カテゴリー別アーカイブ: 05 芸術・エンターテイメント

ミラクルエッシャー‐1540‐

 2018年も1ヶ月を残すのみになりました。

 暦の上では冬ですが、実感としては秋と冬の境目あたりでしょうか。

 昨日は「ミラクル エッシャー展」に行ってきました。

 あべのハルカス美術館は初めてです。

 16階にありました。

 最上階は60階なので1/3程度ですが、ここでも結構な高さです。

 天王寺公園を眼下に、大阪平野を北に望みます。

 小学5年生の娘が、エッシャー展のフライヤーを貰ってきました。

 普段は絵を観に行こうと言うと「え~っ」という兄妹も、エッシャー展は「面白そう」と。

 1961年(63歳)の「滝」はよく知られた作品です。

 水の流れを何度追っても、絵としては成立していますが、自然の摂理にはかなっていません。

 エッシャーと言えばだまし絵ですが、これらは主に後期の作品です。

 版画家、M・C・エッシャーは1898年にオランダで生まれ、1972年73歳で亡くなりました。

 若い頃に建築を学んだ彼は、旅から多くのインスピレーションを受けました。

 特に1922年(24歳)と1936年(38歳)に訪れた、イスラム宮殿の傑作、スペインのアルハンブラ宮殿につよく影響を受けたようです。

 1939年の「発展Ⅱ」は、2度目の訪問後の作品。

 イスラム教では偶像崇拝を禁止しています。

 直接何かを描くことが出来ないため、単純な線を用いた幾何学模様を繰り返すデザイン(アラベスク)が発展しました。

 この作品は色濃くその影響を受けています。

 私が一番面白いと思ったのは、同じく1939年の「メタモルフォーゼⅠ」。

 変身、変化の意味ですが、写真が横だとあまりにも小さいので、90度回転したものも載せてみます。

 西洋の建築が幾何学模様に変わり、最後は中国人の若者となります。

 具象から抽象。抽象から具象。

 立体から平面。西洋から東洋。物から人。

 これだけ面白い版画は、世の中にもそうはないはず。以下は作品解説の一部です。

 1937年6月5日。エッシャーの父親は日記にこう記している。

 「謎に満ちた木版画。M(マウク。M・C・エッシャーのこと)はこれをメタモルフォーゼと呼んでいる」

 エッシャーの父は息子の版画にかなり否定的だったようです。

 展覧会の題にある「ミラクル」の名に恥じない、唯一無二の存在である自分の息子を、です。

 父親はこれ程までの名声を得たことを知る前に亡くなりました。

 エッシャーは人との交流が苦手で、かなり内向的な性格だったようで、私たちが伺い知れない何かがあったのかもしれません。

 それでも、日本の大阪の阿倍野にできた長蛇の列をみたら、彼の父親はどう思うのでしょうか。

 親、大人というものは、間違いやすい生き物です。

 子の幸せ、安定を望むあまり、簡単に子供の夢を潰してしまいます。

 それ故、本当にやりたいことかを見極める試金石とも言えるのですが。

 私の子供に限っても、展覧会が嫌いな訳ではなく、私の面白いと彼らの面白いには違いがあっただけでした。思い込みだったのです。

 いくつになっても、頭の中だけは柔軟で、若々しく在りたいものです。晩年まで変化・発展を続けていったエッシャーのように。

 しかし、オランダという国は本当に凄い国です。

 レンブラント、フェルメール、ゴッホ、エッシャー……

 大麻までOKするのはどうかと思いますが、それくらい自由でなければ、突出した才能は生まれないのでしょうか。

 色々迷っていましたが、次に行ってみたいのはやはりオランダか。煙草も吸わないので、大麻には全く興味はありませんが。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

岩をもうがつ強い意思、そして心に花を‐1525‐

 10月8日(祝・月)は快晴でした。

 台風通過の影響で、気温は30℃近くまで上昇。

 汗ばむ程の陽気になりました。

 久し振りに奈良の湖へ行くつもりが、169号線が崩土によって通行止めに。

 何とも言えない気分ですが、直接出くわさなかっただけでも、幸運だったと思わなければなりません。

 Uターンして奥吉野の川上村、柏木というエリアまで戻ってきました。

 以前観たテレビ番組で、紀伊半島には神奈川県と同じくらいの巨岩が埋まっていると紹介されていました。

 巨岩が多い理由は忘れてしまったのですが、確かに大きな岩が多いと思います。

 この山頂部に見えているのも一枚岩のよう。

 こちらは下北山村の景色ですが、これもおそらく一枚岩だと思います。

 紀伊半島南端にある「古座川の一枚岩」も日本最大級とされています。

 専門家ではないので絶対とは言えませんが、これもそうなら古座川の一枚岩と遜色のない程の大きさです。

 また柏木には、「不動窟」と言われる鍾乳洞があります。

 急に時間ができたので、のぞいてきました。

 受付を済ませ、レストハウス横の長い階段を降りていきます。

 山腹にぽっかりと口が開いていました。

 天井の低い所もありますが、かなり広い空間が広がっています。

 修験道(しゅげんどう)の行場としても知られているそう。

 最奥には、轟々と音を立てて流れる滝がありますが、ちょっと怖いほどの迫力でした。

 この滝の水源がどこにあるのか、またどこへ流れていくのかは、まだ分かっていないそうです。

 その脇に祭られた不動明王。

 恐ろしげな表情でにらみをきかせています。

 硬い石を水が延々と削り、このような空間が生まれました。

 20世紀を代表する彫刻家、イサム・ノグチは「石は地球の骨である」と言いました。

 彼は石にノミを入れる時、飛び散った破片が目に刺さろうとも、更に顔を近づけ、ノミと人間が一体となって石に挑む瞬間に目をこらすことをやめなかったと言います。

 その写真を見たことがありますが、まさに鬼神の表情でした。

 ヨーロッパなら石積みの城に、日本においても城郭の石垣にと、石は最も硬く、強い材として建築にも使われてきました。

 また、磨けば極めて平滑になるので拭き取りやすく、清潔を求められる場所でも重宝されます。

 いわば究極の材なのです。

 鉄筋コンクリートは、石に対する憧憬から生まれたと言っても過言ではないでしょうし、私は人が作る石だと考えています。

 里山風景の中にコスモスを見つけました。

 現実というものは、なかなかに厳しいものです。

 困難を克服し、更に前進するには、岩をもうがつ強い意志を持っていなければなりません。

 ただ、心には花を持っていたいと思っています。

 ささくれだった心では、やはり真実を見抜くことはできません。ただ一輪でも花を持っていたいと思うのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

新たな扉を開く鍵‐1523‐

 今年の3月から、太陽の塔の内部が一般公開されています。

 2008年以来だそうです。

 できれば原型を見ておきたかったと歯噛みしても時すでに遅し。

 終わったことは仕方がないので、耐震改修が終わった内部を、ようやく見に行ってきました。

 高所嫌いの私にとって、モノレールは乗りたいものではありません。

 できるだけ下は見ないようにします。

 ファーストコンタクトはその車窓から。

 これがなかなかの景色なのです。

 塔の右手から背面に回ります。

 見る位置によって、刻々と変わる中央の「太陽の顔」。

 側面からみるとより怒りを感じます。

 この顔部分を実現できたのは、セブンドリーマーズの系列会社、スーパーレンジン工業の技術力が大きいのです。

 内部観覧の入口は、「黒い太陽」の下にありました。

 来るまで想像もしていなかったのですが、内部は撮影禁止とのこと。

 理由を聞くと「著作権の問題などで」とのことでした。

 日本の「禁止好き」は何に起因するのかと、文句の一つも言いたくなります。

 岡本太郎は、少しでも多くの人に知って貰いたい、見て貰いたいと思っているのではと思うのですが……

 仕方ないので、パンフレットを写しました。

 「生命の樹」は、高さ70mの塔内を貫きます。

 原始生物から、最頂部のクロマニヨン人まで、進化の順にびっしりと生き物のモニュメントが張り付いています。

 樹の5色は5大陸を指し、周囲の赤いヒダは「知のヒダ」と名付けられました。

 開催当初は、エスカレーターで登りながら観覧したのですが、現在は階段に変わっています。

 現行の建築基準法なら、階段には3mまたは4mごとに踊り場が求められ、階段の占める体積がどうしても大きくなります。

 また耐震補強によって、壁が20cm厚くなったことで、内部空間が小さくなり、枝部分が階段に刺さっている箇所もありました。

 それでも、「見れるようになって良かった」と思える迫力でした。

 今度は子供も連れて行こうと思います。

 「さすがだな」と余韻に浸りながら、モノレールで移動していると、南茨木駅前の広場に「サン・チャイルド」が見えました。

 茨木市出身の現代美術家、ヤノベケンジさんの代表作です。

 この夏、福島市が「サン・チャイルド」を展示するも、1ヵ月で撤去を決めたというニュースは記憶に新しいところ。

 胸にある、ガイガーカウンター(放射線量計測器)が「000」を指しているのが、0でなければ危険だという誤解を招くというのが、主な理由ということでした。

 サン・チャイルドは、東日本大震災を受けて、希望を持てるようにという意図で制作された6.2mの作品です。

 原発近くで被災された方々の気持ちは、当事者以外は理解することは不可能です。

 また、表現、解釈は自由なので、この問題に正解はありません。

 私は自分の仕事にプライドを持っているつもりです。

 小規模なリノベーションであっても、互いが幸せになりえると思えば、喜んで仕事をします。

 しかし、社会の評価というものには、グループ分け、レッテル貼りが存在します。

 住宅作家、クリニックが得意、ビルものが専門等など。

 「得意」があるのは素晴らしいことですが、この実績ベースの評価が最重要なら、第1作目をもつことは不可能です。

 また、新たなジャンルの仕事がはじまることもありません。
 
 反対の言い方をすれば、そうではないクライアントが一定の割合で居てくれたので、多種多様な作品を持たせて貰うことができました。

 これは私に限ったことではないはずです。

 ただ、「どれだけ大きな規模の仕事をしたことがあるか」という物差しは確実に存在します。

 芸術家で、太陽の塔より大きな作品を持っている人はそう居ないと思うので、その意味では岡本太郎は頂点に居る存在かもしれません。

 6.2mの作品を持っている人もごく僅かだと思いますが。

 もし、新たな扉を開く鍵が存在するとすれば、それが道端に落ちていることはないはずです。

 間違いなく、今手元にある仕事、また身の周りにあるはずなのです。

 サン・チャイルドが右手に持つものは、「希望の太陽」というそうです。

 その鍵を見つけるには、希望という太陽で、自分の手元、足元をいつも照らす必要がある。

 そんなメッセージだと解釈して、自分の励みにするだけなのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm

「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

土8の夢は泡沫に‐1518‐

 日曜日は、告知していた母校の文化祭に参加しました。

 OB会から、「頼れる卒業生による無料相談」に参加するのは今年で4回目です。

 2012年のホームカミングデーで講演をさせて貰ってから、学校とつながりができました。

 高槻中学・高校は共学となり、更に大阪医科大の付属校となり、難易度はさらに高まっているようです。

 私たちが遊んだ中庭も、すっかり景色が変わりました。

 このレンガ貼りの建物は、今年竣工したばかり。

 中でもこの図書館が目玉です。

 残念ながらこの時間帯は閉館中でしたが。

 鉄道研究部。

 新しくできたホールでは、お笑いライブか。

 若かりし頃、軽音楽部でこの体育館で歌わせて貰いました。

 本当に懐かしい。

 OB会の催しも浸透してきたのか、私の席には3人の相談者が見えました。

 それ以外の時間は、私が相談者です。

 娘から「どうやったら弁護士になれるか聞いておいて」と言われていたのです。

 あるアニメに弁護士がでてくるのです。

 京大出身の弁護士さんが2人も参加してたので聞いてみました。

 当然ながら、特に秘策はないようです。

 娘がもし弁護士になってくれたら……いや、何でも一生添い遂げられる仕事をみつけてくれれば、それで良いのですが。

 やはりインパクトがあるのは、梶子ママ。言わずとしれた、京都ニューハーフ界のドンです。

 昨年、高槻の先輩に「カルシウムハウス」に連れて行ってもらいました。

 私より随分先輩にも関わらず、お肌もツヤツヤ。よって美容と健康の相談担当なのです。

 梶子ママは、KBS京都のラジオ番組を持っており、「本の宣伝にでも、遊びにきてくれたらいいよ」と言ってくれました。

 一度行ってみようかなと。

 私にも、メディアからのオファーが時々あります。

 昨日番組が終了したので、もう書いてもよいと思うのですが、「世界!極タウンに住んでみる」という番組からも相談がありました。

 相談と言う名のオーディションと言っても良いのですが。

 極端な町に住むというメイン企画とは別に、ある企画が進行していまいしたが、実現する前に終わってしまいました。

 この番組は、「めちゃイケ」の後番組。

 憧れのビートたけしや、大好きな岡村隆史がでていた、フジの土8にもしかすると……ちょっとワクワクしていたのです。

 弁護士、医師、会計士、そして梶子ママと、これだけバラエティに富んでいると、高槻高校に行けば何にでも成れそうな気がしてきます。

 タレントでもない、見た目もごく普通の48歳に、なぜこんな話がくるかと言えば、建築家という仕事をしているからです。

 やっぱり、一所懸命頑張っているとお天道様か神様か仏様が見ていてくれるのです。

 一生懸命ではなく一所懸命。

 土8の夢は泡沫と消えましたが、移り気はNGなのです。

■■■9月16日(日) 9:00am~12:00pm 高槻中学・高校文化祭にて
「頼れる卒業生」による無料相談コーナーに参加します■■■

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

目指せニュータイプ‐1516‐

 1991年~1993年、冬は北海道のかもい岳スキー場で過ごしました。

 空知地方の歌志内市にあり、以前は炭鉱で栄えた街ですが、当時は観光に力を入れていました。

 ジュニアのアルペンスキーでは有名なスキー場で、オリンピック選手も輩出しています。

 それもあって、大学のスキー部も何校かが合宿を張っていました。大学時代の冬は、ほぼここでの思い出しかありません。

 あの、のんびりとした温泉宿は大丈夫なんだろうか……

 被災された皆様へ、心からお見舞い申し上げます。

 9月はプレゼンテーションが続きます。

 出掛ける時間がなく、話題はどうしてもインドアに。秋の夜長に「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 」を観ました。

 子供とファーストガンダムを観て、やっぱり面白いねとなり、他にないか探して貰ったのです。

 ファーストガンダムの放送は1979年で小学3年生の時。

 ど真ん中世代には、画がビビッドすぎる感もありますが、「THE ORIGIN 」はそれらがはじまる前の物語です。

 ガンダムの魅力は、大筋に絡むヒューマンストーリー、繊細に設定されたキャラクター、モビルスーツの格好よさでしょうか。

 中でもやはり「シャア」は別格。

 そのクールな格好良さに、今でもしびれます。

 「シャア専用ザク」、略して「シャアザク」は私の世代なら、普通に通じる言葉です。

 「赤い彗星」のニックネーム通り、他のモビルスーツの3倍の速さで動き、次々と敵を撃破します。

 人口が増えすぎた地球はエリートだけが残り、宇宙への移民を推し進めます。

 遠く離れたスペースコロニーに住むジオン・ダイクンは、宇宙に捨てられた人類の中から厳しい環境に適応した「ニュータイプ」という優れた資質を持つ者が現れると予言しました。

 側近だったデギン・ザビはジオン・ダイクンを謀殺。その思想を利用し「ジオン公国」として独立。地球連邦軍と戦うというのが大筋です。

 優れた種である自分達が、全世界を治めるという大義は、ヒトラーを彷彿させますが、ジオン軍の制服が第二次世界大戦時のドイツ軍に似ているのは偶然ではないそうです。

 シャアはジオン・ダイクンの息子で、復習の機会をうかがうために素性を隠し、ジオン軍のパイロットとして戦争に参加。

 驚くべき戦果が、ニュータイプとしての適性を示しているとされます。

 その戦いに、連邦軍側のパイロットとして16歳のアムロ・レイも参加します。

 ガンダムを操るうちに、ニュータイプとしてシャアを凌ぐほどの成長をとげ、戦争を終焉に導いて行くのです。

 あくまで架空の世界の話ですが、ニュータイプとは、予知能力、認知能力が飛躍的に向上した人を指すようです。

 関西もまだまだ天災の爪痕が残ります。

 現在一緒に仕事をしている建築会社の監督達も、まさに寝る間を惜しんで走り回っています。

 人の弱みにつけこんで、高値をふっかけてくる業者も居るのでしょうが、私の知る建築会社は全く逆だと感じます。

 「被災された人達の中から、危険度、必要度の高いところから、順に回っているんですが、何せ時間と業者が足りなくて」と。

  そんな中で、私が最も信頼している監督の言った言葉が耳に残ります。

 「どれだけ一生懸命させて頂いても、何か一箇所でも思うようになっていなければ、怒られる方もいるんですよね」

 お代を頂くのに、適当でいいという方は居ません。

 大量生産社会になり、出来上がったものを自分の目でみて、またはwebサイトと評判で確認して、物を買う時代になりました。

 建築も多くの物が工場生産化され、カタログやショールームで確認できるようになりましたが、熟練の職人が長い時間を掛けて作り上げるものも多々あります。

 それでも、どちらに責任があるかと言えばプロ側なのです。

 子供の頃、いや今も、特殊な能力を持つ、痩身で格好のよいヒーローに憧れます。

 スーパーマン、スパイダーマン、アムロ……

 その能力は、生まれ持っていたり、偶然の出来事で手に入れたりが殆どです。

 生まれ持っての能力もあるでしょうが、現実はその程度のもので、抜きんでたり、求められたりすることはほぼありません。

 日々の研鑽以外に成長の方法はないのです。

 この事を、何とか若者に、せめて自分の子供に伝えられればといつも思います。

 それには、自分が結果を出し続けるしかないのですが。

 アニメや映画の世界のように、一目で「あの人は全く違う」と思って貰えるレベルに到達できれば良いのですが、それはかなり難しいでしょう。

 私がいきなり、シャアのような容姿に変わることはありませんから。

 それでも諦めてはいません。仕事上でなら、ニュータイプとなることも不可能ではないと思っているのです。

■■■9月16日(日) 9:00am~12:00pm 高槻中学・高校文化祭にて
「頼れる卒業生」による無料相談コーナーに参加します■■■

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

夏夜の花火に、潮風mix‐1514‐

 8月上旬、娘が「今年は花火みてないやん!」と言い出しました。

 毎年花火を観るルールになっていたかなと思いながら、妻に探してもらうと……ありました。

 「泉州 光と音の夢花火」は、9月1日(土)、2日(日)の開催。何とか日曜日の席を確保できました。

 打ち上げ開始は8:00pm。

 夕日を背に、泉南市のタルイサザンビーチへ向かいます。

 位置的には関空のすぐ南。りんくうタウンの観覧車がみえていました。

 2014年から始まった音楽フェスティバルのフィナーレとこの花火大会は始まりました。

 音楽フェスだけでなく、肉フェス、WORLD beer festaと色々なイベントの総称が「大阪泉州夏祭り」のよう。

 もうごった煮のイベントなのです。

 会場を転々とし、昨年からここでの開催となったそう。

 打ち上げ前まで、海辺のステージは盛り上がっています。

 事前に楽曲のリクエストも受付ており、スキマスイッチの「奏」で幕を開けました。

 安室奈美恵の「HERO」。

 うちの子供達が好きなK-POP、BIGBANの「Haru Haru」も。

 それぞれ1万発で、2日で2万発。

 1時間上がりっぱなしでした。

 ケツメイシの「夏の思い出」はあるかなと思っていましたが、それは流れず。

 勿論サザンもありませんでした。

 時代は移ろいます。寂しい気持ちがないと言えば嘘になりますが、夏祭りは若者の物ですし、それでいいと思います。

 若者と言うには更に若い、13歳、10歳兄妹ですが、楽しい夏休みになったのでしょうか。

 茅渟の海 深紅に染める 夢花火

 ひとよの夢を ひととき映せ

 一句詠んでみました。

 気が付けば、行く夏を惜しむ季節になりました。

 もう若者ではないのが寂しいのは寂しいですが未だ青春ではあります。

 松下幸之助の愛したサミュエル・ウルマンの詩の通り、それは心の持ちようだと思っています。

 であるなら、やっぱり「夏の思い出」潮風mixは聴いてみたかったか。

■■■9月16日(日) 9:00am~12:00pm 高槻中学・高校文化祭にて
「頼れる卒業生」による無料相談コーナーに参加します■■■
■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

自由の風‐1509‐

 先週の金曜、少し早めに上がって京都へ向かいました。

 四条大橋から北を望むと「京の七夕」と見えます。確か仙台の七夕祭も8月だったはず。

 川に沿ってイルミネーションが連なっていますが、多くの人がカメラを構えていました。私もその1人ですが。

 人は、光、動き、音に集まりたくなるそうです。

 四条大橋を渡り、北に上ります。

 中学・高校の大先輩が、祇園へ行こうと声を掛けてくれました。

 打ち水をした路地の奥にある割烹。

 大先輩と舞妓さんがすでに見えていました。

 祇園白川を眺めながら、淡く、繊細な京懐石を堪能したのです。

 その後、良く知られたインテリアデザイナーがデザインしたお茶屋さんへ。

 1階のバーで少し飲みました。

 この方とは、これまでに何度かご一緒しましたが、一切お代を受け取って貰えないのです。

 年齢がどれだけ違っても、自分のお金で飲むのは当たり前のこと。

 この日も受け取って貰えなかったので、心からお礼申し上げた上で「出させて頂けないなら今後は遠慮させて頂きます」とご連絡しました。

 可愛げのない後輩だということは良く分かっています。

 これまでの人生で、先輩に可愛がって貰ったことは一度もありませんから。

 私は仕事でも、仕事以外でも、常に自由を求めてきたのだと思います。

 自由とは、誰にも頼らないからこそ実現できるもの。飲食代を出して貰うことは、自由の対極にあることです。

 時にはとびきり美味しいものを食べることも、芸妓を上げることも、人生の肥やしになるのだと思います。

 しかし、今の私にそこまでの時間はありません。

 非常に温厚で、スケールの大きな方だったので、ご一緒させて頂いたのですが、失礼なことをしてしまいました。

 しかし、それぞれの場面での選択肢は常に1つです。引き返すことはできても、進む道は1本しかありません。

 友達、先輩、後輩……少ないよりは、多いほうが良いに決まっています。

 しかし、私は自由を求め、仕事に身を捧げました。そのことに、一切の後悔はありません。

 今のところは、ですが。

 憧れた仕事は、小説家、画家、プロレスラー、漫才師等など。

 そこには、自由の風が吹いているように思えたのです。

 自由の風。

 その響きが好きなのは今も昔も全く変わりません。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<</a

マーズ アタック‐1506‐

 街にでると、サルスベリやキョウチクトウが目につきます。

 共に濃い桃色ですが、夏に咲く花をつける種はある程度限られます。

 夏の種はやはり派手好きなのでしょう。

 明け方にとったサルスベリの後ろに月が見えていました。

 これは上弦だったか、下弦の月だったか……

 理科は好きでしたが、星関係はあまり覚えられずでした。

 新聞に火星が大接近しているという記事がありました。

 これだけ近付くのは15年振りだそうです。

 夜に南の空を見上げると、鈍く赤い光がひときわ目を引きますが、写真ではなかなか伝わらない迫力でした。

 夏休みに入り、中2になった長男は羽を伸ばしています。一方、小5の娘はどこにも連れて行ってやれずで。

 一緒に会社に居ると、階上に住んでいる従姉妹たちが「近所のお祭りに行こう」と声をかけてくれました。

 少し小遣いを渡し「ちょっと写真も撮ってきて」と頼んだのです。

 地域が主催しているようで、的屋の店はないようです。

 小一時間遊んで帰ってきました。

 戦利品はいつもの通り。

 筆箱は、夜店としては最上レベルでしょう。

 的屋でないからというと、本職に怒られそうです。

 せめてもの罪滅ぼしに、夕食はイタリアン(チェーン店ですが)にでも行こうかと言っていました。

 子供にとってはこちらのほうが魅力的なはず。

 それでも、小3の従姉妹と半分ずつにしたというので、わきまえたものです。

 古代の人は、ひときわ赤い星を見て「火星(Mars)」と名付けました。

 ギリシア神話では軍神アレス、ローマ神話では農業の神マルスに由来するそうです。

 狩猟採集時代には、来年も収穫できるよう適度に自然と付き合っていたはずです。

 しかし、農耕が始まり、余剰分を蓄えることが出来るようになると、それらを狙った盗難、争いが増えていきます。また、富や流通という概念も生まれました。

 そう考えると、農業の神と軍神がかなり近い存在だと言えるかもしれません。

 今日8月6日は、広島に世界で初めて原爆が投下された日です。

 農耕が戦争を生んだというのは短絡過ぎる論理ですが、過分な豊かを目指すと争いが起こるという事実もあります。

 天災でさえこれだけ大変なのに、人同士で争うなど愚の骨頂でしかありません。

 もし火星人が攻めてきたなら、北も南も、東も西も、手に手をとって戦うしかないのですから。

 平和の下で精一杯働けることを、せめて8月15日までは感謝したいと思います。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<</a

シンプルの正体‐1498‐ 

 昨日、西日本全体を覆っていた雨雲がようやく去って行きました。

 青空を見たのは1週間振りくらいでしょうか。

 今朝、施工会社から「プレカットを進めている広島の工場で、電気がストップし、社員の出社もままならないようで、工程が読めない状態です」と連絡がありました。

 現在も話題になっていますが、数年前、タイの大雨で大手メーカーの出荷が遅れたということもありました。

 流通が進化し、日本、世界がつながっていることを実感します。

 また、信玄堤、太閤堤の名が残る通り、武力だけでなく、治水がその後の繁栄を左右したこともよく理解できます。

 特に甚大な被害がでた中国地方の方々に、心からお見舞い申し上げます。

 昨日はようやく電車も動くとのことで、伊丹へ行って行ってきました。

 梅田に着くと、宝塚線も動いておりJRで移動します。

 京都、大阪の雨を集める淀川も、茶の濁流となっていました。

 JRの伊丹駅で降りたのは、初めてかもしれません。

 伊丹は、大阪と神戸の間に位置し、酒の町として栄えました。

 江戸時代の酒蔵が残る「みやまえ文化の郷エリア」に伊丹市立美術館はあります。

 近隣に大きな美術館が多くあるので「諷刺とユーモア」という、一味違ったコンセプトで設立されました。

 現在は「ディック・ブルーナのデザイン展」が開催されています。

 ディック・ブルーナは「ミッフィー」の作者として知られ、昨年の2月に亡くなりました。

 ユトレヒトのアトリエで、彼が細い筆で、丁寧にミッフィーを描く姿がビデオで流れていました。

 1927年、オランダのユトレヒトで出版社を経営する父のもとに長男として生まれます。

 親は仕事を継ぐことを望みますが、彼は画家を志しました。父は反対したものの、自社が出版するペーパーバックの表紙をデザインする仕事を彼に任せるのです。

 その際にブルーナ社のキャラクターであるクマをデザインしたのがブラック・ベアーです。

 チケットにも使われていましたが、本を読みすぎて目が真っ赤です。

 ブルーナカラーと言われる、赤・青・黄・緑(後に灰と茶)と黒だけを使い、極めてシンプルなデザインで注目を集めました。

 20世紀初頭、オランダではデ・ステイルという芸術運動が起り、絵画ではピエト・モンドリアン、建築ではリートフェルトが牽引します。

 フェルナン・レジェやアンリ・マティスに大きな影響を受けたとありましたが、これらの運動も彼の進む道を明確にしたようです。

 館内は、ディック・ブルーナからインスピレーションを受けたアーティストの作品エリアがだけが撮影可でした。

 色々なものを見て、体感して、人は自分探しをします。

 私も「シンプルの正体」というコピーに誘われて、この展覧会にやってきました。

 ミッフィーは子供のまっすぐな瞳と向きあうため、常に顔だけは真正面を向いています。

 絵本を15.5cmの正方形としたのは、長方形だと小さな子供の顔に当たってしまうから。

 私もデザインを生業としていますが、シンプルを求める気持ちは、以下のディック・ブルーナの言葉と全く同じです。

 ぼくがシンプルを追い求めるのは、デザイン的な美しさということだけでなく、そこにイマジネーションを残したいからなのです。 
 多くを描きすぎず、ごくわずかな色を使うことで、見る人は、描かれた内容以上のものを自由に見ることができるでしょう。見る人に何かを押しつけるのではなく、自由に感じてもらえる絵を描いていきたいのです。

 先々週、京都国立近代美術館にでモンドリアンやマティスの展示もありました。

 若き日のブルーナは、南仏のヴァンスにマティスが手掛けたロザリオ礼拝堂を訪ねました。

 晩年の3年間を費やし、集大成と言われる礼拝堂のステンドグラスをみたとき「ぼくらしいものをつくりあげてみたい!」と思ったそうです。

 オリジナリティを最も求められるアートさえも、地球規模で繋がっているのです。

 先に書いた、リートフェルトが設計したシュレイダー邸は、世界遺産に登録されていますがユトレヒトにあります。

 また、オランダ中部には、レンブラントの生まれたライデン、フェルメールの愛したデルフトもあります。そしてゴッホの生まれた町も。

 ながらく「オランダへ行ったみたい」と思っていましたが、そろそろという気がしてきました。

 シンプルの正体。それは他者への敬意、期待、自由を望む気持ちだと思うのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<</a

日本の夏、日本の美、頑張れチームニッポン‐1496‐ 

 金曜日の午前1頃、サッカーの日本代表はグループリーグを突破しました。

 その戦い方には様々な評価がありますが、また4日間楽しみが増えました。

 チーム日本の総生産能力が、かなり上がっているのは間違いありません。

 昨日は、京都国立近代美術館の「横山大観展」へ行ってきました。

 初夏の京都ほど美しいものはそうありません。

 一昨年、作品群が世界遺産に指定されたル・コルビジュエ。

 その愛弟子、前川國男が設計したのが京都会館です。

 現在はロームシアター京都となりましたが、深い軒と木陰に誘われて、多くの人がお茶を楽しんでいました。

 「日本の夏」というフレーズが浮かんできます。

 ロームシアター京都から少し南。

 平安神宮の大鳥居を抜けると、京都国立近代美術館があります。

 こちらは、9・11テロの跡地に建つ4WTC(4ワールドトレードセンター)も設計した槙文彦の作品。

 建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞も受賞している、私にとっては生きるレジェンドです。

 京都市立美術館とで大鳥居を挟むように建っているのです。

 明治から昭和にかけて、多くの作品を残している横山大観。

 生誕150年を記念しての展覧会ですが、かなり賑わっていました。

 会期の前半と後半とでは展示が変わるようで、前半の目玉はこの『 紅葉 』。

 1931年(昭和6年)の作品です。

 「東の大観、西の栖鳳(せいほう)」と並び称される近代日本画の巨匠、横山大観。

 日本の伝統的な技法を継承しながら、新たな境地を開拓しました。

 しかしコミカルなタッチもあり、巨匠然としていない所にも好感がもてます。

 もうひとつの目玉、『 生々流転 』は全長40mの日本一長い画巻で重要文化財です。

 山間に沸く雲から一粒の滴が生まれるところから、川、海、そして雲に戻るまで、水の一生を描いた大作です。

 40mは一度に展示できないので、会期を3つに分けて1/3ずつの展示でした。

 

 やはり、全展示の中でも『 紅葉 』は圧巻でした。

 画材として、プラチナが使われているそうで、鮮やかさ、コントラストと、まさにエンターテイメントという言葉が相応しいと感じます。

 常設展示でさえ、ピカソ、マティス、モンドリアンと、もう見応え十分でした。

 展覧会の案内で、横山大観の師が岡倉天心だと知りました。

 1896年、東京美術学校初代校長だった岡倉天心はトラブルがもとで同校を去ります。

 その後、日本美術院を設立しますが、横山大観も師と行動をともにしています。

 後に岡倉天心はアメリカに渡り、1906年に「Book of Tea」を出版しました。

 1900年、新渡戸稲造の「武士道」が英文で発表されます。

 時代は、日清戦争、日露戦争と日本は軍国主義を色濃くし、欧米からは警戒心をもった目で見られていきます。

 日本人の本質は、もっと他にもあるという危機感をもって、天心が英文で発表したのが「Book of Tea」で、後に和訳され「茶の本」として日本でも出版されました。

 茶道のみならず、禅、茶室、美術鑑賞、そして千利休、小堀遠州と、日本の芸術を紐解く傑作と言って間違いありません。

 少し硬い表現ですが、引用してみます。

 この人生という、愚かな苦労の波の騒がしい海の上の生活を、適当に律してゆく道を知らない人々は、外観は幸福に安んじているようにと努めながらも、そのかいもなく絶えず悲惨な状態にいる。われわれは心の安定を保とうとしてはよろめき。水平線上に浮かぶ雲にことごとく暴風雨の前兆を見る。しかしながら、永遠に向かって押し寄せる波濤のうねりの中に、喜びと美しさが存している。何ゆえその心をくまないのであるか、また列子のごとく風そのものに御しないのであるか。

 美を友として世を送ったひとのみが麗しい往生をすることができる。

 巻の最後、利休が秀吉との不和で切腹を強いられ、弟子らとの「最後の茶の湯」の場面へと進みます。

 そして切腹の場面までを鮮やかに美しく描いています。

 まさに、麗しい往生が精緻に描かれているのです。

 「美」とは何か。

 これは私にとっても永遠のテーマです。

 どこかの区切りでまとめたいと思っていますが、岡倉天心の言葉は深くまで心に入ってくるのです。
 
 日本代表はベスト8をかけてベルギーと戦います。

 試合開始は3:00am。深夜と言えば良いのか、早朝と言えば良いのか微妙ですが、早起きして見ようと思います。

 FIFAのランキング3位の「赤い悪魔」は2年間無敗だそう。

 実力は間違いなく相手が上です。しかし、「十分やれると思っている」という長友の言葉通り、期待せずにはおれません。

 もう一度天心の言葉を引いてみます。

 おのれに存する偉大なるものの小を感ずることのできない人は、他人に存する小なるものの偉大を見のがしがちである。

 こんな時は、この極東の島国だからこそ、持っているものがあると信じたいのです。

 頑張れニッポン。

 建築だって、経済だって、斜陽などとは言わせないぞと思っているのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<</a