カテゴリー別アーカイブ: 05 芸術・エンターテイメント

カリオストロの城にみる作家性と究極の恋愛観‐1580‐

 現在、一緒に仕事をしている監督が、「お客さんと一緒に、再放送を観ましたよ」と。

 4月7日(日)に、BS朝日で『大改造!!劇的ビフォーアフター』の再放送があったようです。

「住之江の元長屋」は番組では「天井から雨が降る家」

 webサイトへのアクセスが、500くらいあったので、沢山きてくれているなと思っていたのですが、理由が分かりました。

 移動の途中、玄関への立派な藤棚のあるお家をみつけました。

 藤はこの時期から梅雨にかけてですが、淡い紫と淡い香りが大人向けの花と言えそうです。

 前回、パリの思い出を少し書きましたが、『アルセーヌ・ルパン』を書いた、モーリス・ルブランもフランスが生んだ偉大な作家です。

 その孫(という設定)の『ルパン三世』を描いた、モンキーパンチさんが4月11日に亡くなりました。

 金曜日には追悼番組として『ルパンVS複製人間』がテレビ放映されました。

 昨日もプレゼンテーションだったのですが、昨年末からこの春にかけて、我ながらよく働いたと思います。

 そんな日曜日の夜は少し特別感が欲しいもの。

 で、久し振りに家族全員で『カリオストロの城』を観ようと声を掛けていました。

 カジノで盗んだ紙幣が偽札でした。

 そこから怒涛のような展開が始まります。

 カリオストロ公国の姫、クラリスと初めて出会うシーンは、あの滅茶苦茶なカーチェイスから。

 アニメの歴史に残る名シーンです。

 カリオストロ公国で偽札を作っていると知るルパンは、お姫様を救い出すため、城へ向かいます。

 クラリスが幽閉される尖塔へ向かう際の、尖塔3段跳びも、コミカルでリズミカルな名シーン。

 そして、泥棒さんは若きお姫様を救い出します。

 そして結末です。

 わる~い伯爵の最後は、長針と短針に挟みつぶされるという、残酷なものでした。

 すっかり忘れていましたが、思わず目を背けてしまいました。

 銭形平次の子孫(という設定)の名脇役は銭型警部。

 何も盗らなかったと言ったクラリスとのエンディングの会話です。

 「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました。」

 「あなたの心です」

 もう全てが名シーンといってもよいかもしれません。

 日曜日の夜「守谷家映画劇場」は、ドラえもん、名探偵コナン、ルパン三世の映画と引き継がれてきました。

 豊かな時間を提供してもらい、ただただ感謝しかありません。心からご冥福をお祈りするのです。

 ずっと前に付き合っていた女性が「理想のタイプをはルパン三世」と言っていました。

 ユーモアのセンスがあり、腕がたつ。そしてもてる。

 私にとってもやはり理想です。

 初めて長編映画を監督する宮崎駿の情熱と、モンキーパンチが描いた魅力的なキャラクターが、がっちりとかみあい、最高傑作を生み出すことなりました。

 宮崎は究極の恋愛観を、絶対に交わらない子供に見ているからだと私は思っています。

 類まれなる作家性と、究極の恋愛観が織り込まれた名作。それが「カリオストロの城」だと思うのです。

 その証拠に、普段は大人の香り漂わせる峰不二子も、この回のお色気は抑え気味。

 控えめな藤のような名脇役に徹しているのです。

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』4月7日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
■■■『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載

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【News】
『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

私はルパン‐1572‐

 昨日の日曜日は、今年最後のスキーに行こうと思っていました。

 しかし我が家では次々と問題が発生し、USJ行きに変更されました。

 遊びに行っているくらいなので、大した問題ではなかったのですが。

 大阪市に住んでいながら、娘がここを訪れたのは3回目。

 記憶にない赤ん坊の時を除けば2回目です。

 前回は、フライングダイナソーに私が完全ノックアウト。ジェットコースター卒業宣言をさせて貰いました。

 昨日出掛ける予定にしていたのは、兄妹が共に休めるから。

 よって、アトラクションの同伴は全て長男に任せます。

 恐怖のジェットコースターも、2人でかなり盛り上がって帰ってきました。

 脳が偏ってしまうのではないかと心配なくらいGが掛かります。

 できれば辞めて欲しいのですが、ここに来た以上諦める他ありません。

 昼過ぎに到着しましたが、終日気持ちの良い天気でした。

 ハリーポッターエリアと、ミニオンエリアが特に混んでいたでしょうか。

 私は殆ど何も乗らないので、基本は街歩きみたいなものです。

 テーマパークには違いありませんが、床石だったり、石積みの壁だったり、素材にこだわっている点は大変好感が持てます。

 こういったディティールは、その世界観に大きく影響してくるはずです。

 そういったことを口にせずとも、人は敏感に感じ取るものだと思うのです。

 この日の待ち時間一番は、ルパン三世の新アトラクション。

 近く任天堂のエリアもできるそうで、この攻めの姿勢が、絶対王者と思っていた、ディズニーランドの牙城を崩しにかかっているのだと思います。

 遅い時間まで残ったのは初めてでした。

 夜が暖かくなってきたこともあり、それはそれで良いものです。

 パレードも初めてで、お祭り感満載でした。

 本場のアメリカでも開催されるのだと思いますが、発想は祇園祭と全く同じです。

 祭りに洋の東も西もないのでしょう。9時頃家路につきました。

 土曜日の夜、長男はクラブで試合に行っていたのですが「スマホが盗難にあった」と連絡がありました。

 その日は結局見つからずで、遅くに帰ると家の雰囲気が良いはずもありません。

 更に私が雷を落とし、より雰囲気は悪くなり、皆が寝室へ向かました。

 その後「iPhoneで探す」を起動してみると、長男のスマホが試合会場に写っています。

 盗難にあってすぐは、違う場所を示していたそうなので、誰かがまた会場に持ち帰ったのか、はたまた不届きものが人の携帯を持ち歩いているのか。

 夜中の2時でしたが、車を飛ばし会場へ向かいました。

 もし、悪そうな輩がウロウロしていたら、警察に連絡するつもりでしたがそれは見えず。

 ヘッドランプを灯し、付近の草むらなどを探しましたが発見できずでした。おそらく建物の中にあるのだろうと諦め、家に戻ったのです。

 翌朝、長男を早めに起こして再度試合会場へ。

 施設の人を見つけて尋ねると、「届いています」と。無事、長男の手元に戻ってきたのです。

 これがスキーからUSJに変わった顛末でした。

 USJではありませんが、結果を出したければ、手を打ち続けるだけです。

 子供にも「最速で手を打ち続けたら、ほら解決しただろう」と。

 と思っていたら、年始から来てくれていたスタッフが「本日で辞めたい」と。

 勿論尊重するしかないので、受け入れることにしました。

 ルパン三世の劇画レベルのことが日々、普通に起こります。それなら、ルパンのように問題を解決していくしかありません。

 そんなことはできるはずもない。必ずできる。

 それの答えは知りませんが、自分がルパンだと言って聞かせるしかありません。

 ルパン三世のテーマを口ずさみながら、今日も手を打ち続けます。

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
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『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
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作品に罪は無い‐1571‐

 ヨハネス・フェルメール。

 17世紀のオランダに生まれた、寡作の天才画家という表現で良いでしょう。残された作品は世界で35点前後。

 そのうちの6点がやってくるという「フェルメール展」をのぞいてきました。

 会場の大阪市立美術館は、動物園の中を通っていましたが、現在は開かれた空間となりました。

 天王寺駅から「てんしば」を歩いて5分程。

 混んでいるという話もありましたが、夕方の時間帯はそれほどでもありませんでした。

 初来日の大作『取り持ち女』がフォーカスされていましたが、このパネルに有る通りです。

 やはり、手紙をモチーフとした3作品が圧倒的でした。

 1665年頃の『手紙を書く女』。

 フェルメールが得意とした、画面左から光が差す構図です。

 青、黄色が鮮やかで、椅子の鋲等も極めて緻密に描かれています。

 1669年から70年頃に描かれた『手紙を書く婦人と召使い』。

 彼は1675年に43歳で亡くなっているので、貴婦人が召使に目配せをしている『恋文』と合わせて、晩年の傑作と言ってよいでしょう。

 素人が解説する程野暮なことはありませんが、この時代のオランダには特に興味があります。

 光と影を描かせれば世界一と言ってもよいレンブラント。この展覧会にも2作品展示があったフランス・ハルスは、微妙な笑顔を描かせれば右に出るものはいません。

 前座扱いできるレベルの画家ではありません。

 オランダにはこういった写実主義の系譜が確実に存在します。なぜこの国のこの時代に集中しているのでしょうか。

 寡作だったということは、ほぼ売れなかったことになります。

 歴史に「もし」はありませんが、現在のような情報化社会なら、フェルメールにおいても不遇な画家人生は無かった気がします。それはゴッホにしても同様です。

 素人の私が観ても、明らかに群を抜いているのですから。

 先週、電気グルーヴのピエール滝が薬物の使用で逮捕されました。

 『Shangri-La』は1997年の3月21日の発売。丁度22年前のことです。

 久し振りに聞き直すと、疾走感があり、メロディアスで、刹那的。当時27歳でしたが、その頃の記憶が一気に蘇ってきます。

 教授のニックネームもある坂本龍一ですが、販売を自粛する動きを受けて「音楽に罪はない」とコメントしました。

 マイケル・ジャクソンが少年を虐待したとするドキュメンタリー映画が上映され、マイケルの音楽を流さないというラジオ局もでてきました。

 こういった問題が起った時、事実なら当事者が罪を免れることはありません。

 社会的責任を負う為、もしくは回避する為、製作会社は発売中止、作品の回収などをしますが、私も坂本龍一の論調を支持します。

 作品は、創り手の手を離れ、誰かの手元に届いたとき、誰かの人生の一部になります。

 これを機に、ファンを辞める人もいるだろうし、その作品を手放す人もいると思いますが、それはそれぞれの判断に委ねればよいはずです。

 知る機会を簡単に奪う権利を、製作会社は持ちあわせていないと思うし、そんな仕事をする以上、もっと覚悟が必要な気がします。

 それが発売し続けることなのか、説明することなのか、アーティストを教育することなのかは分かりませんが。

 でないなら、安全に儲かるものだけを売る会社ですと、世間に宣言するべきです。

 オランダでは大麻を認めています。フェルメールがそれを求めたかは分かりませんが、万が一そうだったとしても、その絵の美しさが変わることはありません。

 薬物の使用は、本当に格好悪いことだと思っているので、許容するという気持ちは全くありません。
 
 しかし、あまりにも短絡的で、自分勝手な判断に見えるのは、私も創り手だからでしょうか。

 それでも、やはり作品に罪はないと思うのです。

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
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末広がりの「八」‐1564‐

 今年は初詣に行ったか、行ってなかったか……

 それならと住吉大社へ参ってきました。

 「住吉区歯科医師会館」の現場からすぐ近く。「境内の中にある家」からはもう目と鼻の先です。

 この計画は2007年から2008年にかけて、フジテレビの「スーパーニュース」で密着取材をしてもらいました。

 とても懐かしいのですが、この時以来、初詣は恒例にしていました。

 大坂の海からの玄関口だった住吉大社。

 近隣には雰囲気のある建物がいくつか残っています。

 池田家住宅は明治期の建物で、酒、味噌などを製造してそう。

 また、南海電鉄とチンチン電車の駅がすぐ近くにあり、交通の便が良いのも嬉しいところ。

 パンダみたいと思って見ていたら、アドベンチャーワールドのラッピング車両でした。

 すみよっさんと言えばやはり太鼓橋。

 転ぶと大変縁起が悪いとされ、慎重に渡る必要があります。

 出だしが特に急こう配です。

 仕事的に言えば、踏面170mm、蹴上250mm。

 蹴込がないどころか、アーチ部分がつま先に当たり、更に上り難くなっています。

 日本の縁起が、海外旅行者に適用されるのか分かりませんが、転ぶと大変なことになるので、しつこいですが慎重にお願いします。

 役所で言えば、大阪府庁のような存在の住吉大社。

 檜皮葺きが摂津国一之宮の風格を感じさせます。

 海沿いだった立地から、松が多く残るのもその特徴でしょう。

 青空、松、緑青、檜皮に朱と、ここがハレの空間であることを感じます。

 娯楽の少ない時代、テーマパークの役割も果たしていたと言っても過言ではありません。

 一方、深い軒の奥に光が差す様は、谷崎潤一郎が「陰影礼賛」で綴った日本の美を感じるのです。

 テーマパークだった痕跡が、おみくじでしょうか。

 悪名高い(済みません)「日本で最も大凶がでる」という、すみよっさんのおみくじ。

 財布の中に残っていたおみくじは2012年の1月30日。

 第十四番の「凶」でした。

2005年2008年にの記載を見ると、最低でも凶を2回、大凶1回引いていることになります。

 さて7年振りの今回は……

 毎回は結果は翌年以降にしているので、番号だけ書いておきます。

 末広がりの「八」でした。

 書かずとも、顔がもうにやけてしまいそうですが(笑)

 「凶」という字は、□の上が開いており、中には片かなの「メ」。今年は芽が出ると解釈します。

 「大吉」ならなおよろしい。

 20代と40代の一番の違いは、落ち込まなくなったことだと思います。

 仕事に鍛えてもらい、ポジティブシンキングが身に付いたと言いたいところですが、現実はもっと単純です。

 女の子が落ち込んでいたら、誰かが救いの手を差し伸べてくれるかもしれませんが、40、50の男が落ち込んでいたって、気に留めてくれる人も居ません。

 そう考えると人生というものは、本当に良くできていると感心します。

 しつこいですが「八」でした。

 野球少年時代のヒーロー、原監督もジャイアンツに復帰したことですし、末広がりの1年に、40代に、人生にしたいと思います。

 駄洒落、ゴロ合わせ、迷信等など。少しでも人生のプラスになれば全てOKなのです。

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不思議なスベりなし‐1563‐

 2月も下旬に入りました。

 冬の夕暮れはとかく寂しいものですが、少し和らいできたと感じます。

 顔を上げて、夕日を見る余裕もでてきました。

 東大阪を歩いていると、大きな鉄塔が2本。

 70m位はあるでしょうか。街に灯りがともるのは、電気が隅々まで通っているお陰です。

 久し振りに夜景でも見に行きたいなと思ったのは、春の足音が聞こえたからでしょう。

 昨日は、名古屋在住のクライアントも見えました。

 名古屋でしか販売していないカントリーマアム「小倉トースト風味」です。「お土産は不要です」といつも伝えているのですが、ありがたく皆で頂きました。

 お茶の時間に甘いもの。女性なら尚更かもしれません。

 娘が母と誕生日プレゼントを買いに行った際、ドーナツを10個買って貰ったそうです。

 私が家に帰るとまだ食卓に居たのですが、開口一番「お父さんのは選んでないよ」と。

 妻や長男のは2個ずつ好みを考えて選んだそうですが、私のは無いという意味です。

 娘のハイチュウを全部私が食べてしまった事を根に持っており、甘い物を見ると、この事件を反射的に思い出すようなのです。

 子供達が寝室に上がったので、「10個もあるんだから1つくらいは良いだろう」と箱を探すと見当たりません。

 娘の机の下に隠されていました。

 そこまで大事なら、食べないほうがよかろうと諦めました。ハイチュウの恨みが、ここまでだったとは(笑)

 先の名古屋のクライアントですが、「あんな格好いいパネル、僕も欲しいわ」と。

 打合せスペースに、これまでの作品をパネルにして並べていますが、お安い御用ですとお伝えしました。

 こちらの計画、金額の調整段階でしたが、ようやく着地点が見えました。

 10年目に入ったスタッフが、間もなく産休に入りますが、ギリギリまで働いてくれたお陰です。

 史上最年少で吉本新喜劇の座長になった小籔千豊。

 ドキュメンタリー番組の中で、野村克也元監督の「不思議な負けなし」というの言葉に掛けて、「新喜劇に不思議なスベりなし」と言っていました。

 スベり知らずの裏には、綿密な準備があったのです。

 お笑いのような感覚的なものでさえそうなのだから、仕事ならもう絶対です。「不思議な失敗」などありません。

 番組内では、台本作り、主役、進行、ボケ、ツッコミと何役もこなす姿が写しだされていました。

 今月から正社員になってくれた主婦の女性は、時間制限こそありますが建築設計の経験者。すぐに自分の配役を理解してくれました。

 そこに、私の妻、時々オープンデスクという小劇団ですが、私の座長は必ず成功させてみせます。

 その為には、何役でも引き受けます。何より「必ず笑わせてみせる」と決めるしかないのです。

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運命のルーレット‐1562‐

 この時期、娘の誕生日があります。

 「誕生日プレゼントは何がいい?」と聞くと「図書カード」と。

 そのくらいの本好きで、親としては嬉しい限りです。

 クリスマスに妻が長男へ「プレゼントは何がいい?」と聞くと、「スマホのバッテリー」と。

 聞いてがっくりきたのですが、結局は浴室で音楽が聴けるスピーカーに落ち着きました。

 そのくらい音楽好きなのですが。

 日曜日は「サロンのある家」へ行ってきました。

 メンテナンスが必要な箇所があり、その相談でしたが、その後は、お茶を飲みながら楽しい時間を過ごさせて貰いました。

 昼時になったので失礼しようとすると、またプレゼントを貰ってしまいました。

 ファミリーカジノキット。

 小学生の頃、よく友達と遊んだものですが、見ているだけで楽しげです。

 仕事をしている時には、本当に沢山のプレゼントを貰いました。

 特に印象に残っているのがこのパワーショベル。そのストーリーはここでも一度書きました。

 妻の実家でまだ現役として活躍中。6歳の姪っ子が遊んでいるそうです。

 人を楽しませ、喜ばせ、やる気にさせてくれるご夫妻でした。

 プレゼントを家に届けておくと、早速妻からメールが届きました。

 賭けているのは付属のチップです。

 増えたとて、何が変わる訳ではありませんが、これだけ盛り上がれるのです。

 「子供心がよく分かっておられる」と言えば偉そうですが、本当によく分かっておられるのです。

 大阪に公営カジノができるという話もありますが、できればそんな所には行ってほしくはありません。

 しかし、目隠しして隠す訳にもいかないので、仮の経験をするのは悪いことではないと思うのです。

 先のご夫妻が私にプレゼントしてくれた芯ホルダーですが、常に手帳に付け、もう10年以上愛用しています。

 働くのも好きだけど、お金を使うのも大好き。

 こうはっきりと言う方に会うことはなかなかありません。

 現代社会においては、自分が幸せになりたければ、誰かを幸せにするしかありません。

 それは私の仕事観の多くを占めていますが、こちらのクライアントからの影響はかなり大きいと思います。

 昨日話しをしていて、人生のある時期、間違いなく同じ船に乗っていたことを実感したのです。

 その瞬間瞬間にベストを尽くすだけなので、運もツキもあまり気にしていません。

 もし運やツキが一番影響する場面があるとするなら、それは出会いかもしれません。

 運命のルーレットという言葉がありますが、偶然にも、自分という升目にピタリと一致した人とだけ出会っている。

 全ての出会いは奇跡と言ってよいのだと思うのです。

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ジグソーパズルの遣り甲斐‐1559‐

 今週は暖かい日が続きました。

 日差しの強い日もあり、春の雰囲気もありました。

 私の仕事は、クライアントの求める、出来ればそれを上回る建物を設計し、実現することです。

 全ての計画の中で、最も時間を費やすのが実施図面の作成です。

 秋の消費税UPを控えたこの春は、おのずと実施図面のUPが目白押しとなります。

 必然的に社内合宿が続くことになり、寒さが緩むと非常にありがたいのです(笑)

 夜家に帰ると、5年生の娘の机に絵の具で描いたポスターのようなものが置いてありました。

 学校の課題のようですが、他にも塾の宿題、習い事の卓球となかなかに大変そうです。

 日曜日にちらと会ったので、話しかけようとすると風のように自転車で行ってしまいました。

 日曜も塾の6年生授業が始まり、年中無休となったそうです。

 親として、大変だなんて言ってられないのです。

 夜遅くに家に帰ると、畳の部屋にジグソーパズルが置いてありました。

 そういえば、3人で「マーベル展」へ行くと言っていました。

 娘は「時間がない、時間がない」と言っているので、いったいだれが作っているのでしょうか。

 先日完成品となり、我が家に飾られていたのです。

 一度出来上がった絵をバラバラにし、それを再度構成しなおすのがジグソーパズルです。

 わざわざそんなことをしなくても良いのではとも思いますが、人は労苦を求める習性があるのだと思います。

 仮にですが、働く必要がないくらいの資産を持っており、南の島のリゾートホテルで冷えたカクテルを飲んでいればよいという生活を与えられたとします。

 それらと程遠い生活をしてきた私なら、30分でそわそわし始めるでしょう。

 美味しいビールを飲むためにジョギングで汗を流そうか、魚が釣れるところはないか、どこか安くて美味しい屋台でも探しにいこうか……

 小市民の悲しい性ですが、すこし偉そうに言わせて貰えば労苦の伴わない充実は、後味が薄いのです。

 労苦≒遣り甲斐

 この構図は常に成り立ちます。

 ジグソーパズルをするのも同じ理由からでしょうか。

 今週末は記録的な寒波がくるそうなので、それ相応の労苦をいくらでも見つけられそうです。

 後味のしっかりした充実を見つけられますよう。

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笑いこそが大人のふるまい‐1546‐

 土曜日の夜は、忘年会があり京橋へ。

 月がとても美しく、グランシャトー越しに撮ってみました。

♪ 京橋は ええとこだっせ

 グランシャトーが おまっせ ♪

 でおなじみです。

 B級感だたよう耳に残るCMでしたが、今も流れているのでしょうか。

 私が設計をさせてもらった写真スタジオ「Ohana」

 その店長である石井さんが選んだ会場も「OHANA」。オハナはハワイ語で家族、友人、大切な人を意味します。

 名は体を表すで、とってもフレンドリーなお店でした。

 鉄板焼きとありますが、刺身、お好み焼きと、つまみになりそうな物なら何でもあります。

 お酒も進み、楽しい夜はあっという間に更けていくのです。

 名物とあったホルモンうどん。

 外れのはずがありません。

 名前につられて頼んだ「AKB」。

 厚く、切った、ベーコンだったかな。一本とられました。

 IPPONグランプリは、大喜利のチャンピオンを決めるお笑い番組です。

 大喜利は「笑点」でおなじみですが、より格好良く、スタイリッシュな演出になっています。

 M-1グランプリや、キングオブコントなど、芸人の真剣勝負を観るのが大好きなのです。

 5名ずつ2グループに分かれ、それぞれの勝者が決勝を戦います。

 審査は参加していない5名の芸人がするのですが、それぞれが2ポイントずつ持っています。全ポイントを獲得すると「IPPON」となります。

 大会チェアマンとして別室のモニターで解説するのが、ダウンタウンの松本人志。

 好き嫌いはあると思いますが、日本一の芸人であることは間違いないでしょう。

 彼は審査には参加せず、副音声のような立ち位置で解説をします。

 「笑い」というあやふやなものを、細分化して、明確に解説できることにまず驚きました。

 また、解説なのですが、その中でも確実に笑いをとっていきます。解説芸となっており「今のはどうだった?」と彼の意見を待っている自分がいるのです。

 オープニングも照れながらですが「笑いのカリスマまっちゃんです」と入りました。凄いとしか言いようがありません。

 実は、古い知り合いに「昔は暗かったもんな」と言われたことがあります。

 大阪人なら誰でも、多少はしゃべりに自信を持っているものです。私もしゃべるのは大好きですし、楽しませるのも大好きです。

 しかし、暗かったと言われハッとしました。

 悲観主義は気分によるもの、楽観主義は意思によるもの

 フランスの哲学者、アランはこう言っています。

 また「悲観主義は幼稚であり、楽観主義は大人のふるまいとも言える」ともあります。

 笑いと楽観主義はイコールではありませんが、笑いやユーモアこそが大人のふるまいなのです。

 私にとっても、多少ですが人生が好転しはじめたきっかけがあったとすれば「何があっても下がらない」と決めた時だと思います。

 いつもどんな時でも楽しい人などいません。明るい人は、そうすると決めているだけなのです。

 庭木のモミジは、先週まで目を楽しませてくれました。

 しかし、土曜日の雨でほぼ終わり。

 ようやく本格的な冬に入っていきます。

 今日は祝日のクリスマスイブ。家族へのプレゼントは私の笑顔……いらんわって言われるでしょうが。

 それではよいクリスマスを!

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

ミラクルエッシャー‐1540‐

 2018年も1ヶ月を残すのみになりました。

 暦の上では冬ですが、実感としては秋と冬の境目あたりでしょうか。

 昨日は「ミラクル エッシャー展」に行ってきました。

 あべのハルカス美術館は初めてです。

 16階にありました。

 最上階は60階なので1/3程度ですが、ここでも結構な高さです。

 天王寺公園を眼下に、大阪平野を北に望みます。

 小学5年生の娘が、エッシャー展のフライヤーを貰ってきました。

 普段は絵を観に行こうと言うと「え~っ」という兄妹も、エッシャー展は「面白そう」と。

 1961年(63歳)の「滝」はよく知られた作品です。

 水の流れを何度追っても、絵としては成立していますが、自然の摂理にはかなっていません。

 エッシャーと言えばだまし絵ですが、これらは主に後期の作品です。

 版画家、M・C・エッシャーは1898年にオランダで生まれ、1972年73歳で亡くなりました。

 若い頃に建築を学んだ彼は、旅から多くのインスピレーションを受けました。

 特に1922年(24歳)と1936年(38歳)に訪れた、イスラム宮殿の傑作、スペインのアルハンブラ宮殿につよく影響を受けたようです。

 1939年の「発展Ⅱ」は、2度目の訪問後の作品。

 イスラム教では偶像崇拝を禁止しています。

 直接何かを描くことが出来ないため、単純な線を用いた幾何学模様を繰り返すデザイン(アラベスク)が発展しました。

 この作品は色濃くその影響を受けています。

 私が一番面白いと思ったのは、同じく1939年の「メタモルフォーゼⅠ」。

 変身、変化の意味ですが、写真が横だとあまりにも小さいので、90度回転したものも載せてみます。

 西洋の建築が幾何学模様に変わり、最後は中国人の若者となります。

 具象から抽象。抽象から具象。

 立体から平面。西洋から東洋。物から人。

 これだけ面白い版画は、世の中にもそうはないはず。以下は作品解説の一部です。

 1937年6月5日。エッシャーの父親は日記にこう記している。

 「謎に満ちた木版画。M(マウク。M・C・エッシャーのこと)はこれをメタモルフォーゼと呼んでいる」

 エッシャーの父は息子の版画にかなり否定的だったようです。

 展覧会の題にある「ミラクル」の名に恥じない、唯一無二の存在である自分の息子を、です。

 父親はこれ程までの名声を得たことを知る前に亡くなりました。

 エッシャーは人との交流が苦手で、かなり内向的な性格だったようで、私たちが伺い知れない何かがあったのかもしれません。

 それでも、日本の大阪の阿倍野にできた長蛇の列をみたら、彼の父親はどう思うのでしょうか。

 親、大人というものは、間違いやすい生き物です。

 子の幸せ、安定を望むあまり、簡単に子供の夢を潰してしまいます。

 それ故、本当にやりたいことかを見極める試金石とも言えるのですが。

 私の子供に限っても、展覧会が嫌いな訳ではなく、私の面白いと彼らの面白いには違いがあっただけでした。思い込みだったのです。

 いくつになっても、頭の中だけは柔軟で、若々しく在りたいものです。晩年まで変化・発展を続けていったエッシャーのように。

 しかし、オランダという国は本当に凄い国です。

 レンブラント、フェルメール、ゴッホ、エッシャー……

 大麻までOKするのはどうかと思いますが、それくらい自由でなければ、突出した才能は生まれないのでしょうか。

 色々迷っていましたが、次に行ってみたいのはやはりオランダか。煙草も吸わないので、大麻には全く興味はありませんが。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

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岩をもうがつ強い意思、そして心に花を‐1525‐

 10月8日(祝・月)は快晴でした。

 台風通過の影響で、気温は30℃近くまで上昇。

 汗ばむ程の陽気になりました。

 久し振りに奈良の湖へ行くつもりが、169号線が崩土によって通行止めに。

 何とも言えない気分ですが、直接出くわさなかっただけでも、幸運だったと思わなければなりません。

 Uターンして奥吉野の川上村、柏木というエリアまで戻ってきました。

 以前観たテレビ番組で、紀伊半島には神奈川県と同じくらいの巨岩が埋まっていると紹介されていました。

 巨岩が多い理由は忘れてしまったのですが、確かに大きな岩が多いと思います。

 この山頂部に見えているのも一枚岩のよう。

 こちらは下北山村の景色ですが、これもおそらく一枚岩だと思います。

 紀伊半島南端にある「古座川の一枚岩」も日本最大級とされています。

 専門家ではないので絶対とは言えませんが、これもそうなら古座川の一枚岩と遜色のない程の大きさです。

 また柏木には、「不動窟」と言われる鍾乳洞があります。

 急に時間ができたので、のぞいてきました。

 受付を済ませ、レストハウス横の長い階段を降りていきます。

 山腹にぽっかりと口が開いていました。

 天井の低い所もありますが、かなり広い空間が広がっています。

 修験道(しゅげんどう)の行場としても知られているそう。

 最奥には、轟々と音を立てて流れる滝がありますが、ちょっと怖いほどの迫力でした。

 この滝の水源がどこにあるのか、またどこへ流れていくのかは、まだ分かっていないそうです。

 その脇に祭られた不動明王。

 恐ろしげな表情でにらみをきかせています。

 硬い石を水が延々と削り、このような空間が生まれました。

 20世紀を代表する彫刻家、イサム・ノグチは「石は地球の骨である」と言いました。

 彼は石にノミを入れる時、飛び散った破片が目に刺さろうとも、更に顔を近づけ、ノミと人間が一体となって石に挑む瞬間に目をこらすことをやめなかったと言います。

 その写真を見たことがありますが、まさに鬼神の表情でした。

 ヨーロッパなら石積みの城に、日本においても城郭の石垣にと、石は最も硬く、強い材として建築にも使われてきました。

 また、磨けば極めて平滑になるので拭き取りやすく、清潔を求められる場所でも重宝されます。

 いわば究極の材なのです。

 鉄筋コンクリートは、石に対する憧憬から生まれたと言っても過言ではないでしょうし、私は人が作る石だと考えています。

 里山風景の中にコスモスを見つけました。

 現実というものは、なかなかに厳しいものです。

 困難を克服し、更に前進するには、岩をもうがつ強い意志を持っていなければなりません。

 ただ、心には花を持っていたいと思っています。

 ささくれだった心では、やはり真実を見抜くことはできません。ただ一輪でも花を持っていたいと思うのです。

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