カテゴリー別アーカイブ: 03 自然・季節

ミニマムに、鮮やかに‐1568‐

 本日から1名、入社試験をスタートしました。

 指導役をお願いするつもりだったIさんから、今日は出社が難しくなったと連絡がありました。

 それなら現場を見て貰うのも良かろうと思い、急遽現場行きに変更したのです。

 北摂のこちらの現場は、環境が素晴らしい。

 雨予報でしたが、一瞬晴れ間がのぞきました。

 まさに「水温む春」です。

 この葉の形からすると、マメ科の花でしょうか。

 無数の小さな花はなずな。

 別名ペンペン草ですが、この花を撮りに香川まで行ったこともありました。

 当時の日記には、偶然みつけたように書いていますが、以下の句を紹介したく、わざわざ香川へ行く用事をつくったのです。

 よく見れば なずな花咲く 垣根かな

 垣根の間にひっそりと咲くなずな。

 それに気付き、自然の逞しさや、季節の移ろいを感じる。

 そんな一場面を、ミニマムに、鮮やかに切り取った、芭蕉の真骨頂のような句だと思います。

 8年前は、3月11日の東日本大震災の日に入社試験を受けていた若者のことを書いていました。

 その若者は、地震のあと千葉の実家が心配になり一旦帰郷しました。

 しかし、ご両親から「頑張ってこい!」と反対に激励されて大阪に戻ってきたのです。

 入社試験は合格し、10ヵ月程働いてくれたのですが、結局は退社することになりました。

 現在はどんな仕事をしているんだろうかと思い出します。

 あれから8年。

 ひっそりとかもしれませんが、毎年花をつけてきたつもりでもあります。なずなのように。

 組織としてはミニマムですが、活き活きと鮮やかに、悔いのない人生を歩みたいし、歩んで欲しいと思うのです。

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

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【News】
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

末代までの誇り‐1566‐

 3月に入り、光の力強さが増したでしょうか。

 しかし今日は生憎の雨です。

 当社は南向き建物の1階にあります。

 エントランスすぐにあるのが打合せスペース。

 床も壁も白を選んでいるので、開口→床→天井→床と反射を繰り返し、光が奥まで届きます。

 その分、掃除は大変ですが、これによって昼間の明るさは全く違います。

 私の席から見た風景です。

 左奥は1月末からスタッフに加わったIさん。そして手前はオープンデスクの学生。

 その向かいが、まもなく11年目に入る田辺さんの席です。

 進行中のクライアントは皆さん承知しているのですが、彼女は臨月に入っていました。

 予定日はもう少し先だったので、この日も打合せに出てくれていました。

 ちょっと大変そうだなと思っていたら、その日の晩に入院し、翌日に無事男の子を出産したのです。

 折があった医師のクライアントからは、「ギリギリまでお仕事頑張っておられたので、少しドキドキしてました」「本当におめでとうございます」とメールを頂きました。

 プロであり、ご自身のクリニックも似た状況があったので、尚更だったようです。

 彼女には休む権利があるので、「休みたい」と言えば、勿論休んで貰うつもりでした。

 しかし、結果として生まれる直前まで働いて貰ったことになります。

 働くことが、マイナス要素となる可能性が無いとは限りませんが、望んで働いてくれるなら、そんなことが起るはずがないと信じていました。

 嫌々とか、仕方なしにでなければ、働くということは最も健全な行いだと思っています。

 将来、子供さんに「お母さんは、あなたが生まれる寸前まで働いていたのよ」と伝える機会があるかもしれません。

 梅が終われば、桜の蕾のふくらみが目につくようになりました。時間が滞ることはありません。

 137億年とも46億年とも言える、大絵巻物の最新刊あたりで私達は生かされています。

 休むこと、休ませることばかりがフォーカスされる時代ですが、全ての仕事は、自分や家族の幸せに直結しています。

 これは、いくら時代が変わっても、変わることのない真理です。

 「末代までの誇り」と言って貰えるような生き方を目指すしかありません。

 当社はいつの間にやら、私以外の全員が女性になりました。

 昨日はひな祭りでしたが、スーパーへ買い出しに行って気付いているようではどうしようもありませんが……

 時々「守谷は女性に厳しい」と言われます。

 本当は全くの逆です。女性に期待しているのです。

 と言えば、妻も多少溜飲を下げてくれるでしょうか。

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

極寒CRAZY!‐1561‐

 前回は、娘の奮闘記を書きました。

 facebookのほうには、お祝いのコメントを貰いました。娘に見せると更に喜んでいたのです。

 その記事の上に、スバコという会社の広告がでていました。リフォーム・リノベーションの紹介サイトですが、当社の作品がでています。

 記事のタイトルは「近隣問題&その解決法」

 なかなかに物騒なタイトルですが、内容と写真は関係ありませんでした。(勿論そのはずですが)

「高台の家」と共に「Shabby House」の写真も上がっていましたが、このサイトからは基本連絡はありません。

 スクリーンショットにも著作権があるというニュースがありました。仕事によって全く異なりますが、写真に価値有りと判断されることは、基本名誉なことだと考えているのです。

 遡って先週末。久し振りに湖上に浮かんでいました。

 この冬、池原ダムは雨が少なくかなり減水しています。

 間もなく昇降不可となりそう。

 最低気温-1℃。

 山はうっすらと雪化粧。

 この寒さの中でも、他に釣り人が居ることに驚きますし、理解もできます。

 しかし魚は正直です。

 ウグイが2匹釣れただけ。

 もっと釣っている人もいますが、自然相手なので全て受け入れるだけなのです。

 しかし、スロープの店主と常連さんが、「熊野まで食事に行くんだけど」と声を掛けてくれました。

 しかも店長の奥さんがハンドルキーパーまで務めてくれるとのこと。

 喜んで同行させて貰いました。

 で、こちらのお店が凄く安い。

 そして凄く美味しい。

 グレの刺身、ヒラメの刺身、タチウオの天ぷら。

 サザエのバター焼き、すじ肉と全て500円。

 ゲソの酢ミソに至っては300円。

 売り切れ御免という「サバのぼうずし」だけが700円ですが、そのレア感が絶妙でした。

 お腹一杯食べて飲んで1人3000円ちょっと。

 これだけ海の幸がよければ、熊野水軍もこの地を手に入れたくなるはずです。

 金額も合せて、大満足でした。

 プリンセス・プリンセスの歌に、「GET CRAZY!」という曲がありました。

 キ○ガイという日本語を使ってはならないので、氷点下の湖にでている人を「極寒CRAZY!」と呼んでみます。

 その私が好きな釣りですが、アメリカでは釣果を競う試合があります。

 「トーナメント」といわれ、トップカテゴリーでは賞金が1億円という試合もあります。また、テレビ中継もされる人気コンテンツでもあるのです。

 日本にもトーナメントはありますが、野球選手がメジャーリーグを目指すように、多くの日本人が夢を求めてアメリカへ渡りました。

 そんな中、昨年末にアメリカでの引退を発表した選手がいます。

 1970年生まれ、吹田出身の清水盛三という選手ですが、その17年間にわたる挑戦が、テレビで特集されていました。

 日本のトーナメントで実績を残した彼は、2001年に単身アメリカへ。

 2006年には、世界最高峰と言われるB.A.S.S.の試合で優勝を成し遂げます。

 引退の理由は明確には述べませんでしたがこの言葉が一番印象に残りました。

 「勝負の世界でしか味わえない何かがある」

 全く同感です。

 誰しも好きなことがあります。楽しむだけなら、仕事としない方が良いかもしれません。

 しかし、全てを注ぎ込んだ真剣勝負でしか味わえない何かがあるのです。

 その分岐点にある言葉が「狂」だと思っています。

 しかし、ただの「狂」では意味がありません。その下敷きになっているのが、「好き」とか「愛情」でなければ。

 だからこそ「狂おしい」という表現があるのだと思っているのです。

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アトリ

冬はつとめて‐1557‐

 この時期、家を出る前は庭木の梅に目が行きます。

 先週末、今年はじめの花が開きました。

 咲き始めると、追いかけるようにポツポツと続きます。

 今朝はここまで進みました。


 
 ご近所の庭では椿も満開。

 冬には冬の楽しみがあります。

 食卓にあった娘の教科書をパラパラめくっていると、清少納言の「枕草子」をみつけました。

 冒頭のくだりはあまりにも有名です。

 数年前、広告にパロディで使われているのを見かけました。

 春はあけぼの。

 やうやう白くなりゆく山際、

 少しあかりて、紫だちたる雲の

 細くたなびきたる。

【現代語訳】

 春はなんと言っても明け方。だんだんとあたりが白んで、山のすぐ上の空が少し明るくなって、紫がった雲が細くたなびいている様子。

 教科書の解説に、「春夏秋冬それぞれの季節について、その良さを最も感じる時間帯を取り上げ、様子を述べている」とありました。

 そんな内容だったとは、すっかり忘れていました。

 確かに、春の明け方はワクワクするものがあります。

 寒かった冬が終わり、日が昇るその瞬間、春のにおいだったり、生命の息吹のようなものを感じます。

 そして、「夏は夜」「秋は夕暮れ」と続きます。

 暑い昼間をやりすごした後、海辺で波音など聞きながらの一杯などは最高です。

 また、風が冷たくなりはじめる秋の夕暮れは、誰もが感傷的になるもの。

 いずれも異論はありません。

 そして冬です。

 冬はつとめて。

 雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、

 霜のいと白きも、またさらでも いと寒きに、

 火など急ぎおこして、炭持てわたるも、

 いとつきづきし。

 昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、

 火桶の火も、白き灰がちになりぬるは わろし。

【現代語訳】

 雪が降り積もっているのはもちろん、霜が真っ白におりているのも、早朝に炭を運んでいるのも冬の早朝に似合っている。昼になって、だんだん寒さが緩むと、火鉢の炭火も白く灰をかぶってしまってみっともない。

 「つとめて」は「務めて」なのか「勤めて」なのか、それが早朝を指すのは面白いところです。

 朝の読経を「おつとめ」というのも、似たようなニュアンスでしょうか。

 他の季節は、良い時間帯をピックアップしているのですが、冬の昼はみっともないとまで書いています。

 清少納言の生きた平安時代、寒さは現代の比ではなかったでしょう。しかし、寒さが緩むとみっともないとまで書いているのは痛快です。

 「行く夏を惜しむ」と言いますが「行く冬を惜しむ」とは言いません。

 日が短く、寒い冬を、心のどこかで、過ぎ行くことを望んでいる部分があるからでしょう。

 冬において一番良い時間帯は早朝でした。また、午前を制するものは一日を制します。

 冬でも努めて、早起きしたいと思うのです。

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

凧々あがれ‐1552‐

 今日は朝から雲ひとつない青空でした。

 こんな日は絶好の撮影日和。同じ現場でも、晴れと曇りでは、全く違う景色に見えます。

 ということで「住吉区歯科医師会館」の現場へ行ってきました。

 すぐ近くにある長居公園は、東住吉区ですが住吉区に切れ込むような位置にあります。

 広い敷地には背の高い樹々が森のように育ち、まさに都会のオアシス。

 帰りに寄ってみました。

 西端には、セレッソ大阪のホームであるヤンマースタジアムや、陸上競技場もあります。

 この日は学生の大会だったようです。

 たすきを掛けているところを見ると駅伝でしょうか。

 高校生のようでした。

 子供が小さい時は、長居公園内のこの滑り台に何度足を運んだことか。

 長男も長女もここが好きでした。

 その横で、凧揚げをしている少年が2人。

 「いくぞおー」とか言いながら走り出します。

 何とか揚がったり、揚がらなかったり。

 注意してみると、凧あげをしている子供の多いこと。

 お祖父ちゃんも奮闘中です。

 みるからにぎこちない走り方で、怪我のないようにと声を掛けたくなります。

 私が子供の頃は、田んぼが多く残っていましたが、今凧揚げができる場所と言えば、大和川の河川敷かここくらい。

 銀だこなんていう店もありましたが、ここはまさに凧銀座です。


 ゲイラカイト型でしょうか。

 観ているだけで、気持ちがよいものです。

 凧は引っ張ることで揚力を得て、空高く舞いあがります。

 その出だしは、誰かに持って貰わなければならないことが、ほのぼのとした景色を生むのでしょう。

 1人でできない。

 これは不自由だけれど、とても豊かなことです。他者の存在がなければ、人生は無味乾燥なものになってしまうのです。

 友達が極めて少ない私が言うのも何ですが。

 成人式帰りの女性を見掛けました。

 「成人式って、1月15日だった……よな」と一瞬迷いました。第2月曜日に変わった当初は、違和感ばかりでしたが馴れとはとは怖いものです。

 また、色々なトラブルの話題が取り上げられるのでしょう。

 しかし、人生の節目です。

 自分以外の誰かが居るから式は成立します。その瞬間を分かち合い、謳歌すればよいでしょう。

 空高く、自由に飛びたいのは20歳であれ48歳であれ変わらぬ思いです。

 飛びたければ、引っ張って貰うか、自分で走るかの二択しかありません。

 人生も、凧々あがれなのです。

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アールエイチマイナス‐1545‐

 大阪を南北に貫くなにわ筋。

 道幅もあって、比較的走りやすい道路です。

 スタッドレスタイヤへ交換するのに、毎年ディラーへ向かうのが12月初め。

 丁度この時期がイチョウの見頃なのです。

 先週、御堂筋を通るとピーク寸前という感じでした。

 同じ大阪市内で、2筋東に離れているだけなのに、かなり差があるものです。

 12月半ばを過ぎると、年賀状のことが気になりだします。

 2002年頃、こんなメールが友人から回ってきました。

 「知り合いが手術をするのだけれど、血液型がO型のRhマイナスで、非常に数が少ないのです。知り合いでRhマイナスの方は居ませんか」

 それは大変だなと思い、結構な数の知人にメールしました。

 すると「それはよくあるチェーンメールじゃない」と友人に指摘されました。

 実害があった訳ではないですが、人の善意につけこんで、また、私の無知をさらけ出したようで、とても後味が悪かったのを覚えています。

 その時「Rhマイナスの親族が居ます」と連絡してくれた人がいました。その人の年賀状を見る度に、毎年この事を思い出します。

 メールが(正確に言えばe-mailですが)連絡の主流になったのは、2000年頃でしょうか。今やライン、メッセンジャーと、様々な手段があります。

 「年賀状が減る一方」というニュースも毎年のことですが、私はやっぱり年賀状派です。

 気になる女の子から、自筆の手紙なり、葉書なりをもらったなら、簡単には捨てられないものです。

 それは、やはり「実際に手にとって」という部分が大きいと思います。読み方によっては少し気持ち悪いかもしれませんが(笑)

 また、葉書なら62円の切手が必要です。昨年の年賀状は52円だったので、実質今年からの値上がり。この傾向が止まることはないでしょう。

 もしメールが1通72円なら、チェーンメールなどは存在しないはずです。

 メールが完全に無料ではないにしても、やはりお金という物差しは、常に大切なものだと思います。

 無料や過度の安価に振り回されないよう、しっかり働かなければなりません。

 今週末には、クリスマスプレゼントを準備しなければなりません。

 ついに娘が「サンタはお父さんなんでしょう」と言い出しました。

 そこは頑なに「信じる人だけには見えるんだ」と言い続けます。

 物創りを生業としている私としては、プレゼントがデータなんていうのは、まっぴら御免です。

 物を介して、手跡とか体温が伝わると思いたいし、それが物の価値だと思うのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映
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進化は一方通行‐1543‐ 

 12月に入り、ポツポツとお歳暮が届きます。

 昨日、大きな箱で貝が届きました。

 立派な貝で、熊本県天草産の「緋扇貝(ひおうぎがい」とあります。

 天草の海の味を、刺身で頂きました。

 見た目のように、味もホタテ貝に似てとても美味しかったのです。

 また、貝殻が非常に美しい。

 上にあるのは、先月も娘が集めていたシーグラス。早速、彼女のコレクションに加わっていました。

 子供達の本棚をみていると「ざんねんないきもの事典」という本を見つけました。

 何ともネガティブな題だなと思いながら頁をめくると、冒頭「進化」について書かれていました。

 誰もが知る通り、象は体が大きく、鼻が長い生き物です。

 生き残る為には体が大きな方が有利なので、そういった個体が生き残ります。

 しかし、体が大きいと例えば水が飲みにくいので、偶然生まれた鼻の長い子の子孫だけが生き残りました。

 キリンの祖先の中に、足の長い、早く走れる子供が生まれました。

 ただ足が長いので、やはり水が飲みにくい。逃げ足は速いのに、伏せて水を飲んでいると肉食獣に襲われる危険が増えます。

 それで、さらに首も長い個体だけが生き残ったのです。

 ダーウィンのいう突然変異と自然選択です。

 また、人間は魚や虫類の祖先から進化してきましたが、再び水中で呼吸できる能力を手に入れることは出来ないそうです。進化は一方通行なのです、とありました。

 子供が生れ、動物園に行くようになりましたが、そういう目でみると興味が倍層します。

 娘に「名古屋の動物園に、すっごい男前のゴリラがいるらしいので観に行かない?」と聞いてみました。

 すると「私、何歳やと思ってる?」と。

 ちょっと前なら、動物園と言ったら飛びついて来たのですが、2、3年は誘っていなかったかもしれません。

 娘が10歳の進化を遂げたとするなら、もう子供と動物園に行くことはないのかと、ちょっと寂しい気持ちに……

 来年からは、休みも塾に行くはずなので残された時間はごく僅か。最後の機会をうかがっています。

 進化は一方通行。

 とてもポジティブな言葉ですが、何かそら恐ろしい気もしてくるのです。

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愚痴は土俵外へ‐1542‐

 いつもお世話になっている、トボト・スロープの忘年会に参加させて貰いました。

 ダム湖での釣りは一種独特です。

 放流し続ければ水位は下がり、雨が降れば一気に増水します。

 海のような港は作れないので、スロープに固定した浮き桟橋が港代わり。

 そのボートを上げ下ろしする拠点がトボト・スロープです。

 忘年会と言っても、奈良県下北山村までは車で片道2時間半。

 コテージを借り切っての会でした。

 私は初めてでしたが、常連の人ばかり30人程が参加。

 超が付く釣り好きだけが集まります。

 地元猪肉の焼肉は、わさび醤油で。

 ぼたん鍋に、カキの蒸し焼き。

 タコのから揚げは、お客さんが釣った本物の明石ダコ。

 最高に美味しかったのです。

 トボト・スロープの店長、Tさんは奥さんと一緒にフル稼働でした。

 忘年会というよりは、お客さんの慰安会のようで、申し訳なくもあり、有り難くもあり……

 釣りという遊びの性格上、夏なら朝5時にはオープンします。超の付く釣り好きは、日没まで釣りをします。

 それでも、普段からニコニコと笑顔を絶やしたところを見たことがありません。

 面白いことに気が付きました。

 好きな釣りの話が中心にあるので、ネガティブな会話はありません。

 お酒が入り、ちょっと声が大きくなる人はいても、不平不満や愚痴が充満してる空気とは正反対です。

 先日「盛和塾」の解散を発表したばかりの稲盛和夫さんは「不平不満や愚痴の対極にあるのが感謝」だと仰っていました。

 感謝の気持ちというのは、自分が他の存在に対してへりくだる気持ちがなければ沸いてこないとも言われます。

 建築家という職業も、釣りという遊びも、また奈良にある大自然も、私より上位にある存在です。

 私が生み出したものではないからです。 

 心の中はいつも「感謝」と「不平不満や愚痴」が押し合いへし合いしています。

 「不平不満や愚痴」を辞めるというより、「感謝」に押し出して貰う方が簡単なのかもしれません。

 これを「感謝の寄り切り」としたいと思います。

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男類、女類、あわせて人類‐1535‐

 先週末は我が家の女子チームと出掛けたと書きました。

 リフレッシュが目的なので、普段は素通りの池原ダム自体も観光します。

 学生時代は学年で1、2を争うくらい足が速かったという妻も、小5の娘に負けてしまったそう。

 何といっても育ち盛りですから。

 ダムサイトを反対からみるとこんな景色。

 高さは110m。アーチダムとしては国内最大の貯水量を誇ります。

 今回は、水位の関係で池原ダムにボートを下すことができず。南隣にある七色ダムへ移動しました。

 これは七色名物、旧発電所跡。

 久し振りにやってきた七色ダムですが、その名の通り色彩がとても豊かな湖です。

 ボートを車で引っ張ってきて、湖に浮かべるのですがこれが一苦労。

 スロープのおじさんに教えて貰いながら何とか完了。何でもそうですが見るとやるとでは大違いです。

 娘が流れで削られたガラスの破片をみつけました。

 海辺でみつければシーグラスですが、リバーグラスとでもいえばよいのか。

 娘はこれが好きで、飽きずに延々と集めているのです。

 また、宿泊施設でもレストランでも、アンケートがあれば必ずと言って良いほど丁寧に書いています。

 これは私には全くないもの。女の子だからでしょうか。

 ベストセラー「話を聞かない男、地図が読めない女」は2000年4月の発売となっていました。

 もう20年近く経ったことになりますが、狩りにでて、家族に獲物を届けなければならない男に、会話など一切不要。むしろ獲物に気付かれるだけです。

 また、巣を守ること、巣で待つ女性陣の調和を保つことが重要だったので女性に地図は必要ありません。

 ビートたけしは、こんなことを言っていたと思います。

 男と女は、サルとチンパンジーくらいは違う。だから、男類、女類あわせて人類と言うんだ。

 男と女はこうも違うんだということを理解するのに、私も40年は掛かった気がします。(今でも勿論完全に分かった訳ではありませんが)

 付き合っていても、結婚しても、なかなか上手く行かないものだなと思っていたのは「人は分かりあえる」と考えていたからだと思います。

 しかし、分かりあえるかの前に「違う」のです。

 それでも、美味しい魚を食べた時、それ程違った味には感じていない気もするので、そうは違わないとも思っています。

 「違う」ところをフォーカスすれば違う、「違わない」ところをフォーカスすれば違わない。禅問答の世界です。

 こんな小話がありました。

 家に帰ってきたら妻が不機嫌そうな顔で「食卓の電球が切れたの」と言いました。

 夫は疲れて帰ってきたのですが「それなら新しいのと交換しよう」と言って、新しい電球を探しに行こうとします。

 妻は更に不機嫌そうな声で「そういうことじゃなくって!」と怒り出した、という話です。

 「じゃあどうゆうこと?」となりますが、そういうことなのです。

 問題を解決するのが要望でなく、話をすることが目的なのですから。

 先週の夜、「今日何時に帰ってくる?」と娘からメールがありました。

 「ちょっと分からないなあ。なんで?」と返すと、こんな写真が送られてきました。

 あっという間に、何とかかんとか15年が経ちました。

 男と女は違います。それでも求めあいます。

 神様は物事を複雑にするのが、大変お好きなようです。

 それでも、私たちの世代にとって、これからが収穫の秋であって欲しいと思うのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

最高のソース‐1534‐

 週末は我が家の女子チーム、妻と娘と出掛けました。

 男子チームの片割れ、長男は試験があるそうで大阪に居残りです。

 しかし、友人宅へ泊めて貰うことになり、多分一番幸せなはず。友人と居るのが最も楽しいのですから。

 妻も娘も、そこまでの外出好きではないので、一緒に出掛けて貰うには何らかの理由が要ります。

 秋の吉野路を走るだけで私は気分爽快。

 「この季節の快晴を逃して、いつ屋外へ出掛けるんだ」というのはこちらのロジックです。

 「温泉にはいって、自然の中で食事したら気持ちがいいんじゃない」とあくまでお願いベースなのです。

 宿はいつも私が泊まっているバンガロー。

 標高が高いので、ちょうど紅葉がさかりでした。

 快晴の下で見る紅葉ほど美しいものはそうありません。

 温泉に付随するレストランに多くを期待する人はあまり居ないと思います。

 しかし、下北山村にあるきなりの郷は結構いけるのです。

 メニューには、ジビエ、スモークの文字が並びます。

 アユスモーク盛り合わせ900円。

 右上は鹿、左下は猪のスモークですが、猪のスモークは、娘も美味しいと言って食べていました。

 アマゴスモークのトマトソースパスタは1300円。

 下北山村産のアマゴのスモークがのっています。

 鹿のスモークと季節野菜のピッツァは900円。

 野性味あふれる食材とスモークの香りがとても合っていました。

 娘はいつものから揚げ定食850円ですが、2人とも喜んでいました。

 少しは普段の罪滅ぼしになったでしょうか。

 翌日、少し湖に出ましたがほんの申し訳程度。

 目的は野外での昼食です。

 メニューはカップラーメン、サラダ、出来あいのトンカツですが、外で食べれば格別なはず。

 ちなみに、このお湯を沸かすバーナーはジェットボイルといいます。0.5Lなら2分でお湯が沸く優れものなのです。

 静かで景色のよい最上流までやってきました。

 こんな時ならインスタントラーメンも許されるでしょう。

 娘はチキンラーメンしか食べられないので、「安藤百福さんに感謝やね」と言いながら、喜んで食べてくれました。

 私の世代ならグルメと言えばコミック「美味しんぼ」を思い出す人が結構いるのではと思います。

 その中で、美味しいご飯を炊く方法の回がありました。

 それには美味しいお米、美味しい水、また適度な漬け置き、そして炊き方が大事でしょう。

 紹介されていた方法は、お盆にお米を広げ、割れているものや、欠けているものを、ピンセットでより分けるというものでした。

 粒の大きさにむらがあれば味が変わってしまうからです。

 あくまでコミックの中の話しですが、初老の夫妻がその作業をしていた場面が記憶に残っています。

 仕事であれ、家事であれ、そこまで時間を掛けられる人はなかなかいないと思います。

 しかし、美味しいものをつくるということは、こういうことだと思いますし、そうあって欲しいとも思います。

 英語のことわざで、このようなものがありました。

 Hunger is the best sauce. (空腹こそが最高のソース)

 しかし勿論最高のソースは愛情です。

 チキンラーメンに込めた私の愛情は、娘へ届いたのでしょうか。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

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