月だったか、イモトアヤコというタレントが南極大陸の最高峰、ヴィンソン・マシフへ挑戦するという放送がありました。

 遅ればせながら、その録画をみました。

 彼女は「キリマンジャロ」「モンブラン」「マッキンリー」「アイガー」等を踏破しているそうです。

 「マッキンリー」と言えば、日本人初のエベレスト登頂を成功させた植村直己が遭難した山。

 単独、冬季という言葉を外したとしても、危険極まりないことに変わりありません。

 イモトアヤコは、2014年にエベレストへも挑戦しましたが、ネパール地震の影響で断念。これらは、ニュースでも聞いた記憶があります。

 しかし、南極大陸などタレントでもなければそうは行く機会がありません。

 感動するくらい美しい景色のなか、険しいルートを登ります。

 そして、彼女は登頂を果たしました。

 辛口ご意見番ではありませんが、まさに「アッパレ!」です。

 「世界の果てまで」の看板に偽りなしでした。

 「冒険とは、生きて帰ることなのである」

 植村直己の言葉ですが、国民栄誉賞まで受賞した優秀な冒険家が、命を落とすのが登山です。

 天保山を登って命を落とすことはないので、登山が危険だということはありません。

 しかしある種の人は、より高い山を、より困難を求めます。これは、仕事においても同じです。

 エベレストへ登ってみたいと思うには、そこに近しい景色を見たことがなければ、その発想さえ沸いてこないかもしれません。

 そう考えると、必ず生きて帰れる冒険ってあるんだろうかと考えてしまうのです。

 それでも人は生きなければなりません。その葛藤こそが人生なのですが……

 まさに世界の果てまで行ってしまいました。

 私たちの世代の冒険バラエティと言えば「水曜スペシャル川口浩探検隊」でしょうか。

 今の時代、あの演出では納得してもらえないでしょうが、無理をしすぎないようにね、とは思うのです。

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飛ばねえ豚はただの豚だ‐1475‐

 公共の植込みは、愛想のない常緑樹が多いものです。

 しかし、この時期のツツジ、サツキは別格。

 今日は、初夏を思わせる日差しでしたが、緑と紅が目に痛いほどです。

 クライアントからよくある相談で、「イスの生地を張り替えたい」というものがあります。

 ある計画で、家具もリノベーションしたいと思いリサーチしていました。

 平野区の加美にそんな会社をみつけました。

 「加美の家」で通った街だけに愛着があります。

 町工場あり、小売店あり、住宅ありと何でもある街。それが加美です。

 モンドリアンばりの外観、「さかとういす」がありました。

 入口付近には製作中の家具がみえます。

 社長へメールしていたのですが、現在は出張中とのこと。

 1階で働いていた女性が、番頭さんを呼んでくれました。

 この方、元設計事務所勤務とのことで、「見学して行かれますか」と。

 社内をくまなく案内してくれました。

 2階にある事務所の照明は、生地で覆われています。

 なんともいい感じです。

 2階には縫製エリアがあります。

 水上バイクのシートが張り替え中。

 シートの3次元曲面を、生地が覆っていく訳で、技術と経験の必要な仕事だと想像できます。

 3階は組み立てエリア。

 スプリングが木に当たって音がしないように、布地を挟んで固定するとのことでした。

 担当の方に、とても丁寧に説明して貰ったのです。

 これは生地のすぐ下にあるクッション部。

 様々な硬さのウレタンを組み合わせて、座り心地を調整するそうです。

 奥にも作業スペースがあります。

 こちらは生地の型を作成中か。

 生地をイスに着せているところもみれました。

 完全に社会見学気分で、ひとり盛り上がっていました。やはり物作りの現場は楽しいのです。

 1階にあった大きな機械は自動裁断機です。

 それによって、随分効率が良くなったと思いますが、私はやはり人の手を感じる機械が好きです。

 また、この会社は女性の比率がとても高かったのです。

 半分以上が女性だったでしょうか。

 宮崎駿の『紅の豚』にあったこんな場面を思い出しました。

 主人公のポルコ・ロッソ(豚)が、旧知のピッコロに新しい飛行艇を発注しました。

 その製造工場に男がいません。

ピッコロ:ここんとこ仕事がなくてよ、男はみんな出稼ぎに出ちまったんだよ。

ポルコ:世界恐慌ってやつか。

ピッコロ:心配するな 女はいいぞ、よく働くし 粘り強いしな。

ポルコ:パンケーキを作るんじゃねえんだからな。

 私はおそらくフェミニストではありませんが、この場面が好きです。

 宮崎駿はインタビューで、「いい会社は女性が元気なんです」と言っていたと思います。

 『もののけ姫』でも、アシタカに「いい村は女が元気とききます」というセリフと与えているのです。

 しかし『紅の豚』で最高のセリフはやはりこれです。

  「飛ばねえ豚はただの豚だ」

 建築家も全く同じです。

 仕事のない建築家は、下手な絵描きでしかありません。

 オファーを貰い続けられるよう、頑張り続けるしかありません。

 当社の女性比率も50%。総力戦で頑張るだけです。

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人間はひと色じゃない‐1473‐

 明後日の土曜日、毎日放送『住人十色』「羽曳野の」が放映されます。

 番組のwebサイトには、

 築46年の実家をリノベ!
 4人の子どもが のびのび育つ家

 と紹介されていました。

 過去には、「光庭の家」「松虫の長屋」を取り上げて貰ったので、今回で3作目です。

 5:00pm~5:30pmですので良ければご覧ください。

 先週日曜日は、「トレジャーキッズたかどの保育園」の内覧会でした。

 青空の下、沢山の方に参加いただきました。

 プライバシーのこともあるので、人無しの写真にしていますが。

 園長のお母さま、ご主人も見えていました。

 園庭にある古タイヤは、そのご主人が用意してくれたもの。

 「同じ大きさより、大・中・小がいいんじゃない」と提案してくれたそうです。

 ひとつひとつの思い入れが、建物に物語を塗り込んで行くのです。

 園児室には家具が入っていました。

 ここは2階の5歳児室。

 0歳児室のトップライト下には、マットが敷かれていました。

 柔らかい光の下で、0歳児君がハイハイする姿が目に浮かぶようです。

 「こもれびひろば」前には「ごにゅうえんおめでとう」の張り紙が。

 桜、五月人形が、華やかに飾り付けられていました。

 楽しい式典になったでしょうか。

 エントランスには500色の色えんぴつがようやく壁に埋め込まれていました。

 これは通販の大手、フェリシモの人気商品です。

 実はこの色えんぴつをエントランスに飾りたいと聞いたのは、着工後でした。

 正直言えば、こういったことは先に聞いておきたいところです。

 しかし、自分がコントロールできない事を嫌がってしまうと、結果が良くなることはありません。

 経験的に言えば「トラブルは楽しんでしまえ」という感じです。(トラブルは言い過ぎかもしれませんが)

 再度練り直したコンセプトは、一度現場日記に書きました。

 実際、「白木の園」と「自分色を見つけてほしい」というコンセプトが、より強く繋がったと思っています。

 この日は来園者の方へ、こんな案内が手渡されました。

 コンセプトを知って下さっていたんだなと思っていたら、「全く聞いていないんです」と園長。

 「文章はぜんぜん得意じゃないんです」という園長が、前日に考えたそうです。

 創り手のひとりよがりや、押しつけがましいデザインは常々嫌だと思っています。

 この建物に入り、同じことを思って貰ったことがとても嬉しいのです。

  人間はひと色ではない。この役はこうだと決めつけず、役の中に何色も塗り込んでいく。

 これは、鎌田行進曲で演出家・つかこうへいに薫陶を受け、世に出して貰ったという俳優・風間杜夫の言葉です。

 全ての新入生、新社会人を応援します。

 そして、私たちもまだまだ塗り込んでいかなければならないのです。

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男にとっての「みがき砂」‐1467‐

 昨日は春分の日で休日。

 長男は休日もクラブに出ていることが殆どですが、昨日は珍しく休みでした。

 午前中だけでもと、家族で出掛けることになりました。

 月末にこども会のボーリングがあるらしく、その練習となったのです。

 ボーリングに来たのは3年振りくらいでしょうか。

 長男は左に引っ掛け気味だったので、もう少し腰を落とし、滑らせるように投げてみてはとアドバイスしました。

 娘はガーターガード?を上げたレーンなので、元気に投げることが目標です。

 ボールは赤の7ポンド。

 妻も長男と同じ傾向だったので、同じアドバイスを。

 2ゲームだけでしたが、少し上達したでしょうか。

 私は2回前くらいから、カーブを投げる練習をしています。

 たまにしか行かないので、6年くらいかかりましたが、ようやくそれなりになったでしょうか。

 145は最近で一番いいスコアでした。

 帰り際、「あちこちでお茶できる家」のクライアントとばったりお会いしました。

 グループで来られていたので、あまりお話しはできませんでしたが、皆さん元気そうで何よりです。

 実は、朝一番に「あちこちでお茶できる家の、キッチン廻りや、構造の雰囲気がいいなと思って……」と資料請求のメールがあったところでした。

 2つの話に関連性はありませんが、嬉しい偶然で幸せな気分で家に帰ったのです。

 「鬼平犯科帳」「真田太平記」等で知られる小説家、池波正太郎。

 「男の作法」は彼の書いたエッセイです。

 その存在は知っていましたが、ようやく読了しました。

 <運命>という項にこうあります。

 男は何で自分をみがくか。基本はさっきも言った通り、

 「人間は死ぬ……」

  という、この簡明な事実をできるだけ若いころから意識することにある。もう、そのことに尽きるといってもいい。何かにつけてそのことを、ふっと思うだけで違ってくるんだよ。自分の人生が有限のものであり、残りはどれだけあるのか、こればかりは神様でなきゃわからない、そう思えばどんなことに対してもおのずから目の色が変わってくる。

 そうなってくると、自分のまわりのすべてのものが、自分をみがくための「みがき砂」だということがわかる。逆にいえば、それを忘れている限り、その人の一生はいたずらに空転することになる。

 30歳の1年、仕事を休んでいる時に「読みごたえのある長編を」とおもい全12巻ある「真田太平記」を見つけました。

 現在は甥っ子が読んでいます。

 この項は、以下のように結ばれています。

 仕事、金、時間、職場やあるいは男と女のさまざまな人間関係、それから衣食住のすべてについていえることは、

「男のみがき砂として役立たないものはない……」

 ということです。その人に、それらの一つ一つをみがき砂として生かそうという気持ちさえあればね。

 池波正太郎は大正生まれの作家なので、やや前時代がかっているかもしれません。

 しかし、性別さえ外せば、色あせない言葉だと思います。

 たまに行ったボーリングのボールだって、上達したいと思えばもちろんみがき砂になります。

 ただ、妻や子供は「暑苦しい人だ」と思っている側面は否定できませんが。

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列には並ぼうね‐1463‐

 今日は生憎の雨でしたが、水ぬるむ季節です。

 火曜日は、南港へ行っていました。

 海なり、川なりが見えると私のテンションは上がります。

 南港まわりには、いくつかループ橋があります。

 高い所は嫌いですが、ここからの景色は変化に富んでおり、好んで通ります。

 「工場萌え」という言葉を聞いたことがありますが、海沿いの建物はスケール感が一変し、確かに刺激的です。

 何のプラントだか分かりませんが、高さ30mは超えていそう。

 このリングに至っては、用途が何なのか検討もつきません。

 車で走っていても飽きないのです。

 目的地はなにわ自動車検査登録事務所。

 車検等を受ける場所で、初めてやってきました。

 キャンピングカーやボートトレーラーを牽引する際は、ここで登録をする必要があるからです。

 車の性能によって、牽引できる重量を検査場の担当者に計算してもらいます。

 初めてなので「登録相談」という窓口へ行くと丁寧に教えてくれました。

 以前は牽引する側の、個々の登録が必要でしたが、規制緩和により、牽引できる範囲を記載するようになったそうです。

 これを「950登録」といいます。

 ブレーキ無しの牽引は750kgまでと記載してもらいました。

 これで、ようやくボートを牽引できるようになりました。この件はまた追々。

 自動車検査登録事務所はフェリーの待合場のような雰囲気です。

 入口から車検の検査場まで、車の行列ができています。

 案内の人に聞くと、「年度末なので、列ままだまだ伸びるよ。4月になると一気に減るけどね」と。

 検査場は5レーンあるのですがで、100mは伸びていました。

 最後尾の人はどのくらい待つのでしょうか。

 先日USJに行った際のこと。

 ハリーポッターエリアでは、魔法の杖を買えば魔法体験ができると書きました。

 このアトラクションは「水が吹きあがる」「火が出る」「扉が開く」等があります。

 ホグワーツの街のあちこちで、クルーが魔法学校の先生となって、指導してくれるという設定です。(夢のない書き方ですが)

 ぼんやりとしたアトラクションなので、「水」の前に何となく列があり、娘と一緒に並んでいました。

 すると、後ろに中国人の兄妹が並びました。中1、小5といった感じでしょうか。

 娘の体が列から少しずれると、すかさず前に入り込もうとするのです。

 まあ遊園地の中なので、「列には並ぼうね」くらいの感じで”Line up please.”と伝えました。

 すると「ああ、並んでたの」みたいな感じで、後ろ下がるのですが、少し体がずれるとまた……

 「水」の前でこのやりとりが2回ほど。「火」の前で並んだ時もこの兄妹が後ろに並び、更に2回ほど。

 よくある話ですが、このあたりの厚かましさは、なかなかのものです。

 人には本能があります。

 生きる為なら人を蹴落としてでも食べ物にありつく。狩猟採集時代なら優れた個体と言えます。

 しかし、文明社会においては、そうはいかないのが面白いところです。

 自分のことしか考えない人を支持する人は居ませんし、人に感謝されなければ、対価を貰うことはできません。

 時給自足の生活を離れた瞬間から、本能と逆行する理性を求められるようになったのです。

 と、ここまでは自分でも納得できるのですが、訪日する外国人は間違いなく富裕層です。

 ということは、彼らの親は……

 知性で稼いだのか、本能の稼いだのか。

 謎は深まるばかりなのです。

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手のひらの中の小宇宙‐1462‐

 昨日の京都は20℃を超えました。

 ゴッホ展も気になりますが、かなりの混雑のようで今回はパス。

 「樂美術館」へ行ってきました。

 千家の茶道具を手掛ける茶碗師、樂篤人(あつんど)さんが、十六代目吉左衛門を継ぐという記事を見かけました。

 「樂美術館」は、御所の西にある樂家の居宅に隣接して建っています。

 ろくろ等を使わず手でつくる焼き物を「楽焼」と呼びますが、「樂焼」は樂家によって作られた焼き物を指します。

 手で形をつくり、ヘラで削るだけで創り上げらる、手法としてはごく原始的なものです。

 樂焼は一子相伝で、「吉左衛門」の名を継ぎます。

 十五代450年もの間、脈々と受け継がれてきました。

 秀吉が建てた「聚楽第」近くに、初代長次郎が居を構えていたこともあり、利休に好みの茶碗を求められたようです。

 そして、秀吉から聚楽第の「楽」の一字をもらい、樂家となりました。

 初代長次郎の黒樂筒茶碗「杵ヲレ」。

 利休の求める「詫び茶」を体現するため、模様や色彩もなく、殆どが黒もしくは赤の茶碗です。

 僅かな歪みや曲線だけで、その存在感は放たれています。

 この椀を、利休も手にとったのでしょうか。

 樂家、歴代随一の名工と言われる三代道入。

 別名ノンコウによる赤樂筒茶碗「山人」です。

 ヘラ削りによる造形と、夕日のような赤が革新的。

 こちらも三代道入の黒樂茶碗「残雪」。

 長次郎の茶碗と比べて縁は更に薄く削られ、釉薬は艶やかです。

 「残雪」の銘の通り白がわずかに散りばめられ、新たな挑戦も見えます。

 この抑えた表現が、一流の迫力と自覚を感じさせるのです。

 四代一入の黒樂筒茶碗「誰が袖」。

 縁には僅かに朱が散りばめられ、中央あたりのくびれ部は釉薬が掛け外されています。

 限られた表現の中に、これだけ豊かな世界が生れるのです。

 樂家のことを知ったのは、22歳の時でした。

 大学4回の時、オープンデスクに行った設計事務所に、その写真集が置かれていました。

 その美しさに目を奪われ、一子相伝という物語に心奪われたのです。

 樂家の家訓は「教えないこと」だそうです。

 釉薬の調合法などもそれぞれ違い、全てにおいて自らが考えることを求められる。

 それゆえ、歴代の樂茶碗があると篤人さんは書いていました。

 利休は、たった二畳の茶室に、土壁を背にした一畳の床を設けました。

 そこに一輪の野花を活けることで、亭主が客をもてなす心を最大限に表現します。

 茶室が小さな宇宙と言われる所以です。

 樂美術館のアプローチには咲く寸前の梅が活けられていました。

 また、利休の説いた通り塀越しに桜が見えました。

 幹の太い桜は、塀越しが最も美しいという考えからです。

 学ばなければならないのは、方法ではありません。考え方や生き方です。

 樂茶碗を表現するなら、手のひらの中の小宇宙です。

 答えはいつも自分の良心の中にある。それは樂茶碗であれ、建築設計であれ、全く違いはないと思います。

ジェットコースター卒業します‐1458‐

 今月は娘の誕生日がありました。

 2つプレゼントを頼まれていたのですが、ひとつがUSJ行き。

 もうひとつのプレゼントは後日書くとして、 前回行ったのは2008年の12月でした。

 娘が10カ月の時なので、覚えているはずもありません。私もまだ2回目の初心者なのです。

 タイミングが合い、一緒に行くことになった長男が案内役となりました。

 チケット、スケジュールは全て妻任せですが、予定より早く開園すると聞いていました。

 8時にはゲートに到着。30分繰り上げの8時半に開園しました。

 メールでモデルコースが送られてきており、朝一番はハリーポッターエリアへ向かうとあります。

 こちらにはかなり興味があります。

 ハリーポッターシリーズは、妻、長男は完読。

 映画は全て家族で観ています。

 ゲートをくぐると、ホグズミード村が現れました。

 J・K・ローリングが思い描いた世界観はこのようなものだったのか。

 いずれにしてもワクワクする景色です。

 ホグワーツ城を遠く望む景色は、感動すら覚えました。

 このエリアの工事は清水建設が請け負いました。

 その現場所長か、すぐ下のポジションに居たのが私のクライアントなのです。

 自宅が竣工してからの工事だったので、詳しい内容までは聞けていませんが、私まで誇らしい気持ちになります。

 とても精度の高い仕事でした。

 しかし余裕があったのはここまで。

 先に書くと、私はジェットコースターの類が苦手ですし、あえて乗りたいとは全く思いません。

 なら乗るなという話ですが、ホグワーツ城内での人気アトラクション、空飛ぶイスに乗ってしまいました。

 もの凄い浮遊体験で、長男は最高に楽しかったと言いますが、私は完全に目がまわってしまいました。

 娘も喜んではいましたが、若干酔い気味。それで、酔い止めを与えました。

 ザ・フライング・ダイナソーは、完全にノックアウト。

 フリーフォールを前のめりに90度回転したような姿勢で、下向きにぶら下げられます。

 徐々に最高地点まで持ち上げられていくのですが、自分と地面を遮るものは一切なし。もう怖いを通り越していました。

 後は、頭を下に急降下、振り回され、錐もみ回転……

 全く生きた心地がしませんでした。子供達は、最高に楽しかったそうですが。

 その後、フラフラになりながらジョーズ、モンスター・ライブ・ロックンロールショーへ。

 こういうお祭り感はとても好きなのですが。

 2008年に来た時は、見たことがあるなと思いながら素通りした「メルズ・ドライブイン」。

 ジョージ・ルーカスの「アメリカン・グラフィティ」に登場するレストランでは、60年代のアメリカが再現されています。

 デュークボックスから、音楽が流れて欲しい空間です。

 ここでハンバーガーを食べましたが、噂通りのお値段で1600円。

 ディズニーランドの売り上げは、7割がチケット以外の売り上げと聞いたことがあります。

 正確な比率は知りませんが、構造はUSJも同じでしょう。

 少しだけ小市民から皮肉を。

 小学生チケットは、誕生日割引で4千円ほど。

 こちらのフェイスペインティング2千5百円なり。

 魔法の杖は4千9百円。

 ちなみに、魔法の使えない杖なら4千5百円。

 この杖は魔法が使えるほうで、塔の上に火がともりました。

 大阪だけあって、なかなか商魂たくましいのです。

 アメリカ発なので大阪は関係ないか。

 ここからは良かったところです。

 ミニオンパークは凄い人出でしたが、はなやかな雰囲気は好感がもてます。

 こんな、遊べる壁の落書きは大歓迎。

 子供には4つ程の、エクスプレスパスを与えていたので、混雑時は基本待つだけ。

 私にとっては街歩きのようなものです。

 アメリカの地方都市を思わせる街並み。

 当たり前ですが車が通らないので、ハリウッド通りは歩行者天国。

 広い道路の真ん中を歩くのは、思いのほか気持ちがよいもの。

 本物ではありませんが、海を望む景色はなかなか雄大です。

 その街全体を使った、名探偵コナンの謎解きイベントも、なかなか面白かったのです。

 私はやはり自発的なアトラクションが好きです。

 朝の8時半から夕方の6時まで、娘にとってはほぼ初めてのUSJ。兄妹とも十分に満喫しました。

 もうそれだけで十分です。

 ジェットコースターを楽しめない私に、長男は「楽しんだもの勝ちやん」と言いました。

 それはその通りです。

 大学時代は確実に飛行機を楽しみにしていました。

 それがいつからか、ジェットコースター、観覧車、飛行機に乗ると、手に汗握るようになりました。

 守るべきものが出来たからといって、守りの人生に入ったつもりはありません。常に前向きに、アクティブに生きて行きたいと思います。

 しかし、あの下向き逆さづりはもうこれで……

 ついに、娘も付き添いが不要な身長になりました。これにて、私はジェットコースターを卒業させて貰おうと思います。

 どうせ、ジェットコースターのような仕事人生が続くのですから。

こんな私で良かったら、好きになって頂けませんか?‐1442‐

 私のジョギングコースには、お寺が結構沢山あります。

 平野郷にある全興寺(せんこうじ)は聖徳太子によって建立されました。

 境内のナンテンが見事に色づいています。

 赤と緑が美しく、まさにクリスマスカラー。

 幸せや平和を願う気持ちに、宗教は関係ありません。

 昨日は、我が家でもささやかなクリスマス・パーティを開催しました。

 その際に、娘が「サンタはお父さんなんでしょう」と。

 小4で9歳。そろそろ……

 いやいや、そこは「信じるものは救われる」です。

 「信じる人のところには来てくれるんじゃないかな。お父さんは信じているけど」

 今朝、枕もとにあるプレゼントを見つけ、喜々とした声を上げていました。この話題はまた来年に持ち越しです。

 夕食後、先月録画していた安室奈美恵の番組を皆で観ました。

 子供達は「HERO」が好きで、買い与えていたのです。

 番組はキャリアのスタートから引退に至るまで、順を追ってインタビューでたどっていくという構成でした。

 15歳でデビューし、小室哲哉プロデュースで一気に時代の寵児に。20歳で結婚、そして休業。

 その後、小室哲哉による楽曲提供、プロデュースは終了します。

 売り上げも低迷し、彼女は自分を見つめ直すことになりました。

 そして、得意ではないMCが全くない、2時間、歌って踊り続けるコンサートのスタイルにたどり着いたのです。

 「こんな私で良かったら、好きになって頂けませんか?」

 10代、20代、30代、40代で、ミリオンセラーを記録した、唯一無二の女性アーティスト。その彼女の言葉です。

 ずしりと響きました。

 人はここまで謙虚になれるのです。

 彼女が話す姿を、初めてまじまじと見ましたが、極めて繊細な感性を持っているのだと分かります。

 引退撤回大いに結構、という記事を一度書きました。

 「一生続けていく仕事じゃないなと思っていた」の言葉と、「もっと楽しい未来が待っていると思っている」の言葉を、僭越ながら応援したいと思います。

 今年の年末は、久し振りに紅白を観てみようかと思ったのです。

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