カテゴリー別アーカイブ: 11 日常

けがれとはらい‐1391‐

 昨日、食卓にさくらんぼが並んでいました。

 このあいだ田植えが終わったと思ったら、いつの間にか夏至も過ぎ。

 2017年もあっという間に上半期が終わります。

 お札やお守りをゴミ箱に捨てるのは気が引けるもので、近所の神社へ奉納してきました。

 杭全神社は平安時代に創建され、府社の社格をもちます。

 門の脇に、六月三十日夕刻に大祓式(夏越祓)とあります。

 横には「茅の輪神事」とも。

 門の手前に、「茅の輪(ちのわ)」が設置されていました。

 初めて見たのですが、以下はその案内文です。

 昔から六月と十二月の晦日に大祓いといって今まで半年間の罪祓いを人形に託して流し祓い清め(雛祭りの起源)生々きした生命力の復活を祈願しました。

 (中略)

 とくに病気にかかりやすい真夏を迎える六月の大祓(夏越の祓)には、疫病神を追い払う霊力をもつ「茅の輪(ちのわ)」をくぐって心身を祓い清めるのが昔からの古い伝承であります。

 水無月の夏越の祓する人は 千年の命延というなり(古歌)

 神道は、自然崇拝を基本としたものですが、穢れと祓いの概念が中心にあるといえそうです。

 生きるということは穢れるということであり、祓いによってそれらは取り除かれる。

 非常に寛容な精神文化ともいえるのです。

 織田信長が、今川義元を討った桶狭間への出陣の朝。「敦盛」を舞った話は有名です。

 敦盛は「人間五十年、化天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり」で始まる能の演目。

 ある番組で、この舞によって信長は呼吸を整え、冷静になっていったのではないか、という説が紹介されていました。

 「穢れ」をネガティブな感情、考え方とするなら、「祓い」を儀式と置き換えてもよいかもしれません。

 信長を例にとるまでもなく、成功者は例外なくこの儀式を持っている気がします。

 瞑想、座禅、ジョギングなど方法は様々ですが、いずれもそれは時々でなく習慣となっています。

 脳科学的にも、人の感情は、意思で制御するより、行動で導く方が簡単だそうです。

 「茅の輪(ちのわ)」をくぐってきたので、半年の穢れが全て祓われました。

 6月の晦日を過ぎれば、清い体で勝負の下半期へ突入です。

 穢れは儀式で祓う。

 当たり前ですが、誰もが舞う必要はありません。

 入浴でも、読書でも、ヨガでも、自分がそう思いこむことが何より大事なはずなのです。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】

■3月25日『大改造!!劇的ビフォーアフター』朝日放送(ABC)「住之江の元長屋」再放映■
■10月29日『住人十色』毎日放送(MBS)「松虫の長屋」放映■

『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載

『homify』6月4日「松虫の長屋」掲載
『homify』5月10日「長田の家」掲載
『homify(タイ)』4月25日「加美の家」掲載
『homify(中国)』4月9日「住之江の元長屋」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日

さすが江戸っ子‐1369‐

 「さかたファミリー歯科クリニック」の現場へ行くのに、JR学研都市線に乗る機会が増えました。

 今日はポカポカと気持ちがよく、気づくウトウトと居眠りを……

 春眠暁をおぼえずで、気持ちのよい季節になりました。

 春になったので、そろそろ船を出そうと免許をみると、有効期限が切れています。

 小型船舶操縦免許は5年に一度、講習を受ける必要があり、失効講習を受けてきました。

 会場は新大阪にある大阪市立青少年センター。

 旧称は 大阪市立青少年文化創造ステーションで、佐藤総合計画の設計。2003年の作品のです。

 ユースホステルが入っていますが、外観はまさにホワイトベース。

 ややがらんとした印象でしょうか。

 講師の話によると、車の運転免許証は都道府県公安委員会が発行している公文書。

 小型船舶操縦免許は国土交通省が発行している公文書。よって、罰則などは小型船舶操縦免許のほうが重いそうです。

 2時間半の講習を受け、ようやく操船できるようになりました。

 帰りに新幹線の高架沿いを歩いていると、フリーマッケトが催されていました。これがなかなかの活気。

 格好良くて清潔より、ラフで猥雑なところに人が集まることはよくあるものです。

 先月のことですが、 以前オープンデスクに参加していた女の子から、長男の合格祝いにと、本と手紙が届きました。

 合せて、手作りクッキーまで同封してくれていましたが、これは子供達がすぐに食べてしまいました。

 本のタイトルは「銀の匙(さじ)」。

 なかなか歯ごたえのある本で、これは腰を落ち着けて読まなければなりません。

 早速、子供2人にお礼の手紙を書いてもらいました。

 娘はクッキーのイラスト付きですが、私の手紙が最も遅く、ようやく4月の初旬に郵送したのです。

 手紙の中には彼女の近況報告もあり、「昨年、念願の一級建築士を取得しました」とありました。

 働きながら資格をとるのは大変だと思います。ひとまず肩の荷がおりたでしょう。

 資格とはそもそも何でしょうか。

 まずは最低限の能力を担保するものです。しかし、担保は成長を生まないのがこの世の鉄則。

 さらに先を目指さなければ、成長を鈍化させることもあるかもしれません。

 東京で仕事をした施工会社の社長が、建築工事請負契約書を指して「こんなものは紙切れだと思ってるんで」と言いきりました。

 どうでもよいと言っているのではありません。

 クライアントに満足してもらえなければ、そんなものを振りかざしても何の意味もないと知っているのです。

 「さすが江戸っ子」と言いたくなりました。

 人生は攻め、攻め、攻め。そしてまた攻めです。常に前へ進むしかありません。

 彼女はこの日記を読んでくれており、「道標になっている」と書いてくれました。

 「よく頑張ったね、おめでとう」という気持ちと、「さあここからがスタート」という2つの気持ちがあります。

 20年の先輩として、少しでも役に立てるよう、なんとかそれを体現したいと思うのです。

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■3月25日『大改造!!劇的ビフォーアフター』朝日放送(ABC)「住之江の元長屋」再放映■
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『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載
『住まいの設計07・08月号』5月21日発売に「松虫の長屋」掲載

『homify(中国)』4月9日「住之江の元長屋」掲載
『homify(韓国)』1月18日「柏の家」掲載
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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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怖さ十分の一‐1345‐

 一昨日、合同企業面接会というものに参加してきました。

 芦原高等職業技術専門校というところから声を掛けてもらったのです。

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 最寄駅はJR環状線の芦原橋駅。

 住所は浪速区浪速東なのでナニワの中のナニワ。

 天王寺駅から西へ、新今宮→今宮→芦原橋なのでディープ大阪に間違いありません。

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 お好み焼、ヤキソバともに200円。

 これは、由緒正しきディープ下町です。

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 学校に向かって歩いていくと、芦原町という駅がありました。

 南海電鉄の汐見橋線というらしく、時刻表を見ると1時間に2本だけ。ローカル線の佇まいです。

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 職業技術専門校というのは、再就職を支援する府の施設だそうです。

 半年間、CADや模型の勉強をすると聞き、そんな人達なら当社に入りたい人が沢山いるんじゃないかと思い、参加する事にしたのです。

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 初めてのことなので雰囲気が分からず、相談会のような品揃えででむきました。

 が、そんなことをしている企業は1社もありませんでしたが、先生方は「わかりやすくて、いいと思います」と。

 それもあってか、2時間の間に3人が話を聞きにきてくれました。

 うちの1人の方は「話を聞きたい人はもっと居ると思いますが、条件面だけみると……。それと、みな設計事務所は時間無制限と思っていますよね」と。

 時間無制限とまではしていないつもりですが、完全に否定できるわけでもなく……

 どうも、皆が当社に興味があるということはないようでした。どのくらい思いあがっているんだという話もありますが。

 この春で10年目に入るスタッフは、先日までいた新人君に「私が入った頃、所長は今の10倍怖かった」と言っていました。

 「もし役所との折衝でも、何の収穫もなく手ぶらで帰ったら、殺されると思っていた」と。

 これは半分冗談で聞いて貰えないと、ここに書けないのですが。

 自分の意思でどんどん成長していけるという人はよいですが、なかなか人はそこまで強くありません。

 よって、本気にならざるをえない環境に身をおくことが、一番簡単に成長できる方法だと思います。

 それをストレスと捉えるか(ストレスではあるかもしれませんが)、ウェイトトレーニングのダンベルと捉えるかで、まったく違った景色になります。

 「ああ大変。ということは、今までできなかったことにチャレンジしている!成長できるかも!!」

 みたいな感じで生きていきたいものです。 

 怖さ十分の一。とっても優しくなった私の元で、情熱を燃やしてみませんか。

 もうそんな言葉から、腰が引けてしまうのかもしれませんが。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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■■10月29日『住人十色』毎日放送(MBS)「松虫の長屋」放映■■

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『住まいの設計05・06月号』3月19日発売に「野洲の家」掲載■

『homify(韓国)』1月18日「柏の家」掲載
 http://www.atelier-m.com/w/kashiwa/w.html
『homify(韓国)』1月17日「細工谷の家」掲載
『homify(インドネシア)』11月12日「イタウバハウス」掲載
『homify(韓国)』11月2日「紫竹の家」掲載
『homify』10月27日「紫竹の家」掲載
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■3月23日フジテレビ『みんなのニュース』「灘の高台の家」紹介

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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神様はそんなに冷たいだろうか‐1342‐

 「関西の新年はえべっさんで始まる」ということで、今宮戎へ行ってきました。

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 高校の頃、西宮に住む友人が「えべっさんの本家は西宮だ」と言いました。

 私は、「そんな訳ないやろ。商売の街と言えば大阪やで」と口論したことがあります。

 しかし彼の言うとおり。総本社は西宮神社でした。

 ですが、ロケーションといい、下品な感じといい(失礼!)、私は今宮戎が好きなのです。

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 朝10時頃行ったのですが、言っている間に入場制限がはじまりました。

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 惜しげもなく、紙幣が飛び交う感じがよし。

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 ♪商売繁盛で笹持ってこい♪ ♪年のはじめのえべっさん♪

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 えべっさんが繁盛していなければ、まさか福を授けてくれることはなかろうと。

 笹を売る側もなりふり構わず。この感じがなおよいのです。

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 裏に回って、ドラも叩いてきました。

 えべっさんは耳が遠いので、ドラを鳴らすということ。

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 周辺もまさに書き入れどき。

 これらも全て含めて年始のイベントです。

 しかし、神頼みだけで上手く行くほど商売は甘くありません。

 昨年の大晦日、「ザ・リーダー」という番組に、京セラの名誉会長、稲盛和夫さんが出演していました。

 女性のインタビュアーから、若い人たちの働き方が変わってきていると思うが、稲盛さん世代からご覧になっていかがですか、という質問がありました。

一呼吸おいて、稲盛さんはこう答えました。

 「確かに社会が豊かになってきて、優しくなって、そういう方向に流れていくのは必然かもしれません。

 しかし時代がどう変わろうとも、物事を成し遂げる、素晴らしい人生をおくろうと思えば、楽な方向ではないなと思うんですね。

 やっぱり一生懸命、誠心誠意努力を続けていくという。人知れず、苦労をいとわないで一所懸命努力をする。それは、どの時代でも変わらない真理だと思います。

 今、頑張らすということも禁句ですし、頑張って病気でもしたら何にもならんという風潮が強いですけれども、どんな時代であれ、人生を生きていくには一生懸命でなければいかんのだと思っていますけれども」

 稲盛さんは子供時代に結核を患い、医師を目指します。

 しかし受験に失敗。鹿児島大学の工学部へ進学しました。

 昭和30年。就職先がなかなか見つからず、京都で碍子(がいし-電線などに用いられる絶縁体)を作っている会社を、ようやく先生に紹介してもらったのです。

 経営状態がわるく給料の遅配もあり、同期の4人は皆1年を待たずに辞めてしまいました。

 稲盛さんもはじめは嘆いていましたが、それでは何も変わらないと研究開発に没頭しはじめます。

 それが実を結び、世界で2例目というあるセラミック製品の生成に成功するのです。

 番組内で「人生のターニングポイントは?」という質問もありました。

 「やはり、先生のご紹介で京都にある焼き物を作っている会社にご紹介頂いたことでしょうか」と答えました。

 大学時代には、これから成長産業になるであろう、石油化学などを専門とする高分子化学を専攻していました。

 焼き物、セラミックは全く専門外で、就職が決まってから慌てて、卒業論文のテーマを変えたと聞きました。

 それでも人生のターニングポイントが、その就職だったのです。

 考え方がその人の人生を変える。これは稲盛さんの変わらぬ哲学ですし、この番組でも発言されていました。

 稲盛さんは「神様が哀れにに思うくらい頑張れ」と言います。

 そんな人に手を差し伸べてくれない程、神様は冷たいだろうかと。

 世代によって、時代によって、真理が変わることはないと私も思います。

 神頼みとは、こういったものを指すのだと、示唆してくれたのだと思うのです。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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ゴミとは美しき過去‐1330‐

 日本の観光ブームは、四季が担っているのではと書きました。

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 四季とは常ではないということ。その散り際もみごとなものです。

 「豊中の家」の前にある桜も、一気に葉を落としていました。

 桜並木の前に住むあるクライアントは「紅葉は素晴らしいですが、落ち葉掃除は結構大変なんですよ」と。

 借景もただではない訳です。

 今年の6月、琵琶湖博物館へ行きました。

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 湖畔に建つ立派な博物館でしたが、水族館エリアが改修中。

 そちらが目的だった娘にとっては、残念な日になってしまいました。

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 琵琶湖の水位がもっと低かった、縄文時代のはじめ。5000年前から、人はここに住んでいました。

 瀬田大橋北の湖底で、世界最大の淡水貝塚「粟津貝塚」が発見されています。

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 当時の人々にとって、貝は貴重なたんぱく源でした。

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 そして出来たのがこの貝塚。ようはゴミ捨て場です。

 その復元模型が展示されていました。

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 古代の暮らしなら、不潔は命を奪うかもしれません。

 勿論、清掃車も、ゴミ収集車も来ません。

 現代より、ゴミのポイ捨てなど少なかったのかも。この貝塚をみているとそんな気がしてきます。

 あるデザイナーがこんなことを言っていました。

 「要らなくなった紙をゴミ箱にすてるとき、綺麗に破って、ゴミ箱の中に揃えて捨てなさいと言っています。それが出来ない人間に、良いデザインなど出来る訳がない」

 この話を聞いた時、もっともだと思いました。

 ずっとゴミの捨て方は気になっていました。以来、当社では弁当のプラスチック容器などは水で洗って、1/4くらいに切り、綺麗に重ねてゴミ箱に捨てることにしています。

 弁当を食べたあとの容器が、汁気の残ったままビニール袋に押し込まれ、それがうず高く詰め込まれている。

 そんなアトリエで、美しいものは創作できないと思いますし、この事を納得できないないスタッフは辞めていくことになります。

 ゴミだからどれだけ汚くても良い。ゴミ箱の中だけが治外法権。そんなことはありません。

 ゴミ箱は、人の弱さを集めるブラックホールに見えてきました。

 そもそもゴミとは何なのか。

 一度は自らが必要としたが、後にこちらが不要と決めたもの。

 ダイレクトメールなど、一方的に送られてくるものはこの中に入りませんが、こう定義してみます。

 木々が枯れた葉を惜しげもなく落とすように、自分にとって役立たなくなった様々の考えを捨ててしまえるように願っている時。

 このいらなくなったものが、なんだってこんなに美しいのだろう。

-アンドレ・ジイド-

 自らを通り過ぎていったものをゴミと言うなら、ある人にとって私は……

 ゴミとは過去の友達です。過去とはいつも美しくあって欲しいものなのです。

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企業ってなんだ‐1316‐

 フォードが2016年末で、日本から撤退すると発表があったのは、年の初めでした。

 我が町、平野には何故かと言っては失礼ですが(誰に)、フォードのディーラーがありました。

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 私が出社する際、一番乗りの社員が周辺の掃除に出てきていました。

 50代前半でしょうか。ノータイでいかにも外車のディーラーという感じの男性でした。

 みな、次の仕事探しで大変だろうなと思っていたのです。

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 また、朝のジョギングコースには「業務スーパー」があります。

 朝の6時頃から60代後半の男性が、店前に野菜などを並べたりと、開店の準備を始めています。

 9時のオープンに備えてですが、大概1人で作業をしています。それが適正な人数なのか、経費を抑えるためにそうしているのか、私には分かりません。

 店舗は東向きで、朝の6時とはいえ夏は日が差し始めます。青果類がとても重そうで、年配だというのもあり、本当に大変そうに見えるのです。

 「業務スーパー」が2.8億の所得隠しを指摘されたのは今年の3月でした。

 企業とはなんなのかと思います。

 朝の6時から、汗水たらして働いている社員が居ると思えば、所得を隠そうとする幹部がいる。

 勿論、社員には辞める権利も保障されていますが。

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 近所のフォードでは、10月初めには全ての車がなくなり、あの大きな広告塔がガスバーナーで焼き切られていました。

 2、3日前には数人の社員が談笑していたので、引きの速さは見事な程。張り紙等も、見かけなかったような気がします。

 破たんする前に勇気ある撤退をするのは、会社を守る為に必要な場面もあるでしょう。

 しかし、フォードを気に入って何百万もの新車を買った人はどう思っているのでしょうか。

 また、思い入れを持って入社した社員は納得できるのだろうかと思います。

 「もしかすると、当社は日本から撤退するかもしれません」と言って販売したり、雇用するメーカーは無いと思います。

 仕事とはただのマネーゲームではないはずです。

 世界初の量産車、T型フォードを開発したヘンリー・フォードは、雇用に対しても、非常にフェアな目を持っていたようです。

 給料を払っているのは雇用主ではない。雇用主はお金を取り扱っているだけだ。給料を払っているのは顧客である。

 -ヘンリー・フォード-

 また、お金以外に何も生み出さないビジネスは、貧しいビジネスであるとも言いました。

 経営者として、両の目を持ちたいと思うのです。

 昨日、入社試験の面接をし、明日から実務試験を始めます。

 ここで書いたことがただの理想論にならないよう、まずは自らが懸命に働き、仕事とは何かを伝えなければなりません。

 広辞苑で「企業」を引くとこうあります。

 生産・営利の目的で、生産要素を統合し、継続的に事業を継続すること。また、その経営の主体。

 「継続」が2回も出てきます。継続、発展こそが最も難しいのです。
 
 社員数が2万人であれ、4人であれ、リーダーはそれぞれの人生背を負っているのです。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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良い学校の定義‐1314‐

 昨年に続いて、母校の文化祭に行ってきました。

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 OB会の手伝いで「プロフェッショナル相談コーナー」に参加する為です。

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 弁護士、税理士、会計士、医師とその横に席を用意して貰いました。

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 高槻中学・高校は来年から、共学の学校に変わって行きます。

 それで、垂れ幕には「男子校最後の文化祭」とあるのです。

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 また、新校舎の建設も始まっており、大きく様変わりをして行きます。

 進学という意味においては、かなりの放任主義でしたが、個性を伸ばすという意味においては、良い学校だったと思います。

 しかし、少子化の進む中、学校も変化を求められます。共学化と共に、放任主義から舵を切っていくようです。

 母校は一つしかないので、基本、誰にとっても良い学校なのですが、良い学校の定義を考えてみました。

 答えは何通りもあると思いますが私の結論はこうです。

 「一生懸命が恥ずかしくない雰囲気、空間をもっている」

 10月4日(火)の夕刊の一面に、同級生の写真が載っていまいした。

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 「大隅教授、ノーベル賞」のすぐ下にでした。

 自動衣服折り畳み機、ランドロイド1をシーテックというITイベントで発表。社長の阪根が実演している写真です。

 彼の会社、セブンドリーマーズはオートクチュールゴルフシャフト、鼻腔挿入デバイス、ナステントを開発販売しています。

 ゴルフシャフト部門では、芝公園梅田等の店舗を設計させて貰いました。

 彼が、賢者の選択に出演した際、何度か使った言葉に「ここでは勝てないなと思った」というフレーズがありました。

 大学卒業後、アメリカの大学へ留学し、化学の勉強していた時の話しだったと思います。

 世界から優秀な学生が集まってくるからです。

 どんな事でも努力し続ければ、必ず達成できると信じます。しかし、世の中には無限の選択肢があり、全てを並行して進めるのは不可能です。

 その中で、自分が一番得意で、続けられるものを見つける必要があります。それは、その他を全て捨てるのと同じ。

 本気で、全力で取り組まなければ、言い訳が先に立ちます。

 「本当なら……」「もう少し時間があったら……」「もう少しお金があったら……」「僕がビル・ゲイツの息子だったら……」と言い訳は無限にエスカレートします。

 反対に、全力で取り組んだ上での負けなら、更なる努力をするか、もっと得意なことを探すか、選択は2つに1つ。

 よって、一生懸命が恥ずかしくない雰囲気、空間をもっている学校が、良い学校だと思うのです。会社も同じかもしれません。

 また、勝つに越したことはありませんが、どの道にもトップがいるので、人生では負けることのほうが圧倒的に多いものです。

 「Aより数学ができることはないな」「Bより表現力はないよな」「Cよりもてることもないな」など、私も生きる道を探って来たのだと思います。

 負けはしますが、それぞれの秀でた一芸をみておくのには、更に価値があります。

 自分の得意を見つけたとしても、人は一つの能力だけで生きる訳ではありません。

 彼のここは凄いなあ、という姿を自分の目で見ておくと、いくらかは再現できるものだと思うのです。

 もし、子供に「なぜ良い学校に行くほうが良いか」と問われた時の答えをまとめてみました。

 これらも、無限の答えがあります。私はこれ以外の意見を捨て、子供に話してみます。

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人気の記事と誤字脱字‐1312‐

 今週の土曜日、昨年に続いて母校の文化祭に参加します。

■■10月1日(土) 1:00pm~3:00pm 高槻中学・高校文化祭
「プロフェッショナル相談コーナー」に参加■■

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 昨年は、税理士、会計士、弁護士、医師、建築士が常に8人くらいは居たでしょうか。槻友会というOB会の活動を知って貰う活動の一環です。

 この時は、隣の教室にブースを出している保護者会の方が訪ねてきてくれました。日記が面白かったと言ってもらい、結構話し込んでいたのです。

 この日記をワードプレスという形式に移行して2年が建ちました。

 以前のエクサイトブログの方が書きやすかった面もあり、一長一短ですが、現サイトはどの記事が良く読まれているか分かります。

 この2年で最も読んで貰った1位、2位は以下の通りです。

01
絶対に混まない抜け道‐1135‐ 2015年1月22日

02
ハイラックスサーフ 2011年5月9日

 1位は実用、2位は趣味といったところでしょうか。

05
阪急梅田駅の歴史 2005年10月31日

07
たかがスナックパーク、されどスナックパーク‐1139‐ 2015年2月5日

 このあたりの「大阪もの」も結構読んで貰っています。

 これらの記事に、かなり誤字脱字があると分かったのが、今年の春のこと。

 ある後輩と食事をしていた時「間違いに気づいた時、メールで送ってもいいですか」と言ってくれたので、是非とお願いしました。

 するとあるわ、あるわ。

 2回に1回くらいは、助詞の間違い、漢字の変換違い、送り仮名が重なっていたり。

 あまりに多いので「申し訳ないからもういいよ」と連絡したのですが「楽しく読ませて貰ってるんで、気になさらずに」と。

 更に甘えて、先週脱稿した原稿も送ったのですが、「まえがき」から、謝りたくなるくらいあるのです。

 全5章のうち3章までチェックしてくれました。まるで赤ペン先生なので、月謝を支払わなければなりません。

 自分では、言葉を大切にしているつもりでしたが、全くでした。これでは大学入試は駄目だなと、改めて納得したのです。

 彼の、それらをチェックする能力は半端ではありません。言葉を大切にしているからか、もって生まれたものなのか。

 「ここ間違ってます」と送って貰った文章を、3回読んでも気づけない時があるのです。

 人の能力には本当に違いがあります。更に言えば、その長所や短所を自分が分かっていないケースがかなりある気がします。

 今回の一件で分かったこと。

 新たに創ることに対しては積極的だが、見直し、校正をなおざりにしてきた。

 人は不完全です。それゆえ、チームで仕事をすることに意味があるとも言えます。

 ぼつぼつと応募の連絡が届きだしました。準備を整え、次のステージに行くんだという気分なのです。

 今回くらいは、誤字脱字がなければ良いのですが。

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■■『住人十色』10月29日(土)17:00~「松虫の長屋」放映予定■■

『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載■
『住まいの設計07・08月号』5月21日発売に「松虫の長屋」掲載■
『住まいの設計05・06月号』3月19日発売に「野洲の家」掲載■

『homify』9月1日「池を望む家」掲載
『homify』8月13日「光庭の家」掲載
『homify(スペイン語)』8月6日「野洲の家」掲載
『homify(ポルトガル語)』8月4日「柏の家」掲載
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■3月23日フジテレビ『みんなのニュース』「灘の高台の家」紹介
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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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日本全国、津々浦々‐1306‐

 家の近くには、いくつか田んぼが残ります。

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 ついこの間まではカエルの合唱だったのが、いつの間にか虫の音に。

 夏の終わりに、台風が集中するのも温暖化の影響でしょうか。

 釣りが好きで、時々奈良の山奥まで出掛けて行きます。

81

 長らく行っていないのでそろそろ湖面が恋しいところ。

85

 2011年の統計で、奈良県下北山村の人口は1039名。

 下北山がどのくらい田舎かは(失礼!)判断が難しいのですが、当たり前のように宅急便は届きます。

 NHKの「プロジェクトX」で、ヤマト運輸の回を観たのは10年以上前だったか。

 私が小さい頃、例えば岡山の祖父から桃が送られてきたら、近くの貨物の駅まで、取りに行っていました。

 「コストがかかる個人相手の輸送はリスクが高く不可能」が流通の常識でした。

 しかし深刻な経営難に陥っていたヤマト運輸は、1976年(昭和51年)この宅急便に社運を賭けました。

 日本全国、津々浦々に荷物を届けるという理念が、「戦後最大のサービス革命」の言葉通り、信じられないサービスを生んだのです。

87

 民間企業なので、利益が出なければ会社は存続しません。

 過疎の村で、都心部と同じような利益がでることはないでしょう。しかし、全国津々浦々という理念が、社員を鼓舞し、信用を集め、物を集め、他を圧倒してきました。

 日本郵便も現在は民間会社ですが、メール便論争は記憶に新しいところ。親書は、日本郵便が独占していることを考えると、やはりアドバンテージがあるのです。

 国という障壁さえも越え、完結させたこの宅急便というサービス。

 普段は全く感謝が足りていませんが、下北山でクロネコのトラックを見て、改めて凄みを感じました。

 過疎の村、または離島など、宅急便はどこまで届くのだろうかと考えます。民でありながら、よほど公の風格を感じるのです。

 人類史上の進歩のほとんどは、不可能を受け入れなかった人々によって、達成された。

 -ビル・ゲイツ-

 困難こそが宝の山なのは誰が考えても明らか。

 手本はいたるところで目にすることが出来ますし、手本しか残り続けないとも言えるのです。

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■■『住人十色』10月29日(土)17:00~「松虫の長屋」放映予定■■

『建築家カタログ2016』8月29日発売に「遠里小野の家」掲載■
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『住まいの設計05・06月号』3月19日発売に「野洲の家」掲載■
『建築相談ハンドブックⅢ』4月1日発売に「遠里小野の家」掲載■

『homify』9月1日「池を望む家」掲載
『homify』8月13日「光庭の家」掲載
『homify(スペイン語)』8月6日「野洲の家」掲載
『homify(ポルトガル語)』8月4日「柏の家」掲載
『homify(中国)』8月2日「加美の家」掲載掲載
『homify』7月31日「加美の家」掲載掲載
『homify(ポルトガル語)』7月29日「細工谷の家」掲載
『homify(英語)』7月28日「加美の家」掲載掲載
『homify』7月19日

『日刊住まい』4月21日「野洲の家」掲載
■『関西ウォーカー別冊「大阪ライフウォーカー」』3月22日発売に
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自分事と他人事‐1290‐

 昨日から横浜に来ています。

01 - コピー

 ずっと雨模様でしたが、今日は晴れそうです。

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 水の美しさは望めませんが、潮が香り、やはり海はいいものです。

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 クイーンズスクエアーには、横山剣の大きなポスターが掲げられていました。

 彼の出身地、横須賀はまだ訪れたことがなく、一度行ってみたい街なのです。

 先週から、隣家が建て替えのため、解体工事が始まりました。

20

 境界を越えて足場を建てるとか、足場をこちらの敷地の中に張り出させて欲しいとか、説明がなく工事がスタートしました。

 隣の住人も良く知っていますし、お互い様なので構いません。しかし、他人敷地に入るのだから、説明くらいはするべきだと、施工会社に伝えました。

 こんな話を聞いている時の態度が、信用か、不信感かの分水嶺になるのが良くわかります。

 早く立ち去りたいと思っている、ただ相手の話が終わるのを待っている。そう感じた時、不信感へメーターの針は振れるのです。

 立場が変われば、感じ方が全く違うこともよく分かりました。普段は工事を監理する側の立場にいます。

 監督から近隣の話しを聞くと「お互い様ですよね」と感じることが殆どでした。

 ところが立場が変わると、子供に危険はないか。知らない職人に連れ去られはしないか……疑いの目でみれば、際限なく不安は広がるのです。

 当事者にとっては、工事をするのが大前提になっています。しかし、隣地の工事によって、全くメリットがあるわけではない、もしくはデメリットしかない、立場で考えたことがなかったことになります。

 人の気持ちになって考えると言いますが、どこまで出来たのだろうかと、考えてしまいました。

 完全に人の気持ちになる等、所詮無理なことなのかもしれません。しかし、だからこそ大事なことなのだとも言えます。

05 - コピー

 横浜に来た理由は、京セラ名誉会長の稲盛和夫さんの話を聞くためです。

 今年も、世界5カ国から4千7百名の人達が集まりました。

 また、6名の経営者の経営とその人生を聞かせてもらいました。職種が違うから、年齢が違うから、国が違うから……違う理由を探せばいくらでもあります。

 46億年の地球の歴史の中で同じ数十年を生き、70億人の人類の中の5千人として同じ時間をすごし。重なるところを探せば、いくらでもあります。

 他人事を、どれだけ自分事として考えられるか。それが、退屈な人生を送らない要諦なのではと思うのです。

 横山剣の代名詞といえば「い~ね」。

 齢四十五にして、常に前向きで、かつ素直でありたいと思うのです。

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『homify』7月3日にhttp://www.atelier-m.com/w/kami/w.html掲載
■『homify(タイ語)』7月1日「松虫の長屋」掲載
『homify(韓国)』6月27日「加美の家」掲載
『homify』6月18日「宝塚の家」掲載
『homify』6月8日「細工谷の家」掲載

『日刊住まい』「野洲の家」掲載
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