カテゴリー別アーカイブ: 11 日常

人が望む曖昧な周期‐1716‐

 長かった梅雨が明け、いきなりほぼ真夏日です。

 どこで聞いたのか、娘が「セミが鳴きだしたら梅雨は終わり」と言っていました。

 言われてみれば梅雨とセミはマッチしませんが、いずれにしても夏本番です。

 日経新聞だったかに「コロナ禍でなくコロナ下」とありました。

 建築設計においても、環境は全て受け入れ、良い所を探すだけ。

 これはすでに環境だと思うべきことのようです。

 この春、育児休暇から復帰したスタッフは、ほぼフルタイムで働いてくれています。

 この状況なので、子供を預ける保育園からは少し熱が上がると電話が掛かってきます。

 不安定な勤務状態は本人が辛いでしょうが、仕方ありません。

 先日は打合せ直前だったこともあり、子供をバギーに乗せて出社し、数時間仕事をしてくれました。

 1歳を過ぎた彼も、初めは機嫌よく遊んでいたのですが、もちろん飽きてきます。

 ぐずり出したので「バギーで外を歩いてきてもいい?」と聞くと「勿論大丈夫です」と。

 公園の木陰を散歩していると、あっという間に眠ってしまいました。

 昼間の木陰を散歩することなど滅多になく、私が気持ちよかったくらいですから当然と言えば当然です。

 木漏れ日について少し考えてみます。

 私の住んでいる街は、1970年前後に開発された住宅地ですから、公園の藤棚もほぼ同い年。

 年輪を重ね、「ふじ」などという繊細な雰囲気は全くありませんが、これも木漏れ日です。

 ポイントとしては、葉が揺れたり、葉の密度には濃淡があるので、一定ではないということでしょう。

 太陽は移動するので、一日で大きく変化もします。

 屋外なので空気が動いているという点も、「心地よい」という感情へ訴えかける大きな要素でしょう。

 ふた時代ほど前に「ファジー」とか「1/fゆらぎ」をキーワードにした家電が流行しました。

 扇風機などがその代表格ですが、物理で言えば「T=1/f」。

 Tは周期を示す記号で、「ファジー」は曖昧とか不確定という意味ですから「人が望む曖昧な周期、リズム」といったところでしょうか。

 電車に乗ると眠たくなるのは、レールの継ぎ目が引き起こすリズムあるガタンゴトン音が要因だといわれます。

 生物は全て海に起源を持っているので、波のリズムが遺伝子に刻み込まれているのかもしれません。

 人はスケジュールにびっしり縛られるのも嫌です。かと言って、全くルールがなければ自分を律するのはかなり難しいもの。

 時間、曜日、暦など、見れば見る程よくできているなと感じます。

 その源が、潮の満ち引きだったり、太陽のリズムからきていると考えると、こちらも当然のことなのかもしれません。

 人が望む曖昧。

 それが分かれば一番ですが、まずはリズムあっての曖昧で、さほど曖昧ではないのかなと考えたりするのです。

 芭蕉が夏草に故人への思いを馳せたように、私も祖父母が暮らした岡山の海沿いの街や、金毘羅さんへの参道沿いの家を思い出します。

 コロナ下という環境ですが、もう少しだけ落ち着いたら、瀬戸内海を見下ろす墓地と、像頭山を望む墓地を訪ねたいと思うのです。

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

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【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

ちょっと相当ヤンチャな愛嬌‐1709‐

 平時なら青葉美しい季節ですが、今年は休まる時がありません。

 梅雨とは言え、これだけ雨マークが続く天気予報はなかなか……

 「令和2年7月豪雨と命名」という記事がありました。

 地域名が入っていない通り、九州から東海、東日本に至るまで、日本列島を覆う程の雨雲をみると、不気味にすら感じます。

 河川の氾濫によって、濁流に家や田畑をのまれた人達の気持ちを慮ると、やりきれない気持ちになるのです。

 近所の中学校は開校していたようですが、電車通学の我が家の兄妹は2日続けての休校でした。

 土曜も学校があった私達世代と比べると、ことしの登校日は半分くらいになってしまうかもしれません。

 縁あって、中学・高校の同窓会の世話役代表を引き受けています。

 開催日をオリンピックイヤーの12月30日と決め、2004年に第1回を開催しました。

 2016年の第4回が最多で64名の参加。

 同窓生270名のうち、100名くらいが参加してくれる会になればと思い、4年に一度だけ、母校と同窓生のために頑張っているつもりなのです。

 前々回から、会場は大阪マルビルの第一ホテル、開始時刻も17時に固定しました。

 そんな関係で、私が進行もさせて貰っているのですが、3時間程かけて参加者全員が、順に近況報告をするだけ。

 だけなのですが、とにかく楽しいのです。

 普段連絡を取り合っている訳でもないのに、完璧な間合いでつっこみが入り、盛り上がります。空間がとても温かいのです。

 今回案内を出すと、2割くらいの返信がありました。

 その中に、当時現代文を教えてくれた中條先生からのものがありました。

 この6月に『蒼穹』(そうきゅう)という俳句の句集を出版されたとのこと。1冊送って下さったのです。

 すでに重版されているとのこと。1句触れてみたものがあったのですが、俳句はあまりにも知識がなく、もう少し勉強してからにします。

 ご自身のブログにそのやりとりをUPして貰っています。

 宮本輝の『優駿』と志水辰雄の『散る花もあり』を教えて貰ったのが中條先生で、どちらもストーリーが刺激的なのですが、リズムの良さ、文章の美しさが印象に残っています。

 もっと正直に言えば、折角書くなら、このレベルまで行ってみたと、心のどこかで思っているのですが。

 私の印象としてこう書いて下さいました。

「モリヤ」という呼び名の響きとちょっと相当ヤンチャな愛嬌ですね。そのずっとあとになってビフォーアフターで匠(アゲイン)を伝え聞いて嬉しかったですね。

 当時のあだ名が「モリヤ」で、かなりソフトに書いて貰ったのですが「相当ヤンチャな愛嬌」という表現がすっかり気に入ってしまったのです。

 来年が定年とのことで、最後はこう結ばれていました。

 こんなに嬉しい教え子からのメールは本当に久しぶりです・・・楠葉の花屋さんと同期でその彼のことは「激務をぬって二、三度出席してくれたはずです。」と教えてくれました。

2021年の歳末には激務ではないと思いますが…万難を排して出席させていただきたいです。

 母校である高槻中学・高校をどう書くかは難しいのですが、近年共学となり、更に偏差値を上げていると聞きます。

 弁護士、医師、上級国家公務員と錚々たるメンバーに加えて、パチプロをしている同窓生がいるという話もあります。

 中條先生も参加表明をして下さり、そんなユニークなメンバーの前に立つ訳ですから、毎回何かしらの結果を出して、参加したいと思っています。

 2004年、「平野西の家」が初めてのテレビ放映。

 2008年、「境内の中にある家」が『スーパーニュース』で密着取材。

 2012年、「住之江の元長屋」ビフォーアフター』出演。

 2016年、阿倍野の長屋住人十色で放映。初めての著書出版報告。

 発売は2017年という裏技でしたが、オリンピックイヤーは特に結果にこだわるのです(笑)

 第5回は、1年伸びた5年分の成果、関西建築家大賞という結果を持って参加したいと思っています。

 同窓会の世話役は、楽しみであり、遣り甲斐であり、励みでもあるのです。

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
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■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
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■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
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人生に遅すぎるということはない‐1708‐

 2016年4月の熊本地震の後、飛行機で現地へ向かいました。

 JIA(日本建築家協会)が被害認定調査の支援活動参加者を募ったのです。
 
空からみた第一印象はやはり「水の国」でした。

 私が担当した震源地すぐ近くの嘉島町も、水が豊かで本当美しいところでした。

 実際、町営の湧き水プールがあるのです。

 当時は凄惨過ぎてこの写真はUPしませんでした。

 一緒に調査をした町役場の方たちは、日常を取り戻しておられるのか……

 今回の豪雨では、日本三大急流に数えられる球磨川が氾濫しました。

 球磨川は熊本市の南にある八代市に流れ込んでいます。

 九州上空で、大きく旋回したあたりのような気がします。

 火の国であり水の国である熊本に、一日も早く、平穏な日々が訪れることをただただ願うのです。

 昨日、建築士試験の監理員というものを初めて経験しました。

 新型肺炎の影響で、席の使用率を50%まで減らすことになり、会場が変更になりました。

 使用部屋数が増えると、必然的に監理員も多く必要になり、普段の体制では人手が足りなくなったそうです。

 建築士会の分科会から、監理員が足りていないという連絡があり、お手伝いすることにしました。

 会場は大阪経済大学。

 大阪市内にも関わらず、明るく、緑も多い。

 こんな機会でもなければ、訪れることは無かったと思います。

 昨日は2級建築士の学科試験でした。

 私は1級を25年前に一度受けただけなので、記憶があまりないのですが、学科試験は午前は3時間、午後3時間。

 受験者はヘトヘトになっていました。

 私達は3人の監理員で90名程を担当したのですが、ベテラン監理員の方が「午後は結構辛いよ~」と言っておられました。

 私はむしろ新鮮で、6時間かけてじっくり真剣な受験者を観察させて貰いました。

 個人情報に関わることは勿論書きませんが、学校を卒業してすぐの若者世代が一番多くはありますが、上は同年代の方々まで。

 幅広い年齢層が、同じ条件での国家試験に挑みます。

 一番驚いたのは、左利きの人が8%もいたこと。

 私達の時代なら、書くのは右と矯正されたのが、現在はそこまでしないのだろうと想像していたのです。

 いくらかの謝金と共に、お昼はトンカツ弁当。

 非常に美味しかったですが、オペレーションの関係で11時が私の昼食時間でした。帰る頃にはかなりお腹が鳴っていたのです。

 学科試験の発表は8月末あたりで、合格者は二次試験となる製図試験に臨みます。

 合格率は1級で8~12%、2級で20~25%となっていました。

 2級、木造建築士と、規模や種別に制限のあるものもありますが、業務独占資格と言われるものです。

 ある規模以上の建築物を建てるには、建築士が必ず設計しなければなりません。

 業務独占資格なので、免許さえとってしまえば、いくらでも仕事があるかと言えば勿論そんなことはありません。

 車の運転免許証と同じで、運転しても宜しいと言って貰っているだけで運転が上手いとは限りません。

 もっと言えば、2種免許を持っているはずのバスの運転手でも、運転が下手な人はいくらでもいるのです。

 1級建築士について尋ねられた時は、いつも「普通運転免許証と同じレベルです」と答えてきました。

 建築設計を仕事としたいなら、持っていて当たり前なので、謙遜している訳ではありません。

 これまでは「これが、弁護士資格や医師免許なら違うのでしょうが」と付け加えていました。

 現在進んでいる計画の半分が医師の方なのですが、「医学部に行っても、国家試験を通らないと、ただの体に詳しい人で終わってしまうんです」と笑っていた方が居ました。

 聞いた時に私も笑ってしまいましたが、なるほどその通りです。医師として生きるには必須ですし、持っていれば名医ともなりません。

 あくまでも必要条件なので、資格を語る人は最低ラインを見ているのだということが分かってきました。

 約90名のうち、何人が製図試験に進むのでしょうか。

 大変そうな顔をしている受験者に、「ちょっと視線を上げてごらんよ。必ず合格するから」と伝えて上げたかったのですが、勿論そんなことは出来ません。

 天災が起った時は、特に気が引き締まります。

 建築は幸せを実現する為にあるものですが、非常時にはクライアントとその家族の命と財産を守るという役割も担います。

 物創りにおいて、建築設計において、妥協など一切許されないのです。

 そうそう、同年代の受験者に安藤百福さんの言葉を贈ります。

 人生に遅すぎるということはない 

 彼がチキンラーメンを発明したのは48歳ですから。

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においKY‐1705‐

 いつもと違う道で会社へ向かっていると、何か違和感が。

 分譲地ができたてのようです。

 ここは確か……

 奥山牧場だったところ。

 住宅地の真ん中に牛を飼っている牧場があったのです。
 

 ときどきのぞいていたのですが、一番新しい写真は2017年9月のものでした。

 もし書くなら、あることを書かざるを得ないので、ここで詳しく書いたことはないはずです。

 入口からのぞくと、いつ行っても愛らしい目でこちらを見つめてくれるのです。

 一番古い写真は2009年8月でした。

 長男が4歳の頃なので、一緒に見に行ったのだと思います。

 ネットで探してみると、大阪市内最後の酪農家で、堺に引越したようです。

2018年3月25日 奥山牧場 堺へ移転決断

大阪市内唯一の酪農家が、堺市内の酪農団地への移転を決めた。長年、住宅街で乳牛を飼養してきたが、規模拡大とともに牛にとってのより良い環境を求めての決断。全国で事業承継が課題となる中で親子で家業を守り、移転後は頭数を1.5倍にするなど「希望の持てる場所」。これまでの地域への感謝とともに、次代の担い手は酪農経営の明日を見据える。

市内で酪農を営むのは、奥山牧場(平野区)の代表、奥山雅則さん(61)と長男の恭平さん(30)。現在は乳牛を50頭を飼養し、年間約400トンを出荷している。

飼料も工夫し、近隣の食品工場の食品残さを飼料に活用するなど、経験を生かした高い乳質も評価されている。移転は6月を予定し、計画では84頭に拡大する方針だ。

 最後に寄った半年後には引越していました。

 市内に暮らし、すぐ近所で牛を見れることはそうないでしょう。

 愛くるしいうるんだ瞳をみるていると、何とも癒されます。

 ただ、済んだことなので書きますが、勿論臭い!

 私の家からは1km程離れているので、流石に届きませんが、風向きによっては数百メートル離れていても、あの独特の臭いが漂ってきます。

 建築基準法では、用途地域によって建築可能な建物の種類が決められています。

 あの場所に牛舎を建ててよいか、などの細かいことを調べたことはありませんが、ちょっとKYかな(古い?)、とは思っていました。

 テレビ電話での打合せが増えました。

 夏のこの時期、クライアントのお宅に伺う際は、やはり多少のエチケットは必要です。

 しかし画像から匂い(臭いではない)は伝わらないので、気が楽と言えば楽。しかし、リアリティがないと言えばリアリティがない。

 先輩の車の芳香剤の香り。

 冬と春の変わり目の朝の匂い。

 ある香水の匂い。

 匂いは一瞬で記憶を引き戻す、最も強いスイッチです。

 奥山牧場の臭いが懐かしいとは言いませんが、これで平野区も無味無臭の都会となりました。

 一番思うのは、それを許容していた近隣の人達が凄い、ということです。

 先にあったんだからしょうがない。そういう考え方が昭和の日本にはあったのです。

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ハルカス、笑かす、ツバメの巣‐1702‐

 今週前半は晴れ予報が続きます。

 梅雨の中休みですが、いきなり30度越えの連続。

 少しは準備期間が欲しい気もしますが、洗濯物のことを考えると贅沢は言えません。

 天王寺動物園越しのハルカス。

 子供が小さい頃は、「困ったら天王寺動物園」というくらいよく来ました。

 下の子供が中学生になり、「どこか連れてって」と言われなくなりました。バタバタとした子育て時代が懐かしくもあるのです。

 おぼつかなく思いつめたること、すこしはるかさむ
 (胸の思いをあなたに打ち明けて晴らしたい)

 名前の由来となったという「伊勢物語」の一節です。

 「晴るかす」は「晴らす、晴れ晴れとさせる」という意味で、大阪弁で言えば「笑かす」が近い使い方でしょうか。

 再開した学校でも皆マスク越しですから、笑かすのはちょっと大変かもしれません。

 それでも笑いを取りに行くのが大阪人。

 頑張れ学生!なのです。

 先々週、ジョギングコースでツバメの巣を見つけました。

 民家の軒下で、ヒナがピーピーと鳴いています。

 毎日通るので、成長をつぶさに見てきました。

 エサやりに出くわした時は、立ち止まって見いってしまうのです。

 しかしその成長のスピードたるや、驚愕に近いものでした。

 みるみるまに丸々と太って行きます。

 親鳥が近くにいる時は、一層高く、大きな鳴き声で「ピーッ!ピーッ!」と鳴くことが分かってきました。

 電柱の影に隠れて待っていると(かなり怪しいですが)、親鳥が急降下してきました。

 そして巣の前で一瞬ホバリング。

 エサやりの瞬間です。

 ツバメの巣だけが、なぜ民家の軒先に作られるのか不思議に思っていました。

 中華料理の高級食材として使われる海ツバメの巣は、断崖絶壁にあるのをテレビで見たことがあります。

 蛇や哺乳類などの天敵から卵やヒナを守る為ですが、軒の直下につくる理由を、親鳥がホバリングする姿を見て理解できました。

 街で見てもわかる通り、ツバメかなりのスピードで飛ぶことができます。

 飛行能力が高く、かつハチドリのようなホバリングまで可能。

 軒がすぐ上に迫る環境なら、ツバメより大きな猛禽類やカラスは巣に寄り付けないでしょう。

 ホバリングの能力がなければ巣に迫ることも出来ません。

 テレワーク、リモート授業と新しい生活様式が求められていますし、私達も順応していかなければなりません。

 ただ、ツバメのエサやりを目の前で何度も見なければ、その巣の在り方に気付くことは無かった気がします。

 新しい生活様式を否定するつもりはありません。

 実際にその場に立ち、感じることの質と量が落ちることはよく理解しておかなければならないとも思うのです。

 「巣ごもり」という言葉は、今回一気に市民権を得、言葉のイメージアップを果たした感もあります。

 ツバメは子育てが終われば巣を放棄しますが、人はそうは行きません。

 巣作りの専門家として、もう少しこの親子を観察したいと思います。

 何より、ツバメの設計能力と創意工夫に、もう完全に脱帽なのです。

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5S-7S‐1699‐

 今週末はようやく野外へ出られるかなと、週間予報が気になります。

 春の花から主役はアジサイへ。

 もし、あのウィルスが湿気を嫌うなら、梅雨さえ待ち遠しいのです。

 2005年頃だったか、初めて経営者の勉強会に参加させて貰いました。

 ある方が「付き合いは広い方が良いだろうし」と声を掛けてくれたのです。

 そこで「5S」という言葉を初めて聞きました。

 ①整理 ②整頓 ③清掃 ④清潔 ⑤躾(しつけ)

 頭文字がSで始まる5つを並べたものです。

 経営者なら普通は知っているのだと思います。

 物創りとアートが好きでこの仕事を始めたもので、経営やリーダー論などには全く興味がありませんでした。

 しかし言葉の定義を教えて貰い、面白いなと思いました。

 ①整理=要、不要を分け、不要なものを排除すること

 ②整頓=理にかなった配置にすること

 特に①には軽く衝撃を受けました。整理とは要らないものを「捨てる」ことだったんだと。

 人員整理などという言い方がイメージしやすいかもしれません。

 仕事場で特に長い時間を過ごしたこの2ヵ月。こつこつと「更に5S活動」をしていました。

 時間を大切にしている人の話は説得力があります。

「うえだクリニック」の院長に、モニターを持ち上げるアームはとても良いですよと教えてもらいました。

 良いと聞けば何でもやってみます。

 そのアームを上の棚につけ、モニターを完全に浮かせました。

 大きな図面はモニター後ろまで滑りこませることができます。空間は立体的に使うと、累乗的に価値が増すものです。

 正面はマグネットが付くブラックボードなのでメモの入替がスピーディです。

 机の上、50cmのところにある棚は、座ったまま手が届き、24インチのモニターが入るギリギリの高さ。

 右端の棚は、カタログに挟むしおりとエアコンのコントローラー置場。

 色にもこだわっています。

 付箋は10色+白と茶があるので、10件までは色を見ればすぐに分かります。

 初期段階と中盤以降に分けて、各色に2件割り当てれば、20件まではスムーズに進められるイメージ。

 本棚にあるサンプルBOXも色で認識できますし、小さい方の付箋で売っていない色はカットして作ります。

 クリアファイルも同じく10色あります。

 クライアントのパーソナリティと計画の方向性でイメージカラーを決めるのですが、ここは慎重に考えます。

 少なくとも1年位は計画と色が連動するので、しっくりこないと嫌なのです。

 若い頃は2件仕事が重なれば、嬉しくも大変だ大変だと言っていましたが、かなりの計画を並行して進められるようになりました。

 並行して仕事をすると濃度が薄まるかなと思っていたのですが、全く逆でした。

 ひとつ懸念が浮かんだとすれば、全ての計画をチェックできます。反対に良いアイデアも全てに反映できるのです。

 大きく机に広げて見るのではなく、アニメのセル画のように全てを重ねて見るイメージです。

 とても良かったので、実務的な話もひとつ書いておきます。

 最近パソコンのスピードが落ちた気がしたので対策をしてみました。

 このサイトはとても分かりやすかったですし、実際かなり軽くなりました。

 ①できるだけ外付けHDDにデータを移行、⑦Google Chromeの同期する情報を減らす、⑧エクスプローラーのフォルダオプションを出来る限り無効化、が特に効果がありました。

 ⑧は全て無効にするとかなり軽いですが、テキストが読み難いので、私の設定は以下の通りです。

 5Sに「Speed」を加えたり、ある自動車メーカーは「死ぬまで働け」もあったと聞いたことがあります。

 どんな立派な人でも1日は同じ24時間です。

 同じ時間をどう使うか、また自分の居る空間の価値をどれだ高められるか。工夫し、改善した結果が出た時は単純に気分が良いのです。

 6番目に「Speed」、7番目に「Success」を加えて、当社は7Sで行きたいと思います。

A photograph is wonderful.
2018年1月 山形/蔵王

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見える景色が変わるから‐1698‐

 6月は旧暦で言えば水無月。

 「水はありすぎるけど」となるのは、旧暦と1ヵ月程の誤差があるためです。

 しかし、7月や8月を「水無月」と呼ぶよりは良い気がします。やはり何でも後回しよりは前倒しですから。

 新型肺炎の影響で銀行業務が縮小されたり、メーカーからの見積り提出が遅れたりで、着工が遅れ気味のプロジェクトもいくつあります。

 その中で、契約工期の前に完成しそうな「ときめく紺色の家〈リノベーション〉」

 ようやく足場が外れたので、良ければ「現場日記」ものぞいてみて下さい。

 出掛けるのは現場行きとジョギングくらいで、その道程だけが外界を目にする機会でした。

 この古墳にはいつも目が行きます。

 年配の方が写真を撮っているなと思ったら、菖蒲が花をつけだしていました。

 県外移動自粛も今日から解除。これまでの分まで「お出掛け」したいものです。

 どうしても食事の写真に頼ってしまったこの期間。

 締めくくりは関西のソウルフード、お好み焼きです。

 意外にも、一番人気はモダン焼きでした。

 私はソバを炒める派。

 「カリカリで美味しい!」と子供達もなかなかの食べっぷりでした。

 ネギ焼きは製作途中の写真のみ。

 焼きながらなので写真はどうしても……自慢のネギ焼きはまたの機会に紹介します。

 長男も今日から授業が始まるので、早起きして降りてきました。この期間で一番カリカリ来ていたのが、長男の朝が遅いことでした。

 勉強云々より早起きする習慣を保つことのほうが、学校の価値は高いかもしれないとさえ思った程です。

 玄関を出る前にバタバタしているので聞くと「定期が見当たらない」と。

 「後回しにする人で、立派な人を見たことがないといつも言ってるだろう」とまたカリカリ来ていると定期が出てきて、妻が送って行きました。

 一本早めの電車に乗っているので、それでも友人との待ち合わせには間に合うとのこと。「よく分かってるじゃない」と、怒ったり褒めてみたり。

 高校時代、数学の先生が「一本早い電車で登校してみなさい。見える景色が変わるから」と言っていました。

 ギリギリ間に合ったことを自慢する方が多数派で(勿論私も!)、この意味が分かっている生徒は少なかったと思います。

 人は機械ではないので、スケジュールがタイトになればなる程、良い習慣なら崩してはならないと思います。

 朝のジョギング中、問題解決のヒントや、プランのキーになるアイデアが浮かんだことが何度あったことか……

 その数学の先生は、確か実家に戻りお寺を継がれたはずです。

 「君オリジナルの考え方で解いてもいいんだよ。ただ、それならこの解き方が正しい事から証明しないといけないね」とも言っていました。

 学生時代は言う事も聞かず、反発もしていましたが、全て先生の言われた通りで、それを伝えても受け入れてくれないところまで一緒です。

 この世は輪廻転生。

 お詫びの気持ちと、感謝の気持ちを、今ならお伝えしてみたいと思うのです。

A photograph is wonderful.
2014年11月 滋賀/石山寺

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■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

図面のUPは禊‐1689‐

 気温も25℃近くまであがり、本当に気持ちのよい季節になりました。

 激変の4月も今日で終わりです。

 普段は活気のある商店街も、この状況下で閑散としていました。

 普段はひたすらに会社で仕事をしていますが、今日は現場監理へ出ていました。

 近鉄の普通はかなり空いています。

 換気のために窓が開いていることもあり、気持ちのよい風がはいってきます。

 貸し切りに近く「ああ、気持ちいい」と、思わず声に出してしまいそうです。

 日の光を浴び、風を感じると気分は一気に変わります。

 誰もが日々の暮らしの中で、落としどころを模索し続けなければなりません。

 休業中の張り紙をする飲食店を多く見かけます。

 働きたいが働けない人達の心中は察するにあまりあるのです。

 現場は「ときめく紺色の家〈リノベーション〉」のでしたが、手応え十分でした。

 この計画の設計図面が完成したのは、昨年秋の香港行きの当日、朝4時でした。

 フライトに間に合うギリギリまで描いていたことを思い出しますが、頑張った甲斐があったというものです。

 今年に入ってからは、2月にリノベーションの実施図面UP、そして今月は2つ新築の実施図面をUPしました。

 仕事において、1時間にどれだけの付加価値を生めるかを、「単位時間当たり採算」と言います。

 経営の師である、京セラ名誉会長の稲盛和夫さんに教えて頂いたものですが、ようやく当社でも取り入れることにしました。

 成果を時間で割り、うまく時間がコントロールできているかの指標とするものですが、スタッフに求める以上、私も自分の働いた時間を把握しておかなければなりません。

 23歳の年から建築設計の仕事を始めたのですが、働く時間は、長ければ長い程よいものだと思っていますし、気にしたこともありませんでした。

 しかし正確に時間を記録してみて、これはちょっと人に言っては駄目なレベルだと痛感したのです(笑)

 私は日に12時間は働くと決めていますが、それがすでに過労死ラインだそう。そもそも残業という概念がないので、全く問題ないのですが。

 物創りが神聖な仕事だとすれば、設計図面のUPは禊のようなもの。

 打たれる滝の水が、ここちよい水量で、快適な温度では駄目なのと同じです。

 1ヵ月半くらいは休みがなくても、良い仕事になると思えれば頑張れるのです。

 実はこのゴールデンウィーク、1週間池原ダムのバンガローを予約していました。

 しかし全国への緊急事態宣言で、宿泊施設から休業となりますと電話がありました。

 1ヵ月半は頑張れますが、2ヵ月はちょっとこたえます。2ヵ月以上にならないよう、もうひと踏ん張り必要なようです。

 ああ、早くあの湖面に浮かびたい!

A photograph is wonderful.

2014年6月 奈良/池原ダム

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

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梅雨、夏ウェルカム‐1688‐

 4月24日(金)、大阪府は休業要請に協力が得られないパチンコ店名を公表しました。

 第一弾として大阪府内で6店舗、うち大阪市は2店舗。これがいずれも平野区で……

 こんなところで名前を売らなくても良いのにと読んでいくと、どうも聞いた店名。

 会社から歩いて3分、2店舗とも私のジョギングコースに面するパチンコ店でした。

 24日(金)は営業したものの、翌25日(土)からは休業すると大阪府に連絡があったという記事が土曜日の朝に出ました。

 府は「休業しているか現地を確認する」とコメントを出したのです。

 忙しい吉村知事に来てもらうのは申し訳ないので、朝一番で確認してきました。

 まさか知事がくる訳はありませんが、間違いなく休業です。

 私もそこまで暇ではないのですが、パチンコ店の向かいにある小さなイオンが朝7時から開いており、とても助かっているのです。

 出勤前に寄れ、コンビニよりは安いという理想的な店舗。

 要請を断ってでも営業をしていたので、今後も突っぱねるのかなと思っていたら、良い方向に裏切られました。

 まあ、ヤンキーが更生して普通の人になっただけなのですが、それでも良いことには変わり有りません。

 不思議な気分ですが、何故かほっとしたのです。

 遅い時間や、休日会社に出る時は、会社のミニキッチンで自炊します。

 使い勝手のよい野菜や卵くらいは定期的に買いに行くので、男性の中ではスーパーに寄っているほうだと思います。

 若い女の子が不安そうにレジ打ちしているのを見ると、本当に可愛そうですが、食料だけは店が閉まってしまうとどうにもなりません。

 出来る限りの対策をし、何とか頑張って貰いたいと思いますが、医療従事者と共に、働く姿は尊くさえあります。

 3密を避けるようと見かけますが、平時なら「粗」も「密」も大好きです。

 粗は自然の中でひとりきりですが、密はやはり東南アジアでしょう。

 初めてベトナムに着いた時の衝撃は忘れられません。

 空港からホーチミン市内へ移動しようとターミナルを出ると幾重にも空港を取り囲む、人、人、人。

 その群衆の視線が突き刺さる前で両替する時は、かなり緊張しました。そのベトナムドンを手にして空港を出ます。

 すぐに取り囲まれ 熱を帯びた目で「俺のタクシーに乗れ」や「俺のバイクは安くて速くて安全だ」と唾を浴びながら客引きに遭うのです。

 バックパッカーは、知らない街に着けばまず寝床を探さなければなりません。

 ここがゲストハウス街だと降ろされた途端、人の洪水と不安に押し流されそうになりました。

 東南アジアの魅力は、まさに「密」と「熱」なのです。

 米ソ対立のあおりをうけたベトナム戦争は1975年まで続きました。

 ジャングルの中にはいたる所に迷路のようなトンネルが掘られています。

 いまにもランボーが飛び出してきそうです。

 私が訪れた時はすでに四半世紀経っていましたが、他の東南アジアの国に比べるとベトナムはどことなく暗い影を感じました。

 しかし中国やフランスの影響を強く受けるベトナムは、食べ物も美味しく、とても好きな国なのです。

 ようやくアメリカの国立生物兵器分析対策センターから、太陽光がコロナウィルスを不活性にするとみられるという発表がありました。

 湿度も高い方が良いようです。

 賛否はあるようですが、全くの嘘でないなら明るいニュースはウェルカムです。

 ベトナムの感染者が非常に少なかったので、もしかすると、とは思っていました。

 今は随分変わったでしょうが、あれだけ汚い街で(失礼!)、人、人、人の街で、感染が爆発していないのには理由があるはずだと勘ぐっていました。

 蒸し暑いところが、にっくきウィルスは苦手なよう。是非とも、梅雨、夏でやっつけてしまいたいものです。

 今年は、ジメジメした梅雨も、酷暑の夏もとびきりウェルカムなのです。

A photograph is wonderful.

2002年2月 ベトナム/ホーチミン

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
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人類の未来‐1680‐

 命の尊さに差異はありません。

 しかし心は別です。

 欧米で、桁が違う程の人が亡くなっていても、「日本じゃない」とどこかで言い聞かせている部分があったことは否めません。

 志村けんさんの訃報を聞き、改めてそのことを感じます。全国民のおじさんが亡くなったのです。

 海外メディアは「日本の喜劇王」、「日本のロビン・ウィリアムズ」と表現しました。

 小学校の頃、土曜8時は「全員集合」と「ひょうきん族」で、真っ二つに割れたものです。

 刺激的で、やや毒のあったひょうきん族と比べて、お笑いの王道を貫いたのが全員集合でした。

 志村さんには、まさに喜劇王の言葉がふさわしいと感じます。

 近鉄電車の南大阪線に乗る機会がありました。

 古市行きの普通電車は閑散としていました。

 僅かな乗客も互い違いに座り、距離をとるよう意識しているのが伝わってきます。

 世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」を通るとあって、扉には前方後円墳のラッピングがなされていました。

 吊革には全て埴輪が。

 世界遺産登録に沸いたのが、遠い過去のようにも感じてしまいます。

 沿線にある葛井寺(ふじいでら)。

 藤井寺という地名の由来になったと言われる古刹です。

 お寺にしろ寺院にしろ、全ての信仰の対象で、無病息災を掲げていないところはありません。

 疫病が流行ったとしても、天災が起きたとしても、祈るしかなかった時代のほうが、人類史の中では圧倒的に長かったはずです。

 多くの事がコントロール出来る、出来ると思っていた現代に、このような事が起こるとは全く想像できませんでした。

 私はギリシャ神話「パンドラの箱」の話が好きです。

 ゼウスはまだ男しか人間は存在しない世に、パンドラという美しい女性をおくります。

 パンドラには、決して開けてはならないと命じ、災い全てを閉じ込めた箱を与えました。

 彼女は同時に、好奇心も与えられていたので、我慢できずにその箱を開けてしまいます。

 開けた瞬間に、災いがこの世に溢れ出しますが、かろうじて蓋を閉じ、唯一閉じ込めたのが「予兆」でした。

 ギリシャ人は、未来を知ることが大きな災いと考えていたのです。

 本来なら春うららかなこの季節ですが、やや気が重いのは仕方ありません。

 自分の子供が、自分の親が、自分のおじさんが亡くなるのは誰もが嫌なはずです。

 無理に理由をつける必要はありませんが、誰かの死を無駄にしたくないなら、全国民が、全人類が、自分達の未来のために一段段ギアを上げなければならない局面に入ったのでしょう。

 グローバル化が進んだこの時代、人種も、性別も、年齢も関係なく、77億人全員にその未来が託されていると言っても過言ではありません。

 自分の人生が、この先の人類がどうなるのかは、誰にも分かりません。

 しかし分からないからこそ、生きて行けるのだとギリシャ神話は教えてくれるのです。

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