カテゴリー別アーカイブ: 09 家族・私

憧れのウェーデルン‐1549‐

 新年、明けましておめでとうございます。

 年末年始は、弟家族と木曽福島で過ごしていました。

 白樺、青空。

 歌ではありませんが、天気もよく気分爽快です。

 義妹の親族でもっている山荘に来たのは2年振り。

 元旦の朝、お年玉を家に忘れてきたことが発覚しました。

 子供達にとっては、従兄弟同士5人でいることが何よりのお年玉ですが。

 一番上が中学2年生、一番下が小学3年生。

 子供というものは、いつも遊ぶことにかけては天才です。

 今年は雪が少なめで、少し遠出して開田高原MIAスキー場まできました。

 マイナス13℃まで下がりかなり寒いですが、その分コンディションは良好です。

 上の2人はボード。

 下の3人はスキー。

 特に女の子2人はビュンビュン飛ばしたい派です。

 大人はレストハウスでの休憩が長くなり、子供たちは上達中で積極的。

 ついに、放っておいても子供たちだけで滑るようになりました。

 ソリ遊びも欠かしませんが。

 娘は今回でかなり上達しました。

 ショートターンを完全にマスターするまで、そう時間はかからないでしょう。

 昔はショートターンのことをウェーデルンと言っていたのですが何語だったのでしょう。しかし、憧れのウェーデルンだったのです。

 私は小学校3、4年の頃、志賀高原のジャイアントという急斜面で、ショートターンのきっかけをつかんだことを覚えています。

 急斜面では、谷方向へ体を投げ出すような動きができると、ターン弧の深さもスピードも自在にコントロールできるようになります。

 しかし、この動きが心情的に怖いので、大きなハードルとなるのです。

 上級者を目指すなら、ここが箱根の関所かもしれません。

 娘もきっかけをつかんだのは、急斜面でした。

 努力は必ず報われます。しかし、なにごとにも必ずその前に谷のようなものがあるのは面白いところです。

 初日の出は御嶽山の麓から望みました。

 霊峰といわれる威容には神々しさを感じます。

 麓でみつけた「白川氷柱群」。

 岩から流れ落ちる水が凍ったものですが、ニッと笑っているようにも見えます。

 仕事というものは、面倒で大変だからお代を頂ける訳です。

 「大変を楽しく」はいつも変わらぬモットー。

 今年も無限の可能性を信じ、一年間頑張って行きたいと思います。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

2018年 暮れは元気にご挨拶‐1548‐

 2018年も残すところ12時間程となりました。

 年の瀬という表現がありますが、「瀬」とは川や海の流れのはやい所を指します。

 新年へ向かって、慌ただしく時の流れが加速していくかのようです。

 勝手ながら、私の2018年を振り返ってみます。

1月 家族で47都道府県制覇<美しくも大変だった山形、杜の都仙台編>‐1445‐

 昨年末に宮城県にフェリーで到着。

 10年かけて家族で47都道府県制覇を達成しました。

 元旦は山形の蔵王へ移動。美しき樹氷から2018年はスタートです。

2月 ジェットコースター卒業します‐1458‐

 娘の誕生月の恒例としている遊園地行き。

 USJのフライングダイナソーに乗り、私にはもう無理だと感じました。

 ジェットコースターは卒業します。

3月 手のひらの中の小宇宙‐1462‐

 就職先に、樂焼の本が置いてありました。

 ずっと気になっていた、「樂美術館」を初めて訪れたのです。

4月 男のロマンⅡ‐1474‐

 毎日放送『住人十色』「回遊できる家」が放映されました。

 このリノベーション計画は、沢山のメディアに取り上げて貰いました。

5月 これが私の生きる道‐1486‐

 今年も6件の竣工写真を撮らせて貰いました。

 この日記もそうですが、どこかで、誰かの目に触れることを信じて、描き、創り、撮り続けます。

6月 ジューン・ブライド 祝辞 ‐1490‐

 今年の6月、10年間私の下で働いてくれるスタッフが結婚しました。

 思ったことをそのまま伝えられる場面はどこにでありそうで、そうないことだと思ったのです。

7月 日本最強の城で、開高の言葉を思う‐1502‐

 本当に暑かった今年の夏。日本最強の城で、開高の言葉を思いました。

 無駄をおそれてはいけないし、無駄を軽蔑してはいけない。何が無駄で何が無駄でないかはわからないんだ。

8月 しまなみ海道をめぐる<大三島で暮らす編>‐1511‐

 今年は、脱走くんのおかげでよく名前を聞いたしまなみ海道。

 ここで暮らす後輩の家を訪ねました。

 自由とは簡単で難しいものだと分かります。

9月 困難克服ゲーム‐1515‐

 甚大な被害をもたらした台風21号。「Ohana」のオリーブも倒れてしまいました。

 それでも人は逞しく生きるしかないのです。

10月 日本最古の「道」‐1530‐

 最古の神社と大神神社(おおみわじんじゃ)が言われるなら、最古の道とされるのが「山の辺の道」。

 魯迅の言葉を引いてみました。

 もともと地上に道はない。歩く人が多くなれば、それが道となるのだ。

11月 一生に一度、大阪ガス『住まう』‐1539‐

 大阪ガスの機関紙『住まう』の巻頭特集に「中庭のある無垢な珪藻土の家」が掲載されました。

 巻頭特集は2010年の「池を望む家」以来。クライアントの好意あってこそのことなのです。

12月 人生道場、終焉‐1541‐

 2007年に入塾させて貰った「盛和塾」

 塾長である稲盛和夫さんから、人生哲学、経営哲学を説いて貰いました。しかしご高齢となり、来年で解散することが発表されました。

 「利他の心をもって、世のため人のために貢献されますことを祈っています」のメッセージに何としてでもお応えしたいと思うのです。

 今年は豪雨、震災、台風と、建築業界にとっては常に人手不足の1年でした。

 先週の金曜日、年末最後の現場を回ってきました。

 塗装の仕事は養生がひと仕事です。

 年が押し迫ったなか、多くの職人が自分の仕事を全うするために働いています。

 職人が仕事をするとき、腰が引けている人はいません。

 当たり前ですが常に前のめり。

 一時代前なら、仕事さえあれば喜んで建築会社は競争見積りに参加してくれました。

 しかし、時代が変わりつつあることを強く感じます。

 多くの若者が現場仕事を避ける傾向は変わらないでしょう。

 胸を張れる仕事がしたければ、それを一緒に目指してくれるパートナー、建築会社や職人が必要です。

 そういった人達に「守谷と仕事をしたい」と言わせられなければ、当社の成長もないでしょう。

 特別な能力がある人などそうは居ませんし、仕事に貴賤はありません。私も同じように前のめりで生きていくしかありません。

 2018年も、この日記、並びに現場日記にお付き合い頂き、本当に有難うございました。

 皆さんにとって、2019年も素晴らしい一年となることを確信しています。

2018年12月31日 守谷昌紀

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相手がいなければ、勝利も敗北もない‐1536‐

 日曜日は雨予報だったのが一転して快晴に。

 長男が卓球の試合で、奈良の橿原公苑まで行ってきました。

 橿原神宮は大和三山のひとつ、畝傍山の麓にあります。

 こちらは同じく橿原市にある耳成山。

 大和三山は、耳成山を北の頂点として、南西の畝傍山、南東の天香久山と正三角形のような配置で並んでいます。

 橿原神宮のすぐそばにあるジェイテクトアリーナは立派な建物でした。

 誰の作品かまではたどり着けませんでしたが、よくデザインされています。

 外壁とも屋根ともいえるファサードは、プレキャストコンクリートでしょうか。

 洗出しの表情になっており、オリジナリティを感じるのです。

 観客席は生徒、その保護者で一杯。

 アリーナには所狭しと卓球台が並びます。

 プロリーグが開幕し、男女とも世界のトップレベルで戦う選手の存在が、このスポーツを盛り上げるのでしょう。

 会場からは熱気が溢れています。

 長男は中学に入って卓球を始めたのですが、試合を観に来たのは初めて。

 「観てるほうが緊張するわ!」と言い出したら大阪のオッチャン、オバチャンの仲間入り。

 なので言いません。ですが、多少緊張するのは事実です。

 つい最近、ラケットのラバーを変えたばかりで、「まだ慣れてないから自信がない」と言っていました。

 「裏ソフト」とか「ツブ高」とかいう言葉で表現されるのですが、攻撃型、守備型、カットマンなど、それぞれの特徴で組み合わせるそうです。

 試合が始まりました。

 サーブで何ポイントか取っていたので、これは武器になりそうです。親の目ですが、かなり回転がかかっている感じ。

 サーブは2本ずつ交代。11点とれば勝ちで、3セット取れば勝利です。

 出だしはバタバタしたものの、3セット連取で勝利を納めてくれました。

 卓球はセット毎に、ベンチコーチからアドバイスを貰えます。

 彼のチームメイトにトップレベルの選手が居り、アドバイスを貰うと、勝率がぐっと上がるそうです。

 この日も、2セット目からは危なげない試合展開でした。

 後で彼に聞いてみたのですが、相手選手の弱点が見えたのでそれをアドバイスしたとのこと。

 トップに居るだけあって、流石にその観察眼は確かです。

 昼から用事があったので、1試合だけのつもりでしたが、彼の試合まで残って観てみました。

 無用にスマッシュで勝負するのでなく、粘り強く的確に台の奥深い、打ちにくいところへ返していきます。

 これは安定して強いだろうなと、納得したのです。

 先日、入社試験に参加していた学生から、「辞退させて頂きます」とメールが送られてきました。

 3日目が終わったあと、続けるかどうかを尋ねるからと言っていたのですが、1日目が終了し、2日目が始まる前でした。

 「目が泳ぐ」という表現がありますが、これは自分のことを最優先している状態です。

 何かに興味があれば、そちらを見ますから。

 よく見る。そして相手のことを知ろうとする。

 これは仕事でもスポーツでも全く同じです。相手をやっつけることと、興味を持つことはそう違わないかもしれません。

 スポーツに打ち込み、勝つ。これは最高の成功体験です。

 しかし上を目指すなら、全身全霊をかけて練習に打ち込んでも負けます。そして、上には上が居ると知るのです。

 自分が選んだスポーツなので、あまり口出しするつもりはありません。

 しかし、長男に「試合が終わったあとの礼や握手は、もうちょっと丁寧にした方がいいな」とアドバイスしました。

 勝利の喜びも、敗北の悔しさも、相手がいなければ味わうことはありません。これは、スポーツというくくりを外しても全く同じです。

 あまりにも、自分にしか興味のない人が増えていると感じるのは私の思い過ごしでしょうか。

 チームメイトの彼は、帰ろうとする選手を追いかけて行き、握手をしていました。

 そんな小さなことの積み重ねが、人生を好転させるのだと思っているのです。

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男類、女類、あわせて人類‐1535‐

 先週末は我が家の女子チームと出掛けたと書きました。

 リフレッシュが目的なので、普段は素通りの池原ダム自体も観光します。

 学生時代は学年で1、2を争うくらい足が速かったという妻も、小5の娘に負けてしまったそう。

 何といっても育ち盛りですから。

 ダムサイトを反対からみるとこんな景色。

 高さは110m。アーチダムとしては国内最大の貯水量を誇ります。

 今回は、水位の関係で池原ダムにボートを下すことができず。南隣にある七色ダムへ移動しました。

 これは七色名物、旧発電所跡。

 久し振りにやってきた七色ダムですが、その名の通り色彩がとても豊かな湖です。

 ボートを車で引っ張ってきて、湖に浮かべるのですがこれが一苦労。

 スロープのおじさんに教えて貰いながら何とか完了。何でもそうですが見るとやるとでは大違いです。

 娘が流れで削られたガラスの破片をみつけました。

 海辺でみつければシーグラスですが、リバーグラスとでもいえばよいのか。

 娘はこれが好きで、飽きずに延々と集めているのです。

 また、宿泊施設でもレストランでも、アンケートがあれば必ずと言って良いほど丁寧に書いています。

 これは私には全くないもの。女の子だからでしょうか。

 ベストセラー「話を聞かない男、地図が読めない女」は2000年4月の発売となっていました。

 もう20年近く経ったことになりますが、狩りにでて、家族に獲物を届けなければならない男に、会話など一切不要。むしろ獲物に気付かれるだけです。

 また、巣を守ること、巣で待つ女性陣の調和を保つことが重要だったので女性に地図は必要ありません。

 ビートたけしは、こんなことを言っていたと思います。

 男と女は、サルとチンパンジーくらいは違う。だから、男類、女類あわせて人類と言うんだ。

 男と女はこうも違うんだということを理解するのに、私も40年は掛かった気がします。(今でも勿論完全に分かった訳ではありませんが)

 付き合っていても、結婚しても、なかなか上手く行かないものだなと思っていたのは「人は分かりあえる」と考えていたからだと思います。

 しかし、分かりあえるかの前に「違う」のです。

 それでも、美味しい魚を食べた時、それ程違った味には感じていない気もするので、そうは違わないとも思っています。

 「違う」ところをフォーカスすれば違う、「違わない」ところをフォーカスすれば違わない。禅問答の世界です。

 こんな小話がありました。

 家に帰ってきたら妻が不機嫌そうな顔で「食卓の電球が切れたの」と言いました。

 夫は疲れて帰ってきたのですが「それなら新しいのと交換しよう」と言って、新しい電球を探しに行こうとします。

 妻は更に不機嫌そうな声で「そういうことじゃなくって!」と怒り出した、という話です。

 「じゃあどうゆうこと?」となりますが、そういうことなのです。

 問題を解決するのが要望でなく、話をすることが目的なのですから。

 先週の夜、「今日何時に帰ってくる?」と娘からメールがありました。

 「ちょっと分からないなあ。なんで?」と返すと、こんな写真が送られてきました。

 あっという間に、何とかかんとか15年が経ちました。

 男と女は違います。それでも求めあいます。

 神様は物事を複雑にするのが、大変お好きなようです。

 それでも、私たちの世代にとって、これからが収穫の秋であって欲しいと思うのです。

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士(さむらい)の頂点を目指せ‐1531‐

 先日、ある弁護士事務所を訪問させてもらいました。

 娘が弁護士という仕事のことを知りたいというので、無理を言って仕事場までお邪魔してきたのです。

 広い打合せテーブルの上には六法全書が。

 実物を見る機会はなかなかありません。

 これらも使って、直々に弁護士の仕事を娘に解説してくれたのです。

 迷惑を掛けてはいけないので、詳しい話は控えますが、新聞で大きな記事になるような勝訴を勝ち取っておられる方でした。

 訪問するまで知らなかったのですが、その判例をホワイトボードを使って、実に分かりやすく説明して頂きました。

 電話相談するだけでも、請求書が届くのは弁護士だけとはよく聞く逸話です。

 そんな方を1時間以上も拘束してしまいました。

 映画やドラマでは、裁判所でのスピーチが大きな影響を与えるように描かれています。

 しかし実際の裁判では、まずは書面で裁判官を納得させることが最も重要とのことでした。

 それで、娘に「作文が好きなら、向いているかもしれないね」と声を掛けてくれたのです。

 その後、実際の裁判を見るのもいいだろうと、大阪高等裁判所へ傍聴に行ってきました。

 たまたま入った裁判が、悪質な交通違反を繰り返している被告だったようで、かなり目つきが悪かったのです。

 また、傍聴席は私達だけ。

 ジロリとみられるだけでぞっとして、娘に何か危険があってはと早々に退室しました。

 何より、手錠を掛けられ、腰ひもを付けられた被告人をみるのは、あまり気分のよいものでなく……

 そんな事も含めて、大変な仕事だなあと感じたのです。

 10月は台風の影響で、延期になっていた運動会がありました。

 平日になったので私は行けなかったのですが、綱引きも勝利、リレーも1番で喜んでいました。

 中でも、学年で踊ったソーラン節は、何度もビデオを見ていました。

 練習はかなり辛かったようですが、チームの皆で頑張ったことが、とても楽しく、思い出に残ったようです。

「常に狭き門を」

 聖書にある言葉だそうですが、当社の12条あるフィロソフィーにも使わせて貰っています。

 大変の先には必ず充実があるのです。

 士が付く仕事を士業(さむらいぎょう)と言ったりします。建築士もそのひとつですが、その頂点にあるのが弁護士でしょう。

 もし本気で弁護士を目指すなら、全力で応援します。そうでなくても、大変でもいいからやってみたい仕事を見つけてくれたら、これ程嬉しいことはありません。

 こんな職業が残る、残らない、のような記事を見かけます。士(さむらい)業は損得で選ぶものではありません。士(さむらい)のように強く生きて欲しいし、生き様と合致する職業を見つけて欲しいと思うのです。

 今日から始まる十一月は「二四六九士」で表される短い月。

 しかし年に1度しかない士月(さむらいつき)が始まりました。

 明日死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学びたいと思うのです。


 

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キンダイだけが継続した60年‐1524‐

 クロマグロの完全養殖を世界で初めて成功させた近畿大学。

 キンキという音が、英語では好ましくないので、KINDAIブランドに統一するというニュースもありました。

 よって近大がほぼ正式名称。私の母校でもあります。

 受験者数日本一の称号も手に入れましたが、近鉄長瀬駅の風景は昔のまま。

 今回は、人材募集の件でキャリアセンターを訪ねました。

 駅前のレトロな感じも全く変わらず。

 古本屋。

 雀荘。

 これらは大学通りの風物詩。

 混一色(ホンイツ)という言葉を聞いたのはいつ以来か。

 萬子、筒子、索子のどれか1種類と、字牌だけで作る役のことで、面前で3飜、鳴いても2飜。あまり伸び難い手です。

 麻雀をしない人はスルー下さい。

 駅から1km弱。大学通りの突き当りにあるのがレンガ造りの西門です。

 希望大学を沢山落ち、近大に拾って貰ったのですが、残念ながら愛着はほぼないのです。

 西門をくぐると、キャンパス内は大きく変わっていました。

 木造にガラス張りの英語村E3[e-cube]。

 網代をイメージしているのか、東南アジアのリゾートカフェのような雰囲気です。

 ここでかわす会話は全て英語。面白い試みです。

 目的のキャリアセンターも真新しい建物でした。

 この外壁がなかなか。

 多くの新学舎に木が使われていますが、その端材でコルク栓のようなものを大量につくります。

 それらを、エキスパンドメタルで作った薄い箱に詰め込んで、パネル状に組み、ルーバーのような役割を与えているのです。

 内部からみると、適度に光を遮り、面白い景色が演出されています。

 キャリアセンターの方と話しましたが、この売り手市場の中、完全に「学生様」的な感じでした。

 しかしマンパワーは必須です。結果を残し、環境を改善し、一緒に働きたいと思って貰うしかありません。

 キャリアセンターとつながるのが漫画図書館。

 物凄い規模でした。

 内部にはCNNのニュースが常に流れるカフェ。

 もうひとつ別のカフェもあり、受験者数日本一は伊達じゃないなと感じます。

 「落ちてくる」のでなく「望んでくる」学生がかなり増えているとのことでした。

 そこまで変わったんだと驚きましたが、近大マグロにしろ、英語村にしろ、この2万2千冊の漫画図書館にしろ、全ては努力の賜物のようです。

 高槻高校もそうですが、自分が卒業したあと、評価がぐんぐん上がることは、卒業生にとっては誇らしい限り。

 完全に他力本願ですが。

 先日の台風で、養殖中のクロマグロが逃げたりで、数億円の被害が出たというニュースもありました。

 クロマグロの養殖は、熊井英水教授の手によって、32年を掛けて成功したと知られますが、実際には60年前から研究はスタートしていたそうです。

 多くの大学、企業が撤退する中、世界初の偉業は学長の号令の元、60年の時間を掛けて成し遂げられてました。まさに継続こそが力なのです。

グランフロントにある「近畿大学水産研究所」にも初めて行ってきました。

 近大マグロと選抜鮮魚のお刺身御前。

 イシガキダイとブリが選抜されていました。

 この湯飲みに書かれているものは全て近大が養殖に成功しているものですが、イシガキダイとは渋いセレクトです。

 勿論、天然ものが理想ですが、十分に美味しく食べられるレベルにはあると思います。

 世界的には資源が減り、人口が増え続けるなか、食を生み出すことは最重要課題のひとつでもあります。

 これだけの成果を出していることが誇らしくもありますが、開店前から人が並び、すぐに行列となりました。

 これだけ認知され、ブランド化できたなら、数億円の痛手もすぐに取り戻せるでしょう。

 記憶通りだった、西門前の食堂「カロリー」。

 名前も良いし、このメニューも最高です。昔の記憶があっという間によみがえってくるのです。

 「早慶近」を目指すという近大。

 勿論、容易なはずはありません。しかし、絶対無理ではないはずです。

 誰かに頼らず生きて行きたいと思っていたつもりが、大学に自分の実力以上のブランドを求めていたことが、劣等感や愛着の無さにつながっていったのでしょう。

 心を入れ替えてます。

 自分が近大をさらに知って貰う存在になれるよう、身を粉にして働く所存です。そうなれば、とめどなく愛着も沸いてくるはず。60年掛かっても達成する覚悟です。

 地球が動いている限り、宇宙が膨張している限り、この世に不変はないはずです。

 そう言えば今日は体育の日。やはり、心と体が健康が全ての源です。

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ジューン・ブライド 祝辞 ‐1490‐

 昨日、当社のスタッフが結婚しました。

 2009年の3月に面接をした日から9年と3ヵ月。

 本当に色々なことがあったと思いますが、よくここまで頑張ってくれました。

 素晴らしくない結婚式など1つもありませんが、本当に素晴らしい式でした。

 新婦側で参列させて貰ったのは、親戚以外では初めてかもしれません。

 新郎側と、新婦側でこうも景色が違うものかと驚いたというのが正直なところです。

 男同士は少なからず「ライバル」という視点があると思います。そういったものがなく、ただただ暖かいのです。

 私は主賓のスピーチがあったのですが、2013年の後輩の式以来です。

 この時も、祝辞は3分から5分がいいと言われましたが、自分の伝えたい話をして8分程掛かりました。

 一緒に出席した弟が「飽きはしなかった」と言っていまいしたが、おそらくその言葉のままだと思います。

 もっと彼の良さを上手く伝える言葉があったのではと、悔いが残っていたのも事実です。

 今回も7分位を目指しましたが、妻によると8分50秒掛かったそうです。

 しかし、感想を貰った人の全てから「良かった」「感動した」と言って貰えました。

 スピーチの途中で、一番前にいる妻が泣いているのが目に入り、私も泣いてしまいそうになりましたが、何とか持ちこたえたのですが。

 スタッフの友人と会うことなど滅多にないので、それも新鮮でした。

 本人の頑張りが一番ですが、実際は多くの友人たちが支えてくれていたことを、彼女たちのスピーチからひしひしと感じます。

 「何だ、お礼を言って回らなければならないのは、私の方じゃないか」と実感したのです。

 新婦側だけになりましたが、各テーブルにお酒を注いで回ったのです。

 高校時代の友人達が席にみえて、「内緒でAKB48の『恋するフォーチュンクッキー』を踊るんです。所長さんには是非一緒に踊ってもらいたいんです!」と。

 「ごめん、AKB48の名前くらいは知ってるけど、観たことがないんだ」と言うと、「大丈夫、大丈夫、前で映像も流れますから」と。

 実際何とかなるものです。

 忙しい仕事を続けながら、精一杯の準備をしてきたのが、進行、料理、デザート、引き出物とよく伝わってきました。

 私が涙してしまったのは、お色直しの退席の時。御祖父母の3人と手を取って中座した場面です。

 久し振りに、ドラえもんの「おばあちゃんの思い出」という短編映画を思い出していました。

 親族代表の挨拶、新郎の挨拶で宴も結び。

 命は紡がれ、人は多くの人に支えられて私たちは生かされています。

 それが実感できるのが結婚式なのでしょう。

 幸せや笑顔を見て、むしゃくしゃするという人は居ません。また、「過ぎる」という事もありません。

 周りに伝播するほど幸せに、周りを照らす程、明るい家庭を築いて欲しいと思います。

 実際、私たち夫婦もとても幸せな気分で帰路につきました。

 今日、皆忙しそうにしているので、私が備品を買いにいくと、ドラッグストアでスクラッチカードが出てきました。

 コインでこすると「当たり」の文字が。

 若い女の子の店員さんが「わ~、私初めて見ました。ホントに当たりって入ってるんですねッ」と。

 店を出て行く時も、隣にいる同僚に「さっき初めて当たりを見たんですよ!」と話かけています。

 思わず笑ってしまいました。

 でも、それはそうでしょうとも思います。

 ムスッと不機嫌そうにお金を払っているおばちゃんと、ニコッとお金を払っている人の、どちらに神様が当たりカードをしのばせてくれるのか。

 考えるまでもありません。

 いやもしかすると、これも幸せのおすそ分けなのかも。

【祝辞】

 いつかこんな日がくるのかなと思っていたのですが、実際にこの場に立たせて貰うと、本当に感慨深いものがあります。

 さちかさんが、当社に来てくれたのは2009年3月でした。

 あれから9年間。真摯に仕事に打ち込み、成長し、今では当社になくてはならない存在となってくれました。

 私どもの仕事は建築設計ですが、大きな夢を持ったクラアントの皆様からオファーを頂き、それを何とか形にし、感激して引き取って貰うというのが目的です。

 遣り甲斐も大変大きいものがありますが、非常にプレッシャーも掛かる仕事です。

 多くの若者が、その重圧に2ヵ月、1ヵ月が持たないなか、なぜさちかさんだけがここまで頑張ってこられらのか。ターニングポイントであろう場面を少しお話しさせて頂こうと思います。

 入社から2年程経った2010年の冬、「Shabby House」という住宅が完成しました。Shabbyとは「着古した古着のような心地よさ」というような意味です。

 クライアントご夫妻は完成したお家を大変喜んで下さり、お礼の席を設けたいということで、さちかさんと私を「Shabby House」に招いて下さいました。

 手料理を振る舞って頂き、美味しいお酒を準備して頂き、本当に幸せな時間だったのですが、その席で奥様が「完璧、もう完璧だったわ」と言って下さいました。

 大きな夢があるからと言って、予算はいくらでも良いと言う方はおられませんので、ありとあらゆる手段を使って、金額を合わせに行きます。

 こちらのお家では、食器棚や本棚を量販店の既製品を組み合わせ、壁に埋め込むことで、職人がつくった家具とそん色ないものにしようという試みをしていました。

 それには、入念なリサーチ、設計図面への落とし込み、現場との調整と、オリジナルの家具を設計するよりも、余程手間のかかる仕事です。

 ともすれば、日の当たり難いこのような仕事をさちかさんは、丁寧に、労を惜しまず取り組んでくれるのです。それをこちらの奥様はよく見て下さっており、先の言葉になったのだと思います。

 彼女はその場で、うれし泣きで大粒の涙を流していました。

 多くの若者が、この場面を経験できず仕事が続けられません。彼女はそれを自身の努力でつかみ取り、決して安くはないお代を頂いているクライアントから、本気の感謝、本気の感激のことばを掛けて頂いたのです。

 おそらく、プロとしてやっていけるという自信ができた瞬間だったと思います。

 よく気が付く、聡明、礼儀正しい、字が綺麗と、およそ欠点など無いさちかさんですが、唯一の問題があるとすれば、仕事をするしか能のない私のもとで、働いていることだと思います。

 しかし、彼女は懸命に仕事に打ちこむことによって、全てが変わったと言ってくれます。

 考え方、行動、言動、全てが前向き、ポジティブなものになったと言ってくれます。

 そして、○○さんと出会われたのです。

 パナソニックの創業者、松下幸之助さんは

 「全てのことは、必要、必然、そしてベストのタイミングで起る」

 と言われたと思います。2人は、必要、必然、そしてベストのタイミング出合われたのです。

 実は結婚のお話を聞いたとき、大変嬉しかったのですが、身勝手にも、「相手の方は、私たちの仕事に理解を示してくださるだろうか」と思ってしまいました。

 しかしそれも全くの杞憂に終わりました。

 この春、私どもが設計した保育園が完成し、お披露目の会が開かれました。その場で彼女は少し測定をしなければならない仕事があったのですが、○○さんも一緒に参加してくれました。

 ○○さんは、メジャーの一端を持ってくれ、こうもったほうが分かりやすい?このほうがいい?などと聞きながら、献身的にサポートしてくれたと、翌日のミーティングで聞きました。

 普通なら、休日に彼女、奥さんが仕事だと言ったら、「そこまでしなくてもいいんじゃない」と言われても不思議のないところです。

 一度3人で食事に行ったのですが、その席でも、互いを想い合い、リスペクトし合っていることがよく伝わってきました。

 もとより2人の幸せに疑いなどありません。

 喜びは分かち合えば2倍に、苦しみは分かち合えば半分になります。

 これこそが結婚する本当の意味だろうと思っています。どうぞ際限ない幸せを実現して欲しいと思います。

 最後に。

 社員というには近すぎる、かといって家族ではない。

 そういった存在にまで成長してくれたこと、そういったスタッフを持たせて貰ったことを心から誇りに思います。と伝えようと思っていました。

 ところが、メッセージカードに、「仕事上の父」と書いてくれていました。

 もちろん、本当にお父様の愛情には及ぶべくもありませんが、私なりに精一杯2人をサポート、応援させて頂きたいと思います。

 そのお名前の通り、幸せが香るようなご家庭を築いて頂きたいと思います。

 長くなってしまいましたが、これをもって私からのお祝いの言葉とさせて頂きます。

 本日はご結婚誠におめでとうございます。どうぞ、末永くお幸せに。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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ギリギリ険道酷道‐1487‐

 昨日、今日と雨が続きます。

 今朝、食卓にイチゴがでていました。

 小振りだなと思って聞いてみると、「地物のいちごはこんなものよ」と。

 小振りで甘さ控えめ。近頃の果物は、どれもびっくりする程甘いので、これくらいが丁度良いのかもしれません。

 先日、車で現場を回っていると、燃料タンクのガソリンが底をつく寸前に。

 足りると計算していたのですが、走行可能距離が「1km」に。

 ガス欠は後が面倒と聞いていたので、まずはエアコンを切り、赤信号ごとにエンジンをストップ。

 ドキドキしながら、ガソリンスタンドに滑り込みました。

 街中なら何とでもなりますが、肝を冷やしたことがあります。

 20年程前、和歌山県の最南端にある、七川ダムへ妻とキャンプに出掛けました。

 高速が今ほど伸びておらず、大阪から4、5時間掛かったでしょうか。人は少なく、秘境と言って良い場所でした。

 大阪へ帰るには、海沿いの国号42号線に出たあと、2つのルートがあります。

 1つは西に回って、和歌山市を目指すルート。もう1つは、東へ回って熊野まで行き、紀伊半島中央を169号線で北上。吉野へ抜けるルートです。

 この時はお盆だったので、すいているであろう東回りを選択しました。更に、念には念をいれ、出来るだけ山側を抜けて、まずは新宮市を目指したのです。

 カーナビはありましたが、この辺りに来ると調子の悪いことが多く、この日も駄目でした。

 一本山側を走るだけなので、間違うこともないだろうと行くと、小さな村が見えてきました。

 通過する時、道端で話をしていたお爺さん達が、私の車を不思議そうに見ていたのです。

 以下のようなルートを通っていたのだと思います。

 ボートを積んでいたので「この辺りでは珍しいのかな」とか妻に言いながら通り過ぎました。

 少し行くと「車幅1.7m以上は通行不可」とありました。山道とは言え5、6kmのつもりだった私は、「大げさに書いているんだろう」くらいの気持ちでやり過ごしました。

 道幅が徐々に狭くなり、肌寒くなってきました。

 標高が上がったなと思っていると、道路の真ん中にコケが生えているのが見えました。初めて、道を間違っていることに気付いたのです。

 変わった滝があったので、その景色を覚えていたのですが、後で調べると「滝の拝(はい)」でした。

 日記の写真は自分で撮ったものと決めているのですが、当時の写真がなく……

 逆向きのルートでしたがこちらのサイトから拝借してきました。

 また、通過した集落は小川という村だったと思います。

 一旦止まって地図を確認すると、山中を北に向いて走ってきたようです。

 先は山の尾根を走る九十九折の道でしたが、瀞峡 のほうに抜けています。

 戻るという選択肢もありましたが、ガソリンが半分位になっており、そのまま行くしか帰る方法はないと判断しました。

 道は更に狭くなります。

 曲がりくねっていて、もうUターンできるような場所は一切ありませんでした。

 当時乗っていたハイラックスサーフは車巾が1.8m。

 確かに道幅は1.7m程で、冗談抜きでタイヤが路肩からはみ出していました。何度も、何度も降りて確認したのです。

 一台だけ出合ったバイクとは、あわやぶつかりそうになってバイクが転倒。

 起こしてあげると、逃げるように行ってしまいました。今思えば、一刻も早くここを抜けたかったのでしょう。

 断崖絶壁のがけにも係わらず、ガードレールが無かったり、岩盤が崩落した後の大きな岩が転がっていたり。

 夕暮れが迫り、更にガソリンは減り、道は細く、深いカーブの連続。

 もう神聖というより、薄ら寒いというか……

 間もなく国道168号線というところまでくると、ようやく景色が開けてきたのです。

 3時間くらい掛かって国道に出たとき、ブレーキを踏む右足はパンパンに張っていました。

 こちらの写真は昨年ですが、20年前はもっと悪路だったと思います。

 あの村で、お爺さんの顔を見たとき、どうして立ち止まれなかったのかと、何度悔やんだことか。

 もうガソリンが無くなるというタイミングで国道169号線に出ました。

 時刻は19:00頃。もう閉めようかというところで、この時程ガソリンスタンドに感謝したことはありません。

 調べていると「険道」「酷道」という言葉があるようです。

 和歌山県道43、44、45号線は、ちょっと知られた「険道」でした。

 また、紀伊半島の中央を、御坊から十津川温泉へ抜ける国道425号線は「日本三大酷道」のひとつだそうです。

 この道もハイラックスサーフで走っことがありますが、「国道だからって信用できないな」と思ったのです。

 今年、国道を169号線を走っていると事故渋滞につかまりました。

 少し戻れば、天川村を抜ける国道309号線があります。

 「待ってるくらいなら、少々険しくてもUターンして行ってみるか」と思っていると、車列が動き出しました。生来のギリギリ、険道、酷道好きなのでしょう。

 しかし命あってこそ。ほどほどにしなければと自戒しています。

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雑草魂‐1481‐

 ゴールデンウィーク中は、海と湖のことを書きました。

 建築設計が好きでこの仕事に選んだのに、「休みは野外に居たい」というのは、少し矛盾するかもしれません。

 自分なりに考えてみると、やはり小学校時代の経験によるのだと思います。

 自宅の1kmほど南を流れる大和川。

 小学校時の教科書には、「日本で一番汚い川」として紹介されていました。

 周辺にはため池も沢山ありました。

 簡単ではありませんでしたが、どこの学校にもいる釣り名人に教えて貰ったり、自分で工夫したりで、フナ、コイ、ザリガニ等を獲って遊んだのです。

 近くにある、西除川との合流点は、やはり大物が釣れました。

 童謡「故郷」にある「水は清き故郷」とは随分趣きが異なりますが、いつも変化する、自分の思い通りにならない野外で、工夫し遊ぶ楽しさを知ったのです。

 この時期、土手は青々とし、花もちらほら咲いています。

 紫の花はマメ科の花か。

 雑草の中のエリートは、誰もが知るシロツメ草。

 白と黄の花は、キク科でしょうか。

 しかし何と言う名か分かりません。

 当時は、土手の北に城東貨物が通っていました。

 この土手は、ダンボールのソリで遊ぶにはもってこいの場所でした。

 アトリエmは天王寺で設立したのですが、2002年に地元の平野に戻りました。

 2003年、弟の家を設計し、その1階に入居しました。

 それまでの間は、隣に見える倉庫を仮アトリエとしていました。

 まさにバラック

 これは父の会社の倉庫で、無料で借りていたのですから、文句など言えませんが。

 会社は大阪の中心地にあるほうがイメージはよいはずです。

 それでも、「自分が設計した建築」、「駐車場が前にある」、「自宅が近い」という3つの理由で、この地で頑張ってきたつもりです。

 昨年は倉庫の跡地に「R Grey」を設計しました。

 弟がオーナーの、アトリエmとしては初めての共同住宅です。

 1984年、「投げたらアカン」という言葉が流行語大賞に選ばれました。

 座右の銘、「草魂(そうこん)」で知られる近鉄の鈴木啓示投手の言葉です。

 現在では考えにくい300勝投手です。

 今年ジャイアンツに10年振りに復帰した、上原浩治投手の座右の銘は「雑草魂」。

 一浪し、野球の名門とは言えない大体大から、ジャイアンツ、そしてアメリカメジャーリーグでの成功を収めました。

 クライアントにとっては、大阪一、日本一、世界一の建築家でいたいと思っているので、雑草魂を語るのは少し違うかもしれません。

 しかし、親が医師、家が芦屋の六麓荘、旧帝大に合格した等の友人、知人をみていると私など雑草以外の何物でもありません。

 常に変化し、自分の思い通りにならない自然。

 その自然の中に、安全で安定した、しかも光と風と笑顔に満ちた空間を創造したいのです。

 しかし、現実は問題、課題の連続です。

 そこから逃げずに、踏まれても踏まれても立ち上がるしかないのです。まさに「雑草魂」です。

 琵琶湖を「マザーレイク」と言いますが、私にとって母なる川は大和川か……

 ちょっと様になりませんが、縁あって下町に生まれたので仕方ありません(笑)

 勿論、それを卑下するつもりもありません。

 京セラ名誉会長の稲盛和夫さんは、「人生は運命という縦糸と、因果応報という横糸が織られ、形作られる」と言いました。

 ゴールデンウィークぼけをしている暇など、雑草にはありません。

 何があっても、立ち上がり続けるだけなのです。

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信念会‐1449‐

 今日は打合せの帰りに、「さかたファミリー歯科クリニック」に寄ってきました。

 オープンが昨年の7月末なので、半年が経過しました。

 出だしとしては順調と聞いていましたが、地域の方たちにもっと知って貰えるよう、頑張っていきますとのことでした。

 「さかたファミリー歯科クリニック」は昨日、当社のwebサイトにもUPしたところ。

 サムネイルに選んだのは正面からの夕景。

 駐車場が広いのも特徴ですが、徒歩の患者さんが一番多いとのことでした。

 このあたりは、開院してみないと分からないことが色々あるものです。

 今週の日曜日は、新年会がありました。

 「しんねんかい」とキーボードに打ち込むと「信念会」と。

 信念を確認する会、というのも悪くないなと。

 大学時代の先輩宅ですが、私は浪人しているので年齢は同じ。

 私たちは今年が年男。48歳になるので、初めて会った時からは30年近くが経ちました。

 経営者あり、一部上場企業に勤める人あり、左官職人あり。

 ほんとうに人生は様々です。

 ホスト役の先輩は、鮎釣りが趣味。

 夏に釣った鮎を冷凍保存し、鮎ご飯として振る舞ってくれました。

 こうなると、やっぱり食べれる魚はいいものです。

 天然ものなので、苦味がすっきりとして、とても美味しかったのです。

 著書も2冊購入してもらっていました。

 1冊は、お父さんへのプレゼントとのこと。このお父さんが、私にとって1番目のクライアントです。

 その仕事があるので、今があります。

 2018年にはいり、年始から2組の方が初期相談に来社してくれました。毎回の打合せ、全ての作品が、私たちの真価を世に問う真剣勝負です。

 「最もクライアントの幸せを実現できる建築家でありたい」という大きな目標を掲げて今年で22年目にはいります。

 今年のテーマは以下の通り。

 会社 ⇒ 幸せのために

 個人 ⇒ ハードワークを毎日

 ゴルフなら、パットのラインを読むのは難しいことですが、仕事に関しては簡単です。

 日々のハードワーク以外に、幸せというピンにたどり着く方法はありません。

 我武者羅とか遮二無二などは、あまり好まれない時代ですが、それしか術をしらないのだから仕方がないのです。

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